平成24年2月1日現在で実施した「経済センサス-活動調査」の結果によると、鳥取県内の卸売業及び小売業の事業所数は合計7,216事業所であった。このうち卸売業は1,567事業所、小売業は5,649事業所であった。
従業者数は合計46,063人で、卸売業は12,225人、小売業は33,838人であった。
平成23年の年間商品販売額は合計1兆1,081億3,951万円で、卸売業は5,698億1,676万円、小売業は5,383億2,275万円であった。
産業分類 |
事業所数
(事業所) |
従業者数
(人) |
年間商品販売額
(万円) |
7,216 |
46,063 |
110,813,951 |
1,567 |
12,225 |
56,981,676 |
5,649 |
33,838 |
53,832,275 |
注)総務省・経済産業省「平成24年経済センサス-活動調査 卸売業・小売業に関する集計 産業編(都道府県表)」第1表より。
平成24年2月1日現在、ただし、年間商品販売額のみ平成23年1年間の数値(以下、同様)。
従業者数とは、「個人業主」、「無給家族従業者」、「有給役員」及び「常用雇用者」の計であり、臨時雇用者は含めていない(以下、同様)。
事業所数と従業者数について、平成21年7月1日現在で実施した「経済センサス-基礎調査」の結果と比較すると、卸売業及び小売業の合計で767事業所、4,495人の減少となった。平成19年以前の「商業統計調査」の結果とは対象事業所の把握方法が異なるため厳密には接続しないが、大づかみに見ると、事業所数は昭和57年調査、従業者数は平成11年調査をピークとした減少の趨勢が続いている。
また、年間商品販売額についても、平成9年調査以降は減少の趨勢が続いている。
注)平成21年は総務省「経済センサス-基礎調査」、平成19年以前は経済産業省「商業統計調査」より。
1.卸売業
卸売業の内訳を産業中分類別(6産業)に見ると、事業所数・従事者数・年間商品販売額のいずれの指標においても「飲食料品卸売業」が最多であった。卸売業全体に占める構成比では、事業所数の約3割、従事者数と年間商品販売額のそれぞれ約4割を占めている。
これに次いで、事業所数では「建築材料,鉱物・金属材料等卸売業」、従業者数では「機械器具卸売業」、年間商品販売額では「その他の卸売業」が多くなっており 、それぞれ卸売業全体の2割強を占めている。
他方、「各種商品卸売業」と「繊維・衣服等卸売業」は、いずれの指標においても僅少であった。
産業分類 |
事業所数
(事業所) |
従業者数
(人) |
年間商品販売額
(万円) |
1,200 |
9,602 |
52,406,396 |
8 |
99 |
354,313 |
19 |
100 |
158,962 |
352 |
3,644 |
20,622,692 |
290 |
1,941 |
9,973,523 |
270 |
1,996 |
8,682,185 |
261 |
1,822 |
12,614,721 |
注)総務省・経済産業省「平成24年経済センサス-活動調査 卸売業・小売業に関する集計 産業編(都道府県表)」第2表より(以下、同様)。
以下の事業所は含まない集計であるため、上記「I.概況」での数値とは一致しない(以下、同様)。
- 管理,補助的経済活動のみを行う事業所
- 産業細分類が格付不能の事業所
- 卸売の商品販売額(仲立手数料を除く)、小売の商品販売額及び仲立手数料のいずれの金額も無い事業所
注)構成比の僅少なものについては、数値の表記を省略している(以下、同様)。
産業小分類別(19産業)に見ると、事業所数と従事者数では「食料・飲料卸売業」、年間商品販売額では「農畜産物・水産物卸売業」が最多となった。この両産業は、いずれの指標においても卸売業全体の1割強~2割弱の構成比を占めている。
また、「建築材料卸売業」も各指標で1割を超える構成比を占めているほか、「医薬品・化粧品等卸売業」は年間商品販売額で3番目の額となり、約16%の構成比を占めている。
2.小売業
小売業の内訳を産業中分類別(6産業)に見ると、事業所数・従事者数・年間商品販売額・売場面積のいずれの指標においても「その他の小売業」が最多であった。それぞれ小売業全体の4割前後を占めている。
これに次いだのは「飲食料品小売業」であり、各指標とも全体の3割前後を占めている。さらに事業所数・従事者数・年間商品販売額では「機械器具小売業」、売場面積では「各種商品小売業」が続いた。
産業分類 |
事業所数
(事業所) |
従業者数
(人) |
年間商品販売額
(万円) |
売場面積
(平方メートル) |
4,429 |
26,928 |
51,976,209 |
794,701 |
15 |
1,370 |
4,105,756 |
97,449 |
548 |
1,899 |
2,604,519 |
90,070 |
1,228 |
9,185 |
15,339,619 |
218,780 |
626 |
3,534 |
8,528,738 |
57,018 |
1,837 |
10,068 |
19,363,014 |
331,384 |
175 |
872 |
2,034,563 |
0 |
産業小分類別(28産業)に見ると、事業所数と従事者数では「その他の飲食料品小売業」、年間商品販売額と売場面積では「各種食料品小売業」が最多となった。前者は売場面積を除く3指標で小売業全体の1割を超える構成比を占めており、後者は同じく事業所数を除く3指標で1割を超える構成比を占めている。
このほか、年間商品販売額では「燃料小売業」と「自動車小売業」が、それぞれ小売業全体の1割を超える構成比となっている。
1.卸売業
卸売業の内訳を従業者規模別に見ると、従業者5~9人の事業所が全体の3割弱を占めて最多であった。この規模の事業所は、従業者数と年間商品販売額でも、それぞれ全体の2割強を占めている。
これに従業者2人以下の事業所、3~4人の事業所が続いており、合わせると10人未満の事業所が全体の4分の3以上を占めている。しかし、2人以下の事業所及び3~4人の事業所は、従業者数と年間商品販売額では、それぞれ全体の1割に満たない構成比となっている。
従業者規模 |
事業所数
(事業所) |
従業者数
(人) |
年間商品販売額
(万円) |
1,200 |
9,602 |
52,406,396 |
322 |
493 |
2,505,124 |
261 |
894 |
4,159,832 |
329 |
2,161 |
11,908,730 |
184 |
2,413 |
11,739,218 |
58 |
1,386 |
8,714,011 |
31 |
1,142 |
7,809,979 |
12 |
775 |
4,378,678 |
3 |
338 |
1,190,824 |
注)総務省・経済産業省「平成24年経済センサス-活動調査」結果から鳥取県統計課が集計(以下、同様)。
2.小売業
小売業の内訳を従業者規模別に見ると、従業者2人以下の事業所が全体の4割を上回る構成比となって最多であった。しかし、この規模の事業所は、従業者数では全体の1割強、年間商品販売額と売場面積では1割に満たない構成比となっている。
これに従業者3~4人の事業所、5~9人の事業所が続いており、合わせると10人未満の事業所が全体の8割を上回る構成比となっている。
従業者規模 |
事業所数
(事業所) |
従業者数
(人) |
年間商品販売額
(万円) |
売場面積
(平方メートル) |
4,429 |
26,928 |
51,976,209 |
794,701 |
2,059 |
3,188 |
2,682,725 |
78,818 |
923 |
3,148 |
4,848,516 |
76,798 |
810 |
5,263 |
11,681,688 |
126,732 |
407 |
5,414 |
9,748,817 |
108,109 |
102 |
2,417 |
5,446,199 |
71,602 |
75 |
2,903 |
6,212,609 |
97,094 |
42 |
2,747 |
5,780,726 |
106,959 |
11 |
1,848 |
5,574,929 |
128,589 |
1.卸売業
卸売業における1事業所当たりの年間商品販売額は、3億6,364万円であった。平成19年以前の「商業統計調査」の結果によって年次推移を見ると 、平成9年調査から減少へ転じており、「経済センサス-活動調査」の結果によっても減少の趨勢は続いているといえる。
1事業所当たりの年間商品販売額は、次の式により、1事業所当たりの従業者数、従業者1人当たりの年間商品販売額という、二つの指標に要因分解することができる。
- 1事業所当たりの年間商品販売額
= (従業者数÷事業所数)×(年間商品販売額÷従業者数)
= (1事業所当たりの従業者数)×(従業者1人当たりの年間商品販売額)
両指標のうち、1事業所当たりの従業者数は7.8人であった。年次推移としては、平成11年調査以降、漸減の趨勢にある。一方、従業者1人当たりの年間商品販売額は4,661万円であった。平成4年調査頃から上下しつつも減少傾向を見せている。これら両指標ともに減少が続いていることが、1事業所当たりの年間商品販売額が減少の趨勢にある要因となっている。
2.小売業
小売業における1事業所当たりの年間商品販売額は、9,530万円であった。年次推移を見ると、卸売業と違って、平成19年調査に至るまで増加の趨勢が続いていたが、平成9年調査以降の伸びは鈍っている。「経済センサス-活動調査」へ調査変更があった直近の動きは、やや減少となっている。
卸売業と同様に要因分解すると、1事業所当たりの従業者数は6.0人であった。卸売業と違って、昭和27年調査以降、増加の趨勢が続いている。一方、従業者1人当たりの年間商品販売額は1,591万円であった。平成9年調査以降、減少の趨勢にある。これら両指標の異なる動きが相殺された結果が、1事業所当たりの年間商品販売額の動きとなっている。
1.卸売業
卸売業の地域分布を市町村別に見ると、事業所数と従事者数では鳥取市が最多であり、年間商品販売額では米子市が最多であった。両市を合わせると、いずれの指標においても県全体の7割以上の地域シェアを占めている。倉吉市及び境港市も合わせた4市の合計では、いずれの指標においても9割前後のシェアであり、市部への集中が明瞭となっている。
市町村 |
事業所数
(事業所) |
従業者数
(人) |
年間商品販売額
(百万円) |
1,200 |
9,602 |
524,064 |
428 |
3,658 |
174,543 |
416 |
3,505 |
216,105 |
110 |
795 |
35,473 |
96 |
835 |
63,439 |
12 |
49 |
1,179 |
2 |
11 |
X |
5 |
18 |
277 |
7 |
34 |
1,363 |
7 |
81 |
3,284 |
14 |
61 |
1,874 |
28 |
139 |
4,264 |
31 |
184 |
7,866 |
8 |
28 |
698 |
20 |
154 |
11,868 |
1 |
1 |
X |
3 |
7 |
61 |
5 |
19 |
707 |
6 |
20 |
810 |
1 |
3 |
X |
注)総務省・経済産業省「平成24年経済センサス-活動調査 卸売業・小売業に関する集計 産業編(市区町村表)」第1表、第2表より(以下、同様)。
「x」は、集計対象となる事業所数が1又は2であるため、集計結果をそのまま公表すると個々の報告者の秘密が漏れるおそれがある場合に該当数値を秘匿した箇所である。
2.小売業
小売業の地域分布を市町村別に見ると、事業所数・従事者数・年間商品販売額・売場面積のいずれの指標においても鳥取市が最多であり、米子市がこれに次いだ。倉吉市及び境港市も合わせた4市の合計では、従事者数・年間商品販売額・売場面積は県全体の8割前後、事業所数でも7割強の地域シェアとなっている。
市町村 |
事業所数
(事業所) |
従業者数
(人) |
年間商品販売額
(百万円) |
売場面積
(平方メートル) |
4,429 |
26,928 |
519,762 |
794,701 |
1,351 |
8,927 |
173,924 |
259,847 |
1,050 |
7,630 |
160,772 |
240,187 |
538 |
2,934 |
54,713 |
84,274 |
314 |
1,700 |
32,173 |
61,042 |
82 |
311 |
5,445 |
8,818 |
41 |
104 |
X |
1,348 |
60 |
280 |
3,558 |
3,385 |
113 |
477 |
5,687 |
11,819 |
43 |
155 |
2,109 |
5,125 |
127 |
581 |
9,442 |
18,498 |
154 |
892 |
15,017 |
23,394 |
115 |
491 |
7,619 |
11,129 |
77 |
750 |
18,526 |
31,702 |
108 |
521 |
9,450 |
9,064 |
54 |
304 |
X |
5,725 |
66 |
389 |
7,948 |
10,196 |
63 |
203 |
2,984 |
3,587 |
47 |
186 |
2,542 |
4,018 |
26 |
93 |
X |
1,543 |
注)「x」は、卸売業で集計対象となる事業所数が1又は2であるため、小売業の集計結果をそのまま公表すると合計との差引きで卸売業の数値が判明し、個々の報告者の秘密が漏れるおそれがあるために該当数値を秘匿した箇所である。