防災・危機管理情報


感染症対策センター

中東呼吸器症候群(MERS)とは

  • 2012年に初めて報告された新しい種類のコロナウイルスによる感染症です。
  • 中東地域に居住または渡航歴のある者、あるいはMERS患者との接触歴のある者からの患者発生が継続的に報告されています。
  • WHOによると6月1日時点で、1,154人の検査確定した患者と431人の関連する死亡が報告されています。
  • 主として中東地域で患者が報告されています。このほか、ヨーロッパ(イタリア、英国、オーストリア、オランダ、ギリシャ、ドイツ、フランス、トルコ)、アフリカ(アルジェリア、エジプト、チュニジア)、アジア(フィリピン、マレーシア、韓国、中国)及び北米大陸(アメリカ合衆国)からも患者の報告がありますが、これらはすべて、中東地域で感染した人(輸入症例)もしくはその輸入症例患者と接触した人であることがわかっています。

原因と感染経路

  • 病原体は、コロナウイルス(MERS-CoV)です。
  • 2003年に流行した重症急性呼吸器症候群(SARS)の原因病原体であるSARSコロナウイルスとは近縁ですが、異なる種類のウイルスです。
  • 感染経路は、正確には分かっていませんが、ヒトコブラクダが感染源の一つであると推定されています。その一方で、患者の中には動物との接触歴がない人も多く含まれており、家族間、医療機関における患者間、患者-医療従事者間など、濃厚接触者間での限定的なヒトーヒト感染も一部報告されています。

症状

  • 主な症状は、発熱、せき、息切れなどです。下痢などの消化器症状を伴う場合もあります。MERSに感染しても、症状が現われない人や軽症の人もいますが、高齢の方や糖尿病、慢性肺疾患、免疫不全などの基礎疾患のある人では重症化する傾向があります。
  • 潜伏期間(感染から発症するまでの期間)は2日から14日です。

治療及び予防

  • マスクや手洗い等の対策で予防効果が期待されます。
  • 特別な治療法は無く、症状に応じた対症療法が行われます。
  • 予防接種はありません。

一般的な感染症対策については、次のページ「感染症を予防するために」をご覧ください。

  

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