前編では昨年10月1日現在で実施された国勢調査の速報結果から、鳥取県の人口の推移を紹介しました。今回は東・中・西部の地域別の人口をみていきたいと思います。
地域別の人口は平成17年からすべての地域で減少し、平成22年まで減少率が拡大する傾向にありましたが、平成27年には東部と西部地域で縮小しました。
これらの動きを人口移動調査の出生と死亡を合わせた「自然増減」と、転入と転出を合わせた「社会増減」の5年累計でみると、平成22年まではすべての地域で自然減、社会減とも拡大していました。
しかし、平成27年には、すべての地域で自然減が拡大したものの、社会減は縮小しており、西部地域ではその傾向が強くなっています。
平成27年の社会増減の内訳をみると、すべての地域で平成22年に比べ転出者数が減少し、社会減が縮小しています。特に西部地域は平成26、27年と連続して県外からの転入者数が増加しています。
国勢調査では、5年前に住んでいたところも調査していますので、人口移動の状況等について、今後さらに分析が進められます。
より詳細な結果は、平成28年10月以降に順次公表される予定です。調査結果は、地域の振興や少子高齢化対策など、さまざまな形で、私たちの生活に役立てられていきます。
(注)人口増減率は国勢調査の数値。
(注)自然増減・社会増減の数値は鳥取県人口移動調査による過去5年分の累計値。
本ページは、平成28年3月29日付「日本海新聞」掲載の同題コラム(鳥取県地域振興部統計課執筆)からの再録です。