鳥取県内の小学校などで約1年かけて育ててきたコナラの苗木を植樹する「平成25年度復興祈念植樹祭」が、陸前高田市広田町の大森山で行われました。
はじめに、岩手県大船渡農林振興センター 伊藤所長の開会宣言の後、岩手県農林水産部林務担当 竹田技監からあいさつがありました。
「復旧復興は、着実に進んでいるが、まだまだ長い道のり。本日の植樹では、大震災津波からの早期の復興を願い、心を込めて植えて欲しい。このたびの植樹祭を契機に、陸前高田市はもとより、被災地全体の、復旧復興が更に進むことと、鳥取県と岩手県の絆が、益々深まることを祈念しています。」
続いて、鳥取県農林水産部森林・林業振興局 嶋沢局長が、平井伸治鳥取県知事から預かったメッセージを代読しました。
「鳥取県で開催された全国植樹祭の記念式典で、車尾小学校の児童から、岩手県の代表者の方に苗木の目録をお渡しました。この復興祈念植樹祭で広田小学校や岩手県・陸前高田市の関係者の皆様と一緒に植樹し、復興支援に協力できますこと、大変喜んでおります。今後も引き続き、被災地の再生を支援し、鳥取県から岩手県の皆様に安全と安心を届けていきたいと考えています。」
鳥取県美鳥の大使を代表して、車尾小学校の倉敷馨子さんから、「東北からお預かりした希望の種を真心を込めて育ててきました。苗木が大きくなって、東北を守る立派な防災林になってほしいです。」と、励ましのメッセージが送られました。
その後、車尾小学校の児童から広田小学校児童へコナラ200本の苗木が贈呈されました。
苗木贈呈を受け、広田小学校の村上詩菜さんが「育ててくれた苗木が成長することで、多くの方々の支えとなり、復興につながることを感じ、がんばっていきたいと思います。」と感謝の言葉を述べ、広田小学校の児童から車尾小学校の児童へ記念品が贈られました。
岩手県 竹田技監、岩手県山林種苗協同組合 大森理事長から、鳥取県 嶋沢局長へコナラの種子1000個が引渡されました。
これからも苗木の里帰りを継続していきます。
その後、大きな防災林に育つよう願いを込めて、参加者全員で鳥取県で育ったコナラの苗200本を大森山の植樹会場に植えました。
車尾小学校(写真手前)と広田小学校(写真後ろ)の児童が一緒に記念撮影をしました。
車尾小学校は、震災後、広田小学校に寄せ書きなどを送り、交流を深めてきました。
「一緒に植樹し、距離が縮まった気がする。再びこの地を訪れたい。」と誓う児童もいました。
その後、両校の児童が一緒に標柱を建てました。
参加者全員で、住民を守る森の成長と復興への願いを込め、記念撮影をしました。
陸前高田市 山田教育長から、
「今回、植樹してもらった苗木は、本市を見守りながら、本市の復興と共に成長していくものと考えている。本日植樹した苗木には、市民と一緒にがんばっていこうという思いと願いを込めて大事に育てていきたい。」とあいさつがあり、(公社)岩手県緑化推進委員会 千田常務理事の閉会宣言で復興祈念植樹祭が閉幕しました。