日野町の瀧山神社(たきやまじんじゃ)をめざして里山に分け入った。
小泉八雲の小説「骨董」の中で「幽霊瀧」として紹介されている龍王瀧(りゅうおうだき)があるという。
鳥居をくぐり杉の巨木の並ぶ参道を600mほど進むと社についた。
いつものように大願成就を誓って厳かに願をかけた。
気分も新たに清々しくなってきた。
ふと頬をなでる湿った空気の流れを感じた。
そちらを見ると、杉の大木に守られるように美しくも豪快な滝があった。
これこそ龍王瀧であった。
70mの高さから水が流れ落ちる。
見上げれば、龍が身体をくねらせて天空に登るかのようだ。
そして滝の上部は雲につながるかのように靄(もや)にかすんでいる。
その壮大な姿に感動し、しばしたたずんだ。
帰りに瀧山神社と龍王瀧のある山々を振り返る。
そこには龍がはく息のような霧が立ちこめていた。龍に見守られているかのようであった。
龍王にパワーをいただいた日である。
昇龍のごとく良い年にすることを誓った。
(by 県民局 林原みのる)
※日野ごよみ記事→2011年5月9日アップ「ヘビの滝登り?」
※場所・・・日野町中菅 滝山公園(たきさんこうえん)内
日野振興局 2012/01/19