みなさんご存じのとおり、鳥取砂丘の中心部には「オアシス」と呼ばれる涌水池があります。夏には影も形もなくなるほどカラカラになるこの池ですが、今は梅雨。オアシスにはたっぷりと水がたまっています。
‘oasis’とは・・・日本語にすると
1 砂漠の中で、水が湧き、樹木の生えている所。
2 疲れをいやし、心に安らぎを与えてくれる場所。憩いの場。
ここは鳥取砂丘、砂漠ではありませんが、まぁそこはよしとしましょう。確かに水が湧き出しています。
樹木・・・?ではないですが、周辺には多くの砂丘植物が生えています。
そして、まさに今日「疲れをいやし、心に安らぎを与えてくれる場所。憩いの場。」を証明する風景が広がっていました。
まずは、こちら。
トノサマバッタ。
トノサマバッタは年に2回、夏のはじめと秋に姿を見せる大型のバッタです。
次は、バッタはバッタでも
ショウリョウバッタ。
完全にコウボウシバ(砂丘植物)と同化していますが、目をこらすと、うん、バッタです。
日本に分布するバッタの中では最大種、梅雨明け頃から晩秋にかけて現れるようです。今まさに中国地方は梅雨明け目前です。
バッタだけではありません。
トンボたちも集っています。
こちらはシオカラトンボ。
老熟するにつれ、胸部~腹部前方が塩のような灰色の粉で覆われることが名前の由来とのこと。
ちなみに「塩辛」との関係はないようです 笑。
そして、夕焼~け小焼け~の♪
赤とんぼ♪
赤とんぼといえば秋のイメージですが、だいぶ気の早いとんぼなのでしょう。梅雨明けも待たずして、砂丘に登場です。
(「赤とんぼ」と記載していますが、「ウスバキトンボ」の可能性もあります)
毎日、ジメジメとした蒸し暑い日が続いています。
やはり生き物たちも涼しげな水のたまった池を好むのでしょう。
まさにいま、オアシスは「憩いの場」。癒しをもとめた生き物たちで賑わっています。
(谷村レンジャー)
砂丘事務所 2010/07/15