毎年学校で健康診断が行われていますが、平成28年度から「座高測定」が廃止されます。
座高は、発育状態を把握する上で有効であるということで測定されてきましたが、実際にはほとんど活用されておらず、以前から学校現場では座高測定は不要であるとの声も多かったようです。子どもの成長を評価する上では、身長・体重がより重要であり、「座高測定」は省略しても差し支えないとされたものです。
健康診断の結果を基に実施している学校保健統計調査でも、来年度以降は同様に調査項目から外されることになります。
そこで、今年度が最後となる「座高」に焦点を当ててみました。
昭和40年代までは、11歳及び17歳の男女とも座高平均値が伸び続けていましたが、50年代以降は微増という結果になっています。昭和30~40年代の高度成長期には食生活も豊かになり、体格も大きくなっていったと考えられます。50年代に入ると落ち着いて微増が続いており、身長、体重の測定結果と同じ傾向を示しています。
今年度の結果公表を最後に、座高の時系列データは今後更新されることはありません。なんだかちょっと寂しい気もします。
資料:文部科学省/文部省「学校保健統計調査」(鳥取県『教育統計報告書』等に記載)。
本ページは、平成27年6月4日付「日本海新聞」掲載の同題コラム(鳥取県地域振興部統計課執筆)からの再録です。