●知事
皆さん、おはようございます。いよいよ[衆議院議員]総選挙が近くなってまいりましたけれども、県民の皆様には厳粛にいろいろ各党の政策、候補者の考え方を聴いて、しっかりとした1票を投じ、この国の将来を決めていただきたいと考えております。
その総選挙の片方で、最近、県出身者の活躍も目立っているようで、先般はアーチェリーとか、サッカーといった子どもたちの活躍がありましたけれども、イモトアヤコさんが県出身者でありますけれども、[「24時間テレビ 愛は地球を救う」で]マラソンを走られると、これが選挙の真っ最中の頃になりますが、応援をさせていただきたいなと、心情的に思っております。
あと、いろいろと新しいグループもデビューをしたりということもあるようでありまして、非常に楽しみな夏の締めくくりかなというように思っております。
今回、私どもの方で、かねてこれからの環境問題なんかを考えようということで、誘致をいたしておりましたけれども、このたび、[(社)]国土緑化推進機構の方で、本日、総会と理事会が開催されることになったそうであります。その中で、かねて誘致をいたしておりましたけれども、[第64回]全国植樹祭の平成25年の開催を内定する見通しであると、こういうことになりました。本日の、午後には正式に明らかになるものと考えております。
今、これからの地球の未来を考えますと、如何にしてCO2を削減していくかということが課題になります。平成25年という年はポスト京都議定書の最初の年になってまいります。新しい環境の時代を開いていくそのきっかけを鳥取県から発信できればと考えております。
さらに、農林水産業などの1次産業へ光が当たり始めておりまして、担い手対策だとか、あるいは林産材の活用とか、県産材の活用だとか、そうしたはずみがつくことも期待できようかと思います。格式の高い全国行事でありますので、私どもといたしまして、心のこもったおもてなしをしたいと考えております。
それから、[兵庫県]佐用[町]での大変な豪雨災害があり、亡くなられたかたが多数あり、また、家屋の方の被災家屋も多いという状況でありまして、心からお見舞いを申し上げたいと思います。鳥取県におきましても、若干被害が道路などでございましたけれども、一番大きかったのは智頭急行が不通になったということであります。
智頭急行の関係者の大変な頑張りによりまして、何とか8月の29日に通常通りの運行を再開することになりました。ただ、災害の後遺症がありまして、旅客数が減ってきておるという状況であります。従いまして、今週末の土曜日に大阪駅において、[午前]10時からこの智頭急行の再開についてのPRの催しをいたしたいと考えております。
智頭急行関係者や兵庫県関係者とともに大阪駅の方で、梨のシーズンでもありますので、そうしたことですとか、山陰への旅の提案ですとか、いろいろと織り込みながらPR活動をさせていただき、何とか、災害の後遺症から脱することを目指していきたいと思います。もちろん、その現場におきまして、大阪駅におきまして、兵庫県、岡山県への募金も呼び掛けるということにいたしておる次第でございます。
大阪に行った機会ではありますが、併せて企業のサポーターのかたとの意見交換会、また大阪でのファンクラブの集いというのもやらさせていただきまして、関西圏での鳥取県のプレゼンスについて我々も情報発信をする機会にさせていただきたいと思っております。
昨年、大騒ぎの末、開店をいたしました東京のアンテナショップでありますが、8月29日にいよいよ1周年となります。この1年目の節目の時期に、また改めてクローズアップしていきたいと考えておりまして、その店舗において、いろんなイベントをいたしたいと思っております。
中心の29日、30日には、話題の新甘泉(しんかんせん)という新しい梨などプレゼントキャンペーンをやったりいたしまして、盛り上げていきたいと思います。特に、県内での消費量が高いと言われているカレーとか、あるいはケチャップとか、そういうのは全国一なんだそうでありますが、そうした物は割引販売を店舗の方でやるとか、盛り上げを図っていきたいと思っております。
この1年間の総括で申し上げれば、確かに初動から特に昨年度の末にかけて徐々に利用に懸念が見られたところもありました。ただ、今年度に入りまして、ここ4月、5月、6月、7月と店舗とか、レストランそれぞれに非常に好調で伸びている情勢にあります。
これからも、県民の皆様、企業の皆様にそうしたアンテナショップを活用して、産業の創造力を高めていただきたいと思いますし、いろんな販路開拓にも役立てていただければと思います。いろんなレストランとか、それからバイヤーのかたとのつながりも最近では出てきております。いい意味で高回転していけばと思っておりまして、1周年のイベントも盛り上げてまいりたいと思っております。
それから、昨日はロシアからフジヤトフ連絡調整員がジェトロの職員として来られました。親しくお話をさせていただく機会もいただきました。ロシアの方で鳥取県のPRをしようということでありまして、「鳥取週間」を9月6日以降させていただきたいと思っております。
ここには、この週末出荷をした梨をロシアの方に持って行きまして販売をする。あるいは米子西高[校]の伝統芸能の披露、観光の情報展示、いろんなことをさせていただきまして、沿海地方の政府関係者とも話し合う機会を取りたいと思っております。
現地のメディアにもPR活動を行うことにいたしておりまして、環日本海航路、さらには、その環日本海航路を活用した沿海地方と鳥取県との交流が高まっていく、絆が深まっていくことを願ってまいりたいと思います。私の方からは以上です。
○山陰中央テレビ 勝部正隆 記者(幹事社)
各社、質問はございませんか。
○共同通信 広江滋規 記者
豪雨災害ですけど、智頭急行が旅客数は何割ぐらい減ったかという数字はありますか。
●知事
ちょっと今、具体な数字はまた後でお出ししたいと思いますけれども、確か、2割3割ぐらい、このお盆の大事なシーズンに減っていたと思います。痛いのは特急を運休していまして、その旅客数以上に響いているものがいろいろあるだろうと思っております。
指定席もなく、自由席でのバス運行ということでございましたので、大変に関係者のかたにご迷惑をおかけしてきたとお詫びを申し上げたいと思います。非常に精力的に工事をやって、月内に回復をしたということでありまして、ぜひ、旧に倍してご利用いただきたいと思っております。
○朝日新聞 井石栄司 記者
選挙なんですけれども、各種世論情勢調査の方で、自民党は大敗して民主党が300議席を超えるか、うかがうか、そういう状況を報道されておりますが、それについて、どうお考えかお聞かせください。
●知事
この場で、あまりコメントすべきものではないと思います。あまり地位を利用したことをしてもどうかと思います。私としては、国民の皆様にとって、稀有(けう)な政権選択、政策選択の機会だろうと思いますので、ぜひ、厳粛に政策や候補者のお話をよく聞いていただいて、貴重な1票を投じていただきたいと思っております。
いずれにしても、我々は県庁という現場を預かる立場でございますので、選挙の終わった後、新しい枠組みが与党を中心にせよ、野党を中心にせよ、でき上がるでしょうから、それに、我々の方も、対応していく態勢を速やかに整えていきたいと思います。
○朝日新聞 井石栄司 記者
それで、対応なんですけども、仮定の話ということになるんですが、8月7日の全国知事会と各党との討論会の中でも、仮定の話ということで、いろいろ聞かれてたと思うんですけども、民主党の玄葉(げんば)さんに対して予算の組み替え等についていろいろ注文をつけていらっしゃいましたけども、聞いていて、あの回答の仕方だと、要はその時になって、執行停止になって困るかどうかは、その時になってみないと分からないみたいな話だったと思うんですが、あの民主党の回答については、知事はどうお考えですか。
●知事
私は、地方の方の実情を切実に訴えた関係もあったんだろうと思いますが、玄葉議員の方からは、地方に迷惑がかからないようなかたちで、補正予算の削減問題、あるいは、補助金からの一括交付金への転換にかかる減額問題ですね。
こういうところは、地方に迷惑が掛からないようにやりたいとおっしゃって、特に、インフラストラクチャーの整備が遅れている鳥取県のような地域には配慮すべきものがあると。それを繰り返しておられましたので、私としては、そのお言葉を額面通り、受け止めることにするしかないと思います。
ただ、問題は選挙が終わって、実際に予算の組み替え等が起こるかもしれません。そういう際に、我々としても、現場を預かる者として申し上げなければならないことは国に訴えかけていく必要があるだろうと思います。
○朝日新聞 井石栄司 記者
その組み替え等で個別具体の例ですけども、先週もお聞きした緑の産業再生プロジェクト、林野庁から予算ですけども、だいたい40億ぐらいは内示を受けてるみたいなんですけども、実際に県が基金として受け皿を用意してる6月補正で作った20億だけですよね。40億内示があったとしても、実際お金が下りてくるときに、もし仮に民主党政権の手で、もらえないっていう事態になることも想定されると思うんですけども、これに対して特に対策等はとっておられますか。
●知事
ちょっとそれは、今後の推移を慎重に見て考える以外にはないと思います。我々は、いわば地方の政府機関であり、国の方も政府であります。そのお互いの約束事の中で決まってきていることは、履行されるべきものでありますし、それを前提にして、補正予算編成を9月も行う必要があると思います。
ただ、その執行を具体的にどうするか、その段階になると、それは実際の政治状況などを見なければならないかもしれません。我々には他に情報がないものですから、今は、現在与えられている、いろんな国との交渉事の結果、これを我々の方では、見て予算付けをする以外にないと思います。
○山陰中央新報 錦織拓郎 記者
智頭急行の方、話もどるんですが、土曜日の運行再開にかかるPRというのですね、どういった参加者のかたが予定されているか、決まっている段階でもお願いできますでしょうか。
●知事
智頭急行の池上勝治社長は、一緒に行かれると伺っております。あとは、兵庫県側からも、数名ご参加があると伺っていますが、具体の名前は、まだ、今時点、私は頂けていません。そういうことで、関係者が集まって、現地、大阪駅の端っこの方、コンコースの端のとこですけども、砂時計の広場においてイベントを行おうと思います。
そこで、要は、「ようこそ、ようこそ鳥取キャンペーン」とか、そのPRをしたり、今度、梨狩りを絡めたチケット販売をやるんですけども、それをPRをしたり。あと、一部ちょっと報道で問題にされてましたけれども、JR西日本パス、智頭急行が割引対象外になるという、そういう報道もありましたが、それも入れて、智頭急行もその割引の中にまとめて入りますと、そういうことのPRだとか、いろんな情報発信を絡めてやっていきたいと思います。
中心は、災害で非常にご迷惑をお掛けしましたが、智頭急行が再開をするということ。また、現地は頑張っていますので、ボランティアの派遣もいただけると思いますが、観光地の方も、ぜひお越しをいただきたいと、そういう願いを込めて、PRを行いたいと思います。
○山陰中央テレビ 勝部正隆 記者
全国学力テストの今年度分調査結果が今日公表されると思うんですが、知事のところにはもう情報は入ってらっしゃるんですか。
●知事
私のとこには、まだきちんとしたかたちのものはありません。今日、夕方ですか。なんか公表されると伺っています。
○山陰中央テレビ 勝部正隆 記者
公表前のお話としてお伺いますけど、去年、あれだけいろいろ調整があって、今年度分から開示するっていう方針になったんですけれども、その知事ご自身、この学テの結果をどのように、開示された場合どのように利用してほしいかというような思いみたいなものはありますか。
●知事
データ自体は詳細なものがあります。どこまで公開対象、公表対象になるかということはありますけども、それを教育現場だとか、また保護者のかたとか、地域で共有をしていただいて、対策をそれぞれに考えたらいいと思います。
私が今、だいたいの感触を伺っているところでは、去年もああいういろんな騒ぎがありましたけれども、学力向上を一生懸命やっていこうという動きには繋がったことはあるようでして、実績としては上向いているというような感触はいただいておりますけれども、全国的にどういうレベルにあるか、それは、あとよく確かめてみなきゃいけないと思います。
いずれにせよ、せっかく大金を使ってあれだけ全国テストをやるわけでありますから、それを単に教育関係者が独占してしまうのではなくて、ある程度幅広く共有をした上で学力向上なり、子ども達の成長に役立てるべきだと思います。
○朝日新聞 井石栄司 記者
学力テストなんですけれども、これも仮定の話で恐縮なんですが、民主党が政権を取ったら抽出方式に変えるというふうに方針を出しているわけなんですけれども、県はかつて独自にやられたりして、これも教育委員会の所管になるといえば所管になってしまうんですが、予算を出すのは執行部の方が、知事がお持ちなんでお聞きしますが、もし、仮にそういうことになったら、県独自にまた学力調査っていうのをやるおつもりやお考えはおありでしょうか。
●知事
これは、今、まさに井石[朝日新聞]記者がおっしゃった通り、教育委員会マターになってしまいますので、私の方に決定権はないわけであります、よく話し合ってみたいと思います。どういうふうにして、鳥取の子ども達の成長を確保していくか、担保していくか、そのツールとしてそういうテストなりの計測指標は必要だということであれば考えなければいけないじゃないかと思います。
まだ、民主党さんが今後どういうふうに展開されるかも分かっておりませんので、状況をみてよく話し合っていきたいと思います。
○山陰中央新報 錦織拓郎 記者
東京のアンテナショップですね、1周年がまもなくというところで、まず、経済的な売り上げというか、収支としての1年間の総括、評価という点が1点と、あと、本来の目的である鳥取の情報発信ないし販路開拓といった副産物的な2次的な効果の方の目標というか進捗度がどのぐらいまで、この1年間で達成されたか、その2点。それぞれ総括をお願いしたいと思います。
●知事
最近、春になってから、4月以降だいぶんこう上向いてきたのは事実でありまして、2階も1階も700万[円]以上の売り上げがあるような状態です。総括してみれば、今、軌道に乗り始めたかなというところだと思います。
1階の店舗でも、昨年度とは違って、試食販売のような形を徹底をしたり、食料品のように、いわば鳥取県に求められている素材を前面に出して展開をしているというのが、好印象で大消費地の消費者に受け止められたのではないかと思っております。
そういう展開の中で、我々も、やはりこちら作り手側と消費者側とで感覚がずれているところがあるというのは、見え始めているんじゃないかと思うんです。例えば、添加物のない味噌が結構向こうで評価をされていると。無添加ということで、しかも鳥取県のブランドということでやりますと、安全だ、安心だ、おいしいじゃないかと、こういうことになって評価される材料になるというのは、いろんな発見があったと思います。
それから、このたびの7月でも、やはり定番的に良いのはソフトクリームだとか、それから和菓子とか、らっきょうだとか、そういう定番のものがみえてきておりまして、こういうのはやはり成長力があるものだろうと思います。
具体的に商談のまとまったものもありまして、レストランとかで使うものも決まってきているのがございましたし、最近でも流通の中に、鳥取県の食材を組み込もうかという動きが出てきたり、いい意味で動いてきているなと思っております。
収支のことでいえば、想定の範囲内で動いている、要は、持続可能な形で動いていると思いますので、その辺は一安心ということだと思います。ただ、もっともっと利用されていい、そういう潜在力があると思いますので、PRだとか、鳥取[県]側でもアンテナショップの活用を十分にやっていただきたいと、我々もそれを徹底していきたいと思います。
○朝日新聞 井石栄司 記者
ガイナーレなんですけれども、毎年上がれるか上がれないか分からない状態で公金をあてにしてくるようなことが、年中行事化しているようなこともあるんですけれども、去年は600何十万円補正で経営支援みたいな形で出された経緯があるですが、今年は9月補正等でガイナーレを支援する予算を組まれる予定はありますか。
●知事
ちょっと、今は、あまり大きなものはたぶんないんじゃないかと思いますね。今、ガイナーレ側では大変、自助努力をされていまして、昨年の今頃と比べるとファンドレイジング、資金集めをすることは順調に、この不況下でありますけれども、いっている面があります。
ですから、今要請をいただいております基金からの7,000万円の支援、これは鳥取市長と話をしなければいけませんが、そのこと以外には、資金的な要請をいただいているわけではないと思います。
ただ、我々として、逆に考えないといけないのは、観客数の方の要件が大事でありまして、これはまだ足りていません。そちらの方の動員を県庁内のボランティア的な動きを高めるとか、やらなきゃいけないだろうと思います。ぜひ県民の皆様にもJ[リーグ]に上がる要件がございますので、観に行って応援していただければありがたいと思います。
○日本海新聞 川口耕 記者
予算編成の話に戻るんですけれども、9月補正に当たって、先ほど出た基金の取り扱い等、注意が必要だと思うんですけれども、ちょっと具体的に財政課の方にはどういう指示を出しているかということを改めてお聞きしたいと思います。
●知事
財政当局には、自然体でいこうと申し上げています。材料がございませんので、現在国との折衝の中で我々が得ているもの、これを基金の方に反映をして、修正すべきことを補正予算で上げていくと、こういうスタイルであります。その後のことは9月のカレンダーになって以降のことだと思います。
○読売新聞 北島夏記 記者
衆院選後の対応を速やかに取るということですが、具体的には、どういった態勢で戻ってくるのでしょうか。
●知事
それはちょっと、選挙の終わり方によりますので、終わり次第、私は幹部会を招集すべきかなと思っています。要は、どういう政権の枠組みができるかは、すぐには決まらないかもしれませんけども、その中で、我々にとってこういう点が不安だなということは、率直にあると思うんです。
今、私どもが、先ほどご披露もありましたけれども、東京での玄葉さんとか、菅さんだとか、山口さんを交えた、自公民の皆さんとの政策協議の場でもだいぶん議論しました。そういうような結果を踏まえますと、例えばこの党が政権を取るとこういう問題が浮上するかもしれないなという懸念はそれぞれありますので、その点を我々として整理をして、提言なり要求をしていかなければならないと思います。
ただ、各党とも、地方には手厚くするんだとこうおっしゃっていますし、山陰道はどこの党も造るんだと言っているわけです。それを守ってもらう必要があるだろうと思います。そうしたことを、今後私たちの方で、新しいレジームが出来た後、我々の方から訴えかけをしていく体制を整えていかなければいけないと思います。
○NHK 森野周 記者
そういったような状況の中で、有権者のかたにはどのような基準で選んでもらいたいってあるとか、どういう政策を見てもらいたいとか、そういうのは知事の中ではありますか。
●知事
私は、先ほど申しました通り、しっかりとマニフェスト、今回だいぶん公開度も高くなった選挙だと思います。それを見ていただいて、そうすると、自然と疑問な点があったり、湧いてくると思います。それから、候補者のお話を聞いていただいたりして、しっかりとした自由な判断を自分自身に問いかけてやっていただければと思います。
私たちとしては、地方分権が重要だと考えており、その評価については、項目ごとに評価づけを[全国]知事会としてもいたしたところであります。それも参考材料に使っていただければと思います。
○読売新聞 北島夏記 記者
知事が考える懸念は各党どういったレジームであれ、懸念材料はいろいろ出てくるだろうと思いますが、例えば、今おっしゃった、地方分権であるとか、山陰道のような基盤整備ですね、こういったテーマ3つ4つ挙げるとしたら、どういったところが、要望とか、新しい枠組みに対する要望ということになってくるんでしょうか、鳥取にとってですね。
●知事
それは、1つは地方分権の実現のとこだと思います。地方分権改革について、それぞれの党がそれぞれの立場でまとめられておられまして、一長一短、正直あると思います。例えば自民党さんであれば、国庫負担金のところ、あるいは出先機関の整理のところとか、もっと切り込めるとこがあるんじゃないかなというのが中央側には気持ちがあります。
公明党さんの方でも交付税の今後の扱いだとか、自民党さんは例えば、交付税率上げると書いてあるんですけれども、公明党さんはそういう記述がなかったりしますので、交付税をどうやって担保されるのか、三位一体改革の時のようになる懸念はなかという漠然とした不安は、地方はもっていると思います。
民主党さんの方は財源問題、いろんな公約を掲げておられますが、その財源のしわ寄せが結局、補助金から一括交付金に移ることなど含めて地方側の方にしわ寄せがこんだろうかと、そういう懸念は、だいたい地方側は持っているんではないでしょうか。
もっと、実際に政権の枠組みが出来れば、連立合意が出来たりして、具体的な政策が見えてくると思います。我々の方でも、ターゲットを絞った訴えかけをやっていくことになろうと思います。
○読売新聞 北島夏記 記者
分権と地方の基盤整備といったところですか。
●知事
そうですね、分権とか地方の、特に我々の場合は投資が遅れてきた地域だと自己認識しなければいけません。高速道路のことを言うと、何かおねだりのように聞こえますが、シビルミニマムといっていい最低限のものを求めているわけでありまして、これは国家の責任でやるべきだと思っています。
おそらく地域の住民のかたも共通理解だと思いますので、この点は訴えかけていかなきゃいけないと思います。民主党さんも、それについてはやるんだと、鳥取[県]のところについてはやるんだと、こうおっしゃってくれてますから、今、それを額面通り受け止めるしかありませんが、さらに、選挙後に訴えかけすべき場面はあろうと思います。
○山陰中央テレビ 勝部正隆 記者(幹事社)
他にございませんか。はい、じゃあ、どうもありがとうございました。
●知事
ありがとうございました。