先般、〔京都府〕福知山〔市〕で深刻な爆発火災がございました。残念なことであり、御遺族の皆様、被害に遭われた方々に心からお悔やみとお見舞いを申し上げたいと思います。
実は、同様の事故はどこで起こってもおかしくないものであります。正直申し上げて、取り扱いとして余りにも不備があったんではないかと、今、報道もなされているところでございます。そういう意味で、県としても各消防本部のほうに通知を出させていただきましたし、消防本部も今、点検に入っていただいております。我々のほうでも、ちょうどきょうからになるんですけれども、危険物取扱者の保安講習がこれから9月10日にかけてございまして、この中でそういうガソリン缶ですね、ガソリン缶の取り扱いといったような今回の教訓を考えた講習を関係者の方々にやっていきたいというふうに考えております。そんなようなことで火災に対する備え、爆発事故に対する備えということも徹底してまいりたいと思います。まだ夏休みシーズンが残っておりますので、また大きなイベントもあり、屋台の出るような機会も多いと思いますが、各消防本部と力を合わせて、こうした事故が本県で発生しないように万全を尽くしてまいりたいと思います。
原子力安全についてでございますが、きょう〔22日〕、この後、西部の市町村長会議もございますので、そこでも議論になろうかと思います。もちろんそうした首長さんとの意見交換も踏まえながら今後対処していきたいと思いますが、近々議会も開かれますし、議会側でも何らか動きも出てくるんではないかなというふうに思います。
私どもでは、プロジェクトチームをやっておりましたので、その原子力安全対策のプロジェクトチームを近いうちに、9月の頭とか、そうしたところで招集をして、国のほうからも職員に参加をしていただいて、新しい規制基準についての説明をまず受けることから取りかかっていく必要があるだろうと思います。いずれにいたしましても、きょうまた現場の市町村長さんとも意見交換をしながら、こうした対策を進めていきたいと思いますし、県議会のほうも関心を持っておられますので、そういう県議会の御意見もお聞きをしながら今後の対応をしてまいりたいと思います。
これからいろいろと動きが出てくるわけでございますけれども、例えば観光面でエコツーリズムを初めとした、そういう〔とっとり〕グリーンウェイブの関係、また「食のみやこ」の関係といったことがございます。実は今シーズン、非常に観光客の皆様の出足も好調でありまして、鉄道も前年を上回るような状況がございました。「やくも」、あるいは「はくと」、「いなば」といった特急が去年より乗客をふやしておられます。
また、航空機も好調でございました。実は私どものほうにも連絡がこのたび参りまして、全日空のほうから米子-羽田便について、これを日に6便化、10月やるということでありましたが、これを1月31日まで延長するという、そういう連絡がございました。具体的には、13時台に東京からこちらのほうに飛んできまして、そして15時台にこちらから向こうへ飛んでいくという、そういうダイヤを10月予定しているものを1月いっぱい続けていくということでございます。
機材としては、基本的にはB737-800、166人乗りの機材が中心であります。場合によってはA320とか、そういう機材投入もあると思いますが、基本はB737-800を使うということで連絡がございました。我々としては歓迎すべきことでありまして、ぜひ航空の利便性を高めるために、今回1月31日まで延びましたが、この6便化を継続してもらえるように、全日空に対して引き続き働きかけをしていきたいと思います。
また、鳥取-東京便につきましても5便化に向けて、我々としても競争的なチャレンジをやっていきたいというふうに考えてございます。そのための搭乗率向上対策、これも取り組みを強化をしてまいりたいというふうに思います。
この梨が解禁となる今週末、〔8月〕24、25〔日〕には、ここ鳥取市内においてエンジン02というイベントが若手を中心として開催されることになり、県や市も協力をしていくことになりました。私自身も参加をさせていただくことにいたしております。例えば辰巳琢郎さんというワイン通で知られる俳優がいらっしゃいます。また鎧塚〔俊彦〕さんというカリスマパティシエですね、川島なお美さんの旦那さんと言ったほうがわかりやすいかもしれませんが。それからあるいはいろいろと、山本益博さんといった料理とかレストラン評論家と言っていいのかもしれません。そうした数々の関係者の方々、勝間和代さんだとか和田秀樹さんといったような各界の方もいらっしゃいますが、そうした方々をお招きをして、エンジン01の遺産を引き継ぎながら、エンジン02、今回は「食」をテーマにやろうということになりました。
こちらのほうは、先ほど申し上げました山陰海岸国立公園50周年のイベントと連動してやっていくことにしておりまして、シャトルバスであるだとか、両方を見て歩き、そして食べていただき、鳥取を味わっていただくと、こんなような取り組みにさせていただこうとしているところでございます。
いろいろとこうやってにぎやかに夏の最終盤を迎えてまいりたいというふうに考えておりますが、くれぐれも熱中症等、お体に御注意をいただければありがたいなというふうに思います。皆様におきまして思い出多き夏となることをお祈りし、私のほうからのコメントとさせていただきます。
私のほうからは以上です。
○日本海新聞 井上昌之記者
あした、広島県の湯崎知事と庄原で、広島県で対談されますけども、そのときに何か別な話は出そうなんでしょうか。
●知事
明日〔8月23日〕、〔湯崎英彦〕広島県知事とお会いをして両県対談をし、それから〔8月〕28日ですかね、ふるさとテレビというところで中国5県が集まりまして、これからの中国地方の振興についてインターネット中継での公開対談を行うことにいたしております。
一つのテーマとしては、これはこういう会議というのはやってみなきゃわかりませんけれども、中国5県の連携に向けた動きですね、これは焦点としてやっていきたいと思います。例えば今回、ドクターヘリの連携はできましたけれども、これ以外にもいろんな連携のタマがあると思うんですね。観光振興であるとか、あるいは農業大学校のような組織が各県にありますけれども、ある程度得意分野もありますので相互乗り入れをしていくとか、そうしたことなどで広島〔県〕の〔湯崎〕知事と、まず腹合わせを明日〔8月23日〕の会議でやれれば、それをさらにふるさとテレビにおけるインターネット中継の公開会議で中国5県の話し合いの中にも私のほうから提起できればなという思いがございます。
それから、7月に行いました子育てサミットの最初の言い出しっぺが私と広島〔県〕の湯崎知事でございまして、この方向性をさらに強めていくことも話し合いたいと思います。湯崎知事が前回の米子での会議のときにおっしゃっておられましたのは、企業さんの子育て支援、これを強力にバックアップ〔支援〕していく必要があるんじゃないかということがございまして、子育て企業同盟とでも言うべき、そういう事業を展開をしていくということを広島県から発言をされていました。恐らく明日〔8月23日〕も同様のやりとりになろうかと思いますが、そういう前向きな取り組みをお互いで共有をして、広島〔県〕・鳥取〔県〕共同の事業ということで、まずはパイロット〔試験〕的に展開をしていくということもあっていいかなというふうに思います。
また、私のほうからあえて提起をしたいなと思いますのは、広島県と違いまして我々鳥取県側のほうはまだまだハイウエー整備が進んでおりません。〔広島県〕庄原〔市〕で行われるわけでありますが、松江〔自動車〕道がついて車の流れも変わってきたところでありますけども、江府三次道路がまだ十分進んでおらんわけであります。県境の峠越えであるとか、我々のほうでいくと、今、江府道路を着手しておりますけれども、こうした広島と鳥取を真っすぐ結ぶ路線も含めたハイウエー網、ミッシングリンク〔高規格道路の未整備区間〕の接続、これもあえて、これは私のほうから提起をしたいと考えております。広島県のほうからもぜひ、庄原〔市〕で行われる、県北の地域で行われるということもありますので、ぜひ御理解ある御協力が得られればなというふうに考えております。
あと、個別の課題でいいますと、実はジャイアントという自転車会社がこのたびこちらに来られまして、県内を見て回られました。私も〔株式会社〕ジャイアントの李〔瑞發〕会長とお会いをしましたし、ジャイアント旅行社の蔡〔嘉津〕さん初め幹部の方とも話をさせていただき、商品造成に向けて動いていただきたいということを強く申し上げ、それを実地に見ていただけました。手応えがあったと報告を受けておりまして、これから具体化してくるんではないかなと思います。そのときも李会長がおっしゃっておられましたが、この分野ではジャイアントさんは広島〔県〕をキーに動いておられるんですね。スポーツツーリズム、エコツーリズムと言われるものの一つのシンボリック〔象徴的〕なこととして、こういうサイクリングツアーといったことを広島〔県〕と連携して中国地方、さらにはしまなみ海道を渡って四国、この辺をゾーニングしてやっていくというふうな構想はどうかなというふうに思います。ツール・ド・ジャパンというようなダイナミックな、そういう自転車のコース設定ということも考えられていいんじゃないかなというふうに思います。この辺は、ぶっつけでやるもんですから、湯崎知事はどういうお考えなのかなと興味を持っておりまして、湯崎知事と率直に話し合いたいと思っております。
○日本海新聞 井上昌之記者
その自転車のツーリングイベントの、例えば南北軸を結ぶような連携ができたら、それはおもしろいですね。
●知事
ええ。それ、一足飛びに完全に結ぶか、あるいは途中、輸送しながら結ぶかということもあろうかと思いますが、ジャイアントさんも実際見て歩かれて、こちらのほうの、例えば中海圏域、中海を回るようなコース、それから大山のコースを見ておられますが、ああいうコースとしまなみ海道のコースをパッケージにして売り出していくということもあっていいと思うんですね、そんなに遠い距離じゃありませんので。ですから、我々としてもいずれ尾道松江道路が全通をしてくれば、非常に具体性のある構想になるんじゃないかなと期待をしておりまして、湯崎知事なりのお考えもありましょうから、湯崎知事とよく腹合わせをしてみたいと思います。
○NHK 植田治男記者
では、会見を終わりたいと思います。ありがとうございました。
●知事
どうもありがとうございました。