防災・危機管理情報


知事定例記者会見(2016年7月1日)

平成28年7月1日(金)午前10時~
 県政記者室(県庁3階)

録画配信 知事記者会見動画(約50分) ※MPEG4形式

  

1 参議院選挙における18歳選挙権導入 

●知事
 

 皆さまおはようございます。7月10日の投票日が徐々に迫って来る、参議院の通常選挙の夏となっております。今、県内各地でもこれに向けまして、例えば鳥取大学、鳥取環境大学で投票場が立ち上がるなど従来とは違った動きになってきています。そういう中で、この週末も7月2日には日吉津のイオンモールにおきまして、また、3日にはイオンモール鳥取北におきまして高校生がボランティアで参加をして投票を呼びかけるという、今までにはちょっとないようなそういう18歳以上選挙権が与えられた初めての国政選挙の展開となってきました。考えてみますと民主主義というものを前進させる意味で、若い考え方、それからお歳を召したかたがたの考え方、働き盛りのかたの考え方、障がい者やさまざまな課題を背負ったそれぞれの立場の人が皆の意見を統合していくのが民主主義でございます。そういう意味で新しい選挙の姿が一歩前進しているのかなというふうにも感じさせるところであります。

 

そういうなか、非常に残念なのは子どもたちの投票権行使、18歳以上の投票権行使におきまして1つ穴が空いているじゃないかなというふうに考えられるところでございます。それは私どもで言いますと、境港総合技術高校の生徒さんが投票権を行使するにあたりまして、今ちょうどこのシーズンは各県そうでありますけども、洋上研修、実際に船に乗って研修をする、授業をするというそういう時期でございまして、私どもの境港総合技術高校の生徒さんも境港の市長選挙が7月17日にあるわけでありますが、それの際に、ちょうど船の上にいるということでできないということになります。今回の参議院の通常選挙は7月10日の投票日の前の、期日前の投票などでやろうと思ったらできることになるわけでありますが、それはたまたまでありまして、やはり制度上の課題があるということであります。今、全国でこの船で実習をしている子どもさんが82名いるというようにも報道されています。それで、こうした人たちが投票権を行使できるような仕組みがなければいけないと思います。

 

実は同じような悩みは、遠洋漁業に携わる人を中心としまして我が国の中でもあったわけでありまして、これについて特別の制度も設けられてきたわけであります。我が国の公職選挙法第44条におきまして、いわゆる投票日当日投票所投票主義といわれる原則があります。これは投票所で一括をして投票を立会人がいるそういう厳正な仕組みの中で投票をするのが本来ですよということです。しかし、これは実際に用務で出られない人などもいるわけでありまして、不在者投票制度というのがそれに対する例外として公職選挙法第49条に設けられているわけであります。さらには、今、期日前投票という制度が導入をされまして、さらにそうした投票日当日投票所投票主義の例外が広がってきているところでございます。船の上の投票というのも洋上投票として平成12年に国政選挙については確立をされたところでございます。

 

しかし、今、にわか作りだったんでしょう、18歳以上に選挙権を拡大したときに、船員さん、職業人として船に乗っているかたがたでない船の上で研修をするという形態が忘れられていたんじゃないかと思います。それが今回の問題を引き起こしているんではないかと思います。公職選挙法施行令第18条によりまして、船員さんには船員手帳を示せば選挙人名簿登録証明書が出ることになります。この選挙人名簿登録証明書を持って行けば、これで船員さん独特の、独自の不在者投票をすることができ、例えば境港において投票をすることが、例えば[静岡県]焼津[市]の船員さんであってもできることになります。こうした制度、なぜその船員手帳を持っていなければできないのか、生徒手帳があるじゃないですかと。それで、生徒さんであってそのかたがたが確かに船の上にいなきゃいけないという証明は学校という公的な組織が絡むわけでありますから、当然できるはずであります。それで、船員手帳を持てない人は自衛隊の人たちもいるわけでありますが、自衛隊の人たちもこの船員手帳を持っている人に準じて船員さんとしての不在者投票ができます。

 

船員の場合であれば、指定港と言われる全国の主な港で瞬時にしてその証明書を出せば投票ができる仕組みになっていますし、船の中でも船長さんが不在者投票管理者になりまして投票できる仕組みになっています。さらに先ほど申しましたように、平成12年からは国政選挙で、ファクシミリで船の上から投票ができるようになっているわけであります。これが学校の生徒であってはできないというのは、これは制度矛盾であろうかと思います。やはり18歳以上、高校生も含めたかたちで施行するものであれば、当然ながらこうした学習形態、教育形態というものに配慮をすべきであって、これは国の方の制度改正が必要ではないかと思います。本県としてもこの船員に準じた不在者投票ができるように、これを強く国の方へ求めていく必要があると思いますし、また併せて、本来であれば洋上投票という便利な制度がありますが、これがいろんな選挙にも適用されてもいいんではないだろうか、その辺の検討も求めていく必要があるのかなというふうに考えているところでございます。いずれにいたしましても国民の厳粛な、厳正な審判の機会でありまして、県民の皆さまにおかれまして清き一票によりまして、この選挙にご参画をいただき、この国のあり方、基本的な政策、その政策判断に大きな力を行使していただきたいというふうに考えているところでございます。





2 EU離脱に係るイギリス国民投票結果の県内経済への影響と対応 

●知事

この度、有効求人倍率が発表されました。本県は1.36倍となりまして、ついに全国平均に追いつきました。1.3倍を超えたのは2ヵ月連続ということになり、その全国の中でも順位が上昇してきております。全国平均に届き、しかも有効求人倍率1を超えるというのは、本県としては、これは久方ぶりのことでございまして、長年の夢が1つ叶ってきているのかなというような状況であります。しかしながら、いろいろと足元の状況を見ると注意をしなければいけないこともあります。例えば、EUの離脱をイギリスが国民投票によって決めました。これ自体はデモクラシーであり、またその民主主義の母国と言われるイギリス国民が長い歴史と伝統の中で判断をされた結果でありますので、尊重されるべきことであろうと思います。しかしながら、これが経済を世界的に攪乱しているという状況もあり得るわけでありまして、現に国民投票が決まった直後には円が1ドル=100円を切りまして99円台へ突入したこともございました。また株価も不安定な様相を示してきているところであり、これは我が国に留まらず、各国において撹乱要因となっているわけでございます。ぜひ、国際的な協調の下でこれに対する対策を、為替の安定だとか、株価も含めた、資本主義が抱えている富の確保ということ、そうしたことに国際社会で協力していくべきだと思います。

 

私ども、その国民投票のあと、緊急に県内の会社の調査をいたしました。大きな影響は今のところは出ていないと分析をしておりますが、5つの会社が影響ありという回答であります。その影響の内容というのは、例えば円高に触れてきていること、これが心配であると。業績に今後影響してくるんではないかということ。あるいは事業のやり方を考えなければいけない、事業計画の変更を考えざるを得ないのではないかと、そういう会社もございます。例えばイギリスの方で組織を持っていたそういうお店が、今後どういうふうに売れてくるかどうか心配であるというようなことだとか、イギリス系だということだと思いますが、やはりオーストラリアもかなりイギリスと同じように経済変動の波を食らっていまして、このオーストラリアとの取り引きが中心になってしまったとか、やはり今回のEU離脱の影響というのは県内でも出ているところであります。そこで、これからその状況はフォローしていく必要があると考えておりますが、当面2つをさせていただく必要があるかなと思っています。1つは、このEU離脱に伴う影響対策について10億円の特別融資制度を発動しようと。これは1.43%の利率によりまして、保証料も減額をするという内容のものでございまして、これを関係先と調整の上、速やかに施行していきたいと思います。資金需要が今後発生する可能性があることに備えて、今のうちにそうした融資制度を作っておこうというところでございます。

 

また、併せまして海外展開に影響してくることから、海外でのビジネスチャレンジの補助金だとか、それからまた販路拡大、商圏拡大、そうした助成制度があります。これをまた重点的に今後活性をするようにご相談に応じて展開をしていくのかなと思います。即ち特に調査研究ですね、やはり今の状況を分析して、どういうふうに我が社は戦略の練り直しをしたらいいのか、それに伴って例えば見本市へ、向こうに今度出ることにしようとか、それから新しい現地展開、イギリスでない現地展開ということを考えるとか、いろいろとどうもそれぞれの企業さんの状況に応じてあるようでございます。そうした今後のEU情勢を睨んだ展開について、重点的に我々としてもこうした助成制度を通じて支援をしていくということも考えています。これは最高300万[円]まで認められる補助金でございまして、これを発動していきたいというふうに考えております。ただ、まだ影響は不分明でございまして、今後よくフォローしていきたいと思いますし、国において、今、安倍[晋三内閣]総理[大臣]がそうしたことに対応した中小企業対策をしっかりやっていくというふうに政府部内で表明をされていますので、今後補正予算などの対策が出てくるんではないかと思います。私どもとしてもそうしたことをよくフォローしてまいりたいと思います。



3 夏時期の観光関連の動き 

●知事

また、観光関係でありますけれども、この度楽天トラベルさんが、夏の旅先の人気急上昇のところということをリストアップしてきました。中四国が全体として急上昇している状況でありまして、鳥取県も6位というふうになっていました。これは1つのデータでありますので、これで即断はできないわけでございますが、ぜひ、こうした勢いを駆って観光をこの夏仕掛けていく、さらに秋に向けて土台を作っていく、そういう時期ではないかと思います。来週の[7月]5日にはかねて私どもでちょっと懸案が重なってまいりました海外航空路線の戦略ワーキンググループを作らせていただこうと思います。これで香港そして上海、またソウル、こうしたターゲット地域を念頭にこの夏から秋、重点的に展開をしていくという対策を作り上げ実行していきたいと思います。

 

上海吉祥航空は7月3日に第1便がこちらに来られることとなりました。8月22日まで飛びますが、初便は60%ぐらいの搭乗率のようでありますけども、決してまだ綺麗に売れているわけではございません。その辺のてこ入れが必要だと思いますが、まずはこちらでオープニングセレモニー等をやり、そして、向こうでのPR活動をやっていく必要があるかなと思います。7月3日は趙[宏亮(ジャオ・ホンリアン)]総裁がこちらに来られることとなりました。総裁にはこちらの観光地の実情も見ていただく、そして、セレモニーへ参加していただくというふうなことを今考えているところでございます。山陰DMOとして初便の上海行きに乗って、向こうでプロモーション活動をやろうということになりました。こうしたことなどを通じて、せっかく今、飛び始めようということになりましたので、これが将来に向けてのいい実績になるようにてこ入れを図っていきたいと思います。




4 香港トップセールス等海外関連の動き 

●知事

また、香港につきましては7月7日と8日、中国地方で合同で香港で旅行会社向けの観光キャンペーンをやろうということにし、私も出席をすることといたしました。また、8日~13日までは向こうのイオン[ストアーズ香港]コーンヒル店におきまして、岡山鳥取両県の観光物産のキャンペーンをすることにいたしております。こうしたところで鳥取のプレゼンスを物産も含めて高めていきたいと思います。岡山[県]も香港航空が就航しています。また、関西国際空港への就航ということもございまして、こうしたところと組み合わせた鳥取の魅力、観光ルートの魅力をアピールをしていきたいと思いますし、山陰両県合同での取り組みも進めていければと思います。それで、またフランスにおきましては7月7日~10日までのジャパンエキスポに本県も参加をすることとなり、これについては今年[平成28年]初めて国際マンガコンテストをその会場で行う、国際マンガコンテストin JAPAN EXPOということもさせていただいて、特賞は日本に旅行できるということで、向こうで鳥取のまんが王国というのをアピールをしてこようということになりました。

 

また、食材を我々としてもフランス料理と絡めて売っていきたいという思いがございましたが、この度関係先との協議が整いまして、7月6日にフランスレストランウィークを首都圏で展開するそのオープニングのイベントに私も参加をすることになり、鳥取県が全国の自治体で唯一そこにブースも出してということになりました。アラン・デュカスさんという超有名なシェフがいらっしゃいます。それで、このアラン・デュカスさんが中心となりましてフランス料理を盛り立てていく、その食材として鳥取の食材も活用していただくということで、タイアップをしながらやっていこうということであります。ダイナースクラブとか、フランス大使館だとか、そうしたところも一体となって動いていくイベントでございます。

 

また、この観光シーズンですね、国内からもたくさんのお客さまも来られますし、海外のお客さまも来られるわけでありまして、7月2日から鳥取砂丘コナン空港で外国観光客向けやお子さま向けのスタンプラリーを開始をすることにし、また7月3日からは鬼太郎列車のイベントも始まることとなります。また、あわせまして関西圏でアピールを強めていこうというふうに考えておりますが、鳥取を丸ごと夏遊びとして売り出す。そういうイベントを三井アウトレットパーク、これは大阪のアウトレットではありますけども、そちらの方で7月3日に開催をすることとなりました。関係者のご協力も得ながら進めるわけでありますが、私も参加をさせていただき、そこで例えばウォーキングの魅力でありますとか、また、砂絵を家族で作っていただくとか、また、ちょうど今の旬でございまして、スイカをアピールするとか、そうしたことをちょうど夏シーズン始まったアウトレットモールで行うということにいたしたところでございます。

 

 さらに7月7日からは、日本海の沿岸の7つのところでタイアップをしましたカフェを東京の方で新丸ビルで行うことになります。初日の7日の日は、鳥取の日ということになりましてこうしたことで我々も売り込みを図ってまいれればと思います。今日[7月1日] はジャマイカの研修員が初めてウェストモアランド[県]からやってくることになりました。これから世界に向けても鳥取をアピールしてまいりたいと思います。


5 障がい者福祉関連の動き 

●知事

私どもでは障がい福祉ということでいろいろとアプローチを強めてまいりました。昨日[6月30日]、手話パフォーマンス甲子園の今年[平成28年]9月に行うエントリーを締め切りました。その結果61チーム(65校)がこの度参加をするということになりました。これまでで最多の数のエントリーをいただきまして、その61の参加に感謝を申し上げたいと思います。これから7月にビデオ審査のビデオの締め切りがございまして、その後、予選を8月に行い、9月の本選ということになります。今年[平成28年]は倉吉で行いますが、その熱戦が期待をされるところでございます。

 

それで、また、この度、昨日[6月30日]プレスリリースを先方がなさったそうでありますが、[株式会社]フジオファームさんという、これは[株式会社]フジオフードシステムの100%子会社です。フジオフードシステムさんというのは、これはこの辺でもありますが、何々食堂というチェーン店を展開をしたり、そういう関西を基盤とした中堅のチェーン店でございます。そこで、使われる食材を安全・安心なかたちで障がい者に生産していただいてはというアイディアでありまして、かねて私どもも協議をさせていただいたところでありますが、この度、農林中金系のファンド[担い手経営体応援ファンド]を受けることを表明されまして、まずは5棟のハウスを北栄[町]に作られてホウレンソウを生産するということになりました。今後さらに、いろんな計画がありますけども、それを、ハウスを増やして生産力も高めていこう。それで、例えば20人だとか、そうしたかなりの数で障がい者のかたの雇用を実現していきたいと。私もあちらの藤尾[政弘]社長さんにも大阪でお会いして、お話しをしたことがございますが、非常にそうした障がい者の雇用の場の確保にご理解をいただいておりますし、また、鳥取の食材が安全・安心だという関西を中心としたイメージに、いわば惚れ込んでおられるところもございまして、そんな意味で、こういう新しいビジネス展開ということになりました。



6 地域再生計画の申請  

●知事

 また、今日はCCRC[(生涯活躍のまち)]のモデルとして、まずは湯梨浜町における基本協定を結ぶことになり、[株式会社]コミュニティネットさん、そうしたところのご来県を賜ったところでございます。このCCRC等につきましては、CCRC関係で、この度、本県2件の地域再生計画の申請をさせていただきました。全国でも2つ申請しているのは、うちと北海道ぐらいでありまして、鳥取県も際立った動きをしているということかなと思っております。この地域再生計画につきましては、企業版のふるさと納税の地域再生計画も提出をさせていただきました。これは全国で6県が出したということだそうでありまして、これも、いわば先陣を切ったかたちになったかなというふうに思っております。


7 円形劇場フィギュアミュージアム構想に係る倉吉市議会の議決  

●知事

この地方創生の関係ということでは、やはり住みやすさということでは[株式会社]東洋経済[新報社]さんがこの度、ランキングを出されましたけれども、安心度という観点で倉吉市が1位に、この度また輝きました。その倉吉市さんでありますが、昨日[6月30日]は倉吉市議会がございまして、円形劇場、フィギュアミュージアムについて、お1人反対なさったそうでありますけども、ほぼ皆さん一致したかたちで賛成され、可決をしたということになりました。市の方に対する条件付けのような決議も付された上でありまして、これからまだ、今日[7月1日]たぶん契約をされるんでありましょうけど、具体策を詰めていかれることだと思います。1つの地方創生のかたちとして、私どもでも可能な応援は考えていきたいと思っております。

 

例えば中心市街地活性化ということでの助成制度があれば、適用されるのであれば、これに県としても応分の上乗せ支援ということを検討していくことになりましょうし、それから、また、漫画、アニメといったソフトカルチャーの関係での支援も、この度も北栄のコナンの里で適用することで6月議会に認められましたが、そういうような助成のやり方とかいろいろと今後もあろうかと思います。1つの姿として我々としても支援できるところはやっていきたいと思います。また、とっとり起業女子によります事業プランの発表会を、また来週することになるなど、こうしたさまざま動きをまた応援をしてまいりたいと思います。



8 ツキノワグマ捕獲における事故と再発防止  

●知事

 先般ツキノワグマで事故がございました。これについては、受託の事業者さんの方にこうしたことがないように再発防止を求めてまいりたいと思いますし、また、その原因について明らかにしていただくように今説明を求めているところであります。これ、その説明も聞いた上で全市町村にこういうところを注意しましょうということを呼びかけて今回のような事故がないようにと考えているところでございます。


9 教育関係システムのセキュリティ対策  

●知事

それから、教育関係でシステムの言わば脆弱なポイントについて17歳の少年がこの情報を盗み出したということで問題になっております。これについても教育委員会の方、また知事部局の中でも今、私も申し上げているんですけども、やはりこうしたことが本県でもないようにしていただく必要があると思います。実は、本県今、教育関係のシステム開発、整備をしている真っ最中でございまして、これで学校事務の合理化などを進めていこう、教育の質の向上につなげていこうということでやっているわけでありますが、そのなかで今回の問題になったところ、これに十分留意をしていただく必要があると思っておりまして、この辺我々としても対策を取りながら進めていくことになろうかと思います。

 

今回の佐賀の事案では、結局生徒などもタブレットを使ってインターネット回線でアクセスするような形態になっていました。それで、我が方で考えていますのは、そういう生徒さんまで開いたかたちになっていませんので、その辺は違いはあるかなと思っておりますが、やっぱりセキュリティ対策をしっかりと考えていく必要があると思います。これからいよいよ夏のシーズンに向かっていくわけでありますが、今週末1日、2日、3日と[第49回]全国ホタル研究大会が米子、それからフィールドワークとして日南町の福万来等で行われることになります。その福万来におきましては、その終了後ですね、バスツアーのようなことを米子起点などで行おうというふうにしておりましてホタルの夏、ヒメボタルでありますけども、お楽しみいただけるのではないかというふうに思っているところであります。


10 7月前半の行事等  

●知事

 また、7月7日にはライトダウンイベントをこの鳥取[駅前]のバード・ハットで行うことにいたしております。そしていよいよ夏休みが近くなってきて、海開きのシーズンとなってまいりました。まずは白兎、小沢見が7月8日、それから浦富が7月11日ですか、そういうように順次、来週から開設が始まります。多くの皆さまへご来場、ご来県いただき、また海を楽しんでいただき、鳥取の自然を満喫していただければと思います。私の方からは以上です。



11 山陰新幹線  

○日本経済新聞 舩越純一 記者

 

 今の知事のお話とちょっと関係ないんですが、6月の鳥取の市議会で山陰新幹線の小浜、そうですね、舞鶴ルートの建設を求める決議というのがありまして、以前フリーゲージトレインに関連して知事の話を聞いたことがあるんですが、改めてその山陰新幹線に関して知事が今お考えになっているところ、ご所見というのをちょっとお伺いしたいんですが。

 

 

●知事

 

 これについては多分この秋から冬にかけてさまざまな動きにつながってくると思います。山陰新幹線につきましては[鳥取]市を中心にして今も山陰縦貫・超高速鉄道整備推進市町村会議がございまして、そちらの方で山陰新幹線推進の動きをこの度も強められたところであり、また、この度鳥取市議会のお話もございましたけれども、本県の議会でも議論ございましたが、代表質問等で、こうした議論が今後進んでくると思います。冬場の要は予算編成に絡めて、最終的には北陸新幹線のルート決定がなされるだろうと目されていまして、これについて舞鶴経由ルートその他の2つのルートが比較対照されて、今、検証されているということであります。その帰趨は少なからず従来の山陰新幹線計画にも影響し得るものだと認識をいたしております。先般、関西広域連合の連合議会がございまして、そのとき、山田[啓二京都府]知事とも隣り合わせになり、状況についての意見交換をさせていただいたんですけども、やはり舞鶴ルートということになると、それは山陰に向けてという方向性が出てくると、お互い認識の共有をさせていただきました。やはりこれは北陸新幹線といえども山陰新幹線とも絡み得る、そういう議論だというふうに捉えて、広く県内でもご議論いただければありがたいのかなというふうに思っているところでございます。私ども自身はフリーゲージトレインの可能性について、伯備線経由と智頭急行因美線経由を比較しながら検証したところでありますが、なかなかスカッとした、こう結論に至れるようなデータではなかったというなかで、当面、じゃあその改良すべきところを改良して、速達性を強めるかなというのが1つの展開でありますし、あと、またそもそもの山陰新幹線計画がありますので、そちらの方の運動ということにもつなげるべきかなと、この2つの方向性での検討が必要ではないかなと思っております。

 

仮に舞鶴ルートということになれば、山陰新幹線に向けてベクトルが振れるというふうに京都方面の皆さんとも認識が共有できるところでございまして、この辺についてはよく関心をもってフォローしていきたいと思います。

 

○日本経済新聞 舩越純一 記者

 

 そこへ問題になってきますのが、既存の因美線を改良する、伯備線を改良するということでかかる時間と、山陰新幹線の場合は、まずは北陸を通してから、さらに求めなきゃいけないというハードルとあって、長い人ですと、50年とか100年かかるじゃないかということもおっしゃる方がおるんですけども、その時間軸の評価っていうのに関して知事はどういう考えを持っているか。

 

 

●知事

 

 時間軸は、だから当面の速達性を高めるための改良事業の必要性とは別の次元の問題だと思います。それで、ですから、中長期的な課題として、そうした山陰新幹線につながるような北陸新幹線の検討というふうに捉えているところであります。これについてはいろんな諸要素が出てくるわけでありまして、当然ながら事業費のことだとか、並行在来線の問題だとか、当然ながらこれが本格化してくると出てくるわけでありますから、幅広いやっぱり今ご意見をいただきながら議論を進めていくのではないかなと思います。ただ、基本的な戦略として、もともと山陰新幹線については、沿線としてポジティブに捉えて運動してきているわけでありまして、この辺は1つの頃合いと見て、重要なポイントこの冬にかけて、我々はどういう動きをしようか、これ、議会関係とか、国会議員さんとか協議をしていくべき時期がくるだろうと思っています。




12 参議院選における公開実習中の水産高校生の洋上投票問題  

○山陰放送 秦卓史 記者

 

 18歳選挙権のことに関連してお聞きします。冒頭におっしゃられましたけれども、境港の高校の事例なんですけれども、知事は今回、今月の境港市長選挙へ投票できない生徒については、これは現行の制度のなかのことなので仕方ないというふうに思われておられるのかというのが1点と、それからもう1つ、国への要望といいますか、要請などもされるという、今後、ということですけど、その具体的な内容なり、ポイントなりを教えていただけますでしょうか。

 

 

●知事

 

 18歳の選挙権について境港総合技術高校の生徒さんが、参議院選挙は期日前投票等を利用してされることになると伺っていますけども、市長選挙がどうしてもうまくいかないと。これで仕方ないとは思ってなくて、おかしいと思っています。それで、これが仮に船員と同等の不在者投票制度を認められていれば工夫もいろいろとやりやすくなるわけですね。船上での投票、これは不在者投票管理者である船長として洋上投票はできませんけども、船上での不在者投票ということは、可能性は出てくる。それから、寄港地に立ち寄ったとき、そのときに通常の不在者投票ですと投票用紙を取り寄せなきゃいけないということがありますが、その場で指定港という全国の立ち寄り先のような港で、そこの選管の投票用紙で投票できるということになりますので、それは市長選挙も含めてできますから、そうした意味で投票の可能性は格段に広がるわけですね。これが適用されないのが単なる字面の問題でありまして、船員手帳というものを持っていないということです。それで船員手帳を持ってなくても生徒手帳を持っているじゃないかと。それからあと、学校ですから、今こういうカリキュラムで洋上に行きますということを学校が証明すればそれは十分に選管としても審査に耐え得るものであって、不在者投票の適否を判定できる材料になると思います。ですから、私は技術的に可能だと思っていて、国がここは制度的に見落としたんではないだろうか、そういう意味で緊急に速やかな是正を求めたいと思います。

 

ですから、要請の大きな話としては、こうした高校生であって、船の上にいるがために投票権という貴重な機会を奪われることがないように制度改正を求めるということになりますが、具体論としては、例えば船員手帳に代わる仕組みで、選挙人名簿登録証を受けて、それによる不在者投票が認められる制度にする。それから、あとこれは検討課題かもしれませんが、洋上投票の可能性も従来の国政選挙意外にも広がり得るんではないかと思いまして、これも検討を求めるということであります。

 

 

○山陰放送 秦卓史 記者

 

 ちょっと繰り返しの部分もあると思いますが、そうしますと、今月の境港市長選挙に投票できないとされている高校生たちが投票できるように県としては努力していくということですか。

 

 

●知事

 

 そうですね、だけど今、制度的な問題があるもんですから、これ全国の課題なんですけども、ですから、それはやはり制度を国の方で変えてもらう必要があるんではないかと、それでこれを強く求めたいと思います。ただ、残念ながら[平成28年7月]17日には間に合わないことになるでしょうが、それ仕方ないとは思いません。これはおかしいと思います、はい。

 

 

○日本海新聞 北尾雄一 記者

 

 今の関係でちょっと細かいことをお聞きして申し訳ないんですが、境港総合技術高校でこの洋上研修に出て市長選に投票ができない生徒さんの数とかは把握していらっしゃいますか。

 

 

●知事

 

 ちょっとその辺、またうちの選管の方かどっかから改めてお話をしたいと思いますが、それは3年生の誕生日の関係とかいろいろありますから、極端な数ではありませんけども、今回の参議院通常選挙も全国で82名という集計でございまして、ですから、そういう程度の数だということになるんですが、それで、ただ私は本人がやはり投票する権利というのが憲法上認められているわけでありますから、これが合理的な理由でできないなら仕方ないと思うんですけど、プロの船員さんであれば認められているのに同じような形態で学校のカリキュラムで洋上にいるということのためにできないというのはやはり納得がいかないということですね。ですから、数が多いか少ないかということというよりは、これは権利の問題だと思っています。




13 倉吉市の円形劇場フィギュアミュージアム構想  

○山陰放送 秦卓史 記者

 

 ほか、ありますでしょうか。すいません。じゃあ、続けて、倉吉の円形校舎の保存の方向が昨日決まったということに関してなんですけれども、委員会では継続の審査ということに一度はなったわけですけれども、それで事実上の廃案ではないかというような見方から逆転的な、昨日は可決だったわけですが、県としてはこの間に何か市への、鳥取県の方が市への働きかけであるとか、あるいはこういうような青写真などが描けるのではないかというような働きかけはされたんでしょうか。

 

 

●知事

 

 これは、私も県議会でも幾度かこの議論が出まして申し上げていますが、やはり地方創生の1つのモデルとしてされることでありまして、地元の市町村の問題だと思っています。それで、県がどっちがいいというふうにあえて言うことは控えていますし、今回もその点の働きかけをしたわけではありません。ただ、議場でも申し上げておりましたけれども、地元がまとまってこういうことをやろうというのであれば、現に今も「ひなビタ」の関係で若いかたがたの訪問が増えたとか、それからフィギュアについて倉吉市立博物館で展示をしたら大賑わいだったとか、そういう効果もあるわけでありますから、効果が見込まれる事業ではないかと考え、もしこれがまとまれば我々もきちんと応援していきますということも議場でお約束をしております。従いまして、昨日の可決について県で働きかけたことはありませんが、長いスパン[期間]で考えていただくと、県としては決まれば応援するよというスタンスは続けております。




14 香港定期便就航に向けた動き  

○日本海新聞 北尾雄一 記者



 すいません。じゃあ1点、香港の出張、ご出張の関係なんですけども、7日の午前には香港航空にも知事自ら行かれるようでありますが、先週、近々香港政府のライセンスが発表になるということだったんですが、どうも昨日お聞きするとまだホームページでは見当たらないというようなこともあるようです。知事として7日に訪問されて、どのような働きかけをされようと思っていらっしゃるか聞かせてください。




●知事



 実は、香港航空側からは、ちょっとホームページのことも私はちょっと分からないんですが、だいぶ日本とちょっと仕組みが違いまして、どこでどう確認していいのかというのは分からんのですけども、政府と会社の間ではライセンスは確立したと伺っております。従いまして、ライセンスの課題は取れたんだと思いますが、まだちょっと地元の観光事業者も含めて、いつどういうかたちで飛ばすのか、そこのところの協議はまだまとまっているわけでは現段階ございません。来週[平成28年7月4日の週]お伺いするときには、実はその観光事業者の皆さんとも私も会って話をしようと思いますし、それから香港航空ともお話し合いをしたいと思っています。そういうなかで、いつどういうかたちで飛ばすということが決まってくればありがたいわけでありますが、いずれにせよ最後の努力をしてまいりたいと思います。

○山陰放送 秦卓史 記者

 

 ほか、質問ありませんでしょうか。では、これで会見を終わります。

 

 

●知事

 

 はい、どうもありがとうございました。


  

 ※広報課編集
  [ ]については、広報課で補足説明しています。


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