防災・危機管理情報


知事定例記者会見(2015年8月20日)

平成27年8月20日(木)午前10時~
 県政記者室(県庁3階)

録画配信 知事記者会見動画(約76分) ※MPEG4形式

  

1 ジャマイカ陸上チーム鳥取キャンプの結果と成果 

●知事

 皆さまおはようございます。このお盆の夏休み、それぞれに県民におかれましてはいろいろな思い出を作り、またご家族、ご親族の皆さまお集まりになったり、地域のかたがたとお話し合いをしたり、いいときを過ごされたのではないかと思います。このお盆のシーズンでありますけれども、鳥取県内も観光の方でも賑わいを見せたり、また、ジャマイカのスポーツ選手団がやってきたり、大変に思い出深い夏ともなったと思います。ジャマイカの選手団におかれましては北京の方に全員無事に戻られた格好になりました。本番を目指して最後の調整に励んでおられるかと思います。今回本県に方には[アサファ・]パウエル選手、それから[ベロニカ・]キャンベル[・ブラウン]選手といった往年のメダリストたち、今も現役でしっかりといい調整もされておられました。また、連続してメダルを取っておられます[シェリーアン・]フレ-ザープライス選手も最後の日にこちらにお見えになりまして練習をされ、記者会見にも臨まれておりました。その他にも[シェローン・]シンプソンを初め、多くのメダリストを含む選手がやって来られたわけであります。

今回[ラドロー・]ワッツ団長が率いて来られましたけれども、大変に鳥取県民の皆さまのおもてなし、それから応援する気持ちがありがたかったなと皆さん口を揃えておっしゃっておられました。泊られた宿の方なども、ジャマイカ料理をだいぶん研究をされて東京の方にも出向かれてそうした本格的なジャマイカの料理もやられたそうでありまして、スパイスも独自に仕入れたということでございました。いろんな皆さんが苦労をされ、ボランティアのかたがたにも支えられ、もちろん陸上競技関係者の皆さまにもお世話になりまして、ジャマイカキャンプを無事成功裡に終わらせることができたと思います。1つ予定外でありましたのは[ウサイン・]ボルトが来日をしなかったという点でございますけれども、これはご自身の体調のことでございまして、万全の体調で臨まなければならないということの中からやむを得ず日本行きを急遽断念をしたというのが真相のようでございまして、それはそれとして応援する立場では受け止めなければいけないだろうと思いますし、ボルト選手も含めまして、ジャマイカ選手が大活躍をされることを願っております。

そのジャマイカ選手団の送別の際、壮行会が県民の皆さま交えまして行われました。そのときに舞台の上から私の方でぜひ選手の皆さんには2020年の東京オリンピックのときにはキャンプで帰って来てもらいたいというふうに呼びかけをさせていただきましたところ、意外なほどに拍手で応えていただきまして、皆さまのまた帰って来るぞという思いが出てきたなという手応えを感じました。現実にもワッツ団長も現在のところ決定したということはなにも言える段階ではないけれども、鳥取というのが唯一の選択肢であるという可能性は高いという話を記者会見の席上でもされておられましたので、それは選手やスタッフの総意として我々としても期待できようかなと思います。いずれにいたしましても、今回このキャンプをすることができ、多くの皆さまのご協力によりまして成功裡に終わらせることができたこと感謝の念に絶えません。改めてお礼を申し上げますとともに十分フォローアップをして2020年にキャンプを張るという、それに向けた誘致活動も今後も進めてまいりたいと思います。

また、今回ジャマイカという世界のトップアスリートのチームが来たわけでありますが、この際、県民の皆さまとも触れ合っていただく機会がございました。公開練習によりまして、両日合せて1万2,500人のかたがご覧になりました。さらに若きアスリートたち、子どもたちに対する指導もしていただきまして、子どもたちにも忘れえぬ思い出になったというか、決して忘れたくない練習だったと、こんなようなコメントが出てくるぐらいインパクトもあったんではないかなと思います。今回の滞在中、度重ねてジャマイカ側ともいろんな話をしておりましたけれども、その中で[デイブ・]マイリーさんという副団長にあたるかた、このかたが向こうの方で学校のトップもされておられまして、そうしたところで鳥取の子どもたちを陸上キャンプで受け入れてもいいと。陸上キャンプというか留学ですね、陸上留学として受け入れてもいいというようなお話がございましたし、こちらの方に今後も指導者を派遣することも含めた交渉もできてきました。いろんなかたちで副次的な効果も出てこようかと思います。また、今回のキャンプを通じて鳥取が素晴らしいそういうスポーツのリゾート、練習場としてのポテンシャルがあることも証明できたかなと思います。多くのマスメディアのかたも含めた注目も集める結果となりまして一定の成果を上げることができたかなと思っております。




2 お盆期間中の公共交通機関の利用状況と観光客の動向 

●知事

観光につきましては鳥取砂丘コナン空港、それから米子鬼太郎空港でも10%前後の昨年よりも上回る搭乗[者数]ということになりました。また、鉄道の方でもスーパーはくとが10%を超える、増ということになりましたし、[特急]やくもも増えましたし、特にまつかぜですね、まつかぜが、まつかぜおきが4割近く去年よりも伸びております。[特急スーパー]いなばも10%超えの伸びということになりました。そのように鉄道の方も好調でございましたけれども、この[スーパー]おき、[スーパー]まつかぜの好調さの背景には[名探偵]コナン[鳥取]ミステリーツアーの影響があったと思われます。こういうように鳥取県の方で今シーズンキャンペーンをやっておりましたコナンミステリーツアーも含めて、多くのかたがたが山陰を観光で訪れていただけるお盆休みとなったと思います。宿の方もおおむね好調でございまして、特に東部、中部は伸びが著しかったというふうに今お伺いをしているところでありますが、ただ、若干の課題は残りました。日帰り圏の観光につきましてバス旅行がなかなか伸びない、その背景にはバスの運賃の問題なども出てきております。この辺は9月の[県]議会に何らかの対策を出していかなければならないだろうと考えております。

その名探偵コナンにつきましては、[8月]22日の日に[2015名探偵]コナンまつり[inまんが王国とっとり]を行うことになりました。コナンの声優の高山みなみさんを初めとして多くのかたがたがこちらの方にもゲスト出演していただきまして、コナンの夢を、さらに夏休みの終盤盛り上げる機会になればと思います。



3 香港からの誘客に向けた取組 

●知事

このコナンの方もお客さんも伸びたわけでございますけれども、特に外国人のかたの注目も高いところだと思います。水木しげるロードやこうしたコナンなどの魅力を売り込みながら香港など、交流を深めていくべきタイミングだろうと思っております。

来週の[8月]26日には香港EGLツアーズの袁[文英]社長とお会いをすることになります。お伺いするところでは袁社長山陰をこの度回られるというふうにも伺っているところでございます。こちらの方と、今チャーターツアーを何とか実現できないかということで話し合いをしているところでございますが、その延長線上として今日一部で報道がございましたけれども、私どもとしてはかねてから香港を1つのターゲットとして集客を図っていこう、インバウンドを盛り上げていこうというふうに考えておりまして、定期路線化も1つのアイデア、視野に入れながら交渉を進めているところでございます。ただ、まずはチャーター便を実現し、成功させることが前提となろうかと思います。

実はこの夏もEGL関係でチャーターが来るはずだったんですけども、これは岡山の方に入りまして、ただ、お客さんはこちらにも流れてきていまして宿泊客はございました。ただ、向こうともかねて交渉もしておりますけれども、この秋冬シーズンでの実現を目指したいということで折衝しているところでございます。ただ、そのチャーター便の場合どうしてもいろんなこう機材繰りのことがあったり、それから空港での受入体制をその都度関係の皆さまにもご協力を仰ぎながら進めなければならないなど、非常にチャーター便の難しさというのもありまして、本来であれば、飛行機を飛ばす心配をしなくても着地となることが望ましいわけでありまして、その意味で定期路線化も視野にした交渉が必要でございました。これ、具体的には今私どもは香港航空という航空会社と折衝をしておりまして、テーブルについていただき、そして今、真摯に交渉をしているという状況でございます。その過程として私も来月[9月]14日に香港航空の本社をお訪ねをすることでスケジュール調整をしたところでございます。

香港では、私は梨を初めとした物産販売、それから観光宣伝、そうしたことをやってくるわけでありますが、その一環として香港航空本社もお訪ねをするということにしておりますし、幹部の皆さまともお話し合いの機会を何度かいただくことで今要請をしているところでございます。まだ最終決定に至っているわけではございませんで、交渉の途上であるということをご報告を申し上げなければいけないと思っております。ただ、将来の鳥取が国際的リゾートとして、山陰が国際的リゾートとして地位を確立するにあたりまして、現在韓国米子ソウル便がございますが、これと合わせた複数路線化をいずれは目指していかなければならないでありましょうから、今後もこの香港航空との交渉を初めとしてさまざまな可能性、空の道を広げていく可能性にチャレンジをしてまいりたいと考えております。



4 欧州向けの魅力発信の取組 

●知事


このような海外との関係では、7月にヨーロッパの方に参りまして、フランスの方ではジャパンエキスポに参りましたし、また、ミラノ万博の方にも参りまして鳥取の食のみやこの魅力をお伝えをさせていただく、あるいは漫画・アニメの魅力をお伝えさせていただく、さまざまな観光あるいは物産面でのアピール活動をさせていただいたところでございます。これをまたフォローしていかなければならないわけでございまして、この9月議会でもそうした関係予算を確保しようというふうに考えております。1つはフランスなどからのインバウンドを実現しようと、そのためのファムトリップ[旅行環境事業者を対象に現地視察をしてもらうツアー]と言いますか、関係者をお呼びをするような、そういうような仕掛けを作るとか、それからさまざまなキャンペーン活動を行う、こういうことがございますし、また併せまして物産関係ではシアル、SIALという、ヨーロッパ最大の食品見本市がございます。これが10月に開催をされるわけでございますが、これに鳥取側からも出展をするということなど含めまして、向こうでの販促活動、ヨーロッパでの販売活動などを展開していこうということでございます。

先般訪れましたミラノでも9月から、あちらの有名デパートチェーンがございますが、そちらの方で鳥取の倉吉のバルコスを扱うということになりました。ハナアフというブランドでございますけれども、こういうように少しずつ鳥取の顔が見え始めることになるんではないかと思います。こうしたインバウンド促進やあるいは物産関係で1,000万[円]といったようなオーダーで予算を今検討しようではないかと、こんなことも考えているところでございます。



5 地方創生の動き 

●知事

地方創生につきましては、今、総合戦略をまとめようというふうに市町村も大分佳境に入ってきましたし、その市町村の動きを取りまとめながら県としても今最終の動きを始めているところでございます。このお盆休み前に私どもの方で総合戦略の素案をまとめさせていただきまして、これはたたき台でありまして、これからまたいろんな議論をいただきますよという趣旨でありますが、それを取りまとめまして公表をし、[8月]26日まで今ハブリックコメントに付しているところでございます。それで、県民の皆さまやさまざまな地域づくり団体等々ご意見をいただくということにさせていただいているところでございます。また、この度は常任委員会もございまして、議会側にも今の動きをご報告をするチャンスがやってくるわけでございます。また、この週末でございますが、週末には県政アドバイザリースタッフの皆さまに東京でそのミーティングがございまして、要は県外のかた、専門的な立場のかた、そうしたかたがたから、この総合戦略についてご意見をいただくということにいたしております。また、パートナー県政推進会議を新たに発足をさせまして、メンバーを入れ替えたかたちになりますが、これの会合をこの週末持つことにいたしておりますが、そこでもこの総合戦略についてご意見をいただくことにいたしております。併せまして、東部、中部、西部でこの地方創生に関連しては鳥取創生チームというのを結成しまして、首長さん交えた意見の集約を図ろうということを進めてまいりました。これを、この合同会議を、東中西の合同会議を[8月]26日の日に開催をすることにいたしております。こうしたようなことをいろいろとやりながら中身を詰めていく作業を進めていくことになるわけでございます。
1つにはCCRC[高齢者が移り住み、健康時から介護・医療が必要となる時期まで継続的なケアや生活支援サービス等を受けながら生涯学習や社会活動等に参加するような共同体]というテーマもあろうかと思いますが、このCCRCにつきましては、今日、湯梨浜町の方でもCCRCの実現を検討する、そういう検討会議が立ち上がることとなりました。県内では南部町に続いてこうした動きが出てくることとなりました。また、産業面でもこの地方創生を進めていく必要がございます。そこで、これ地域再生法という法律がございますけども、それに基づいて企業の本社機能移転などを進めるときに、その際の支援措置が盛り込まれたわけでございます。それで国の方の税制上の措置もあれば県の方での、例えば県や市町村で地方税の減免を行う、それに対して交付税措置を行うというようなそういうスキームがありますけども、それが定められたところでございます。それで、この法律を活用しまして県内に会社の機能分散を持ってきてもらう、その応援をするための支援の税制上の措置も作る必要がございます。これは本県の税条例を改正をすることになりますけれども、9月での上程を目指したいと思います。
また、これと連動して、県としてのこうした地域再生計画というのを作る必要がございまして、これは地域再生法との関係でございますが、これを今月中[8月]に提出をすることにしようというふうに考えております。本県の場合、具体的な企業分散を、かつ企業の本社機能分散を行う。そして鳥取県で受け入れる可能性が出て来ているところとして、サントリー[天然水]の奥大山[ブナ]の[森]工場のところに研究開発施設を持ってくるという話が1つ具体的にございました。また、併せて、これもアメリカの方でもお話をさせていただき、先般も[栗田裕功 代表取締役]社長さんがお見えになりましたが、ダイヤモンド電機[株式会社]さん、こちらは関西基盤でございますけども、このダイヤモンド電機[株式会社]さんの方の研究機能を鳥取県の方に持ってくると、こういう話も具体化してきました。少なくともこの2つの具体的な案件がありますので、取り急ぎ税制上の措置を本県の場合は考えていく必要があります。具体的には不動産取得税を10分の1に減ずる、これは家屋で言うと0.4%という税率、4%から0.4%に引き下げるというものであります。また、事業税も3年にわたり減額を認める。具体的には初年度2分の1に、そして2年度目は4分の1減じ、さらに3年度目は8分の1減じると、こういうように3年間に亘りまして事業税の軽減措置も作る、こうしたことで新しい税制上の措置を創設をいたしたいと考えております。おそらく全国的にも、これ6月に法律できたばっかりのものでございましたので、最初のタイミングで鳥取県として税条例を提出をするということになると思われます。このようなことなど、地方創生につきましても具体的な動きを進めてまいりたいと思います。

こういう地方創生の1つの、本県の場合重要な基盤となりますのは農業の問題があろうかと思いますし、中山間地のことがあろうかと思います。この週末は五月田という智頭町の集落がございますが、そちらは[株式会社]鳥取銀行と[とっとり]共生の里の協定を結んだところでありまして、それに基づいていろんな地域おこしをやっていこうということになりました。この週末はかんがえ地蔵まつりというのをやろうということになりまして、私もそちらの方に[寺谷誠一郎 智頭]町長さんとか、あるいは鳥取銀行の宮崎[正彦]頭取等とお伺いをすることにさせていただいたところでございます。いずれにいたしましても地方創生しっかりと鳥取県からも具体的な成果を上げられるように奮闘してまいりたいと思います。




6 電気さくの安全点検の結果 

●知事

安全対策等で1つ言われていて、今日も一部で報道がございますけれども、電気柵の件につきましては先般もご報告申し上げましたとおり、本県として調査を行い、それから安全対策を市町村と一緒に呼びかけるということにさせていただいたところでございますが、電気柵600以上点検をさせていただきましたけれども、そのうちの58ですか、これは触るな危険というような危険の表示がなされていないものがあるということが判明をいたしました。これについては、それに危険だという表示をするということで対策を取るように市町村からも呼びかけをし、この解消を今、目指すということになります。ただ、報道の中にはございますけれども、いろんな対応があるわけでありまして、電源の問題があるとか、あるいは安全装置とか、そうしたこと等々につきましては、本県は問題のあるものは見つかっておりません。従いまして、表示がないということ、全国7,500くらいあったそうでありますけども、その部分のみ本県でも該当がありまして、対策を進めることといたしたいと思います。メディアの協力もいただきながら、さらに市町村の方も通じながら、安全対策を働きかけていくということになります。


7 鳥取県防災会議の開催等安全対策の充実 

●知事

また、鳥取県の防災会議をこの度、招集をさせていただくことになりまして、[8月]24日の日に開催をいたします。今日が広島の土砂災害から1年目の日ということになります。改めまして、亡くなられたかたがたをお悼み申し上げたいと思いますし、安全対策に全力を挙げることをお誓い申し上げたいと思います。本県の場合、こういう土砂災害の危険箇所、今年度中に仕上げていくということで作業は順調に今進めているところでございますけども、避難の対策としてソフト面で速やかに避難できるような、そういうマニュアル的なこと等々盛り込んだ地域防災計画を策定する必要がございます。これは原子力防災のことも含めて、その計画を作る必要があります。また、併せまして、これまで避難訓練等々を繰り返しやってまいりまして、具体的に原子力発電所に対する避難対策で、こういうことが必要だということがあぶり出されてきておりまして、これを広域[住民]避難計画の改定に反映させなければいけません。この広域[住民]避難計画、原子力災害についての広域[住民]避難計画やあるいは地域防災計画、これを本県としても改めて改定する必要がございまして、これを24日の日に防災会議を招集して行うことといたしました。

先般の中国の天津の爆発事故これは残念ながら、人の命を失うこととなりました。また、タイにおいてもテロがあったということであります。その双方につきまして、本県関係の状況を確認をいたしましたが、今のところ、影響の生じているものはございませんでした。しかしながら、天津であれば、地区、ちょっと地区といってもかなり広いですから、それ相当の距離がありますが、そこには[株式会社]鳥取メカシステムさん初め、いくつか事業所もございまして、また天津の港を使った輸出入等ございまして、その意味で操業面等々若干の影響はあるわけでありますが、建物被害等々そうした大きなものは報告はされておりません。いずれにいたしましても、これからもそうした安全対策を徹底していかなければいけないと考えております。原子力避難につきましては、船を使って避難をするその訓練を、ドリル[反復練習]をこの[8月]25日に行うことにいたしまして、境港から鳥取まで自衛隊の船舶で非難をする。最終的にはとりぎん文化会館に行きまして、そこで安全対策の研修的なことをやるわけでございますが、そうした訓練をこの度行うことといたしました。




8 梨シーズンの始まりをうけて 

●知事

いよいよ梨のシーズンがやってまいります。先般は蟹取県でお客さんにぜひ来てもらおうという[鳥取県]ウェルカニキャンペーンのキックオフをしたところでございますけれども、鳥取県、おいしいものが目白押しの秋の季節がやってこようとしております。まだ、解禁には至っているわけではございませんが、二十世紀梨、今日、査定会という運びになりました。また、新種の新甘泉などの有望品種がございます。新甘泉は今年、糖度測定結果は13.4という極めて高い数値となっておりまして、甘いおいしい梨に仕上がっています。また、秋栄につきましても13.0、それから、なつひめも12.4というふうに高い糖度となりました。非常に今シーズン期待をされるところでございます。スイカも仕上がりは順調でございましたので、たぶん昨年ちょっと切るかもしれませんが、昨年並みぐらいの売上高になったんではないかと思いますが、いずれにいたしましても、これからしっかり夏のシーズンが終わった次の秋のシーズン、鳥取のまずは梨から始まりますけども、その販売促進など始まろうかと思います。収穫もお忙しいということになりますが、私も明日、新甘泉など新品種を手掛けておられます米澤さんの農場の方にまいりまして、梨園地を視察をさせていただくことにいたしております。ぜひ、これから、夏も終われば実りの秋でありますけれども、多くの皆さまにとってよい季節がやってくることを願っております。私の方からは以上でございます。


○毎日新聞 真下信幸 記者

 それでは、各社質問をよろしくお願いします。




9 香港の国際定期便について 


○山陰中央新報 桝井映志 記者

 すいません。香港の定期便のことですけども、これの実現の可能性と言いますか、実現する見通しだということでよろしいんでしょうか。


●知事

 いや、ですから、先程申しましたように、交渉の途上であるというところでございます。それ以上でもそれ以下でもございません。ただ、真摯な交渉をしていただいているというふうに認識をいたしております。


○山陰中央新報 桝井映志 記者

 そうすると、実現の見通しは立ってないということでしょうか。


●知事

 実現に向けて努力をしているというところです。


○山陰中央新報 桝井映志 記者

 先方はどういう反応なんでしょうか。


●知事

 ですから、やはり段階があると思うんですね。実は、今、チャーターフライトも[香港]EGL[ツアーズ]側に要請をしているわけでございますけれども、これも香港航空を念頭に今やっているわけであります。ですから、どれほどお客さんが集客できる見通しが立つかどうか、そのことを実証しながら、最終的にはそうした定期路線化を目指したいという道筋で交渉しているわけでございます。


○NHK 木庭尚文 記者

 すいません。定期路線化なんですけれども、いつぐらいを目途にだとか、週どれぐらいだとか、何便だとか、そういうふうな要望というのはされているんでしょうか。


●知事

 今の折衝から言いますと、私どもしては、まずは定期的にちゃんとお客さんが来ていただけるようなことがいいだろうと。これ、実は旅行会社としてもそちらの方がメリットがあるわけでございまして、チャーター便ですと、旅行会社が飛行機を作らなければいけないんですね。それで、送客はしたいけれども、鳥取の空港に降りたいけれども、その前にまずは飛行機会社と話をつけなければいけない。それで、飛行機会社と話をつけるためには、その空港に乗り入れている関係の航空会社や空港関係者と折り合いをつけなければいけない。なかなか厄介なんです。それで、ここ最近チャーター便の乗り入れについて比較的大きなプロジェクトをやろうと思うと、残念ながら鳥取県の場合、難しさもあるということも出てきておりまして、旅行会社側もそうした送客は鳥取県の要請に応じて、これは島根県もあると思いますが、山陰側の要請に応じて飛ばしたいけれども、本当はその定期便がありがたいというのはもともとあるわけです。それで、我々としてもそれは望ましい方向でありますので、ぜひそうしたことを目指してやっていきましょうと。ただ、当面チャーター便でやらなければいけないですねと、こういうことです。

それで、まずは秋冬ぐらいの季節のチャーターをやりながら、それでうまくいけるぞという確信を関係者に持っていただければ、定期路線化の道も開けてくるというふうに考えております。そういうような具合でありますので、具体的に何便とかいうことではまだないわけでありますが、その香港航空の実情から言いますと、現在は札幌[新千歳空港]と鹿児島[空港]と沖縄[那覇空港]に飛ばしています。併せて、これはスケジュールチャーターと言われる手法でありますが、宮崎空港に飛ばしています。その宮崎空港に飛ばしているのは週2便で今飛んでいます。ですから、そこらがたぶん最低ランクではないかなというふうに思います。ただ、いずれにいたしましてもまだまだ不透明でございますし、私どもとしては鋭意努力をして交渉をしていくというふうに考えております。

エアライン側は、その交渉の過程でおっしゃっているのは、できるだけ毎日飛ぶぐらいのものを目指さないと採算は合わないんじゃないかということも片方で言われておられまして、今そういう意味で私どもとしても旅行業者とも一体となって送客を目指す、そういう中で実現可能性をできるだけ膨らませていって就航にこぎつけるということだと思います。飛行機についてはだいたいシーズンがありまして、区切りのときがあります。例えば本県の場合、これ、全日空さんに本当にご理解をいただいて、10月1日から米子東京便が6便に戻りまして、それで、ついこの間、昨日ですかね、公表されたこの冬ダイヤにおきましても10月の末以降も6便で継続をするということになり、また、鳥取空港も5便ということになりました。

そういう意味で山陰の中では唯一米子鬼太郎空港6便が羽田に飛ぶということにしばらくなるわけでありますけども、こういうものが決まってくるのがだいたいこう、いつごろというスケジュール感があるんですね。ですから、今からすぐにこう、例えばこの秋冬ベースで決められるということは、これはまず無理です。ですから、先程申しましたように、まずはその秋冬のどこかでチャーター便ができないだろうかということを精力的にやりながら、その次の区切りとなりますと、新年度というような区切りになりますけども、そうした区切り、一番早ければそういうときに実現を目指すんだと。もちろんこれは、まだ正直不透明でありまして、最速でそこのタイミングということだと思います。ただ、なかなかまだ折衝途上でありますし、実際、ロードファクターと言いますが、乗られるかた、観光客、そういうものの確保が前提になりますので、その辺との同時並行作業ということになろうかと思います。


○山陰中央新報 桝井映志 記者

 なんか毎日飛ぶくらいでないと採算が取れんということだとかなりハードルが高いものになるんじゃないかと思いますけども。


●知事

 ですからそこは、でも私どもは今まで水面下で折衝している関係では、いわゆる理想論のところだと思います。要はお互いいろんなことを言いながらそれで折衝するということでございますので、たぶんエアライン側としては、もし就航するとすればもちろん最低限のランクから就航していくでしょうから、それを徐々にフライトを増やしていくという道筋を描くのが本来だろうという思いだろうと思います。


○日本海新聞 北尾雄一 記者

 今後に向けたハードルとして空港側の受け入れ態勢なんかもあると思うんですけど、そのあたりのCIQの関係で乗り越えるべきハードルっていうのはどのようなものがあると思われますでしょうか。


●知事

 CIQ[税関、出入国管理、検疫を取り扱う機関]等は米子鬼太郎空港の場合は既に米子ソウル便の実績もございまして飛んでいます。ですから、まず無理ということではないと思っております。ただ、もちろんその就航するということになりますと、当然ながら、ランドオペレーションと言いますか、地上側の受け入れ体制を作らなくてはいけません。その辺はこうしたことでは常に課題のあるところでありまして、まだそこを見通せているわけではございません。ですから、いろいろとクリアすべき課題があるということです。これはどんな路線の就航もそうです。スカイマークのときもそうでありましたけれども、そう簡単ではありません。今までいろんなところで働きかけて就航できる、できないというときに、やはりその地上での受け入れ体制が難しいということで断念するケースも我々の折衝としてありまして、まだハードルがそういう意味であるということだと思います。


○日本海新聞 北尾雄一 記者

 米子空港は防衛省が管理されていますし、CIQもいろんな複数の省庁が絡んでまいりますので、もし今後より現実味が増してきたときに、そういった省庁との協力とか、調整っていうのはかなり欠かせない部分のはなってくるということでしょうか。


●知事

 そうですね、もちろんまだ空港側、国土交通省側にまだ十分相談ができているわけではございませんで、先程申しましたように、まだ折衝の途上にある話でございますので、今そういう折衝をしながら関係機関とも1つ、1つ丁寧に協議をし、できれば結果を出していきたいと、こういうことであります。


○山陰中央新報 桝井映志 記者

 すみません。差し支えなければ、鳥取県として先方に提示している支援策って伺っていいですか。


●知事

 まだそこはだから折衝の過程でございまして、特段具体化したものではございません。ただ、私どもの場合、米子ソウル便を就航しているという実績があったり、過去のチャーターフライトの実績がございますので、そうした今までの支援のあり方とだいたい同じような、同様のものになるということだと思いますけどね。


○山陰中央新報 桝井映志 記者

 着陸料とか施設利用料といったところ。


●知事

 ええ。ですから、今アシアナ[航空]関係ではそういうようなことをやっていますが、そういうのと基本的には同様のことを検討していくことになろうかと思います。


○日本海新聞 北尾雄一 記者

 チャーターにしても定期便にしても仮に今後実現するとなれば、県西部、引いては山陰全体にどのような効果を与えると、改めて思われるでしょうか。


●知事

 実は[香港]EGLツアーズなど香港の旅客には、島根県側も重大な関心を寄せておられるわけでございます。昨日も、実は溝口[善兵衛 島根県]知事ともお話し合いをさせていただきましたけれども、これからどんどん山陰両県でインバウンド[海外からの旅行客]観光を推進していかなければならないだろうと、それでそのためには、私が申し上げたのは観光の組織ですね、DMO[観光地域づくりのための戦略策定、各種調査、マーケティング、プロモーション等を一体的に行う組織体]のようなもの、こういうものも立ち上げてやはりいかなきゃいけないんではないだろうか、そんなような問題意識をお互いに話し合ったところでございます。事ほど左様に、今、今日も報道なんか出始めていますけども、すでに1月、7月の段階で1,100万人、我が国には訪日旅行客が出てきていると。それで、今年度、今年いっぱいでの1,800万人の国の予想を上回るかもしれないというぐらいでありまして、急速に今、旅行を巡る地図が塗り替わってきているわけですね。それで、その際にインバウンドをどこにこう、引き込んでいくかというときに、鳥取県だ、島根県だという単体では勝負できる時代ではないと思っています。もちろん鳥取島根両県だけでもなくて、それは最終的には例えばユニバーサルスタジオに行くとか、あるいは岡山や広島の方にも行くとか、九州も絡めるとか、いろんな動き方は出てくるわけでありまして、そういう広域的な取組みが求められることになります。

ですから、そういう意味で今までは韓国一辺倒ではございましたけれども、最近は台湾だとか、香港だとかチャーター便や近隣空港への就航を狙い目にして県内での宿泊客はかなり増えてきているところでございます。ただ、足回りの問題がありましたので、実際に就航が実現するということになれば、その意味でこうした国際リゾート化には弾みがつくと思います。また、ここに来て、あるいはここから帰るということになりますと、例えば土産物であるとか、そうした意味での消費面での波及効果も就航がないとあるとではやはり差が付くと思います。そうした意味で、私どもの方でも1つの当面の目標として香港も1つターゲットになり得るんではないかと思います。

それで、私どもがこうしたインバウンド観光をいろんなかたがたと議論するとよく言われるんでありますが、香港はアジア市場の中のショーケースであると、テストマーケットであるということをよく言われます。それは、要は中華文化圏の中の1つでありますけども、言わば自由主義経済の中で成長してきた地域でございます。ですから、ここでできた旅行商品が大陸に広がったり、あるいはその華僑文化を通じて東南アジアへ広がるその着火点になるというところが香港であります。ですから、上海に一時期、春秋航空のチャーターフライトがまずは出来上がるというときがありましたけど、残念ながらいろんな事情でそのあと難しくなりましたが、あの折にも上海の方にまだ鳥取県、地名度が今以上に少なかったときに参りましたけども、向こうの事業者のかたからも香港マーケットを捉えに行けば、そうすれば上海の方にも自然と市場が広がるというようなお話もございまして、やはりそういうふうに1つの商流があるんだと思います。ですから、香港マーケットというのを我々としても重要視して最近動いてきたところでございまして、チャーター便も実現してまいりましたし、就航してなくともこちらの方に宿泊を取るという流れをつくることができてきておりました。次はそうした意味で足回りのこと、この地歩を固める段階かなと思っております。かなり高めのハードルかもしれませんけども、今それにチャレンジをしているというところでございます。


○山陰中央新報 桝井映志 記者

 すいません。関連してですけど、途中お話もあったんですけど、米子空港の複数路線化を目指すということをおっしゃったんですが、仮にこの香港の定期便というのが実現したらソウル便にもプラスの影響があるというふうにお考えでしょうか。


●知事

 そこはちょっとターゲットは別かもしれませんね。私どもはやはりソウル便の場合、今、空前と言っていいと思いますけど、韓国からのインバウンドのお客さんが増えてきまして、主として韓国のお客さまが多いです。それで、もちろん日本からの乗り継ぎも含めて、日本からのお客も向こうに行くわけでございますけども、今、数としては韓国から入って来られるかたが多いと。それで、香港の場合は、これは今の折衝状況から言いますと、香港のかたが訪日されると、それがメインターゲットで今交渉しているところでございまして、そういう意味で香港からのお客さまがおそらく多いだろうと。ですから、双方別々のマーケットを目指しているわけでございまして、これがあるから例えば乗り継いで米子乗継で旅をされるかたが出るとか、そういうことは現実には難しいと思います。


○NHK 木庭尚文 記者

 すいません。確認ですけど、この定期便に関しては香港航空側が考えているところに県が後押しをしているのか、県が香港航空側に持ちかけているのかで言うとどちらになるんでしょうか。


●知事

 後者です、はい。今実は、香港の方は訪日旅行の需要は膨らんでいます。それで、先般も香港ドラゴンエアーが広島[空港]に就航するということがありました。この香港航空もどちらかというと後発でございまして、最近相次いで札幌、沖縄、また鹿児島に就航し、また宮崎もこの春から、これはスケジュールチャーターというかたちで飛び始めているというところでありまして、まだ日本へのアクセスとしては若い航空会社になります。ですから、先方もいろんな、例えばキャセイパシフィックという大手もありますし、そういう香港ドラゴン航空というのもあったり、それでそういう中でどこに入るかということを先方も模索している段階だと私どもも考えましてアプローチをしているというところでございます。


○山陰中央新報 桝井映志 記者

 すいません。複数路線化のことに話を戻してすいません。そうすると、複数路線化を鳥取県として目指していかれるのはどっちかと言うと米子空港のブランド力を高める狙いというふうに思ったらいいでしょうか。


●知事

 ですから、先程申しましたように、私どもこれから観光ということを広げていこうと思いますと、国内の旅行客マーケットに加えてやはり海外からのインバウンドマーケットを広げていかなければなりません。すなわち国際リゾートを目指す、これが戦略になろうかと思います。ですから、そういう意味でいろんなところからアクセスできる山陰に生まれ変わるためには、皆、仁川経由で来なければいけないというわけではなくて、さまざまなところからアクセスできる、海外からのアクセスができるところを目指すのが道筋だろうと思います。現実にも今地方空港の中でも、広島空港を初めとしてこの近在でも複数路線化がどんどんと進んでいる状況がございまして、私どももそういう高みを目指していきたいということであります。


○山陰放送 秦卓史 記者

すいません。香港航空との交渉っていうのは、いつごろから始まったんでしょうか。


●知事

今年に入って本格化しているぐらいですね、そんなに長い話ではないです。要はいろんな悩みがありまして、先程申しましたように、私どもはまずはチャーター便を作って、要はプログラムチャーターで何度でも来てもらうというかたちのあれを目指すわけでありますが、結構これ旅行会社側も大変でありまして、それよりも平井さんもっと定期便化を目指した方が手っ取り早いんじゃないかというのは、先方からもあったわけでありまして、いろんな航空会社さんともこれまでも話もしてきておりますが、香港航空さんとはこの夏頃から結構濃密な交渉をし始めてきているところであります。ただ、現在まだ出口に立っているわけではなくて、交渉の途上であるということであります。


○山陰放送 秦卓史 記者

知事の感触としては、先方のその決断というのは近いなというふうに思われますでしょうか。


●知事

最終的にはやはり先程申しましたように、例えばチャーター便を実現をして、それで、そのチャーター便が上手くいけば、いよいよそのときが来るかもしれないということではないかと思います。


○山陰放送 秦卓史 記者

その決断時期としては、チャーター便が実現する、あるいはこのチャーター便が成功するのを確認できる秋っていう、ということになるんでしょうか。


●知事

秋から冬ですかね、それは。ですから、まだ、今、向こうも、じゃ、いつから就航することに決めましたということではまだないわけでありまして、折衝しなければいけない段階だと思っています。その前提としてのチャーター便を実現するのもそう簡単ではございませんので、これを今、精力的に関係機関にもご協力をお願いをしているところであります。


○山陰放送 秦卓史 記者

鳥取県としては、期限を設けずに交渉に入っているという認識でよろしいでしょうか。


●知事

え、期限と言いますと。


○山陰放送 秦卓史 記者

目標、達成目標と言いますか、何時いつまでに相手の決断を引き出したいというような目標などありますでしょうか。


●知事

ええ。ですから今、まずはそのチャーター便を実現をする、それを成功させる。それでその次に定期便化を目指す。これが当方の戦略であります。


○NHK 木庭尚文 記者

すいません。その次にまず最低限のところから始めていくとおっしゃいましたけれども、便数についてはじゃあ、最低限は週2回程度から交渉を始めているということなんでしょうか。


●知事

まずは、というか私どもは定期便化の方は、定期路線の開設ということで折衝しています。それで現実を申し上げれば、先程申しました全国の香港航空さんの就航状況からしますと、宮崎の週2便が最低だと。ですから、それがいわばその1つの流れかも知れないなというふうには受け止めています。ただ、それでは向こうも満足できないでしょうから、徐々にこう便数を増やしていくようなことを目標にしないといけないということは、向こうは言っています。




10 DMOの取組拡大について 


○時事通信 平野実季 記者

関連してなんですけども、この前鳥取観光のことに関連して、鳥取創生チーム中部の会議で、DMOに詳しい講師のかたを呼んで、担当者レベルではそういった話も出ているということなんですが、例えば今後県内外関わらず東部西部でもそういった話が出たりとか、そういったことは県として促進というか、サポートしていきたいというふうに考えておられますか。


●知事

中部においては、梨の花温泉郷がDMOを目指しておられまして、我々もそれを支援することといたしております。また、西部でもこれは西部市町村全部ではないんですけども、今、DMOの動きが出てきておりますし、また東部でも、これは鳥取のコンベンションセンター[一般社団法人鳥取観光コンベンション協会]とそれから因幡の観光推進協議会[鳥取・因幡観光ネットワーク協議会]等々そうしたものが既存でもございまして、そこらを中心にしてDMOという構想も、今、具体的に語られ始めております。私どもとしましてはそういうものをぜひ応援をしてまいりたいと思いますし、国も地方創生のスキームの中で、DMOを交付金というかたちで支援していくと明らかにしております。それであと、我々としても、いずれ山陰両県の動きというのも観光ルートを設定しながら、DMO化を目指すこともあり得るんじゃないかと思っております。




11 CCRCの取組先進地について 


○読売新聞 安恒勇気 記者

すいません。CCRCについてなんですけども、今、鳥取県では、今、南部町・岩美町が手を挙げてようやく組織が立ち上がろうとしている途上なんですけども、知事がイメージするような、例えば国内で、先進地の事例とかありますか。


●知事

例えば那須とか、それから金沢とか、先進地と言われる事例もありまして、それで私どもはそこで関わっている企業さんなどとも話もしております。そこらは地元の方に紹介しているものもございまして、そういう意味で全国で今やっているような流れの上に鳥取県も入ってきているんではないかなと期待をいたしております。湯梨浜につきましては、あそこは看護大学がこの度出来まして、そうした新しい地域資源も含めて協力しながらやっていこうという、そういう、今土俵が出来つつありまして、CCRC[高齢者が移り住み、健康時から介護・医療が必要となる時期まで継続的なケアや生活支援サービス等を受けながら生涯学習や社会活動等に参加するような共同体]の適地となり得るんではないかと期待しております。






12 布勢総合運動公園の整備について 


○日本海新聞 井上昌之 記者

すみません。布勢の総合運動公園のことでちょっとお訊きしたいんですけども、この前ジャマイカの選手が来られて、ちょっとここのトラックが堅いというような印象を洩らされたというふうに聞いていますが、今後2020年の東京オリンピックのキャンプ地誘致にあたっては、そういったところも改善していかないといけないのかなと思うんですが、このスケジュール感みたいなのがあれば教えていただけますか。


●知事

これについては、あのときも[ラドロー・]ワッツ団長さん、チームリーダーがコメントを慎重にされていましたけれども、スモールアスペクト、小さな側面ではあるけれども、こういう課題もあるのではないかということで布勢の運動公園のそのトラックの状態についてのお話がございました。現実を申し上げますと、ジャマイカチームもあそこで練習をしていましたし、大きな支障はなかったんですが、ただ、正確なタイムを取りたいとかいうようなとき等々、倉吉の実はグラウンドを併用するということで急遽、私どもも体制を取らせていただいたところであります。[注:最終的に倉吉のグラウンドは使用しませんでした。]ですから、いろんな使い道によっては、問題は生じる場合もあるということなのかなと思っております。実はアテネオリンピックの前頃ですかね、綺麗に整備をしてきたグラウンドなんですけども、特殊な舗装を引いたりして非常に先進的なものでありましたが、やはり経年劣化が進みますので、老化が進むということだと思います。それでグラウンド面が固くなっているように、そういう症状も現れているんではないかなということでありまして、本県としても近々の改修を考えていた矢先でございまして、そのことはジャマイカチーム側にも申し伝えてあります。

ですから、ジャマイカもワッツさんのコメントでは、これは改修されると聞いていますから、その問題はノープロブレムだという言い方をされたと思いますが、そういう意味で我々としても、その改修を急ぎたいと思います。ワッツさんがあのとき、当時の担当者の話だったと思うんですけれども、2年後に改修をすると聞いていますという話をされていましたが、今、私の方からは、そういうことよりももっと早める必要があるものは早めなきゃいけないと、そこの整理をするように、今9月補正の前段階の場で今申し上げているところでございまして、庁内では遅くとも2年以内にということになろうかと思いますが、改修を進めると。急ぐ必要があるものは急いで行うということになろうかと思っています。


○日本海新聞 井上昌之 記者

 4月30日と5月の1日に日本パラ陸上大会が、もう開催が決まっていますけども、それに間に合わせるようにある程度その改修を9月補正に盛り込まれる方針と聞いておられますが、それと同時並行のかたちでそういう国際的なアスリート向けの施設に直していくということなんでしょうか。


●知事

 もちろんそのパラ陸上の支障があるようなところは緊急性が高くなりますので、その面は急いでやることで9月補正に上げていくことになろうかと思います。それで、そこはちょっと競技の資質が若干異なりますので、それに間に合わせなければならない部分と間に合わせなくても大丈夫な部分があろうかと思いますが、そこを今、精査をさせているところであります。





13 老朽化したスポーツ施設の改修について 


○日本海新聞 井上昌之 記者

 ちょっと関連してですけれども、わかとり国体から今年で30年ぐらい経つと思うんですけども、同じような時期にスポーツ施設が県内にたくさん出来て、布勢だけじゃなくていろんな施設で、程度の差はあると思うんですが老朽化が進んでいると思います。今後、東京オリンピック、パラリンピックのキャンプ地誘致とかそういった施策を展開するにあたって、いろいろ改修が必要になってくる場所も多いと思うんですが、これはそのオリンピックまでに計画的に改修を進めていくということでよろしいんでしょうか。


●知事

 そこは、施設の管理者が県のものもあれば市町村もございまして、それぞれが判断をしていくということになろうかと思います。それで、それについては例えばこういう競技キャンプを誘致するんだということで必要性が早くやってくるものもあろうかと思いますが、そこはそれぞれの自治体の判断かなと思います。現実にも私どもで米子市と施設のバーター[交換]も行いながら、東山の水泳競技場[どらドラパーク米子水泳場]の改修を行ったり、順次今計画的に進めてきているところでございまして、布勢においても先程申しましたような改修をなすべきタイミングだと思っておりますが、各市町村もそれぞれの事情でされると思います。倉吉の陸上競技場[倉吉市営陸上競技場]の場合は県の方でも従来のものにさらに上乗せをして、助成をしながら改修をするということで、老朽化を防止をする措置を取られたところでありますが、同じようなことを各地でもやっていくことになろうかと思います。

最終的にはいずれ国体が次やって来る時期が来るでしょう。それは近々ではありません。今、各地で順番に今候補地が決まっていっているところでありますが、本県の方はまだ先ということになりますので、ただ、その頃にはいずれ県内でやるべき競技については施設を用意しておかなきゃいけないというタイミングが来るでしょう。もちろん近隣県とも協力をしながら全体を持てばいいわけでありまして、今回の和歌山国体でも全部和歌山県でやっているわけではありませんので、それはそういうように用意をしていけばいいわけでありますが、そのときが本当のデッドライン[最終期限]だろうと思います。ただ、老朽化の問題があるので施設の長寿命化ということを考えた場合に、ある程度先回りしながら手を打っていくというのがコストパフォーマンスも良いわけであって我々としても県のそういう全体の長寿命化計画を進めているところであります。




14 山陰海岸ジオパークの景観保全のための対策について 


○日本海新聞 北尾雄一 記者

 すいません。今月7日に開かれた山陰海岸ジオパーク保全対策会議で、岩美町でさっき鳥取砂丘と同じように特別保護地域に指定されている鴨ヶ磯と城原海岸、ここでのバーベキューキャンプという違法条例とか法律に抵触する行為が少し問題になったんですけども、これについて環境省の事務所なんかが啓発のちょっとしたパンフレットみたいなのを掲示していたりはするんですが、私も現場に行って見ますと大きな看板等はなくて、知らずにやっている人がどうも多いんじゃないかというふうに思うんですが、これは県として、今度秋にはAPGNもありますし、美しい海岸をより守るという観点でなんだかの対策は考えていらっしゃいますでしょうか。


●知事

 それは対策を検討したいと思います。APGN[アジア太平洋ジオパークネットワーク]はAPGNでありまして、それはぜひ成功裡に終わるように、9月のシルバーウィークを目指して準備を進めてまいりたいと思いますが、そのAPGN後の課題になるかもしれませんが、そうしたジオパーク、いろんな議論がそのAPGNに出ると思いますが、ジオパークを我々要は利活用と保全を両立させるのがジオパークの理念でありますので、そういう意味でどういうあり方がいいのか、いろんな議論が出ようかと思います。残念な状況にありますのはそうしたバーベキュ-等を、これは自然公園として禁じられている。これは条例以前の問題がございまして、それの違反行為があり、地元でも今啓発をしようというふうに奮闘されておりますが、根絶ということにはなかなかならない状況があります。看板等での周知など、自然遊歩道等々の関係で私どもの方でも取り得る措置もあろうかと思いますので、対策を関係者とも話し合ってぜひ講じてまいりたいと思います。


○日本海新聞 北尾雄一 記者

 これは、例えば9月補正で何らかの緊急的なものを考えるのか、それからもう少しじっくりと来年の夏のシーズンなんかに向けて考えるべきものになってくるんでしょうか。


●知事

 9月補正も含めて検討したいと思います。





15 2020年のキャンプの招致に向けた課題について 


○毎日新聞 真下信幸 記者

 すいません。ジャマイカのキャンプに話が戻って恐縮なんですけども、県としては最終的には2020年のオリンピックの合宿の招致を目指しているかと思うんですが、今回ジャマイカの選手団からは概ねかなり好評だったという評価だとは思うんですが、県として2020年に向けてこういったところがやっぱり改善点だ、問題点だというところが何か浮かび上がったところがあればぜひお伝えいただければと思います。


●知事

 今回、今おっしゃってくださったように、ジャマイカ選手の皆さんは非常に評価をしていただきました。ただ、想定できないようないろんなことが起こるんですね。ですから、裏方は結構大変でございまして、その辺にやはり受入態勢、スムーズな受入態勢として、私どもの方でも留意すべき事象もありまして、その辺は今回総括をして2020年の招致に活かしてまいりたいと思います。例えば、分かりやすいところで言えば、選手が来られるときに空港にピックアップが間に合わなかったというようなケースもごく稀ではございますけども、ちょっとイレギュラーに向こうがやってきたりすることもあるもんで、そういうことがあったり、そのときの通報体制等ですね、まだまだ課題があったかもしれません。それで、今回、ちょっとジャマイカ側から非常に感謝をされたのは、これは中国の方でビザを出さなかったんですね。これはイタリアに行っていた[シェリーアン・]フレーザープライスらがいるわけでありますけども、あの一団がそのビザを取るためにイタリアで頑張ったんですけども、どうも下りないと、中国から。それで痺れを切らして予定通り鳥取の方に、だから若干向こうの方でもたついたんですが、結局鳥取の方に来たと。それで、私どももビザを取得するサポートを県としてもさせていただき、大阪の総領事館交えてもうギリギリのタイミングで出国に間に合わせたということもございました。

なかなかやっぱりこういうスポーツチーム、中でもジャマイカのような大きいところを招致をすると想定外のことがいろいろと起こりまして、私どももそういうことに対応できなければなりませんので、その辺の能力アップを次回に向けてやっていきたいと思います。そういう意味で、ヒヤリハット集とでも言うべき、今回の課題、だいぶん、8年前来たときよりも良かったというふうにもおっしゃってくださっていまして、先回の我々の経験も活かされてはきているんですけども、さらに安心してご滞在いただき、最高の成果が挙げられるキャンプ地として世界的にも認められるように、今回の状況は総括をしてまいりたいと思います。




16 9月補正予算案の規模について 


○読売新聞 安恒勇気 記者

 すいません。9月の補正予算なんですけども、金額で言うと全体としてどれぐらいになりそうなんですか。


●知事

 まだ集計始めたところで、何とも言えないんですが、20億は軽く超えると思います。ですから、20億台の後半から30億前後ぐらいかなと思っていますが、ちょっと今まだ集計ができる状況ではありません、はい。




17 企業の本社機能移転を促す取組について 


○時事通信 平野実季 記者

 すいません。機能分散、本社移転の税制上の措置を9月議会に上程目指すということでしたが、全国的にも早くやるということについての考えているメリットと、あとはそれに関連した事業とかもされるのかどうかというのを。


●知事

 これは、やはり鳥取県としてそういう企業さんが本社機能を移転するのには準備が整いましたよというメッセージを出す意味で早目の対応をしようというふうに、今、庁内を調整をしております。ですから、企業側もそういう意味で安心してできることになります。また、同時にやらなければならないのが、法律の仕組みですけど、地域再生計画、この採択を目指さなければなりません。これも8月の末までには国に提出しなければいけない第1次の期限がございまして、これに手を挙げていくことを考えております。また、併せて具体的にその内実となる今やっているサントリー[プロダクツ株式会社]さん、それからダイヤモンド電機[株式会社]さん、まだそれに続くプロジェクトの支援を固めていかなければなりません。県独自には6月議会でこのような本社機能移転についての投資嵩上げ措置を決めたところでありまして、これも企業さんには好評でありまして、こういうことと併せて税制上の措置も受けられることを明確にアピールできるのはメリットだと思っています。


○時事通信 平野実季 記者

 今のところ県として個別に、例えば何とか、どういった分野についてそういう移転を働きかけているとかというのは。


●知事

 現在、サントリーさんのこれは製造技術に係ることだと思いますが、ペットボトルに重点をするわけでありますけども、そういう製造技術について研究開発をこちらに移すことが相整いましたし、ダイヤモンド電機さんもあそこですと電子機器とそれから自動車のイグニッションコイルなどを製造しているんですが、そういうものの研究開発、場合によってはロジスティックス、こうしたものを移転できないかということがございます。また、例のコマツさんだとかそういうところでやっているような研修機能移転、研修等そういう人事上のトレーニングの機能分散、こういうことで鳥取県を活用するということもあるんではないか、そうした観点でのその他の企業への働きかけなども進めておりまして、いくつか実例は出てくると見込んでおります。

○毎日新聞 真下信幸 記者

 その他、質問ございますでしょうか。それでは、以上。


●知事

 はい。


○毎日新聞 真下信幸 記者

 ありがとうございました。


●知事

 ありがとうございました。



  

 ※広報課編集
  [ ]については、広報課で補足説明しています。


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