11月23日は勤労感謝の日でした。祝日法が制定された当時とは異なり、現在は色々な働き方が認められるようになっています。一方で雇用の実態について、より細かな目配りが求められています。
経済センサスは、雇用形態がわかる重要な統計の一つで、グラフは被雇用者のうち正社員の割合を示しています。ここでは、正社員、パート及びアルバイト等の他に、働き方の一つとして定着してきた派遣労働者もあわせて分母としました。
雇用機会の均等に向けて、かねてから努力がなされているところではありますが、グラフが示すように、今なお正社員の割合で男女間に差が見られます。そのなかで鳥取県は、総数でもやや上回っていますが、それ以上に、女性の正社員の割合が全国を上回っています。鳥取県では女性の高い就業率に見られる文化的背景もあって、結婚や出産などライフステージが変化した後も働き続けられるよう、正社員を志向する女性が多いことが要因として考えられます。
また正社員としての就職が厳しくなっている若年層が、鳥取県の人口構造では少ないということも、全体の押し上げ要因としてあるかもしれません。
経済の国勢調査と言われる経済センサスは、他にも貴重なデータがありますのでご利用ください。
資料:総務省統計局「経済センサス活動調査(平成24年2月1日現在)」
本ページは、平成25年11月25日付「日本海新聞」掲載の同題コラム(鳥取県地域振興部統計課執筆)からの再録です。