2009年9月1日
8月19日、ひと月ぶりに三徳山、俵原方面のパトロールに出かけました。 三朝町坂本を過ぎ、県道を跨いで立つ鳥居まで来ると、三徳山のふもとの尾根が赤茶けています。山門を過ぎて、遥拝所から見る投入堂に連なる尾根も同様です。
鳥居の横から臨む三徳山麓、標高からすると被害木はコナラでしょうか。
投入堂から北東方向に伸びる尾根、今後、景観に影響も。
俵原集落から県営牧場方面。牧場横の国有林が真っ赤に。
佐谷峠方面へと車を走らせ俵原の集落の前に立って周りを見渡すと、少し前まで緑一色であった周囲の森の変わりように唖然としてしまいました。カシノナガキクイムシによる季節はずれの紅葉です。 折りよく出会った区長さんの話によると「俵藤太の森」も危ないとのこと。 一見何の異常も見られない森ですが、中に入ってみるとエライことに。
俵藤太の森は、この村の開祖とされる源氏の武将「俵藤太」が葬られ、胸高直径100~80cmにもなるコナラの巨木が林立しており、三朝町の指定文化財となっています。今は緑に見えますが、やがて・・・
大木の根元はノコクズ状の粉が撒かれたように。カシノナガキクイムシはわずか5mm程度の小さな甲虫ですが、コナラやミズナラ、カシ類などブナ科の樹木に穴を開けて侵入し、木を枯らします。
県東部で猛威をふるい、鷲峰山のミズナラの大木はほぼ全滅状態となりました。中部に広がることを心配しておりましたが、こんなに早く侵入するとは。 俵原の貴重な森が枯れるようなことになれば、本当に残念なことです。(自然保護監視員 浜辺正篤)
中部総合事務所環境建築局 2009/09/01 in 県立自然公園,国立公園,植物,中国自然歩道,野鳥
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