●知事
皆さま、おはようございます。昨日は、夜、11時から試合が始まりました[FIFA]ワールドカップでありますけども、健闘虚しく惜敗ということになりましたが、前評判を覆してワールドカップ日本チームが見事に戦い抜いたこと、深く敬意を表したいと思いますし、岡田監督も実に采配を見事に振るわれたというふうに評価をいたしたいと思います。
前評判に違えてこのように結果を出したことの素晴らしさ、県内の多くのかたがた、子どもたちにも勇気を与えたと思います。次はガイナーレの出番でございますので、ガイナーレのJFL優勝を、我々も一緒に戦ってまいりたいなというふうに決意を新たにいたしました。
●知事
その子どもたちのことでございますけども、合計特殊出生率が鳥取県昨年度1.46と、従来の1.43から向上するポイントが出てきました。要因はいろいろあるとは思うんですけども、まだまだ十分とは言えないと思っていますが、全国順位も17位から13位へ上げることになりました。
これから、子育て王国鳥取県を目指して、さらにいろんな応援の施策を組んでいくべきだと思います。子ども手当という現金支給ということではなくて、現実に地域でできるさまざまなサービスをきちんと提供していくことが重要だと考えておりまして、この夏にも予定をしております市町村長との行政懇談会、市町村長との会議に向けまして、県として市町村とともに行う医療費の子どもたちの無料化に向けたスキーム作りを急ぎたいと考えております。
現在は各市町村と個別に協議を精力的に行っているところでありまして、昨日は中部の皆さんからぜひやってほしいという要望が逆にきました。こういうようなことで我々としても、鳥取県らしい全国に冠たる子育て王国の施策を研究してまいりたいと考えております。
●知事
明日から、私はロシアの方に出張させていただくことになりました。DBSクルーズフェリーが就航して、ちょうど1年を迎えたわけでありますが、時あたかも、ウラジオストク市の創設150周年の節目ということにもなるわけであります。
ウラジオストク市で開催をされます太平洋経済会議という、この地域の財界人だとか実務者、学者が集まる、そういう会議が招集されておりまして、これに私も出席をさせていただき、これは7月3日になると思いますが、基調演説の1つを鳥取県でというご指名がありました。かねて、ダリキン知事ともこの会議のことを話し合っておりましたので、これに出席をさせていただくことにいたしております。
さらに、VLADEXPO(ブラッドエキスポ)という、そういう展覧会、国際見本市がございます。これにも参加をさせていただくことにいたしておりまして、これには、例えば、鳥取で作っているカレーとか、それから工芸品だとか、そうした様々なものを展示させていただいたり、観光の展示もすることにいたしております。この観光等もございまして、今回の団の中には、島根県松江市の松浦市長も入っていただくことになっておりますし、境港の中村市長も同行していただくとういうことになっております。
そのほかにも、向こうで観光業者を集めた会議を行ったり、それから日本からロシアに進出しておられます商社の皆さんがたと話し合いをしたり、そうした日程をこなして帰ってくることにいたしております。
●知事
また、こうした環日本海地域の交流に向けて、先週末にGTI(広域図們江開発)の運輸部会が韓国の釜山で開催をされました。鳥取県からは初めて商工労働部長などが出席をさせていただきまして、発言の機会をもらいました。
その結果として、私どもの境港、[韓国江原道の]東海(トンへ)、ウラジオストクを結ぶ航路につきまして、GTIの2010年から12年のプロジェクトの中に明記をされることになりました。国連のUNDP(国際連合開発計画)の関連機関でございますけども、GTIが行っておりましたプロジェクトに加えて、この航路がプロジェクトとして明記をされることになったわけでありまして、このことは歓迎を申し上げたいと思っております。
これからも、この場を、私どもの環日本海交流、北東アジアゲートウェイ構想の推進の1つとして参画してまいりたいと考えております。
●知事
また、韓国との交流、あるいはアジアとの交流の中で重要だなと思っておりますのは、今のロケ誘致の状況でございまして、支援委員会をこの度立ち上げたところでございますが、我々の方から招請状を送っておりました制作会社のチョン・テウォン社長がプロデューサーや作家を伴って来県をすることが決まりました。
日曜日に米子-ソウル便で入ってくるというふうにお伺いをいたしておりますが、県内を、東部・中部・西部を含めて出来れば見ていただこうということで、今、我々の方でネゴシエーションと言いますか、交渉をしているところであります。
私も、ロシアから帰ってからということになりまして、ちょっと時間帯があれですけども、日曜日の夜に、チョン・テウォン社長やプロデューサー、作家などスタッフの皆さんとお会いできるかなということで、これも今、折衝させていただいているところであります。
こういうように環日本海交流、DBSクルーズフェリー1周年のこの機会に、さらに盛り上げてまいりたいと考えております。
●知事
宮崎[県]の口蹄疫は、今、新発の発生がなくなってきているという、そういう喜ばしい状況も見えつつありますけども、未だ、予断を許さないわけでありまして、現実問題、移動制限などは解除されておりません。
こういう状況でございますので、当面の間、口蹄疫がもし万が一、県内に入ってくるということを想定した上で、危機管理のために種雄牛や雌牛、例えば、安平久(やすひらひさ)だとか、そうした安平の孫が県内にもいるわけでありますけども、そうした種雄牛3頭、それから雌牛20頭を鳥取市内の施設の方に避難すると言いますか、分散管理をするということに明日から取りかかることにいたしました。これは、状況をみて解除出来れば元の体制へと戻すというつもりでおります。
それから、現地の方には、今まで18人の技術者を派遣をしたりいたしておりますけれども、先週の23日だったと思いますが、宮崎県の東国原知事とも電話で話をしました。それで、申し上げたのは、宮崎の方で、今、牛が処分されていくことになりますので、堆肥の入手が困難になってくると、県内事情として。そうしますと、有機野菜などの栽培が難しくなってくるわけです。
それで、鳥取の方で、昔からの農業のやり方ではありますが、藻を利用しまして、中海の藻を肥料にして、そして、栽培をするということをやっています。現実に、今も鳥取県内では倉吉市だとか、日南町でやっておりまして、例えば、海藻米美里(きより)だとか、そういうブランドで結構良い値段で出始めているわけです。
これを宮崎のかたがお知りになりまして、鳥取の方から、牛の堆肥が難しいので海藻を堆肥として使いたいと、ご支援いただけないだろうかという話がきました。私はこのことを、先週電話で東国原知事の方にお話を申し上げまして、支援の1つとして、そうした海藻を送って有効に活用してもらうということもいかがでしょうかという話をしました。
早速、じゃあ事務ベースで調整しましょうということになりまして、今月に、出来れば向こうの数量を取りまとめた上で、海藻を肥料化してあちらに送るということを支援の一環としてやろうかと考えているところであります。
これはNPO法人の未来守り(さきもり)ネットワークがその実施をしておられましたし、技術も持っておられます。今、施設的な整備も行っているところでございまして、そうしたNPOとも連携をして実施をしていくことにしてはどうかということを考えております。東国原知事もそれは非常にありがたいと、人を送ってもらったことも感謝していますという話がありまして、協力体制を組んでいくことにいたしたわけであります。
●知事
それから、農林関係で新しい事業を1つ行おうということになりまして、7月6日に、従来、共生の森という事業がございましたが、共生の里をやろうと。
これは、中山間地の農地などを、むしろ都会地、都市部の人たちに交流的に使ってもらうわけでありますが、企業さんがスポンサーになって、そうしたところに企業の関係者が行くとか、それで農業体験をするだとか。また、そこで出来た製品をまた活用してもらうとか、そういう交流事業として遊休農地を防止していこうという事業であります。
この共生の里というタイプの事業は、全国でもあまりまだ例がございませんが、鳥取県でもこうした縁組を試みておりましたところ、この7月6日に初めての夢が整うということになりました。
場所的には、伯耆町の二部の方でございますが、米子市の青果会社とタイアップをするという縁組になっております。
●知事
夏至が過ぎまして、暑いシーズンに入りましたが、環境対策が非常に重要であります。その意味で、7月7日、七夕の日に、クールアース、ライトダウンのキャンペーンを全県的に、市町村の協力もいただいて、展開をすることにいたしました。
この7月の7日、この県庁では窓を使ったライトダウンをして、七夕の文字を出そうとか、それから園児たちが作りましたLED照明で天の川を演出しようとか、今、鳥取県でやり始めようとしておりますカーシェアリングの体験を電気自動車を持ちこみましてやってもらおうかとか、そういうイベントを今、計画をしておるところでございます。
ぜひ、県民の皆様にも、こうした七夕の日など、ライトを消して、織姫と彦星の出会いを演出をしていただき、エネルギー環境にも関心をより一層高めていただくように、お願いをできればと思います。
●知事
最後に1点、ご報告を申し上げますと、角界を揺るがす事件が起こっておりまして、野球賭博問題、非常に残念至極という状況だと思います。私どものこれまで地元としてエールを送ってまいりました琴光喜関もその渦中に入ってしまったということで、非常に憂慮をしているところであります。
期待が高かっただけに残念だという気持ちを持たれて複雑な思いの県民のかたは多いんではないかと思いますが、鳥取県では、[とっとり]ふるさと大使をこれまで委嘱をしてまいりましたけれども、このふるさと大使につきまして、取扱いをどうしたものかと、琴光喜関サイドと話し合いをしてきたわけでありますが、このたび琴光喜関サイドから、近親者のかたの方から辞退したいというお申し出をいただきましたので、ふるさと大使については、残念ながら、このたび終わりにしていただくことに手続きを取ったところであります。
いずれにいたしましても、スポーツの世界、夢と憧れの場であり、昨日のワールドカップもそうでありますが、こうした事件を契機として、ぜひとも、根本的な浄化を図っていただきたいと思います。そして、そうした相撲を初めとしたスポーツの振興、子どもたちが憧れる世界になるように立て直していただきたいとお願いをいたしております。私の方から以上です。
○日本海新聞 河崎誠 記者(幹事社)
では、各社、質問をお願いします。
○読売新聞 高山千香 記者
今の琴光喜のお話なんですけれども、ふるさと大使は6月末で終わりと思っていいんでしょうか。
●知事
ちょっと手続きは、事務的な流れなもんですから。先週から今週にかけて、もう、今では解嘱という、庁内的には、県庁としては解嘱させていただきましたということで完了したとこです。
○読売新聞 高山千香 記者
いつ解嘱したっていうのは分かりますか。日付とか。
●知事
判断をした日は6月24日だったと思いますね。先方からお申し出がありまして、手続きを取ったということであります。ただ、先方といろいろとまだいろんなやり取りがあるかもしれませんが、一応、庁内的には24日にけじめをつけさせてもらいました。
○日本海新聞 田村彰彦 記者
琴光喜側の方から何か謝罪だったり、お詫びの言葉はなかったですか。
●知事
今回は、まだ事件が、警察の捜査などもあるということだと思いますが、私どもで琴光喜関本人とはお話はしておりません。ちょっとそれが出来る状況にないと伺いました。従いまして、近親者のかたを通じて、我々の方でこういうような事件が表面化しているもんですから、まだ決着がついたわけではありませんし、責任問題がはっきりしたわけではありませんが、我々としては、何らかのけじめは必要な状況かもしれませんと、こういうような話をしながら相談をかけておりましたが、先方からそういう中で、この際辞退をさせていただくというお申し出がありましたので、それを受け取らせていただいて、粛々と手続きを進めることにしたわけであります。
○読売新聞 高山千香 記者
何か謝罪のようなものはあったんでしょうか。
●知事
謝罪という言葉ではなかったと思いますけどね。はい。ただ、それは、我々はふるさと大使の取り扱いについて相談をしたいというコミュニケーションでありましたので、そこまでの話は特に我々にはなかったと思います。
○毎日新聞 宇多川はるか 記者
琴光喜関サイドからの申し出っていうのは、どういう理由であったんでしょうか。
●知事
今回のこの表面化している事件のことで、鳥取県の方に迷惑がかかるんじゃないかと、こういう趣旨だと思います。はっきりとそこのところで、短いやりとりでありますのでお話はないですが、おそらくそういうことだと忖度(そんたく)をしております。
○山陰中央テレビ 勝部正隆 記者
確認なんですけれども、その琴光喜サイドからそういう話があったということなんですけど、最初、県の方からふるさと大使を遠慮してくれっていうふうな、最初どちらが先の話ですか。
●知事
コンタクト取り始めたのは私どもの方です。当然ながら、我々も組織として役所として仕事をしておりますので、諸般の事情がございましたから、琴光喜サイドと接触をして、この取り扱いを相談するようにと私も指示をいたしました。ただ、先方の方のお気持ちがストレートに出てきましたので、それを今回受け止めさせていただくという手続きにしたわけです。
○読売新聞 高山千香 記者
県側から申し入れたのは、いつ頃ですか。
●知事
事件が出てきて比較的すぐだったと思います。
○山陰中央テレビ 勝部正隆 記者
何か、その週刊誌の。
●知事
いや、もうちょっと後かもしれませんね。だから、週刊誌[で取り上げられた時]よりも、もっと報道が一色に染まったっていう。
○山陰中央テレビ 勝部正隆 記者
認めた辺りですかね。
●知事
[琴光喜関が]認めたあたりですかね。そうですね、そのあたりだったと思います。それで、ただ、なかなか連絡を取るのが難しかったですから、ご想像に難くないと思いますが、大変な状況だったと向こうも思いますんで、ですからなかなか連絡がつかない中で先般お話をいただいたということです。
○読売新聞 高山千香 記者
その連絡を取ったのは24日、1回だけ。
●知事
いや、その前から。
○読売新聞 高山千香 記者
その前から何回か取って、結局24日に結論が出たという。
●知事
そうですね。はい。それで、そういうお申し出がありましたので、私どもとしては速やかに県庁内の手続きを終えたということです。
○山陰放送 秦卓史 記者
近親者からの申し出が24日。
●知事
24日です。
○山陰中央テレビ 勝部正隆 記者
これは手続き的には解任という形なんですね。
●知事
解嘱ですね。これは要綱上規定がございまして、本人の申し出があった時は解嘱することができると。
○山陰中央新報 太田満明 記者
図們江の話ですけども、10年から11年まで2年間ですか。計画、2年されるんですか。
●知事
確か10[年]から12[年]だったと思いますが、もし必要でしたら詳細なデータを出したいと思います。合意文の中に盛り込まれましたので、アクションプログラムというようなものを作るんですね、GTIが。その中に明記されました。
○山陰中央新報 太田満明 記者
運輸部門のところですね。
●知事
運輸部門の、はい。
○山陰中央新報 太田満明 記者
具体的な話というのは、何かあるんでしょうか。
●知事
それは、こういうプロジェクトがあるという認知を国連のUNDPがしてくださったということだと私は思っています。ですから、その認知をしていただくこと自体が1つの収穫だったなと思ってます。
○山陰中央新報 太田満明 記者
委員会には新潟県も入っていると思うんですけれども、実際、新潟の方の運休状態の中で、鳥取県がこういうふうに入っていくわけで、そこの関連関係というのはどうなって。
●知事
それは、ご案内のとおり、このUNDPは元々新潟の航路をつくるプロジェクトを持っていました。それに従って動いてきたんだと思います。ですから、その新潟の航路と併記するかたちで、ウラジオストク、境港の航路が入ったということです。
○山陰中央新報 太田満明 記者
併記という形で。
●知事
併記です、はい。
○山陰中央新報 太田満明 記者
ということは、新潟が、もし復活することがあれば。
●知事
そこは残ると思いますけどね、ええ。
○山陰中央新報 太田満明 記者
名前は。名前が残る。実質は。
●知事
今までは認知すらされていませんでしたので。例えば、中国東北部に行く海道として。それが中国東北部に行く海道として私どもの航路も認知されたということです。
○山陰中央新報 太田満明 記者
ということは、これから実質的に動きが出てくるということになるんでしょうか。
●知事
こういう国連の位置付けも出たということですから、それは他のプロジェクトと連携してくる可能性はあると思っています。今まではそういう認知がなかったわけでありますので、これで次のステップに進めるということだと思います。ただ、図們江開発自体、北朝鮮の圏域が絡む部分がありまして、国連の方でもはかばかしく進展させきれてないという状況でありますが、中国側はそれに伴うプロジェクトを進めていまして、そうした皆さんと手を組んでいければ、また別の動きも考えられるかなと思っています。
○山陰中央新報 太田満明 記者
今回の計画というのは、中国側が政府の事業として認めたということがございますよね。それで、政府の事業だと認めたんだと思います。
●知事
国連のUNDPという、国連の開発計画ですね。
○山陰中央新報 太田満明 記者
その中に中国の計画があって。
●知事
中国の計画もありますよね。
○山陰中央新報 太田満明 記者
その中に突っ込まれると思うんですけど。
●知事
というか、国際共同プロジェクトだと思います。共同プロジェクトとして、各国が一緒になってやっていくプロジェクトとして、従来、新潟航路があったんですが、私どもの航路も位置付けられたと。詳細はその文章を見ていただければ分かると思いますので、後ほど届けさせていただきたいと思います。
○山陰中央新報 太田満明 記者
具体的にどんなことができるかということなんですよね、ここでは。
●知事
今まではそういう認識の外に、あえてかどうか分かりませんが、置かれてきたということでありますので、今回は韓国の江原道で行われましたサミットの場で、我々から吉林省政府だとか、江原道政府に、このGTI図們江開発プロジェクトに、鳥取県はこの航路とかに参画できないのかということを申し上げましたら、それは問題ないんじゃないかということでありましたので、初めてこの5月から急速に進んできて、何とか一部盛り込んだという状況だと思っています。
○山陰放送 秦卓史 記者
すいません。韓国ドラマのロケについてなんですけども、今度の日曜日に社長やプロデューサーさんなどが来られるということで、そこで県内の詳しいロケ先が発表になるんでしょうかね。
●知事
それはまだじゃないんでしょうか。我々の感触では、まだその前に社長がご覧になるということだと感じております。ですから、県内の視察のプログラムを、むしろ私どもで提供しようと思っています。
○山陰放送 秦卓史 記者
その視察もそれの受け入れ先決定のまた1つの要素になると。
●知事
それは成り得るでしょうね、当然成り得ると思います。今回、来られるメンバーの中にはプロデューサーやライターも入っていますから。
○山陰放送 秦卓史 記者
支援の委員会の中に、さまざまな県内の自治体が入っていますけども、これがすべてロケ先に決まっていく可能性はあるんでしょうか。
●知事
我々としては、多少大風呂敷でありますが、当然ながら、今、手を挙げていただいている自治体のものも全部含めて韓国側の方には写真だとか、資料を提供しています。あちらでどういうふうに、あと選択されるかだと思いますし、韓国の場合、実際ロケが始ってから撮影がころころ変わるらしいです。ですから、現場の展開もあるかもしれません。我々としては、今、最大限の材料を提供して、そうした地元の想いも伝えているとこです。
○日本海新聞 田村彰彦 記者
今回の参議院選についてなんですが、大きな争点になっているのは消費税なんですけども、平井知事はズバリ消費税アップに賛成か反対か。それで、もしくは、またその理由等、賛成であるならば何パーセントが理想か、そのあたり。
●知事
私は、消費税については、まだ議論は未成熟だろうと思っています。ですから、これから参議院選挙の結果も踏まえて、国民の皆さんに議論していただいて、1つの筋道を導くべき段階だろうと思っています。私自身は、今の財政破綻に向かいかねない国・地方の財政状況を考えれば、こうした税制の抜本改革として、消費税、あるいは地方消費税の税率を上げていくということを、もちろんこれは最大限の行革努力と国民のご理解を得ながら進めていくのが必要ではないかと思っております。
ただ、そのためには、やはり国の政策の無駄を省くことなどやらなければならない課題は多いわけでありまして、現実問題、国の出先機関を整理統合して地方の方に持ってくると、都道府県の方に移管をしていくということなどをやっていかないと、行革もはかばかしく進まないのではないかと思っております。その辺の議論を鳥取県初め、地方団体側も逃げるべきでないと思っています。そういう意味では、今回、民主党、自民党、与野党からそうした消費税について声が上がって争点になってきたことは歓迎すべきことではないかと思っています。
○日本海新聞 田村彰彦 記者
知事自身のスタンスとしては、どちらとも言えないということでしょうか。
●知事
私は必要と考えます。はい。必要と考えますが、そのためには行革努力、最大限の行革努力だとか、それから国民の理解、これを得ることが前提になると思います。そういう意味で、今、まだ未成熟の議論ではないかと思っています。いきなり消費税引き上げの法案を今すぐに、臨時国会に出すとか、そういうことには成り得なくて、もっと併せて議論しなきゃいけないことがあるのではないかと。それをクリアしながら道筋をつけるべき必要な課題ではないかと思っています。
○日本海テレビ 山花康浩 記者
関連して、参議院選挙のことなんですが、知事ご自身今回の選挙の注目ポイントは、争点は消費税も出ましたけど、争点はどういったところだと考えていますか。
●知事
やはり国民生活をどうやって立て直していくかということではないかなと思います。今、景気や雇用の受け皿で非常に厳しい状況があります。鳥取県内は、この度、0.57[倍]と、有効求人倍率は上がりましたし、全国平均を11カ月連続で上回るというように、私が就任する前よりは相対的には改善している面はありますけども、それでもまだまだやらなければならない経済成長の施策だとか、雇用対策が私はあるだろうと思っています。この辺が国民の皆さんの最大の関心事ではないかなと思います。
それから、我々の地方団体側からいえば、やはり地域主権の確立、ないしは地方分権の断行。こうしたことが政策課題として今後の中心的なポイントに取り上げていただきたいと思っています。これは選挙の前に、自民党、民主党に私自身も他の知事と一緒に参りまして、石破政調会長とか、玄葉政調会長とか、そうした皆さんと相次いでお話をさせていただきました。国民新党や社民党の政調会長ともお話をさせていただきました。
各党にそうやって理解を得ながら、今、選挙戦を進めていただいていると思いますので、ぜひ、地域から日本を元気にしていく、そういう対策を選挙戦の中で、確立していただければありがたいと思っています。
○日本海新聞 河崎誠 記者(幹事社)
よろしいですか。はい。
●知事
どうもありがとうございました。