防災・危機管理情報


知事定例記者会見(2013年11月18日)

平成25年11月18日(月)午後2時~
 県政記者室(県庁3階)

録画配信 知事記者会見動画(約64分) ※MPEG4形式

  

1 中国地方知事会議及び地方産業競争力協議会の開催予定 

●知事

 皆様、こんにちは。
 私たち中国地方として、今週は大切な週になろうかと思います。中国地方の知事会議がこのたび〔島根県〕松江〔市〕で開かれることになります。その際に、かねて各県間で話し合いをしてきたところでありますけれども、連携を強めようという、それを具体的に話し合うことになろうかと思います。それは、かつては広域連合をつくろうか、その検討もしようということで始まりましたが、地方分権をめぐる議論等々が大分前の政権から今の自公政権で変転をしてまいりました。したがいまして、我々もその辺の環境ないし制度変更をにらみながら動いていかなければなりません。まず実利をとるということで、お互いの連携すべきアイテムを考えて、それをそれぞれの県に事務局を置きながらやってみようじゃないか、こういうことで話し合いを前回まで進めてきております。

 イメージはどういうことかというと、例えば防災だとか、産業だとか、観光だとか、そうした連携、共同すべき事業項目につきまして部会を設ける。その部会で、知事会のもとに置かれる部会の中で事務局をどこかの県が担当して、効率的に連携事業を強力に進めていこうと、こういう体制づくりをしようという方向になってまいりました。このたびの中国地方知事会の中で、そうした話し合いをすることになろうかと思います。あわせて、国に対して例えば税財政の問題であるとか、分権のことだとか、広域的な交通ネットワークであるとか、我々から国に対して、世間に対してアピールすべきことをアピールをしていくということになろうかと思います。

 あと、あわせてこのたび中国地方として、産業競争力協議会を設けようということになりました。もう既に人選も終わってきておりまして、各県3名の推薦者で、合計3掛ける5の15名、さらに2名の有識者、それに5名の知事、これで合計22名の協議会を立ち上げようではないかということになりまして、お互いの各県の間でやりとりを進めてまいりましたし、経済界ともやりとりを進めてまいりました。中央主導でありますけれども、国とのパートナーシップも大切でありますので、〔中国〕経〔済〕産〔業〕局や、あるいは〔中国四国〕農政局を初めとした国の関係機関とも連帯をしながら、中国地方としての産業戦略を練っていこう、そういう協議組織を改めて立ち上げようではないかと、こういう方向性になりました。これも中国地方知事会の日、あさって〔11月20日〕にさせていただこうということで合意をしたところでございます。早速これから年度末の予算編成の時期に入りますし、今はどんどん経済も動いてきておりますので、その経済の動き、改革に合わせていく意味で、地方主導のアピールをしようではないか、今それぞれの事務局間でのやりとりをさせていただいております。具体的には当日の議論で決まってこようかと思いますが、早速協議会を発足させ、同時に我々としての行動を起こしてまいりたいと思います。この協議会は、国のほうの日本再興戦略とリンクをしておりまして、こうした地方での意見、こうしたものと国全体での意見、これが車の両輪となって国の経済成長戦略を引っ張っていく、こういう構想の一環であります。したがいまして、我々中国地方としても自主的にその役割を果たしてまいりたいと考えているところでございます。

 これは関西でも同様な動きがございまして、近畿ブロックの産業競争力協議会を、これは〔11月〕21日に立ち上げることで、これも関係府県間で調整がしてございます。前回の関西広域連合の委員会等でも話し合われてきたところでございまして、鳥取県も正式メンバーとして、近畿ブロックのほうでも発言権を持つという形になります。近畿ブロックのほうは、いわゆる2府4県と言われる近畿の地域に加えまして、鳥取、徳島、福井がメンバー県で入る。三重県がオブザーバーで入ると、こんなような方向性で今、お互いに最終調整をしているということでございます。こういうような広域的に我々として圏域を越えた動きを強めてまいりたいなというふうに考えております。



2 フィリピンにおける台風30号被害への対応 

●知事

 先ごろはフィリピンのレイテ島など、大変な台風災害がありました。関係被災地域、そして被災者の皆様に心から哀悼の意とお見舞いを申し上げたいと思います。我々鳥取県としても、国の担当当局等に毎日、実は問い合わせをしていまして、どういうお役に立てることがあるかわかりませんが、全力でさせていただきたいと。スマトラ〔島〕沖のときは物資の輸送の一翼を、我々も送り出しを担わさせていただいたりしたこともございました。早速ではありますけども、今、担当部局に指示をしまして、義援金の募金を県庁でも受け付けるという体制を始めさせていただきたいと思います。これは体制が整い次第、受け付けを県としてもさせていただくことにいたしたいと思いますので、これは担当部局から詳細を追って御説明をさせていただきたいと思います。



3 島根原発にかかる安全審査申請に関する対応 

●知事

 また、原子力発電所につきまして、最近、先週ぐらいから報道が相次いでおります。我々も非常に注目をいたしているところでございます。正直申し上げまして、中国電力から私たち鳥取県側には、まだアプローチはございません。ただ、報道があれだけ出てきておりますので、何らかあるかもしれないということで、準備体制といいますか、我々として心の準備なり想定されることに備えるように防災部局のほうへ指示をさせていただいております。今後、動きがあり次第、私たちも検討作業に入るということになろうかと思います。中国電力とは、我が県は初めての周辺地域としての安全協定を結びましたので、私は何らかの連絡が鳥取県に立地地域と同じタイミングであってしかるべきだと思っております。この辺も今回はリーディングケースになりますので、どういう扱いを中国電力側がされるのか、それは注目してまいりたいと思います。また、米子市、境港市ともよく協議を今後させていただくことになろうかと思いますし、住民の代表である議会側にもそういう動きについて今後御説明をし、方針を話し合っていくことになろうかと思います。正直、まだ材料がございませんので、きょうこの場で申し上げられることはございませんけれども、今後の動きを注視をしているということであります。




4 家畜伝染病発生時の緊急対策及び熱中症への対応の総括 

●知事

 家畜の伝染病につきましては、このたび建設資材のリースメーカーさんたちと協定ができることになりました。〔11月〕25日に協定書を調印することになります。

 また、夏の熱中症の状況につきまして総括をさせていただいたところでございます。データ的には、昨年は実は人口当たり、全国で最も搬送者数が多いという状況がございまして、我々として対策をいろいろ組んだところでございます。その結果として、人口当たりでいいますと全国13位まで順位を下げることができました。もちろん気候によるわけでありまして、一概にどれがきいたとかいうことはなかなか言いがたいところはありますけれども、いろんな形で広報や協力呼びかけなどをしたことが成果を結びつつあるかなと思っております。そういう意味で、11月7日に「ひと涼みアワード」という熱中症対策の賞を受賞することができました。こういう行政機関としては鳥取県が選ばれるということになりました。また来年に向けて、なお一層効果的な対策を練っていく必要があるかなというふうに考えております。



5 11月補正予算及び条例等の動向 

●知事

 いよいよ11月議会が来週から開幕をすることになります。こちらのほうに我々としても予算を提出をさせていただきますが、最終的な形が整ってまいりました。その中でいろんな予算を盛り込むことにいたしております。例えば看護大学の関係でいいますと、これも7億円余りの予算を組む、これは債務負担行為という、来年度支出するというのを世の中に宣言をするという意味の、そういうものでございますけれども、これが看護大学の文〔部〕科〔学〕省に対する設置申請に連動するものですから、この11月議会で審議を仰ごうということにさせていただきました。今、倉吉〔市〕とは我々のほうで1対1の割合であるとか、原則的な合意を得ました。倉吉市がまた周辺の中部の町と話し合っております。負担割合等々を現在詰めていることになります。そういう意味で8億〔円〕弱のことになろうかと、我々の負担は思いますが、そのうち中部のほうでは二通りあると、倉吉市が出す額と、それから〔鳥取中部ふるさと〕広域連合を取り崩して出す額とがあると。この広域連合の基金を取り崩す基金には、実は鳥取県側の出資原資が含まれております。ですから、これはどうなるかわかりません、例えば仮に広域連合で5億〔円〕、その基金を取り崩して出すということであれば、5,000万〔円〕は、その1割相当は当方のほうに御返金願うということにいたしたいと思います。ですから、その分は若干実質負担は減るわけでありますが、いずれにせよ7億〔円〕台というような負担の状況になるかなと思いますが、説明責任を果たせるような内容に今、協議を進めてきたところでございまして、これを11月議会で上程をし、皆さんの御意見を仰ぎたいというふうに考えております。

 そのほかにもいろいろと各種の予算がございます。例えば鳥取マラソン〔2014〕、これは11月20日からエントリーを募集するということになりましたが、それにつきましては、主催者側のいろんな御要請をいただきまして、鳥取県としても800万円の負担を今回はさせていただこうと。それで観光地をめぐる新しいスポーツイベントを鳥取から起こしていこうということになります。砂丘からスタートをしまして、お堀端を、〔鳥取〕城跡のあたりを走り抜け、さらに万葉の昔、大伴家持公に思いをはせていただきながら布勢の運動公園へと向かう、そういう今までとは違ったコースを設定をし、走っていただくということになります。

 そのほかにも耐震化の予算でありますとか、あるいは福祉関係でありますとか、各種の予算を計上させていただこうと考えております。あわせて県庁としての行財政のシステムの合理化、効率化ということも進めたいということもありまして、かねて検討しておりましたが、〔県〕税事務所につきまして、このたび条例を出させていただき、権限の集中化を図ろうということにいたしました。例えば軽油引取税という税目がありますが、今は東部、中部、西部のそれぞれの〔県税〕事務所でこの仕事をしています。これを西部の県税〔事務所〕のほうにまとめてしまうと。あるいは利子割といったような税金ですね、これは東部の事務所のほうに仕事をまとめてしまう。こういうふうにすることで専門性が高まりますし、あわせて細かい仕事を幾つも幾つも事務所でやるのと違いまして効率化が図られるだろうと。ざっと見て二、三人分、人件費を減らせるかもしれないなと思います。これちょっと精査をしてみなきゃいけませんけども、そういうように、ほかの県とは違って、コンパクトな鳥取県でありますので、確かに東部、中部、西部分かれていますが、インターネットの時代でございますし、そうした新しい技術も活用しながらやれば、全域を見るような、そういう仕事のやり方もあるんではないかと。だから、単に地域割りの東部、中部、西部だけでなくて、軽油引取税に特化した、あるいは利子割に特化したとか、ゴルフ場利用税だったら西部だとか、こういうような形でそれぞれに役割を重点化することによって県民の皆様の税金を効率的に執行していくと、そういうほかの県とは違った体制づくりをしようと考えております。これも条例が必要でございますので、その条例を今議会で提出をしようと考えております。




6 県に対する手数料支払い方法の見直し 

●知事

 また、手数料等で県の収入証紙を使うわけでございます。これは昔からの伝統的な役所仕事のやり方なんですけども、この収入証紙を必ずしも使わなくてもいいですよと、もう現金で窓口で終わりますよと、要は収入証紙を買いに行かなきゃいけないわけですね、銀行なり、あるいはその委託を受けた業者のところへ。その分だけ無駄がありますし、時間的にもロスがありますし、利用者のお立場からすれば、現金収納ということがいいかなというふうにも思います。また、他方で郵送で申し込むような場合に収入証紙という証明手段がむしろ有効性を発揮する場合もあります。したがいまして、収入証紙を全廃するわけではなくて、ハイブリッド的に両方を組み合わせて、住民の皆様の便宜にあわせて使っていただく、そういう方式を来年度から導入をすることにいたしたいと思います。これも全国的にはあんまり例がない、ユニークな取り組みではないかなというふうに考えております。




7 手話言語条例制定を踏まえた取組と国への要請活動の状況 

●知事

 障がい者の関係では、〔鳥取県〕手話言語条例を制定したことから、そのさまざまな施策を本格的に実施をすることになります。きょうから「手話チャンネル」を動画サイトでオープンをします。これは健聴者の方は、例えば簡単な挨拶、簡単な手話を見ていただく、そういうページにもなりますし、また「とっとり動画ちゃんねる」にあるように、さまざまなもの、手話を活用して見ていただける、ろう者向けのそういう情報提供の場所としても有効に使える、そういう手話チャンネルをきょう開設することにいたしました。また、今週から県職員・市町村職員向けに手話言語条例の説明であるとか簡単な手話、担当者、窓口としての手話、これを勉強してもらう研修をスタートすることにいたします。また、タブレット端末を使いました遠隔地からの手話通訳サービス、これも〔特定非営利法人コミュニケーション支援センター〕ふくろうさんとの協議が調いまして、実際に運用へ向けて動き出すことになります。これを使ってみたいというろう者の方のエントリー、募集を〔11月〕20日からスタートをすることになります。手話施策の推進協議会については、現在、関係者と人選を進めているところでありますが、来月にその第1回の会合を開くべく、今、準備を進めております。

 そういう中で、11月8日に安倍〔晋三〕内閣総理大臣と全国知事会との会議が総理大臣官邸で行われました。その席で、私も発言の機会をいただけたので、手話言語法の制定を考えるべきではないかと、そういう主張をさせていただきました。そうしたら何と安倍総理から、手話を使いながらのお言葉がありまして、よろしくお願いしますとか、そういうことがありましたし、安倍総理も手話を使えるようでございまして、びっくりしたんですが、安倍総理がお答えになっているときに、私が、安倍総理が上手に手話をやられるんで、手話がお上手ですねと、こういうふうにお話を、しゃべってないですけども、しゃべってないですけども言ったら、向こうから安倍総理がうれしいですと返しまして、しゃべってる内容とあんまり関係なかったと思うんですけども、だからびっくりしました。ぜひこの機会に運動を盛り上げられたらなと思います。

 先般、福岡〔資麿〕政務官を内閣府に訪ねまして、こうした話も交えて、そういう障がい者対策を申し上げました。手話言語法については、貴重な提案であるので、よく検討してみる必要があるなというような問題意識が述べられましたし、私があわせて申し上げました障がい者権利条約の批准、これについても前向きな対応のお約束がございました。これはもう衆議院のほうは通過をしたんだそうです。それで今度、参議院を、これ12月まで会期がありますが、その間中にぜひ成立をさせていただきたいなというふうに考えております。またバリアフリーであるとか、いろんなことにつきまして鳥取県からモデル的にそうしたお話をさせていただければなというふうに考えているところでございます。



8 タイ王国における知事トップセールスの状況 

●知事

 大交流時代を進めていく意味で、我々としてタイのほうに出かけまして、プラスート〔・ブンチャイスック〕工業大臣とお会いをいたしました。それで、タイ側と我々鳥取県との覚書を結び、企業活動の促進をお互いに応援することで合意をしました。また、事務所を開設し、向こうの旅行代理店協会の会長さんと面談をいたしました。タイの訪日客がふえてきているわけでありまして、早ければ1月にでも向こうの旅行業者の皆さんをこちらのほうにお招きをして、実地に観光資源を御視察いただくというような約束が調いました。これから北東アジアゲートウェイプラス、北東アジアゲートウェイの振興はもちろんでありますけれども、さらにそれに加えて、そうしたことも手がけてはどうかなと思います。

 実はスカイマーク〔エアラインズ就航〕の話を申し上げたときに、タイの旅行会社、日系の旅行会社のほうから成田便を経由して山陰にお客さんを送り込む、そういうツアーの可能性について前向きな話がございました。いろいろこれから、まずは第一歩でございましたので、観光面、産業面、また物産販売等の物産面、そうした各方面でASEAN〔東南アジア諸国連合〕諸国、これからの成長の中心でありますが、そちらとの関係性を整えてまいりたいと思います。また、名古屋におきまして中京圏の経済界の方にも初めて呼びかけるというような機会をいただくことにいたしております。



9 2区間の開通など山陰道への整備に関する動き 

●知事

 その大交流時代を支える道路については、12月14日に鳥取西道路の鳥取西インターと鳥取インターチェンジの間、さらに赤碕、中山のところから名和インターチェンジまでの8.6キロ、これも12月21日に開通をするというような運びになりました。今回国に要望したときも、こういうネットワーク整備につきまして強力に要請活動をいたしました。それで北条道路の事業再開については研究調査が始まったということで歓迎すべき展開になってきたなというふうに思います。これから年末に向けて予算編成活動が本格化しますし、我々としても国のほうにそういうミッシングリンク〔高規格道路の未整備区間〕解消に向けた努力を促してまいりたいと考えているところでございます。



10 イベント開催等当面の予定 

●知事

 これから冬場に向けまして、先般はカニのフェアがございましてにぎわいましたし、いろいろとスキー場開き等も来月には控えていたり、次のシーズンに向けて観光等の促進や味覚の売り出しが大切だと思います。11月30日には東京の築地におきまして秋田県と鳥取県でのハタハタの対決、これを今年もやることにいたしております。関東圏ではなかなかハタハタといいますと秋田というイメージが非常に強いんですけども、実は築地市場に流れているのは結構鳥取産でございまして、そういう鳥取産の認知を上げていく意味では、こうした、要は対決型のイベントというのもおもしろいんではないかなというふうに考えております。

 「恋するフォーチュンクッキー」というAKB48の歌がございまして、これはAKBの皆さんは、会社側としては、いわば盆踊りのように全国でそういうにぎわった踊りをやってみようじゃないかということでございました。鳥取県もその動画の制作に取り組みまして、今、編集段階まで来ました。内容については今日〔11月18日〕申し上げられませんけども、今、鋭意制作中でございまして、来年の〔第14回全国〕障がい者芸術・文化祭、それから今の〔とっとり〕グリーンウェイブといったような鳥取県の自然の雄大な魅力、こうしたことをにぎやかに全国に向けて打ち出していければというふうにも考えております。

 いずれにいたしましても、これから11月議会が始まりますが、さまざまに鳥取県の振興について語り合ってまいりたいと思います。私のほうからは以上でございます。


○産経新聞 坂下芳樹 記者

 御質問のほうをどうぞ。




11 島根原発の安全審査申請への対応等 

○山陰中央新報 桝井映志 記者

 すみません、原発のことで教えてやってくださいませ。中国電力のアクションを受けての行動ということになると思うんですけど、鳥取県の行動としては、一つは中国電力に対して鳥取側への事前説明を求めていったり、鳥取側の意向を伝えるということをするというのが一つと、もう一つは島根県に対して鳥取側の意向を伝えるという、この2つのことを並行して進めていかれるということになりますでしょうか。


●知事

 まだこれからどういうふうに動くか正直わかりません。まだ一個も実は新しい体制になってから動いてないんです。先般、東京にお伺いしましたときに、経済産業省の〔立岡恒良〕事務次官を訪ねました。今、報道で急に島根原〔子力〕発〔電所〕の取り扱いがクローズアップされ始めたもんですから、経済産業省に改めて周辺地域の意見をしっかり聞きながら国としての再稼働等の判断をしてもらう必要があると、この辺を強調しました。〔立岡事務〕次官のほうからは、地元の意見として受けとめたいと。いろんな方々の御意見をちゃんと踏まえて、これからの取り扱いについて考えていきたいと、そんな趣旨のお答えがございました。そういう意味で、今おっしゃったことと、あともう一つは国が何らかの役割を実際に果たすんじゃないかと思うんですね。その国に対するアプローチということも3本目の道筋として、我々としては確保したいなという思いがあります。現在確保している中国電力と、それから先般協定が結ばれました島根県とのこと、これは2つの道筋として、我々としてはこれをいわば武器として、地域の安全・安心の最後の守るべきとりでとしたいと思っております。


○山陰中央新報 桝井映志 記者

 続けてすみません、島根県向けのアクションですけども、島根県や松江市の考えでは、2段階っちゅうですか、やり方として中国電力から申し入れがあった場合に、じゃあ申請だけはいいですよっちゅう判断が例えば先にあって、その後、地元として了解するのかどうかという判断があるという2つに分けたやり方をお考えになってるようですけども、鳥取県としては、そのやり方に沿って2回、鳥取県としての意見を言っていくという形になるのか、あるいは別のやり方を考えていらっしゃるのか、今の時点でお考えを伺えればと思いますが。


●知事

 そこは、ちょっとふたをあけてみないと、まだ何とも言えません。いずれにいたしましても議会側と、最初のケースになりますので、取り扱いについては協議の機会というものを持たなければいけないなと思います。また、米子、境港両市の考え方も聞きたいと思います。

 先ほどおっしゃった、今、島根県や松江市が表明しておられる2段階のやり方、ロジック〔論理〕としてはわかります、ロジック〔論理〕としては。つまり適合申請自体は書類上のことでありましょうし、それが直ちに動かす動かさないということではございませんので、むしろ安全弁を深くするといいますか、安全側の備えを深くする、そういう面もありましょうから、そちらはそちらで認めた上で、最後のところでしっかりと歯どめをかけると。それも一つのロジック〔論理〕としては理解できるところはありますし、先般の新潟県の泉田〔裕彦〕知事がとられた行動も、それに類するものではなかったかなと思います。ただ、ちょっとまだどういう我々に対する申し入れなりアクションがあるのか、あるいは場合によっては周辺はほっとかれるのか、中国電力から。そこはちょっとまだ我々見えないもんですから、注目をして今、心の準備といいますか、体制づくりを指示しているということです。


○山陰中央新報 桝井映志 記者

 ちょっとあんまりここで聞いたらいけんかもしれんですけど、中国電力との関係っちゅうことでは、基本的には鳥取県は中国電力がどういう行動をとるか待っとくっちゅうですか、見とくっちゅう感じなんですか、こっちから声かけるっちゅうのは。


●知事

 いや、中国電力にはもともと申し入れてますよ。つまり安全協定を結んだときからそうですけども、我々は立地〔自治体〕並みだと言ってるわけですから。立地〔自治体〕と一緒に扱ってくれと。それで、文言としては、安全協定の文言が若干事前了解と事前説明、それに意見提出等々、ちょっと違いますけども、これについては、彼らはこの年度〔平成24年〕末のときには、立地〔自治体〕と同等に扱うというペーパーを返してよこしました。ということでありますので、それは一緒に扱うんでしょうと。島根県さんに、そういうことで例えば事前了解の協議をされるということであれば、我々にも同等に扱うとおっしゃってるわけですから、同等に扱ってくれるんじゃないですかということは今まで申し上げ続けております。ただ、まだその本番が来たことはないもんですから、実際にそういうふうに動くかどうかというのは、我々注目しなきゃいけないということですね。


○山陰中央新報 桝井映志 記者

 もう一つ、すみません。ちょっと視点を変えた質問ですみません。福島の事故の原因究明というのがまだ進んでおるっちゅうですか、終わっておらん段階で、中国電力としてこのような再稼働に向けた手続を進めようとしておるということについて、どのような御感想をお持ちになっておるかということと、中国電力に対する注文っちゅうですか、ございましたらお願いします。


●知事

 これは、このたびの国に対する要請の中でも入れておりますし、国会議員の皆さんにも聞いていただきましたが、福島原〔子力〕発〔電所〕事故の原因究明、これはぜひともやってもらわなきゃいけない。それに基づく安全基準でなければいけない。もし新しい知見が得られたら、それで基準も改めてもらう必要がある。こういうことはたび重ねて要請をしております。その際、それに対する国側の答えは、そこはわかりましたっておっしゃるんです。そこは我々もこれからどうなるかちょっと見ておかなきゃいけませんけれども、我々としてはやはり国に対して要請すべきことはきちんと要請していかなければいけないというふうに思います。また、中国電力も当然ながら安全側に物事を考えてもらわなきゃいけませんので、そのこともこれまでも繰り返し求めてきているところでございます。



12 関西広域連合発足3年を迎えての所感 

○共同通信 千野真稔 記者

 すみません、共同通信の千野です。関西広域連合について伺いたいんですけども、この12月で発足して3年を迎えるわけですけれども、鳥取県はその間、関西広域連合の事業のうち、部分参加して、一部に絞って参加してきたと思うんですけれども、この3年間の鳥取県の狙いと、それによって得られた実利といいますか、成果みたいなものについて感想を伺いたいんですが。


●知事

 関西広域連合につきましては、これはいわば連邦国家のようにそれぞれの府や県が協力をして連携をしていく。それで単一の県の中、府の中で解決できない課題を実現していこうと、こういう考え方でありました。その意味で典型的には医療用のドクターヘリ、これは我々の参加項目の重要な要素でありますけども、これは実際に活用されていますし、県境を越えて当たり前のようにドクターヘリが飛ぶようになってきました。この辺は地元の消防局の意識も含めて変わってきつつあるというふうに思います。

 それから、観光面では、特に海外からの誘客について、海外でのプロモーション等々を展開してまいりました。関西広域連合としてのモデルルート、その中に〔山陰海岸〕ジオパークであるとか、または鳥取の魅力的なスポットを入れてもらうということもやれてきています。そういう中で中国の美食家グループが旅行の視察に来るとか、いろいろと動きも出たのも事実だと思います。ただ、ここはまだまだ、もっと実現可能なことをふやしていかなければいけないと思っておりますが、そういう意味でワールド・マスターズ・ゲームズ、これが今回招致できたというのは、一つのモデルケースになるかなというふうに思います。関西広域連合全体としては招致に賛成をしておりますので、もちろんそれに色濃く参加するところと、どちらかというとほかの地域でどうぞというところとございますが、これなども鳥取県単独ではその招致にかかわれなかったところではないかなと思います。また、そのほかにも実際上はインフラ整備、これは企画的な部門になるんですが、これは鳥取県の中心的な課題である山陰新幹線などの鉄道高速化、あるいは鳥取豊岡宮津道路、今、山陰近畿自動車道として要請しようということになってきました。こうしたことも中国地方の中だけの課題ではなくて、関西の課題として地図にプロット〔描画〕してもらい、共同での要請活動に入るようになってきたというのは、やっぱり今までにはなかったことであります。そういう意味で、一定の成果は得られているんじゃないかなというふうに考えております。



13 中国地方広域連携機構と産業競争力会議 

○中国新聞 川崎崇史 記者

 よろしいですか。先ほど中国地方知事会のお話の中で、5月の段階で中国地方広域連携機構というようなものをつくって、広域連合のような形でできるところから進めましょうというお話があって、今回はその部会を具体的に事務局をどの県にというお話に続いて、産業協力のお話が出ましたよね。その辺で先ほど各県から3人のメンバー、それから2人の有識者、あわせて知事等でというお話がありまして、もうちょっと具体的に、今ちょっとお話しいただける範囲で教えていただければと。


●知事

 ちょっと整理をしますと、中国地方の広域連携機構とでも言うべきものというものは、今のイメージとしては中国地方知事会がありますと。そのもとに部会を置くという形で広域連携をやれる体制にしようと、これがコンセプト〔概念〕でありまして、中国地方広域連携機構と言っていたものがそういう形で今、実現を見ようとしていると。名称自体は中国地方知事会であり、そこに附置される部会という形になりますが、目指すところは中国地方広域連携機構と言っていたものでございます。

 それから、中国地方の産業成長戦略を論じる協議会でありますが、これはちょっと当日開いてみて、どういうような仕切りになるかということはありますが、現在の各県から推薦いただいた方々等で申しますと、経済界だとか、それから農業界、それから観光業者、いろんな地域活動をしている人、こうしたさまざまなジャンルの方々が入ってこられまして、それでいわば民間委員を形成されると。それが3掛ける5の15プラス有識者2名であります。学術機関、学府の皆さんも入ると。それから鳥取県、島根県、山口県というような、こういう行政機関の代表者として知事が入ると、こういうような構成で、官民の枠を越えて産業の成長戦略を中国地方版で考えようということです。ただ、今回集まるだけじゃもったいないので、年末の予算編成時期でもありますし、我々としてのアピールをすべきではないだろうか、この辺の具体の内容を当日話し合おうと、こんなことにいたしております。


○中国新聞 川崎崇史 記者

 5月の中国地方知事会においては、お話の中で合同の商談会であったり共同研究のようなものを進めたり、もしくは海外の販路の開拓も協力してやりましょうというお話が出たと思うんですけれども、大体主な路線としてはこの形でいくと。


●知事

 そうですね、そういうようなことをこれから具体化して目指していくことになろうかと思います。今回の中国地方知事会では、まずそういう枠組み、こういうフレームでやりますよという計画を考える、そういうところまでだと思います。具体的に、じゃあそれぞれの部会が、例えば産業の部会が何をやるか、これはまだこれから中身を積み上げていくということになろうかと思いますが、今おっしゃったような、そういうアイテム〔項目〕が入ってくるだろうと思います。


○日本海新聞 井上昌之 記者

 関連して、産業競争力協議会の関係ですけど、国の成長戦略の中で設置が義務づけられているような気がするんですが、国とのやりとりというのは、具体的にどういうふうに進んでいくような形になるんでしょうか。


●知事

 これは、いろいろちょっと議論があったんですけども、結局地方側、中国地方知事会と、それから国の機関とのパートナーシップ〔協力関係〕のもとに今後運営していこうという基本的なスタンスになりました。したがいまして、ここで議論されている内容は、そのまま国につながることになると思います。


○日本海新聞 井上昌之 記者

 その協議会の中には、国の出先機関の方なんかも参加されるんですか。


●知事

 入るようですね。経済産業局長とか、そうした方々も入りますが、先ほど申しました委員という形は、そういう住民代表だとか我々知事という立場になろうかと思います。



14 いわゆる「一票の較差」訴訟について 

○山陰中央新報 桝井映志 記者

 すみません、ちょっと全然違う話ですけども、1票の格差のことで、20日に最高裁の判決があるんですけども、きょう時点で結論が出ておらん段階でなかなかおっしゃりにくい面もあると思うですけども、この問題が出るたんびに影響を受ける人口最少県の知事の立場として、基本的なお考えを改めて御確認させてもらっていいですか。


●知事

 これはちょっと出てみないと、その判決を読んでみないとコメントのしようがないですね。私は前から申し上げてますように、やっぱりデモクラシー〔民主主義〕のスタイルというのは考えなければいけない。今までの選挙の仕組みというのは、伝統的な最高裁の判決では立法裁量に委ねられているとなってます。その中にはいろんな要素が入っているわけですね。そのときに伝統的な行政区画、都道府県というのは、実は今突然あるもんじゃなくて、もっと前からあるもんですね。その前の鳥取藩の時代からあるわけです。そういう歴史や沿革の中に、いわばその代表を決める正当性の議論というのもあるわけですね。ですから、単純な人口だけの要素ではないと思います。ただ、その人口以外の要素をどの程度考慮できるか、立法裁量の範囲内で許されるか、この辺が最高裁の判断の中で問われ続けてきているというふうに今までの判例を分析しています。今回どういう判決が出るのか、まずは注目をしたいと思います。



15 島根原発の安全審査申請への対応プロセス 

○日本海新聞 北尾雄一 記者

 それからちょっと原発の話に戻して恐縮なんですが、仮に11月議会の前に中電さんからその協定に基づいて事前報告なんかがあった場合に、知事としては11月議会が始まりますけども、その議会内にその議会なり両市の意見を聞いて何らかの返答をされるお考えなのか、それとも初めてのケースですので時期にはとらわれずに慎重にされようと思われるのか、いずれでしょうか。


●知事

 これはちょっとスタートしてみないと、プロセスがですね。ちょっと今想像もつかないです。私はむしろ皆さんに聞きたいですけど、何か来週というかね、すぐにでも何か中国電力からアプローチ〔接触〕があるんじゃないかと、こういう報道も結構出てたですけど、何か根拠があるのかどうか、我々もよくわかんないんですね。その辺がまだちょっとお互いに腹の読み合いみたいなところがございまして、我々のところとしては、やはり安全協定上の権限もこれありですから、特に今回、適合性審査と言われる段階です。これは施設の設置等を含むわけですね。ですから、これは、私どもは安全協定の直接対象になり得る場面だと考えていますし、中国電力にもこれまで確認してきたところでは対象になるというふうに我々には回答を寄せてきています、非公式ですけど。ですから、我々にも今回、当然アプローチ〔接触〕があるだろうというふうに思います。そのアプローチ〔接触〕の内容を見て、果たして時間がかかるものなのかどうなのか、どの程度の議論を要するものなのかどうか、そこを考えなければいけません。ただ、我々は我々なりに粛々と議論をする必要があると思います。

 その際、実は今回申し入れないしそういうアプローチ〔接触〕があるとしたら、我々、鳥取だけでなくて島根県や松江市、あるいは安来市等々、そうしたさまざまなところにも同様にアプローチ〔接触〕があるのではないかなと予想するんですけども、そうであれば、そうした他地域の検討のペースなり状況も我々として完全に無視することはできないでしょうね。ですから、これから長い長い原〔子力〕発〔電所〕についての実務が始まるわけでございまして、そういう中で鳥取県の意見ができる限り尊重されるような、そういう体制づくりもしていかなきゃいけませんので、周りの様子もある程度見ながら、我々は初参加ですから周りの様子もある程度見ながら、その議論のタイミングなり結論の方向性なりを考えるべきかなというふうに思います。ただ、いずれにいたしましても、鳥取には鳥取のデモクラシー〔民主主義〕がありますから、鳥取県議会と十分議論をしながら我々としての回答を考えていくと、そういうプロセスになるんじゃないかなと思います。


○日本海新聞 北尾雄一 記者

 県民、住民の意見を集約する仕組みとしては、知事としてはやはり議会でのデモクラシーというのを一番基本に考えているということでしょうか。


●知事

 そうですね、今、全国各地における原子力発電所の実務としては、議会側と執行部側の対話の中で仕切っていくという、そういう実務になっていますから、それはベースに考えなければいけないかなと思います。




16 ガイナーレ鳥取の今シーズンの成績(最下位)を受けて 

○日本海新聞 井上昌之 記者

 すみません、ガイナーレ鳥取なんですけれども、昨日の試合で負けて、J2最下位が確定したようなんですが、これについて知事の御感想をお聞かせいただけますでしょうか。


●知事

 非常に残念で悔しいなと思いますが、考えてみればJFL〔日本フットボールリーグ〕から上がるときも3回挑戦して2回とも最終戦でおっこちちゃったという粘りのチームなので、それをかち取ったJ2です。ですから、ぜひ最後の最後の粘りに期待したいなと思います。〔11月〕19日にカマタマーレ讃岐がJリーグの加盟権があるかどうか、この最終審査がJリーグのほうで行われると伺っております。それで加盟権が認められるということになると、入れかえ戦ということになります。12月かなと思いますけれども、私としてはぜひ力を振り絞って県民の夢を守ってもらいたいと、こういう思いです。


○日本海新聞 井上昌之 記者

 こういったらファンの方に失礼かもしれませんけど、仮にJ3に落ちた場合、例えばこれ、今までも県や市がいろんな形でこのチームには支援してきたと思うんですけども、その支援のあり方というのもやはり変わってくるんでしょうか。


●知事

 ちょっと想定してないですね。今は残ることだけを私も考えていますので、少し頭の外に追い出しているということかなと思います。単純にJFL〔日本フットボールリーグ〕時代に戻るかというと、J3という扱いになりますので、その新しいスキーム〔枠組み〕に照らしてどうかというような仮定の議論になるのかと思いますけども、ちょっとまだ正直深くそこまでは検討しておりません。


○山陰放送 秦卓史 記者

 すみません、ガイナーレが残留した場合に、鳥取市の市長はそのことを条件にバードスタジアムのより拡充について、市と県で管理されている基金への拠出を会見で明言されていますけれども、県としてはそれに異存はないということでしょうか。


●知事

 実は正式に鳥取市から伺ってません。ですから、そういう考え方があれば、市側からの話をお伺いして、我々、これは覚書によりまして県の同意ということを担保にとってますので、よくお話を詳しく伺って対応したいと思います。


○山陰放送 秦卓史 記者

 基本的な考えとしては、理解はされるんでしょうか。


●知事

 そうですね、ちょっと具体的にね、要は今シーズン終わったところの決着を見てということかと思います。



17 タイ王国における知事トップセールス 

○NHK 林久美子 記者

 すみません、先週のタイへのプロモーションのことでお伺いしたいんですが、県の農産物なども販促活動も行われたと思うんですけども、現地の様子も含めての感想も含めて、手応えのほうをお願いします。


●知事

 今回、鳥取のほうからも生産者や販売する方々、そういう方々と一緒に向こうに行きました。東南アジア、香港もそうだったんですけども、非常に日本の果物等に対する志向性は高いと思います。かなり現地の値段からすると高いと思いますけども、こちらから持ち込んだ分だけ。ただ、それに足るような付加価値をつけて見ていただけると、そういう販売環境だと思いました。ただ、やっぱりタイはタイなりの嗜好性があります。どうもいろいろとお話を聞いてみますと、例えば日本酒をそのまま飲んでもらうということもあるんですけども、果実酒系のほうが好まれる感じがしました。梅酒だとか、今回は梨のスパークリングワインを持ち込みましたけれども、そういうような、少しひねったほうが、ひねったというか、タイ人のグルメ嗜好に合うような、そういうアイテムがあの市場では受けるのかなという気がいたします。今回、まずテストでさせていただきましたが、量販店との人間関係もできてきましたので、これからやっぱり売れ筋商品を探りながら売り込みをかけていくと、こういうような戦略だと思っています。



18 チャーター便によるタイからの観光客誘致について 

○NHK 林久美子 記者

 先ほど成田便を経由した観光のほうの誘致という話もありましたが、具体的にチャーター便みたいな感じになるのか、時期的なことは……。


●知事

 今、例えばバンコクからはタイ航空であるとか全日空やJALといったような便が飛んでいます。それとあわせて日系の航空会社がチャーターフライトを成田〔空港〕にのみ飛ばしていると。そのチャーターフライトの関係で、それをスカイマーク便に乗り継ぐのにちょうどいいタイミングなんだそうです。スカイマークを使って成田〔空港〕に、要はそこは成田〔空港〕にしか基本的に飛ばしてませんので、成田〔空港〕から西日本に持っていくのに、このフライトを使って、例えばそこから今度は神戸便を使って関西へ持ってきて、それで車でずっと成田〔空港〕へ帰してくるとか、新幹線で帰すか、そういうような旅行商品が、これは組めるんではないかなという前向きな発言がございました。我々としてもそういう新しい旅行商品の造成を応援していきたいと考えております。こうした議論の中からタイの旅行業者会のほうから鳥取といってもまだよくわかんないと。それで、じゃあ現地を見に来てくださいということで、早ければ〔平成26年〕1月に旅行業者の皆さんがこちらに視察に来るというような、今、手はずになり始めているところです。


○NHK 林久美子 記者

 案内の具体的な場所ですとか、あと向こうから来られるお客さん、やっぱり富裕層対象であるとか、狙いとかがございましたら。


●知事

 どちらかというと、やっぱり富裕層になりそうですね。ただ、データ的には日本での消費額、これは中国系の方と並んで高いです。特に果物等の志向性が高くて、我々が香港のお客様向けにやったプロモーションとかなり似通った線でいけるかなと思いました。また、クールジャパンの〔名探偵〕コナンは非常に認知度が高くて、コナンを絡めると、それはそれで商品価値が出てくるようでありましたし、また鬼太郎も、タイ人はどうもお化けが好きなんだそうです。暑いからですかね。そういうことで、お化けがどうもいいらしくて、そういう意味で鬼太郎のキャラクターはコナンほどには売れてないんですけども、それを使った列車だとかまちというのは、それはそれでおもしろいかもしれないと、こんなようなお話もございました。ですから、我々としてもいろいろと工夫をしながら、先方の嗜好に合ったプロモーションを考えていきたいと思います。



19 香港からのチャーター便運航の準備状況 

○NHK 林久美子 記者

 一方で、香港からのチャーター便についてですが、冬にもチャーター便を飛ばす計画だということで以前お話がありましたが、協議の進捗状況はいかがでしょうか。


●知事

 現在、その後、香港のツアー会社と話をしていますが、この冬はちょっと見送って、春にしようかと。ちょっと時期を変えた商品を今、念頭に置いてお互いまだ協議を続けております。


○NHK 林久美子 記者

 その冬場を見送った要因というのは何か。


●知事

 そこは、多分飛行機の手配じゃないでしょうか。飛行機の手配だったと思います。結局機材を持たないもんですから、旅行会社さんは。飛行機会社との調整ができないと飛べないということもございます。


○NHK 林久美子 記者

 それについては、ちょっと残念な気もするんですが、いかがでしょうか。


●知事

 ただ、やめたということじゃなくて、時期を変えて再チャレンジしましょうということなので、我々鳥取県としては前向きに応じていけばいいかなと思っています。



20 「恋するフォーチュンクッキー」を使った動画制作 

○山陰放送 秦卓史 記者

 すみません、知事、最初のほうに言われました県の動画をつくっておられるということなんですが、これは知事がAKBの歌に合わせて踊るということなんでしょうか。


●知事

 さあ、わかりません。これ以上言うなと言われてます。今制作中であると。


○山陰放送 秦卓史 記者

 県の動画というと、これまでもうどん県であるとか、あるいは神奈川県のようにAKBの曲に合わせてと、いろんな動画がはやってきたわけですけれども、知事としての狙いを教えていただけますでしょうか。


●知事

 やっぱり〔とっとり〕グリーンウェイブを1年やってきまして、このすばらしい自然、雄大な自然あふれる鳥取の魅力は、ぜひお伝えをしたいと。まだまだ全国的に、特に若い層を中心として認知されているわけではないと思います。何となく砂丘は知ってるとか、水木しげるロードは知ってるという方はいらっしゃいますけども、うまくそこのところ、鳥取県全体のイメージが売り込めてない。また、どちらかというと雪も降るだろうし、イメージ的にどうかなというようなこともございますが、すごく楽しいとこですよと、そういうポジティブ〔積極的〕なイメージ戦略も必要なんではないかなと思います。あと、特に最近鳥取県は障がい者との共生ということ、障がいを知り、ともに生きるということで、数多くの障がい者の方の共感を得ながら地域づくりの転換を図っています。これも鳥取県独自のことだと思います。この辺もそうした障がい者の方の理解や協力をいただきながら、そういうメッセージとしても表現していければ、来年の全国障がい者芸術・文化祭に向けてアピールできるんではないかなというふうに思っております。


○山陰放送 秦卓史 記者

 完成のめどというのは。


●知事

 今月中にもアップしたいということで、今、もう最終盤の編集に入っているということですね。


○日本海新聞 井上昌之 記者

 ちょっと関連してなんですけども、この「恋するフォーチュンクッキー」の動画をつくろうと思ったきっかけというのが、知事が佐賀県の古川知事から御紹介を受けたといううわさを聞いているんですが、その辺の真偽のほどはいかがでしょうか。


●知事

 若手の知事の間で、これで盛り上がったのは事実ですし、それから最近はちょっと社会現象になり始めました。そういうことで、一番ちっちゃな、人口最少県でありますけども、だからといってパワーがないわけではないんだと、また、住んでいいとこだよということを訴えかけるには、ツール〔手段〕としてはありかなというふうに思っております。



21 知事の給与等に関する有識者会議の結果について 

○山陰中央新報 桝井映志 記者

 すみません、ちょっと違うお話ですみませんけども、知事の給与に関する有識者会議というのがきょう、知事さんの給与について、据え置くべきだという見解をまとめられたんですけども、平井知事としては、その見解に沿って対応されるお考えというふうな理解をしたらよろしいでしょうか。


●知事

 実は僕も今初めて聞きましたけど、正直ちょっと詳細はまだわかりません。ただ、私のポリシー、モットーとしては、自分の、特に給料みたいな話というのは自分で決めるべきものじゃないでしょうから、大所高所から御判断いただくべき、むしろ私は裁かれる立場かなと思っております。


○産経新聞 坂下芳樹 記者

 よろしいでしょうか。
 では、会見を終了させていただきます。


●知事

 どうもありがとうございました。


  

最後に本ページの担当課    鳥取県 政策戦略本部 政策戦略局 広報課
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