1.概況
平成27年平均の鳥取市の消費者物価指数は、総合で103.7(平成22年=100)となり、前年比は0.9%の上昇となった。
前年比の変動に寄与した要因は、食料、教養娯楽などの上昇である。
2.前年との比較
(1)上昇に寄与した主な費目(10大費目)
10大費目 |
前年比 |
寄与度 |
このうち、主な費目(中分類) |
前年比 |
寄与度 |
食料 |
4.0% |
1.08 |
野菜・海藻※ |
9.8% |
0.26 |
教養娯楽 |
2.0% |
0.20 |
教養娯楽サービス※ |
1.3% |
0.08 |
(2)下落に寄与した主な費目(10大費目)
10大費目 |
前年比 |
寄与度 |
このうち、主な費目(中分類) |
前年比 |
寄与度 |
交通・通信 |
-2.6% |
-0.38 |
自動車等関係費※ |
-4.9% |
-0.44 |
光熱・水道 |
-2.3% |
-0.2 |
他の光熱※ |
-21.0% |
-0.13 |
※費目中、寄与の大きかった主な品目
- 野菜・海藻 … トマト、じゃがいも、レタス、キャベツ等
- 教養娯楽サービス … 宿泊料等
- 自動車等関係費 … ガソリン
- 他の光熱 … 灯油
3.月別指数の動き
前年同月比は、平成27年1月から3月は消費税率改定の影響により上昇幅が拡大しているが、5月まではガソリンが値下がりしているものの、野菜・海藻、調理食品などの上昇によりプラスで推移している。6月からは野菜・海藻、肉類、外食が上昇したが、ガソリンに加えてガス代、電気代などの下落により上昇幅は縮小した。10月、11月は野菜・海藻などの上昇により上昇幅は拡大するが、12月はガソリン、ガス代の値下がりの継続によりマイナスに転じた。
4.全国との比較
鳥取市の総合指数は103.7、全国の総合指数は103.6となった。
前年比は、鳥取市が0.9%の上昇、全国は0.8%の上昇となった。
費目別に全国と前年比の動きを比較すると、住居が鳥取市で下落、全国で同水準、被服及び履物が 鳥取市で下落、全国で上昇、それ以外はそれぞれ同じ動きをしている。
同じ動きをしている費目で、全国と比べて前年比の差が大きかったのは、食料、家具・家事用品、交通・通信であった。
5.鳥取市消費者物価指数の近年の動き
平成23年は、薄型テレビを中心とした教養娯楽用耐久財の値下がりが続き、21年から3年連続して下落した。
平成24年から25年は、原油価格の上昇などにより、電気代、ガス代、ガソリンなどのエネルギーが値上がりし上昇した。
平成26年は、4月の消費税率改定により多くの費目で値上がりし、また、円安による輸入価格の上昇、年前半の原油価格の上昇などの影響で魚介類、電気代、自動車等関係費などが値上がりしたことで上昇幅が拡大した。
平成27年は、原油価格の下落により、ガソリン、灯油などエネルギーが値下がりしたが、天候不順により野菜・海藻、原材料価格の上昇により調理食品など食料が値上がりし上昇した。