●知事
皆さま、おはようございます。昨日は、初めての中海(なかうみ)会議が開催をされました。島根県の溝口知事や国の機関、また、中海を囲む5市町の町長さん、市長さんにお集まりいただきまして、新しい中海時代へのスタートを切ることが出来たと思います。
併せて、JRの[大型観光キャンペーン]デスティネーションキャンペーンの指定が平成24年に決まりましたけれども、鳥取としては「まんが王国[とっとり]」の「国際マンガサミット」の年でございますので、非常にいいタイミングで指定をもらったなというふうに思っております。
時期のこともございますので、山陰両県タイアップして売り込んでいこうというような話を、溝口[島根県]知事ともさせていただいたところでありました。
●知事
このたび、国の総務省の方から打診がありまして、「緑の分権改革推進会議」の委員に就任して欲しいという打診をいただきました。私としては願ってもない話でございまして、ぜひ参加をさせていただこうと考えております。
このことにつきましては、恐らく、近々総務省の方からきちんとした考え方が発表されるんではないかなというふうに思っております。我々としては、現在、新しい自然エネルギーの活用に向けたプロジェクトを数々進めておりますし、電気自動車の工場誘致など、展開を早めているところであります。
我々がやっている様々なそうしたプロジェクトを国の方でも、ぜひモデルとして取り上げていただいて、我々としても大きな応援団になっていただけるようにお願いをしていきたい、我々としても政策提議をしていきたいと考えているところであります。
●知事
3点目といたしまして、小児医療費の助成についてでありますけども、昨日から市町村と本格的な協議に入ることといたしました。我々としては、県で提示した案をベースにして、意見を求めていこうと考えております。できれば新年度ぐらいから導入するようにできないだろうかということであります。
私の考え方は、この際、全国でもトップレベルと言っていいレベルまで、一気に引き上げてみてはどうだろうかと考えておりまして、中学校卒業時まで医療費の助成を行うことをたたき台として議論をしてもらおうと考えております。
市町村から随時意見が出てきております。昨日提示した時も、例えば、システム変更の経費の問題だとか、いろんな若干の問題点についてのご指摘があったり、それぞれの団体の事情についてのお話があったりしております。これは、市町村との共同作業になると思いますので、まずは議論を開かせていただき、そして詰めを行いたいと考えております。
●知事
この連休前の段階で、県庁の仕事のやり方を改善するプロジェクトを立ち上げていきたいと思っております。先般も次世代改革[推進]本部の方で議論を若干いたしました。新しい目標は「スマート県庁5(GO)5(GO)プロジェクト」と名付けて発車させてはどうだろうかと思っております。
仕事メタボと言ってもいい無駄な仕事があります。これを働く皆さん、職員の皆さんとともに改善をしていこうという運動を進めていったり、それから、超過勤務手当を縮減していく、すなわち自分自身の時間も大切にできるようなライフスタイルを県庁の中で作っていこうと、これは業務の効率化と相まって実現可能なことではないかと考えております。
そのために他県にはない、いろんな先導的なこともやってみようという議論を、今、中でやっているわけでありますが、超過勤務が恒常的に増えてきているような職場において、その管理職に改善を求めるのは当然のこととして、場合によっては、それを人事評価の対象にしていこうと。やはり職場の管理がしっかりできるかどうかを見る指標の1つではないかとか。
あるいは、会議も、県庁内の会議、内部の会議は1時間以内に切り上げることを原則にしようではないかと。そういうことで、会議のために時間をとられてしまうということがないようにしようとか、午後4時以降に新しい指示は基本的には原則なるべく出さないようにしようとか、いろんな改革の具体的な指針を皆で話し合って提示していきたいと思っております。
連休明けから、そういう新しいスタイルで業務をするように呼びかけていって、県庁の中の仕事のやり方を改善していこうという、改善運動に取り組もうと思っております。[株]トヨタさんみたいな民間でもやっていることを、県でも行政機関としても実践していきたいと思っております。
●知事
いよいよ来週から週末ゴールデンウィークに入ってくるわけでございます。ジオパーク関連の様々なイベントなどを皮切りにして、県内もゴールデンウィーク体制に入っていくと思います。
かねて誘致を進めておりまして、東京の方にも行って、船会社や旅行会社に呼びかけておりました「にっぽん丸」のクルーズ船の寄港も実現をしまして、鳥取港にこの連休、姿を現すことになりました。ホーエンヤ祭りが賀露で開かれるなど、各地でもお祭りも花盛りだと思います。
ぜひ、県民の皆様にもそうしたゴールデンウィークを楽しんでいただければありがたいと思いますし、多くのかたがたに、高速道路も出来ましたので、訪れていただき、楽しんでいただける鳥取県でありたいと願っております。
●知事
私は、この間、ロシアの方に日露知事会議で出かけることにいたしました。日露知事会議で、かねて懸案となっております環日本海航路の利用促進をロシアの数多くの知事さんにも呼びかけたいと思っておりまして、出来れば日露知事会議の1つのメッセージとして、そういう航路の利用促進を唱えていただきたい、盛り込んでいただきたいと、共同コミュニティのような形で盛り込んでいただきたいと願っております。
ロシア沿海地方のダリキン知事とも面談させていただいて、モスクワか、あるいはウラジオストクになるかもしれませんが、両地方、県の友好姉妹提携の締結を正式にさせていただきたいと考えております。私の方からは以上です。
○日本海新聞 河崎誠 記者(幹事社)
各社質問がありましたらお願いします。
○毎日新聞 宇多川はるか 記者
小児医療の助成についてなんですけども、県の提示した案としては、来年度の当初というか、来年4月からというふうなようところを目指すんでしょうか。
●知事
はい。私のイメージはそうです。勿論これは市町村との共同作業になりますので、それはいろいろとこれから話を詰めていくということになろうかと思いますが、あんまりギリギリでこういう話を始めますと、新年度予算編成もそれぞれ市町村もありますので、話し合いがつかないと思いました。そういう意味で早い段階から協議の場を開かせていただいたわけであります。
○山陰中央新報 錦織拓郎 記者
総務省から打診のあった委員というのは、もう少し具体的に伺えないでしょうか。
●知事
「緑の分権改革推進会議」という会議が設置されるそうです。総務省の関連会議として設置されると伺っております。詳細だとか、スケジュールだとか、その辺は今、総務省の方が正式に発表されるんだと思います。我々もまだ断片的にしか、まだ聞かさせていただいておりませんけれども、ターゲットとしては環境のことなどだと思います。
それから、環境に限らず中山間地域の問題だとか、高齢者の多い地域の課題だとか、そういうものを自立的分権的に地域で解決をしていく、そういう姿を皆で考えようじゃないかと、こういう趣旨の会議だと伺っております。私の方に名指しで指名[が]あったのは、どうも今やっております電気自動車の誘致の話だとか、自然エネルギーに対する様々な施策、こういうことに国の方でも興味を持っていただいて、じゃあ、平井に出てきてもらおうかと、こういうことだと伺っております。
○読売新聞 北島夏記 記者
仕事改善プロジェクトですが、これを行うことになった背景ですね、どういった事情、マイナスがあるのかと。それから数値的な目標、例えば残業時間をここまでに抑えるとか、人件費をこれだけ抑えるとか。そういう数値的な目標というのはいかがでしょうか。
●知事
1つの要因は、超過勤務が数字として増えてきています。これは、私が就任した後、電子的に時間がリアルタイムで把握できるようになったんです。それまでは申告上のものだったもんですから、きれいに100%把握できていたのかどうかまだ分からないわけでありますけども、そういうところからリアルタイムでの把握が可能になってきました。
最近、正直申し上げて、新型インフルエンザ対策だとか、あるいは景気対策とか、様々な課題がありましたので、職員の皆さんにも負担がかかった職場があって、対前年[比]で15%くらい超過勤務が増えるとか、データ上も出てきておりました。こういうことではいけないと思いますので、もっと基本に立ち返って無駄な仕事は減らしながら、選択と集中で業務を効率的にこなしていくと。
ですから、業務能率を上げる、それから無駄な仕事を止めていく。そうして超過勤務自体を半減させていくというぐらいを目標に頑張ってみたいというアイデアで、今話し合っているところです。週明けに、その方針を庁内で確認をして、それで、連休明けぐらいから正式に全庁的に協力してもらって仕事のやり方を改めていこうと考えております。
○山陰放送 秦卓史 記者
その無駄な仕事なんですけど、具体的には、皆さんがやっておられる仕事の中で、どういったものが無駄というふうに仕分けられていくんでしょうか。その判断基準は何でしょうか。
●知事
例えば、役所の中でいろんな調査物が出回ると。それで、その時に組織だとピラミッド的なイメージがありまして、総務担当と言いますか、集中担当と言いますか、主管課っていうんですけども、そういう主管課というところからまた全体照会させるとか。電子化の時代ですから、何か聞きたいことがあるならば、そのターゲットのところに必要最小限の調査をすればいいわけでありますけども、どうも、前広に無駄な調査をやっていることはないだろうかとか、それから、結構よく伺いますのは、電話だとか、いろんな他部局照会だとか、そういうことで時間をとられることがあると。
やっぱり集中して仕事をする時間帯を作った方がいいんじゃないかとか、夕方になってこれやってくださいという話が入ったときに、県庁の職員は一生懸命ですから、どうしても、そうしたらじゃあ、もう[午後]5時がきましたけれども、今からじゃあ、始めますかということになってしまうと。そういうことがないように、翌朝からやればいい。あるいは[午後]4時以降は新しい仕事を原則として出すことを止めようじゃないかと。
もちろん、県民のかたから入って来るのはしょうがないですけども、内部的なものであれば、その辺は[午後]4時までにしようとか、そういう申し合わせをいろいろやってみて効果のある対策を時間外[勤務]縮減対策として鳥取県内の1つのモデル的な仕事のやり方として開発していきたいと、そういうプロジェクトです。
○読売新聞 北島夏記 記者
超過勤務を半減というのがあると、目標としたら、それに関する経費も、もう半減と考えていいわけですか。
●知事
そうですね。超過勤務が半減すれば当然ながらそうなります。これは、仕事のやり方を工夫していって、職員の皆さんと一緒になって取り組んでいく運動だと思っています。もちろん、組織自体の定数の問題なんかも片方であろうかと思いますので、どうしてもここはやっぱり人出が足りなすぎるというところは、年度途中であっても応援体制を組むなど、人事上のやり方も柔軟に変えていくべきだと思っております。そういういろんなことを組み合わせて展開していこうと思います。
○読売新聞 北島夏記 記者
半減というのは、今年度ということでよろしいですね、その開始の意味は。
●知事
そうですね。これはスローガン的なものですから、厳密なものではないかもしれません。イメージとしては去年よりは半分に減らそうぜという、そういう運動ですね。
○山陰中央新報 錦織拓郎 記者
昨日の両県知事会議でも、航空便の維持活用の問題が出たと思うんですが、4月末というタイムリミットがある中で島根県側と、今後どういったような連携等、考えられますか。
●知事
それぞれに抱えてる便、もちろん、米子-名古屋便は、松江をはじめとした島根県側にも影響がありますので、島根県の皆さんにも利用促進を、昨日も呼びかけさせていただいたわけでありますけども、それぞれの便に応じた対策を考えるということだと思っています。今、若干神経戦のようになっていまして、溝口[島根県]知事も緊張感を持って、このことに当たられていると受け止めました。私どもの方でも、最終的な折衝状況に入っているということだと思っています。
我々の気持ちとしては、昨日も、島根県側も同じことをおっしゃっていましたけども、今「ゲゲゲの女房」のドラマが始まって、新しい誘客の種ができてきておりますし、米子鬼太郎空港ってキャンペーンを始めようとか、地元も利用拡大に取り組んでいるところでありますから、そういう意味で、私たちの努力を見てもらいたいという気持ちがあります。
今、10月から止めるっていうことを、4月一杯でお決めになるのではなくて、地元の努力、それはもちろん、利用促進のための諸制度を投入していきたいと思いますけども、そういう利用促進の効果が出るかどうか、それをまず見てもらいたいと思っています。その辺の訴えかけを今、精力的にしておりまして、できれば、会社側にもご理解をいただきたいというのが、私たちの気持ちです。島根の方は島根の方で、また、その思いで、別の思いでやっておられると思います。我々は、まず、そういう作戦で向かっていこうとしております。
○山陰中央新報 錦織拓郎 記者
全日空側に、ですからいつまでに結論をなんていう、そういう具体的な返答の仕方というのはないんでしょうか。
●知事
今はないですね。ということは、4月末という期限は、まだ、変わってないと思います。
○山陰中央新報 太田満明 記者
小児医療制度の話なんですけれども、中学校卒業まで助成すると、これはどの程度の助成ですか、全額。
●知事
これは、今までのルールがありますので、一定程度のミニマム負担だとか、若干、いろんな制度があります。従来の制度の延長を、中学卒業レベルぐらいまで引き上げるようなことをモデルに考えてみませんかと、今、投げかけをしました。
○山陰中央新報 太田満明 記者
率は変わらないのですね。
●知事
[助成の]率は変わりません。
○毎日新聞 宇多川はるか 記者
高速道路の料金であったり、新党の立ち上げであったり、国政がいろいろと混乱していますけども、どのように見ていらっしゃいますでしょうか。
●知事
今の日本の政治を見ていると、イギリスの政治が思い浮かぶ感じがしますね。小沢さんが政治のモデルをイギリスに求めていますけども、イギリスは、今、保守党とそれから労働党の二大政党制から、急速に第三党である自由民主党が支持を伸ばしていまして、最新のデータでは、3党が拮抗するぐらいになってきているというふうに言われています。二大政党制ということで、全て解決しようと考えていた政治モデルが、世界の他の地域でも、見直されようとしているんじゃないかなと思います。
大切なのは、国民の意識をどういうふうに政治のレベルで吸収していくかっていうことでありまして、そのための試行錯誤が日本でも起こるだろうなと、そういう感じがいたしております。
今の相次ぐ、新党設立という話題だとか、そういうのもそういう世界中の民主主義の潮流と繋がっているかなという気がいたします。また、高速道路無料化など、いろいろと取りざたもされていますけども、やはり国政の中枢は、きちんとリーダーシップを持って方針をはっきり提示すべきだと思います。特に、政治と金の問題は避けて通れない課題だと思いますので、速やかに、政府与党は方針を示して解決を図るべきではないかと思います。
○NHK 松本裕樹 記者
沿海地方との姉妹都市提携の件なんですけども、これは日露知事会議の中で、ダリキン知事と面会をして結ぶということなんですか。具体的なちょっと日程を。
●知事
具体的な日程は、国情のこともあって、なかなか流動的で最後まで定まらないと思いますが、はっきりしているのは、日露知事会議にダリキン[沿海地方]知事がモスクワの市長だとか、それから、ハバロフスクとか、そうした地方の知事さんらと一緒にご参加されることです。
それで、そのタイミングか、あるいは、一旦ウラジオストクに寄る日程になっていますので、ウラジオストクの方で、寄ったタイミングで調印をするか、そこは最後まで、たぶん流動的じゃないかなと思いますね。モスクワないしウラジオストクで調印するということは、沿海地方と、ほぼ合意ができています。
○NHK 松本裕樹 記者
やはり、国際定期航路の集客と貨物を、どう増やしていくかというところが課題にはなると思うんですが、その辺はどのように、ダリキン知事とは、周辺の地域とまたお話をされる予定なんでしょうか。
●知事
これから、ロシアも変わってくると思うんです。APEC(アジア太平洋経済協力)がウラジオストクで開かれることを契機にして、世界の経済はヨーロッパだけでなくてアジアにもあります。そのアジアの方の力にロシア全体も注目していくようになると思うんですね。物流も変わってくると思いますし、人の流れも極東経由っていうのが出てくるだろうと思います。これはロシアの国策にも合致するわけですね。
ですから、ウィン-ウィンの関係、お互いに利益のあるやり方として、この環日本海の航路を促進をしていくということで、地域の繁栄をそれぞれに作っていくことは十分可能だと思います。このストーリーは、日露両国で共有できると思いますので、それを訴えかけていきたいと思います。
○日本海テレビ 馬田勉 記者
日露知事会議というのは、モスクワで行われることになっていると。
●知事
はい。おっしゃる通りです。日露知事会議はモスクワで開催をされます。それに日本からも、10県足らずの知事が参加することになっていますし、先方も同じぐらい出て来られると思います。モスクワの市長だとか、主だった知事さん、特に、極東地域はほぼ全員出席というぐらい、日露知事会議に対する極東関係者の期待と関心は高いと見ておりまして、私も参加させていただくことにしました。
○読売新聞 北島夏記 記者
先週もちょっと同じ質問があって恐縮なんですが、田村耕太郎さんの国政報告会に、発起人になられてることについて、改めてその経緯ですね、自民党のかたからはちょっと違和感があるという意見なんですが、それは何故かというのと。それから、お声がかかったのが、いつのことなんでしょうか。
●知事
昨年度のことですかね。こういう会をやりたいので発起人になってくれないかという話があったと思います。それで、しばらく、ちょっと私どもの方で熟慮させていただいていたんですけども、先方の方から、ぜひにという、重ねてのお話があり、私としても、現職の国会議員でありますので、日頃から政務なり公務でお世話になっておりますから、そういう意味では、地元の国会議員としての国政報告会ということでありますので、発起人を、じゃあ、引き受けさせていただきましょうと、こういうお返事をさせていただきました。それは、ひょっとすると今月に入ってからだったかもしれませんね。ちょっとそこは、あんまり定かではありません。はっきり記憶にありません。
○読売新聞 北島夏記 記者
そうですか。
●知事
発起人の話ですね。
○読売新聞 北島夏記 記者
はい。お声がかかったのが昨年度というのは、離党される前、自民党。
●知事
[離党]された後だったと思います。考え方としては、現職で活躍されていて、県政と国政のパイプも務められております国会議員のかたでありますので、その国政について報告をしようという会でありますから、私としても、それに、その発起人の一角というかたちでお誘いをさせていただいたということです。これは、県内関係者もいろいろと同じような状況で発起人を引き受けておられると思います。
○読売新聞 北島夏記 記者
そうしたら、離党された後にお声がかかって、熟慮された結果、今月か先月あたりにお返事をされたという感じですか。
●知事
そうですね。もうちょっと日にちのことは、もうそこまでちょっと記憶しておりませんけれども、はい。
○読売新聞 北島夏記 記者
田村さんが離党された時に、私の記憶ですが、有権者県民が納得される説明をするべきではないかというようなご見解を示されたと思うんですが、それは、この発起人になられるということは、田村さんからはそういう離党とか、あるいは民主党入党についての納得のできる説明があったということですか、知事に。
●知事
その後、田村[参議院]議員の思いは都度に伺っております。県民に向かっても、語りかけておられると思いますが、与党の中に入ってそれで、政権公約づくりにも参画をするんだと。特に今の経済の低迷状況を打開していくための役職にも就くんだと、こういうことで実際そういうふうに動いておられます。その意味で一定の説明があったのかなと思っておりますが、選挙のことは、来る参議院選挙のことはそれはそれとして、ご自身が政治活動として、選挙運動として訴えかけていかれ、県民なり国民、全国区でございますので、国民が判断をするということだと思っています。
○読売新聞 北島夏記 記者
それに対しても納得はされての就任だということなんですね。
●知事
要は、国会議員として活動をされておられますし、与党の中に入られて、一定の地位も得て活動されているわけでありますから、そのことは県政と国政のパイプ役としての役割を果たし得る状況だと思っています。
○NHK 松本裕樹 記者
1点、先ほど話された人事異動の件なんですけれども、鳥取市の副市長を務められた林さんが福祉保健部長をとられているような話、何かそれはお話を聞いたりとかというのは、特段ないんですか。
●知事
このたび、林副市長を復帰をさせまして、鳥取県の福祉保健部長に任命をすることにいたしました。5月1日に就任してもらおうと思っています。林さんは福祉の現場である市で6年ほどですか、長いこと仕事もされまして、非常に経験も積まれたと思いますし、現場のこともよく理解をされていらっしゃると思います。
かねて県庁におられた時も、福祉関係の仕事もされておられまして、その意味での識見は十分あると考えておりますので、ぜひ鳥取県の中の医療・福祉、健康づくり、各般にわたって活躍をしてもらいたいと、そういうふうに願っています。
○山陰中央新報 太田満明 記者
新たに、どなたか派遣されることってあり得るんですか。
●知事
あります。ただ、副市長とか、そういうことでなくて、もっと実務のレベルで人事交流はしたいと鳥取市長から打診をいただいております。
○山陰中央新報 太田満明 記者
超過勤務の話なんですけれども、確かに残業時間が相当伸びている、増えているという話は聞いているんですけれども、ただ、傍目で見ていますと、仕事が大変忙しくなりすぎている。例えば、緊急プロジェクトとかいう、いわば通常の仕事の上に新たな仕事が増えていますよね。そうしますと、そういう仕事が増える半面で、残業超過時間は止めましょうというのは、半分矛盾するようなイメージもするんですけれども、その辺りはどういうふうにご理解しておられますか。
●知事
それは、結局業務の繁閑、忙しいところと、それほどでもないところのいろんなまだら模様がありますよね。それで、調べてみますと、どうしても超過勤務のような負担がかかっている職場だとか、あるいは特定の人っていうのが、今はリアルタイムで把握ができるようになりました。そういうものを分析していけば、全体として、組織全体でそうした仕事をならしていったり、無理や無駄をなくしていける材料になるんじゃないかなと思っております。
決してそこが矛盾するわけではないと思うんですね。従来からやっている仕事のやり方を変えていくことで、トヨタとか民間がやっているような改善運動をして、コストパフォーマンスを良くしていこうということで、対処していきたいと思っています。
ただ、それだけで全部吸収しきれないという部分もありましょうから、それは組織定数の考え方で、これは従来のやり方でありますけども、そういう補てんも片方でも考えていこうと、この辺を組み合わせてやっていこうと思います。まずは、そういう業務改善運動にスタートさせてもらって、スマート県庁にしていこうと、そういう運動を始めたいということですね。
○山陰中央新報 太田満明 記者
業務を見直して、その上で、例えばまだら模様というのがありましたけども、他の部署から忙しい部署を手伝うということは具体的に可能なのかなと思うんですけれども。
●知事
それは、場合によってはやろうということです。ただ、それよりもまず、その組織の中での課題解決を実践的にやってみようということです。それは仕事のやり方の工夫をやってみようじゃないかと。他の地域ではあんまり、まだ導入していませんけども、会議時間に過度に拘束されるとか、いらない照会ものをやるのをやめようとか。
それを具体的に、じゃあ、[午後]4時以降はやめようとか、また、上司に当たる管理職の方にそうした超過勤務をさせがちなことがないように、そこもストップをかけていくとか、そういう意味でいろんなやり方はあるだろうと思っています。これは、組織の中にいるいろんな人たちも気がついていることだと思います。
○山陰中央新報 太田満明 記者
見ていて、会議が多すぎるように思えるんですけれども、その意味で会議をやめるとか、そういったことがあるんですか。
●知事
そうです。無駄な会議、少なくとも会議時間で何時間もとって、堂々巡りしているというのは、もっとコンパクトにしたらいいじゃないかと。民間でもそういう会議時間を短縮しようという運動をやっておられるところもありますので、そういうのを参考にしていったらどうかと思っています。
○読売新聞 北島夏記 記者
DBSクルーズですが、常任委員会で10ヶ月間の結果が出たと、運航の結果が出ておりますが、知事の見解を教えていただけますか。好調というのか、あるいは打開策として何か、今後考えられているか。
●知事
当初想像していた以上に旅客については利用されたというのは、総括としては言えるだろうと思います。いったん冬場低迷しましたけども、またその旅客も回復しつつありますし、ロシア方面のこともございますので、多分、船会社全体としては、ロシア―東海間も含めれば、ある程度の手応えは感じておられるのかなと思います。ただ、日本との関係は、まだ当然、旅客を伸ばす余地があると思いますが、課題は残しているということだと思います。
大きなテーマは、物流の方でこれを活用してもらうということではないかと思います。経済動向が非常に思わしくない中での船出でありましたから、非常に厳しい状況からスタートしたと思います。幾つか、この航路を活用するという例が出始めております。
例えば割り箸なんかもそうでありますけども、これは繰り返し輸入をされるようになっていまして、またこの度もということになっておりますし、そういう荷物を、これからどんどん増やしていくと、ここが課題だろうと思います。その意味で、ロシア側にも注意喚起をすると言いますか、協力を呼び掛ける必要があると思いますので、日露知事会議はいい絶好の機会ではないかと思い、参加することにしました。
○日本海新聞 河崎誠 記者(幹事社)
その他、ありますでしょうか。では、以上で。
●知事
はい。どうもありがとうございました。