平成22年は生産指数が前年比14.2%、出荷指数が21.3%の上昇となりともに4年ぶりの上昇。
寄与度をみると、平成22年は生産・出荷で電子部品・デバイス工業と一般機械工業が好調で指数全体を押し上げる要因となった。
四半期別の推移をみると、生産・出荷指数ともに第2四半期が前期比プラスとなった。要因としては4月以降好調だった液晶素子を含む電子部品・デバイス工業、4月から7月まで好調だった民生用電気機械器具を含む電気機械工業などが挙げられる。
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(1)生産の動き
【特徴】
寄与度をみると、電子部品・デバイス工業(ウェイト18.5%)と一般機械工業(ウェイト5.4%)はそれぞれ寄与度が7.3%、2.0%と生産指数のプラスに寄与した。
業種別にみると、生産指数(年平均指数)では、電子部品・デバイス工業(前年比5 0.8%上昇)、一般機械工業(同48.3%上昇)、窯業・土石製品工業(同21.1% 上昇)など10業種中7業種が上昇した。一方、金属製品工業(前年比14.9%低下)、食料品・たばこ工業(同11.3%低下)、プラスチック製品(同5.6%低下)など3業種が低下した。
(注)年平均指数は原指数。
業種別の10業種とは、鉄鋼業、金属製品工業、一般機械工業、電気機械工業、電子部品・デバイス工業、窯業土石製品工業、プラスチック製品工業、パルプ・紙・紙加工品工業、繊維工業、食料品・たばこ工業の10業種
(2) 出荷の動き
【特徴】
寄与度をみると、電子部品・デバイス工業(ウェイト24.1%)が22.0%、一般機械工業(ウェイト3.9%)が1.1%、パルプ・紙・紙加工品工業(ウェイト8.3%)が1.1%と生産指数のプラスに寄与した。
業種別にみると、出荷指数(年平均指数)では、電子部品・デバイス工業(前年比119.5%上昇)、一般機械工業(同44.4%上昇)、鉄鋼業(同23.3%上昇)など10業種中7業種が上昇した。一方、食料品・たばこ工業(前年比40.0%低下)、金属製品工業(同11.4%低下)、プラスチック製品工業(同7.0%低下)など3業種が低下した。
(注)年平均指数は原指数。
業種別の10業種とは、鉄鋼業、金属製品工業、一般機械工業、電気機械工業、電子 部品・デバイス工 業、窯業土石製品工業、プラスチック製品工業、パルプ・紙・紙加工 品工業、繊維工業、食料品・たばこ工業の10業種
(3) 在庫の動き
【特徴】
寄与度をみると、電子部品・デバイス工業(ウェイト20.6%)が▲3.5%、電気機械工業(ウェイト15.1%)が▲2.9%、食料品・たばこ工業(ウェイト19.9%)が▲2.0%と在庫指数のマイナスに寄与した。
業種別にみると、在庫指数(年平均指数)では、電子部品・デバイス工業(前年比20.3%低下)、繊維工業(同14.5%低下)、電気機械工業(同13.5%低下)など10業種中7業種が低下した。一方、窯業・土石製品工業(前年比16.9%上昇)、鉄鋼業(同8.2%上昇)、金属製品工業(同3.0%上昇)など3業種が上昇した。
(注)年平均指数は原指数。
業種別の10業種とは、鉄鋼業、金属製品工業、一般機械工業、電気機械工業、電子部品・デバイス工業、 窯業土石製品工業、プラスチック製品工業、パルプ・紙・紙加工品工業、繊維工業、食料品・たばこ工業の10業種
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※業種の中でもウェイトの大きな業種、景気の動きに敏感と考えられる業種である金属製品工業、一般機械 工業、電気機械工業、電子部品・デバイス工業、パルプ・紙・紙加工品工業、食料品・たばこ工業の6業種に ついて掲載する。
※業種名の隣のウェイトは生産でのウェイトを示している。
(1)金属製品業
【特徴】
平成22年の金属製品工業の生産指数は前年比14.9%、出荷指数が11.4%の低下となりともに4年 連続の低下。
(2)一般機械工業
【特徴】
平成22年の一般機械工業の生産指数は、前年比48.3%、出荷指数は前年比44.4%の上昇となり3年ぶりの上昇。
品目別の生産指数(季節調整済)をみると、その他の一般機械が5月以降、金型が7月から10月までの4か月間好調だったことと、他に6月から9月までの4か月間好調だった品目があったことが同期間の四半期別指数を押し上げる1つの要因となった。
(3)電気機械工業
【特徴】
平成22年は生産指数が前年比0.9%、出荷指数が1.7%の上昇となりともに 2年ぶりの上昇。
品目別の生産指数(季節調整済)をみると、民生用電気機械器具が4月から7月までの4か月間、その他の電気機械が3月から6月までの4か月間は好調で、同期間の四半期別指数を押し上げる1つの要因となった。
(4)電子部品・デバイス工業(ウェイト18.5%)
【特徴】
平成22年の電子部品・デバイス工業の生産指数は前年比でみると、50.8%と 4年ぶりの上昇、出荷指数は119.5%と2年ぶりに上昇。
品目別の生産指数(季節調整済)をみると、その他の電子部品が2月から7月までの6か月間、液晶素子が4月以降好調だったことと、他に2月から6月までの5か月間好調だった品目があったことが同期間の四半期別指数を押し上げる1つの要因となった。
(5)パルプ・紙・紙加工品工業(ウェイト4.4%)
【特徴】
平成22年は生産指数が前年比9.3%、出荷指数が12.7%の上昇となりともに3年ぶりの上昇。
(6)食料品・たばこ工業(ウェイト20.1%)
【特徴】
平成22年は、生産指数が前年比▲11.3%と3年ぶりの低下、出荷指数が▲40.0%と5年連続の低下。
品目別の生産指数(季節調整済)をみると、その他の食料品が8月から10月までの3か月間、冷凍水産食品が10月から12月までの3か月間不調で、同期間の四半期別指数を押し下げる1つの要因となった。
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