1 第14回全国障がい者芸術・文化祭とっとり大会新キャラクターの誕生
●知事
皆様、おはようございます。
きょう〔2月14日〕はちょっと装いが変わりました。記者クラブの皆様の大変な御協力によりまして、きょうからこのように〔バック〕ボードをつけて、鳥取県の障がい者施策、来るべき〔第14回全国障がい者〕芸術・文化祭〔とっとり大会〕につきましてアピールをさせていただけることとなりました。関係者の皆様に感謝を申し上げたいと思います。
きょう〔2月14日〕は、その〔第14回全国〕障がい者芸術・文化祭〔とっとり大会〕につきまして、新しいキャラクターがつくられたわけです。実はこれにはいわれがございます。先般、国際まんが博のときもボランティア的に協力をしてくださいました山本拓司さん、筋ジストロフィーを患っておられ、手足が自由にきかないという中で、環境大学で聴講生をしてデザインを学ばれたりされまして、大変な努力をされて、こういうキャラクターデザインにかかわる仕事を現在されているわけであります。その山本拓司さんのほうで、新しい〔第14回全国障がい者〕芸術・文化祭〔とっとり大会〕のキャラクターをつくってくださいました。
これにつきましては、来週、お披露目の会並びに今回のキャンペーンを行うキャラバン隊の発足を兼ねまして、来週、お披露目をさせていただき、皆様にも詳しく御紹介を申し上げたいと思います。私もまだ十分お伺いできてないんですが、山本さんによりますと、このキャラクターが生まれたいわれがあるようでございます。そのストーリーといいますか、出自につきまして、来週、御披露があるのではないかなというふうに思います。多くの方々に愛していただき、芸術・文化祭、障がい者の皆様の芸術の祭典、これに御関心を寄せていただき、県内外からの御来場を賜りたいというふうに思います。
まだ名前がついていません。これも公募で集めさせていただくということになります。ことしはこの芸術・文化祭、7月から11月まで開催されますが、新しい障がい者の皆様の社会参画が広がり、障がい者の皆様に対する地域の理解が進み、「障がいを知り、共に生きる」社会の建設ができればありがたいと考えております。
2 米の食味コンテストでの鳥取県産「きぬむすめ」の特A取得
●知事
このたび産業関係では明るい話題もございました。昨日〔2月13日〕発表されましたのは、鳥取県を挙げて農業者の皆様と一緒に取り組んできましたおいしいお米づくり、これが評価をされまして、〔2013年産米の食味ランキングで「きぬむすめ」が〕特A米に認定となりました。これ鳥取県として初めてのことでございます。もともとは地球温暖化対策がございまして、コシヒカリはどうしても暑さに弱いという面がありますので、その対策を進めなければならない。きぬむすめという新品種に三朝町を中心として取り組まれました。このたびその食味値がすばらしいということで、初めて鳥取県の特A米ということになりました。今回、中国地方では鳥取県のこのきぬむすめが唯一〔の認定〕でございまして、そういう意味では、我々の地域の努力が実った結果ではないかと思います。地球温暖化等の気象にもかかわらず、努力、チャレンジを続けてこられました米農家の皆様に対しまして、高く敬意を表させていただき、ともに喜びを分かち合いたいと思います。
これからますます、こういう意味で今まで新甘泉〔ナシの品種〕ですとか、あるいは輝太郎〔カキの品種〕、そうした果樹、またスイカもそうでありますが、そうしたブランド化が進んできましたけれども、お米につきましても鳥取県のお米のブランド化、これから邁進をしてまいりたいと思います。関係者の皆様ともよく議論をさせていただいて、戦略的に取り組んでまいりたいと考えております。
●知事
また、多くの雇用の場となります商工関係につきましても、ニュースが幾つか飛び込んできております。米子のほうで、新年度、我々のほうでも医工連携をテーマにしようということにさせていただいております。実はこの医工連携等、鳥取県の先端的な産業につきましては、来週の月曜日〔2月17日〕に国のほうで国家戦略プロジェクトのヒアリングが開かれますが、これなかなか地方は難しそうなんですけども、我々としても、この医工連携に基づく医療機器の発明特区であるとか、また液晶技術の集積を生かしましてディスプレーのイノベーション〔技術革新〕を起こす、そういうプロジェクトをエントリー〔登録〕させていただいております。
その医療産業の新しいフェーズ〔段階〕としての機器づくり、これに鳥取県としても今までゼロからのスタートでありましたが、かじを切ろうとしてまいりました。鳥取大学が熱心に取り組まれまして、その研究開発をともにやってくださっておられます〔株〕テムザックという、福岡県の会社でございますが、こちらの100%子会社でテムザックの〔技術〕研究所を、これを私どもの米子市に立地をするという運びとなりました。これからそうした医工連携を進めていく上での開発のエンジン役になっていただくべき存在だと思います。
新年度の予算の中でも、こういう医工連携を〔鳥取県〕産業振興機構も交えながら応援していこうという予算を組んだり、海外からの参加者も想定をしながらのシンポジウムをやったりと、こういうことを新年度予算にも計上させていただきました。今回、その私どものそういう予算的な枠組み等も評価をしていただきながら、テムザックさんがこちらのほうに技術開発の研究所を設けられるということになりました。
ここでいわゆる医療ロボットの製造の原案を練るということになろうと思います。鳥取県内のいろいろな部品産業がございますし、今後、将来的には私どものそうした地域の技術力も生かしながら、商品の開発や、できれば製造段階まで将来的には結びつけていければありがたいなというふうに考えているところでございます。
また、この会社は今、米子〔市〕の中海テレビさんがございますが、その3階に立地をされるということでございます。もちろん研究開発でございますので、大勢の人数ということになりませんが、数名の研究者からスタートということになろうかと思います。このパートナーとして鳥取大学の医学部が全面的に協力をしながら進めていく。これを鳥取県とか、あるいは鳥取県の産業振興機構とかも応援をしていくと、こういうスタイルで医工連携に弾みをつけてまいりたいと考えております。
●知事
また、先週もちょっとお話がございましたけれども、鳥取三洋の跡地の利用の一つとしまして、鳥取県のほうで旧〔鳥取〕高〔等〕農〔学校〕の跡の建物、これの整備についての予算計上を新年度、させていただいたところでありますが、これを活用して、県内企業でございますLASSIC〔ラシック〕がここに拠点を構えるということになります。県のほうで所有をしております、現在所有という形態になっておりまして、県の普通財産として今保有をしております旧高農の跡校舎、424平米ございますが、これをインターネットのアクセスポイントにするわけですね。それに、恐らく将来的には増築をしたりということを視野に入れながらということになろうかと思いますが、LASSICさんが想定100人規模ぐらいのイメージで今動かれると思いますけども、そういう雇用をしながら、ここでICT〔情報通信技術〕の開発を行ったり、また、これ鳥取環境大学と共同して感情医工学研究所というものを立ち上げられまして、メンタルなケアを科学的に行っていこうと、それをICTに結びつけてやっていこうというようなプロジェクトであるとか、また、これソフトビジネスで結構メンタル面での課題を抱える方々を復活をしてもらうと。そのリバイバルに向けたプランの遂行を県内の農業だとか自然と親しむ活動などを活用しましてLASSICさんが既に取り組まれています。こういうようないろんな事業展開がございまして、かなり今、〔鳥取市〕津ノ井にいらっしゃるんですが、ここでは手狭ということもありまして、県の保有しております旧高の、これを使って事業を拡大しようということになりました。
〔鳥取〕三洋の跡地全体からいきますと0.2ヘクタールぐらいでございまして、決して大規模なものではございませんが、旧高農の活用という局面が広がると期待をいたしております。企業の利用によりまして歴史的なモニュメント、記憶に残るあのモニュメントがこれからも継続をされる一応のめどが立ったのかなというふうに思います。ただ、耐震化であるとか一定の改修も必要でございまして、水回り等も含めて新年度の予算の中で我々も計上させていただき、その環境づくりをいたしたいと思っております。
●知事
昨日〔2月13日〕は、東京のほうに丸美屋食品をお訪ね申し上げました。現在、境港にマルコフーズさんという子会社で進出をされています。まだ検討段階でございまして、最終的なお答えといいますか、姿が見えているわけではございませんけれども、方向性としては、今、埼玉〔県〕に集中していますふりかけの製造工程がございます。リスク分散ということもありまして、現在、マルコフーズさんが操業されている近辺、〔境港〕竹内団地を念頭に、そうした展開、事業拡張を行う方向で御検討いただくというようなことになってまいりました。これは近々、その方向性が固まった上で、いずれ公表していただけるタイミングが来るんではないかなというふうに考えておりますが、その御要請、協議かたがた、昨日〔2月13日〕は本社のほうをお訪ね申し上げ、社長を初め皆様と相談をさせていただきました。こういうふうにいろいろとこれからも新年度に向けまして新しい事業展開、雇用創造を図ってまいりたいと思います。
●知事
この水曜日にございました臨時〔県〕議会で131億円の緊急的な経済・雇用対策が成立をしました。本日〔2月14日〕午後、経済界や労働界、関係団体も交えまして対策の会議を開催させていただき、今回、臨時議会で成立しました事柄について御説明を申し上げ、それを活用しての経済、雇用のてこ入れを図ってまいりたいと思います。県としては、先般も申し上げましたとおり14カ月予算として位置づけまして、当初予算、これは来週提案をさせていただきますが、これとあわせて拡大を図ってまいりたいと考えております。
●知事
その新年度に向けての大きなテーマの一つとなる大交流時代を確実なものにしていくということでございます。スカイマークさんも就航されまして、一応の数字〔搭乗率〕は出てきておりますが、決して危機的な状況ではございませんで、全国的に見て、中位ぐらいかなというふうには思っております。ただ、まだまだ周知度が足りず、特に神戸路線につきましては課題もございます。今週末の16日には神戸空港のほうのイベントに本県からも参加させていただきまして、新しいスカイマークの就航をPRさせていただこうと考えております。
また、先般、全日空の白水〔政治執行役員大阪支店長〕さん、西日本の統括をされておられますが、お会いを申し上げまして意見交換をいたしましたけれども、鳥取の5便化や米子の6便化継続、あるいは大型化ということを念頭に、やはり需要掘り起こしを図っていく必要があるということでございまして、キャンペーン等を強化をしていこうということになりました。
こんなようなことを踏まえて、20日には東京スカイツリーで鳥取県の観光PRを行わさせていただく運びとなりました。これにとどまらず、波状的にこういう大交流時代が始まりましたので、それに向けてパイが膨らむように、県としても地域の皆様、観光関係の皆様と一緒になりまして展開を図ってまいりたいと思っております。
●知事
道路につきましては、開通のめどが幾つか立ってきております。3月22日の駟馳山バイパス7.7キロの開通がございますが、それとあわせまして、西のほうでは南部バイパス、これは国道180号でございます。その南部バイパスの前後のところにつきましては開通部分がございまして、今回の開通部分、南部バイパス部分4.2キロと合わせますと、ずっと米子の山陰道のインターチェンジのあたりから法勝寺のあたりまでバイパスで抜けていくようなイメージの道路に最終的には結節ができます。こんなようなことをやりながら、県内の道路網の促進を図ってまいりたいと思います。
●知事
このように、空ですとか、あるいは道路というようなことがございますが、あわせて鉄道も重要性がございます。高速鉄道のあり方については、新年度に調査検討予算を入れさせていただきましたが、それとあわせて、鳥取県として目指しておりましたのが豪華列車の運行、誘致を目指して、鉄道での旅のあり方を考えようというテーマでございます。新年度予算に77万円計上させていただきまして、JR〔西日本〕の皆さんとか、それからその他の鉄道会社もございますし、また地域の観光を掘り起こしていく、こういう方々と一緒になりまして、我々として鉄道で旅を楽しむプロジェクトを起こしていこうということにさせていただいておりました。
昨日〔2月13日〕、JR西日本におきまして真鍋〔精志〕社長が豪華列車を走らせる、JR九州のななつ星とは若干ターゲットは異なるものにするというイメージで、きのう〔2月13日〕お話をされておられました。もう少し裾野の広いイメージの列車かなというように聞こえましたけれども、いずれにせよ、従来の寝台列車とは違った豪華列車を考えて、新年度、6月ごろにデザインなどを出していったりして、これから運行に向けて準備に入るというお話がございました。その中で、日本海側を回る、山陰を回るということも明言がございまして、米子支社のほうでもこれにかかわる。それについては松江支店長さんが中心的存在としてかかわるということでございます。
これまでもJR〔西日本〕のほうとは、この点につきまして働きかけをさせていただいておりました。昨年末にもJR西日本本社を訪ねて、二階堂〔暢俊〕常務にお会いをした際に、地域として豪華列車を誘致するなど、今後取り組んでまいりたいということを申し上げました。そのときにJR〔西日本〕側の話で、これは単なる列車の旅でなくて、おりた後の観光地づくりも大切でありまして、そこですばらしいプランを、魅力的なプランを考えなければならないということでございました。そういうようなことで、我々としてもその後、予算編成に入りまして、鉄道の旅を考えようというプロジェクトを新年度予算に77万円計上させていただいたところでございます。このたびJR西日本でもその動きが具体的になってきましたので、私どもとしても、JR〔西日本〕とも一体となりながら、今回のプロジェクトが成功に向かうように、鳥取県内のすばらしい観光地も、島根県の観光地とあわせまして山陰全体回っていただけるように取り組んでまいりたいと考えております。
●知事
こういうようなさまざまな予算を含めて、いよいよ来週からいわゆる当初議会、2月定例会がスタートすることになります。これにつきましては3,379億5,900万〔円〕の予算を編成させていただきまして、提案をすることといたしました。あわせて幾つか条例案を提案させていただきます。
子育て王国を推進するための条例、これは県民の皆様とさまざまな議論を行いまして取りまとめをさせていただきました。これは、一つには結婚から妊娠、出産といったプロセスがあるわけでありますが、これを地域として応援をしていくというようなこと。また、子育てを安心してできる、また学びの場というものを、健やかな成長ができる、そういう環境を整えるということ。また、地域としてワーク・ライフ・バランス、これは企業さんなんかの御協力もいただきながら、家庭と仕事、職場の両立を図る、生活の両立を図っていくと、そういうようなことを目指していく。さらには地域を挙げて子育てを応援していく。そういう県民皆様での御協力をいただきながらの地域での活動、さらには支援を必要とする子供たち、障がい児もいらっしゃれば児童養護施設といったようなものもございます。こうした子供たちの支援体制、そういうものを整えていく、こういうような5つぐらいの領域がございますが、そういう具体的な施策を盛り込みながら、今回、子育て王国の条例を提案させていただくことといたしました。
また、防災や危機管理に関する基本条例、これも改正をさせていただこうと思っております。これは、これまでも東日本大震災であるとか、それから最近のいろんな災害等の状況を踏まえて、改正が必要な事柄をあぶり出していったわけであります。例えばBCP〔業務継続計画〕、このプランをつくっていく体制を整えていくこと。また、避難所に障がい者の方だとか、いろんな方々が実は一緒に住まわれることになりますが、そうしたことも含めた避難所の体制づくり、それから要支援の避難を必要とされる方々に対するケア、こういうようなことでございますとか、そうした新しいテーマに即してソフト面、ハード面での内容の充実、バージョンアップを図らさせていただこうということであります。
また、廃タイヤの適正保管に関する条例もございます。これにつきましても立入調査権でありますとか、そうした具体的な権限を現場サイドで持てるように、これも改正をさせていただき、実効性を高めようということにさせていただきました。このほかにも税条例でございますとか、各種の条例や提案をさせていただいておりまして、新年度に向けて新しい鳥取県の姿を議会との対話の中でつくり出していきたいと考えております。
●知事
予算面でも幾つか焦点になったことに対しまして、私どもとして議会側に提案をさせていただこうと思っております。昨日〔2月13日〕も政府・与党での動きもございまして、教育委員会制度が改まるという方向性が出てきました。これは総合的な教育のあり方について会議を設ける。これには教育委員会サイドも入りますが、私のような首長も入る、議長も入るというようなことを想定した枠組みをつくって、ここで基本的な教育のフレーム〔枠組み〕を考えていこうということでございます。これは私どもが実は今、教育についてのパートナーシップをとろうということで、これは教育協働会議というものを有識者も交えて、教育委員会と私ども知事部局の間で進めていることと非常によく似た提案でございまして、鳥取県の今のやり方を追認してもらえるのかなというような感じのものです。
また、教育長と教育委員長を同一人物にして、首長の任命制にしようということも入っております。ただ、内部管理的なこととか、それから教育の面での教科書採択等、こうした権限は教育委員会サイドの専権ということで、知事部局のほうにはその権限は与えられないということでございます。
当初想定されてたものよりは若干折衷的な案になっておりますが、セカンドベスト〔最善ではないがその次〕かなというふうに受けとめております。これは公明党のほうも、この案ならのめるかなというような、そういう記事も出始めておりまして、ここでまとまりそうかなというふうにも思っておりますが、これからも注目してまいりたいと思います。
●知事
その教育協働会議の場でも議論になった土曜日授業につきましては、1,800万円計上させていただき、市町村、それから県立の高校での取り組みを新年度、新たに進めようということにさせていただきました。
また、900万円計上して、これは不登校の児童生徒のケアなんですけれども、これも教育協働会議の場で出た提案でございました。それは民間のほうでの私立学校のノウハウを生かして受け皿づくりをしてはどうだろうか。民間の組織、施設、教育機関のほうで受け入れた場合に、それを公立の小・中学校等で出席日数としてカウントしてあげる。つまりそこから卒業できるということにつながってくるわけであります。ちょっと他県でそんなにやってる取り組みではないかもしれませんが、こういうアイデアは民間委員からも出てきたものでございまして、これも900万〔円〕計上いたしまして、その体制づくり等を進めようということにさせていただきました。そのほかにも、チーム鳥取といったオリンピックを目指した中学生の発掘をしようではないかとか、さまざま教育関係にも意を用いさせていただきまして、今回の予算組みといたしたところでございます。
●知事
そういうスポーツの関係では、ガイナーレ〔鳥取〕の予算も入っております。結論的に申しますと、いろいろと先方とも協議をさせていただきましたが、ガイナーレ側での努力も十分求める必要があると思います。J3に残念ながら降格をしたわけでありますが、ブーメランのようにJ2に戻っていただきたい。それを願っております。今、行政との共同でやっている事業がいろいろあるとか、それから地域の子供たち、あるいは若者等に与える影響であるとか、経済効果としてのサポーターがこちらに来られることでの影響であるとか、そうしたことも見させていただきながら、現行のスキーム〔枠組み〕をベースとして予算査定をさせていただきました。結論的には、従来の2,900万円のレベルの2割カットの2,300万円レベルというようなものとさせていただこうと思います。議会のほうに御提案申し上げて、その審議を仰ごうと思います。基本的には試合数が減るとか、それから選手の遠征費の減であるとか、そうしたものに連動しての変更に今回は基本的にはとどめさせていただいたということでございます。
●知事
この週末以降もいろいろと行事がございますが、3月7日には関西の新しいシンボルとなるあべのハルカスのオープニングというようなタイミングを迎えております。先般も関西でオレイン55のキャンペーンをしたときに出会いましたけれども、関西の有力なレストラン等でも鳥取の食を展開してもらう、そういうキャンペーンをしようと思っております。2月22日に私もそちらのほうに出向かさせていただこうと思いますが、これはあべのハルカスの中にございます「eo(エ・オ)」というフランス料理屋さんのほうで、フレンチのレストランで鳥取の食材を使ったメニューを提供するなど、今後、段階的に波状的に大阪での情報発信、新しいあべのハルカスという拠点を使ってやってまいろうということにさせていただいております。
今週末には県民活動の活性化を行うための〔一般社団法人とっとり県民活動活性化〕センターを倉吉に設置をする、そのオープニングのセレモニーをすることにいたしました。これは〔鳥取県〕県民参画基本条例もできまして、NPOやボランティア、こうした県民サイドの活動と十分地域の行政なりなんなりが結びついていく。また、そういうNPO同士でも連携を深めたり研修をしたり、またノウハウを学んだり、そういう場づくりをしようではないかと。その意味で、鳥取県も協力をして、このセンターを立ち上げていくということにいたしたところでございます。
また、同じ中部で三徳山の〔大山隠岐〕国立公園指定がいよいよ迫ってまいりました。もう内定をしておりますが、3月いっぱいのどこかのタイミングで、国のほうの告示によって認定指定がされるということに法律的にはなります。それを見越して来月、三徳山のシンポジウムをしようということになりました。これはタレントのはなさんでありますとか、それから京都の金峰山寺の方とか、修験道についての有識者をお招きをしまして、多彩なシンポジウムを展開をしようと。これは地域と連帯をしてやることにさせていただいております。
きょう〔2月14日〕はバレンタインデーということで、愛に満ちた日になるかなというふうに思いますが、鳥取県ゆかりの選手である町田〔樹〕選手、この未明にソチの銀盤に舞いました。今のところ11位ということではありますが、メダルにもある程度近づける範囲内のところで踏みとどまっていまして、これからのフリーの演技が楽しみです。御本人は、バレンタインデーなので、逆バレンタインでお返しをしたいと日本の皆さんにコメントを出されておられました。ふるさととしても温かく見守らさせていただきたいと思います。ソチでの日本選手の活躍をお祈りを申し上げたいと思います。
私のほうからは以上でございます。
○時事通信 平野実季 記者
質問のある社はお願いします。
○日本海新聞 北尾雄一 記者
すみません、そしたら山陰を走る豪華寝台列車のことでお伺いしたいんですが、誘致活動もされてきたということですけど、率直に、一番最初に山陰で走るということを表明されたわけですけども、それについての御感想と、これをどう地域の活性化につなげるかという意気込みを聞かせてください。
●知事
我々山陰というのは新幹線が走っているわけではございません。ですから、高速鉄道でびゅんびゅん飛び回るところではないわけです。ですから、どちらかというとスローな、時間を楽しみながら行く鉄道の旅にはふさわしいところだろうと思います。実際、環境としても神々の国の島根があったり、また鳥取砂丘を初めとした雄大な大自然があったり、さらに人情も機微に富んでいますし、おいしいものを食べようとすると、恐らく出発地となる京阪神からしますと、日本海側というのは魅力ある地域だろうと思います。それは、いわば意外に近いけれども、大消費地からとっては非日常的な空間、時間である、これを楽しめる旅ではないかと思います。そういう意味で、私どもとして、かつて寝台〔特急〕出雲〔号〕が山陰本線をずうっと走っていたものがなくなったり、寂しさを覚えていたわけでありますが、もう一度そういうスローな、それで現代的なぜいたく、それを楽しめる旅というものを我々としても山陰から提供できることに喜びを感じます。そういう意味で、ぜひとも今後、オリエントエクスプレスのように定着すれば大変にありがたい展開になろうかと思いますので、我々としても地域として十分協力を惜しまずにやってまいりたいと思います。そうした意思はJR〔西日本〕の本社にも米子支社にも、これまでも伝えてまいっているところでございます。
○日本海新聞 北尾雄一 記者
現段階で、例えば知事として県内のこういうところをお客さんに回ってほしいとか、こういうおいしいものを食べてほしいという、何かJRさんに提案したい構想みたいなのはありますでしょうか。
●知事
その辺を来年度、77万円の予算を組まさせていただきましたので、この中の一つの重要なテーマとして豪華列車の旅の具体的なプランにつながるような旅行商品造成を目指してまいりたいと思います。
結局駅からおりないと、地域としてあんまり意味がないわけでありまして、我々としても、駅からおりて楽しんでいただける、そういうパッケージをつくっていかなければなりません。これはJR〔西日本〕ではできないことなんですね。その意味で、きのうも真鍋〔精志〕社長が会見でおっしゃっていましたけれども、松江支店長には孫悟空のように山陰全体を飛び回ってもらって、この企画をつくってもらわなきゃいけないと、こういうふうにおっしゃっていましたが、まさにそのとおりなんだろうと思います。だからJR〔西日本〕が従来の運ぶだけの旅から受け地観光も視野に入れて動いていこうという、従来にないプロジェクトなんだと思います。我々地域もその辺は、いわば鉄道の旅の聖地のような形で売り出していけるチャンスになりますので、十分磨きをかけて、また食べ物だとか泊まるところだとか、いろいろあろうかと思いますが、そういう関係の事業者さんとも協力をして、パッケージをつくってまいりたいと思います。
ただ、JR〔西日本〕ともこれまでも何度かお話をした感じで申し上げれば、各駅停車じゃないもんですから、全ての駅にとまっていくということではないわけですね。その辺の限界はあるわけでありますけども、それはJR〔西日本〕側のいろんな、それはスケジュール上の調整なんかもありましょうから、十分先方と調整をさせていただきながら、候補地というのをJR〔西日本〕と話し合いながら、我々としてもその候補地選びにあずかってまいりたいと思っております。
16 土曜日授業の取組及び教育委員会制度見直しについての所感
○山陰放送 秦卓史 記者
すみません、教育委員会のことについて何点かお伺いします。土曜日授業について、当初予算でも、県教委が当初予定していた校数あるいは地域数よりも、知事は広げて予算をつけておられますけども、いわゆる努力目標だと思うんですが、この努力目標自体はもう100%やってもらえると、達成してもらえるというふうにお考えでしょうか。
●知事
努力目標というよりは、私の気持ちとしては、それは達成すべきものと思っております。さっきも申しましたように、国のほうが今、教育委員会改革をされるわけですね。我々、実はその国のほうのスキーム〔枠組み〕を先取りして、今、〔鳥取県〕教育協働会議というのをやって、実はその場で、それまでの教育委員会の方針を変更させるに至ったというふうな流れでございます。実は非常に〔土曜日授業を〕望む声は多いですね。今、先般、記者会見のときに住民の皆様の意向をテストすべきじゃないかという御質問がございまして、今、県政参画〔電子〕アンケートを実施中でありますが、圧倒的に土曜日授業を求める声で今、出てきております、きょういっぱいで締め切りですけど。そういうようなことでありますので、やっぱり自信を持って教育御当局も、市町村の教育委員会や現場も含めて、取り組んでいただければと思います。
私どもで今回提案させていただきました1,800万〔円〕につきましては、ある程度現場の自由度を尊重しながら予算組みをさせていただきましたので、決して無理な目標ということではなくて、達成可能なレンジ〔範囲〕だと思っています。そういう意味で、過半数の市町村で実施をしていただくとか、それから県内でも東、中、西で実施をしていただくとか、県立高校についてですね。それは達成可能なレンジであるので、達成すべき目標だというふうに思っております。
○山陰放送 秦卓史 記者
もう1点、国のこれから検討に入っていく教育委員会のあり方についてですけれども、知事は先ほど、当初の案よりはセカンドベストだという。知事が思われているベストというのは、教育長、教育委員長が同一になったり、あるいはその人物が内部管理や教科書作成などに携わったりということではないということなんでしょうか。
●知事
例えば、これはだから実際には法律がなければできないことですので、国として議論していただくべきことではありますが、例えばうちの学校の校区ではドイツ語を教えましょうということをフィンランドの学校ではPTAと話し合って決めるわけですよね。こういうようなことができる仕組みかというと、今の日本の制度というのはそれができない。民意が注入される際に、教育委員会がいわばバリア〔障壁〕になりまして、そこは間接的にしか伝わっていかずに、なかなか学校現場まで届かないということで、いじめで大きな問題、社会問題化したわけであります。
こんなことを念頭に置きますと、そういう例えば教育のカリキュラム等についても、もっと地域の声が入りやすい、そういう仕組みはあってもいいんじゃないかなというふうに思います。ただ、実現しなければ、これ我々としても使えない制度ですので、実現可能なレベルをはかろうということで、今、政府・与党で協議が行われていることは評価させていただきたいと思います。だからセカンドベストと申し上げましたのは、完全に地域の声が100%そのまま教育に反映されるシステムには至っていないという点でありますが、かなり従来の問題点は緩和されるんじゃないかなという期待も込めて、セカンドベスト、及第点レベルの案ではないかなと思っております。
○時事通信 平野実季 記者
ほか、質問ありますでしょうか。
○山陰放送 秦卓史 記者
続けてすみません。三洋跡地に進出するLASSICの件なんですけれども、面積も狭いということなんですが、校舎だけを使うということなのでしょうか。
●知事
これ今、会社のほうでいろいろ考えをめぐらせておられます。可能性として我々が伺っておりますのは、まず校舎を使うことは間違いない。これを県が今所有しているもんですから、これをお貸しする形で事業展開をしていただくということになります。ただ、これではまだ手狭になりますので、その校舎に増築をして活用するという形態が想定されると思います。ただ、まだこれは今、会社側のほうで検討されておられると思いますので、我々としてもその様子を見守ってまいりたいと思います。
○山陰放送 秦卓史 記者
そうすると、校舎とその周辺の土地が少しあるということですか。
●知事
そうですね。ですから、校舎とその周辺の土地で0.2ヘクタールの土地がありまして、三洋〔跡地〕全体はこんなに大きな土地でありますから、それから見ると、規模的にはこれで埋まるというものでは到底ないんですが、ただ、従来、この〔鳥取〕三洋跡地問題での一つのネックでありました旧高等農業学校の跡校舎、この歴史的モニュメントについては企業活動の中で継続される見通しが立ったというところは意味があると思います。
○読売新聞 加藤あかね 記者
知事、すみません、ガイナーレなんですけれども、鳥取市側のほうは結構削られる予定でありますけれども、県のほうも、単純に試合数が減って遠征が減るというところでの減、2割カットということでしたけれども、もう少し、要請も受けられた中で、期待と現実の厳しい状況も踏まえて、知事として予算を盛られた意図を伺えますでしょうか。
●知事
夢を潰してはいけないという思いがあります。ガイナーレ〔鳥取〕とともに、地域のいわば誇りが生まれてきたことがございました。JFLからJ2を目指して地域が燃えたころは記憶に残っているわけであります。もう一度やってみようじゃないかと、その思いに我々、予算面で、いわば支えとなる棒を外してしまって、倒してしまっていいのかというところはちゅうちょがあります。ただ、片方で、やはりガイナーレ〔鳥取〕側の自助努力、これも求めたいということでございまして、従来のスキーム〔枠組み〕は基本的に踏襲するというところで折り合いをつけようかなというアイデアでございます。
ただ、現実には試合数なり遠征のやり方なり、あるいは運賃なんかも変わってきますので、その辺での減が立つわけでございます。これで、ただガイナーレ〔鳥取〕側に経営の大打撃ということにはならない程度、それはつまり実利が減るわけでありますから、ガイナーレ〔鳥取〕側は。そういうことではないかなというふうに考えているところでございます。
ガイナーレ〔鳥取〕も今、企業回りをされて、地域の応援を自主的に求めておられます。お聞きしますと、従来御協力いただいた御協賛企業につきましては、従来どおりの数で、企業数で賛同が得られる、協賛が得られる見通しというふうなお話も伺っておりまして、ガイナーレ〔鳥取〕も自主的な努力はしているなというふうに認められようかと思います。ですから、我々としても慎重な判断ではありますけども、昨年度のスキーム〔枠組み〕を基本的に踏襲するという線にさせていただきたいと思っております。
○山陰放送 秦卓史 記者
すみません、先ほど言われました自助努力の点なんですけれども、ガイナーレが努力する点というのは、単純に順位と資金面というふうにお考えでしょうか。
●知事
資金面と、要は入りのほうでいえば、経営でいえば入りのほうと、それから出のほうがあると思います。出のほうについてもこれ、組織のスリム化、合理化体制を図ろうというふうにされておられます。選手強化につきましても、新たに合宿所をつくるとか、練習場を、これは養和会YAJINフィールドですかね、そういうところを確保されるとか、そういうような動きをされておられまして、単にJ3におっこちたからお金出してくれと、こういうことではないだろうなというふうに、今まで議論した過程で受けとめさせていただきました。いろいろとそういう意味で、単に上へ上がればいいということだけでなくて、地域貢献もあるわけでありますが、これは倉吉での子供たちの教室等も、要はガイナーレの動きが全県的になりますので、そういう中部にも波及をさせようというお話もこのたびいただきましたし、その辺も評価をさせていただくべきかなと思っております。
○山陰放送 秦卓史 記者
ガイナーレの側も、全県に活動を広げていくということを、ことしは大きく力を置いてやるようなんですけれども、そうすると逆に、これまで盛り上がってきた県東部での選手との触れ合いとか、選手を見る機会というのも必然的に少なくなるようです。具体的に言うと、とりスタで試合が行われる前後はこちらで軽い練習をするんだけども、一部非公開もあったりすると。で、本格的な練習は米子でほとんど行うというような構想もあるようなんです。そうすると、東部のほうのファン、サポーターはちょっと物足りないというような現象も起きてくるんではないかなと、そのあたり思うんですが、県民との距離感というのはどのように図るべきだというふうにお考えでしょうか。
●知事
これは、チームとして模索していただきたいと思いますし、サポーターの皆様の声にも謙虚に取り組んでいただければありがたいなと思っております。限られた人数でのチームですから、制約があることはある程度やむを得ないと思いますが、ただ、鳥取県というよりは山陰全体だと思うんですね。西に拠点を設けるというのは、松江や出雲あたりまでウイングに入れてこようという戦略もあるんだと思いますが、そういうことも含めて幅広い賛同を得ながらチーム運営がなされる、その体制づくりは今のターニングポイントでとても重要だと思います。この辺は特にガイナーレ側にも配慮を求めていくべきだと思っております。
19 ソチ五輪フィギュアスケートの町田選手への期待
○日本海テレビ 山本将史 記者
すみません、スケートの町田選手なんですが、町田選手がメダルをとった暁には、県にゆかりのある選手として何か平井知事お考えのこととかはございますか。
●知事
それは考えないかんですね。でも、とらぬタヌキの何とやらでございますから、今の段階でこういうことを言うことは、申し上げる状況ではないかと思います。ただ、地元の倉吉でも応援団ができ上がっておられまして、非常に熱心に今、声援を送っておられます。そういう皆さんと連帯をして祝意をあらわすべき筋合いのものだろうと思いますが、まずはフリーの演技、ベストを尽くして悔いのない舞を舞ってもらいたいと思います。
○日本海新聞 北尾雄一 記者
すみません、丸美屋さんの話なんですが、まだ最終段階ではないということだとは思いますが、今、マルコフーズさんで製造している、一部、製造工程の一部をされているということなんですが、それと今回丸美屋さんが考えていらっしゃるリスク分散ということなんですが、どういうふうに変わるのか、もし実現すれば。例えば丸美屋さんのふりかけ製造の何割が鳥取にとか、そういうような話になるんでしょうか。
●知事
今折衝中の案件でありますので何とも言えんわけでありますが、例えば今、もう基本的に埼玉〔県〕集中型なんですね。それの一部をこちらにリスク分散で持ってくることを方向性として今、固めかけているということであります。今、境港のマルコフーズさんでされておられますのは、それはレトルトのカレーとか、これは結構丸美屋グループの主力商品ですが、麻婆豆腐のもとであるとか、その辺が今のつくっているものなんですね。ふりかけ系はないんです。そのふりかけ系が今、埼玉〔県〕に集中していまして、皆様御案内のアイテムでいえばのりたまのような、ああいういろんな各種ふりかけがあるわけですね。それをリスク分散、また西日本の拠点として境港に一部移してくるという構想を今、固めかけておられます。我々としてもそれを後押しすべく、地元での支援体制等々について昨日〔2月13日〕申し上げたところでございますし、鳥取県として新年度にフードバレー構想を掲げてやりますよと、地元食材とのマッチングだとか、あるいは研究開発の応援だとか、そういうこともやりますよ等々、昨日〔2月13日〕も申し上げてまいったところでございます。ただ、感触としてというか、基本的な流れとしては、境港での事業拡張、埼玉からの一部リスク分散での移設については、方向性は固まってきているというふうに受けとめております。
○日本海新聞 北尾雄一 記者
じゃあ、あくまで実現すればですけども、マルコフーズさんが事業拡張して、丸美屋さんのふりかけの製造工程の一部を担う可能性が出てきたということでしょうか。
●知事
そうですね、マルコフーズさん自体、丸美屋さんの子会社でございますので、丸美屋食品とのグループの中で、境港の管理はマルコフーズが拡張でやるという方向性です。
○時事通信 平野実季 記者
ほか、質問はありますでしょうか。
○日本海新聞 北尾雄一 記者
すみません、ちょっとじゃあ続けてで申しわけないですけど、まんが王国に関してですけども、先般、包括外部監査で2年前のまんが博などに関する補助金執行について指摘がありましたが、新年度予算でも漫画に関しては2億幾らか計上されているわけですけども、今後、執行に当たって、特に補助金を執行する場合の留意点とか、そのあたりのことで担当部局等に指示なさったり、またはされる予定とかはありますでしょうか。
●知事
いや、これは包括外部監査をいただいた、その場でも外部監査の皆さんにも申し上げましたが、鳥取県の内部監察の仕組み、行政監察を活用して、本件については早急に再調査をさせていただきたいというふうに申し上げております。今、その行政監察側に私のほうから指示をいたしておりますのは、これはもう新年度、予算が走り始めますので、その新年度の契約に反映されるように、速やかに体制をとると。そのためのスピーディーな調査をするようにということを申しております。
また、返還を求められている、これは地元でのイベントや旅行会社向けの補助金の部分でありますが、これについても返還すべき金額を確定をして、それを早く出すようにと、こういうふうに申し上げております。
まんが王国官房とちょっと何か感覚が違うところが若干あるんですけども、それはまんが王国官房には正すように、これは私のほうからも厳しく申し上げております。せっかくの外部監査でございまして、何といいますか、ほかの工事とかの発注と違いまして、ソフトの発注やソフトでの事業補助でありますから、確かに担当部局での難しさはあるんでしょうけども、ただ、県民の税金に基づいて我々は仕事をする立場でありますから、外部監査というものは、これは受けとめるべきものだと。それに基づいて厳正な仕事のやり方に正していくと。これは新年度に向けての話でありますけども、新年度に向けてそういうようにやっていきたいと思います。
今回の包括外部監査から出たのは、一部そういう民間での事業に対する補助だとか、あるいは観光事業者への補助につきまして、これ返還を請求するというものでありまして、そのほかのところは仕事のやり方について注文をつけられたということでございます。ですから、我々としても、より透明性の高い経理になる、県民の皆様にとりまして安心できる執行体制になるように、これは新年度以降の仕事のやり方に結びつけさせていただきたいと思います。
ちょっと経緯はわかりませんが、1年かけてゆっくり調査をした上で、それで改善案を考えると、こういう一部報道もありましたけども、それは私は否定させてもらっておりまして、そういうことではなくて、新年度、4月以降、改める体制にするようにと、これは行政監察を含めて申し上げております。
○日本海新聞 北尾雄一 記者
多分今回の問題は、時間がない中で初年度、かなり事業を詰め込んだことも一つ、要因にあったと思うんですけども、知事として反省点とするならば、何が問題だったのかというふうに思われるでしょうか。
●知事
まだこういうソフト事業で大きな事業をやる際、特に漫画・アニメ関連は特にそうなんですけども、著作権ビジネスが絡むものでありまして、この辺がなかなか役所に今まで、十分なじまないところなんですね。その辺がまんが王国の走り出しのころにちょっと事務がぎくしゃくした、その原因になったところでございます。若干そういう意味で、従来の地方自治体の仕事とはちょっとやり方の違うものが入り込んでいる面がありまして、その辺のシステムが未成熟な中で事業を執行せざるを得なかったという、その辺は反省点があろうかと思います。その辺を今回、外部監査のほうから御指摘いただいたんだろうと思いますので、県民の皆様に対する透明性等をどうやって確保できるのか、そういう発注のやり方等を早急に我々としても詰めさせていただきまして、今後に備えていきたいと思います。
○日本海新聞 北尾雄一 記者
指摘を読ませていただくと、非常に公金を使うということの感覚がちょっと鈍っていたんじゃないか、薄れているんじゃないかという、非常に危惧を抱いたんですけども、それはほかの部署にも共通して言えることかもしれませんが、そのあたり、どうでしょうか、全庁的にそのあたりをもう一度気を引き締めていただく必要があるんじゃないかと思うんですけども。
●知事
それについては謙虚に受けとめさせていただきまして、公金に基づく仕事のやり方、これは各部局を通じてのものだと思いますが、その積算、どうしてこういうお金がかかるのかという説明責任を、かかるものは仕方ないと思うんです。かかるからやめようということになりましたら、行政サービスは全部とまってしまいますので。かかることは仕方ないんですが、それはこういう理由でこれだけかかるんですよというのが、やはり納得性の得られる、そういう仕事のやり方をするように、今、行政監察に出させてもらいましたので、そこでちょっと、そこでまず速やかに検討させていただいて、全庁的に徹底を図ってまいりたいと思います。
○時事通信 平野実季 記者
ほか、質問はありますでしょうか。
ありがとうございました。
●知事
どうもありがとうございました。