防災・危機管理情報


知事定例記者会見(2016年8月2日)

平成28年8月2日(火)午前10時~
 県政記者室(県庁3階)

録画配信 知事記者会見動画(約53分) ※MPEG4形式

  

1 新東京都知事への期待 

●知事

 皆さま、おはようございます。本日、東京都庁におきまして、先程、小池百合子氏[新東京都知事]が初登庁をされるということになりました。さまざまな議論の末に新しい都政がスタートすることを鳥取からもお祝いを申し上げたいと思います。都民の皆さんの厳粛な信託の結果で新たな都政が始まるということになります。当選以来、小池さんがおっしゃっておられることからしますと、都政の意思決定過程を透明化したいということをおっしゃっておられたり、また、子育て政策をしっかりと進めていく、あるいは安全・安心な防災対策を進める、そういうようなお話があり、また、東京オリンピック・パラリンピックにつきまして経費の見直し等も進めていくと、こういうことでありました。お話を伺っていて、大分財政規模等は異なりますが、ここ鳥取県で、今、私の方で目指していることとある意味重なっている部分が多いなと思います。

私も就任して早々に、まず手がけ始めたのが情報公開の徹底ということからでございました。就任したときには黒塗りで情報公開用の回答書が上がってくるようなかたちでありまして、これではいかんだろうということで情報公開を品質保証すると、全国ナンバーワンということを目指そうということに急遽転換をしたのが、考えてみれば私が初登庁して初めて気がつき動き始めたことだったと思います。今ではその品質保証が徹底しておりまして、情報公開ナンバーワンが鳥取県政としては続いているということになっております。また、[鳥取]県民参画基本条例を作り、住民と政治、行政との距離を近くしようと、小さな鳥取県だけにできる住民投票ということも含めた条例となりましたが、そういうようなことなど意思決定過程につきまして、デモクラシーのシステムを十全に機能させようということをやってきたところでありました。

また、子育て政策も全国のトップともいえる施策が最近ようやくできてきているところでありますし、併せまして経費につきましては、出張旅費の簡素化を進めてくるなど、これ、舛添[要一 前東京都知事]さんも最後の、都政の最後のころ、ちょうど鳥取県のようなことをやってみたいというようなことも言っていたことがございました。恐らくそうした方向で大デレゲーション[代表団]による出張などを見直されるのではないかなというふうにも思います。したがいまして、小さな鳥取県ではありますけれども、今、小池都政が目指している方向性とも近いところがあるのかなと思います。私どもとしては、先般、全国知事会議をやりました。ここで地方分権の課題などいろいろと議論をしたところであります。ぜひ、東京都とそれからその他の地方の自治体、これが新しいパートナーシップを築けるような役割分担をしたり、お互いに支えあったり、そうして世界的なイベントである東京のオリンピック・パラリンピックに向かっていく、そういう地平を今後開いていければと思います。

現実にも私どもで東京都とタッグを組んで進めてきたこともございました。1つには、これは障がい者の芸術文化を推進する知事連盟[2020東京オリンピック・パラリンピックに向けた障がい者の芸術活動推進知事連盟]というのを作りまして、障害者の芸術文化の発露のステージ、エキシビションをやっていこうということであります。これ、いずれ小池都知事サイドとも改めてお話をする機会が必要かもしれませんが、既に舛添さんのころにプロジェクトはスタートをしております。現在34の都道府県が加入をするということになり、[平成28年]10月30日に鳥取県でキックオフイベントが開かれることになっています。これについては、このたび東京オリンピック・パラリンピックの文化関連イベントのサイドイベントとして正式に国の方、また、組織委員会の方での位置づけがございました。また、文部科学省の方でされていますこういうプロジェクトの後押し、これにも鳥取県のこのキックオフイベントが採択をされておりまして、オリ・パラの正式な道筋の中のイベントとして位置づけられ、国も支援するというかたちに、今、なってきているところであります。こうした点でも鳥取県と東京都といずれはパートナーシップをもう一度改めて深め合うことが必要かなと思います。

また、観光面でも地方と東京都のタイアップ事業がございまして、この金曜日から、8月5日から7日までカナダのかたがたをFAMツアー[旅行業者等による現地視察ツアー]として東京都と私ども鳥取県、さらには中四国で連動してお呼びをすることになりました。こういうように単に東京だけにお客さんが行くのではなくて、全国いろんなところをオリンピック、・パラリンピックの機会に回ってもらい、日本という国のファンを増やしていこう、訪問客を増やしていこうというプロジェクトを地方と中央、東京が一緒になって進めていく、こういうような姿も大切だと思っております。いずれにいたしましても、新たしい時代の始まりだと思います。都民の信頼を回復する良きリーダーとして手腕を発揮していただければと思います。



2 国の経済対策 

●知事

また、本日[平成28年8月2日]閣議が開かれているわけでございますが、経済対策がこの度まとめられることになります。詳細につきましては中身をもう一度よく精査をしてみなければいけません。しかし、現在報道されているところかしますと28兆円余りの経済対策ではないかと考えられます。これについて4兆円ほどが、4兆円台ですね、4兆5,000億という数字も出ていますが、そういう4兆円台にも上る国の方の補正予算、これも予定をされているのではないかと言われています。実は全国知事会議のとき、こうした経済対策も出ますが、地方の財源措置等も考えてもらわなければなりませんよと、高市[早苗]総務大臣に私も発言をし、求めたところでありますが、高市大臣から補正予算債という言葉がそのとき飛び出していました。ちょっと今日の詳細を見てみなければなりませんが、いずれかのかたちで、地方に対する財源措置もあるのかなと思います。そういう中で地方創生推進交付金が補正で大幅に拡充をされるという見通しが報道されており、歓迎申し上げたいと思います。

また、新しい時代のインフラ整備、未来への投資として幾つものメニューが掲げられています。中には平成29年度当初予算に係るものも多数あるようでございますが、そういう何か、投資的経費につきましての拡大も予定をされているようであります。我々としては、安倍[晋三 内閣]総理[大臣]もおっしゃっていましたが、[境港の]大型クルーズ船の寄港の環境を整える。これは1つの山陰が目指すポイントでもあります。例えば中野[地区]の岸壁が今年度完成をする、そこに係留施設を付けることで大型客船も接岸可能な岸壁とする、こうした考えかたもできるわけでありまして、竹内南[地区]の整備とあわせて、新岸壁の機能強化、これもメニューとして今回採択されればなというふうにも願っているところであります。その他にも道路だとか、河川だとかさまざまなインフラにつきまして社会資本整備総合交付金をぜひ拡充してもらい、こうした需要に市町村も含めて充てていただく必要があるのではないかなと思っております。アベノミクスが確かに地方に届くように今回の措置に期待をいたしたいところであります。



3 合区の解消 

●知事

また、先の全国知事会では私も強力に合区の不当さを主張させていただき、憲法改正をタブー視するのではなく、その憲法についても視野に入れながらこうした課題の解消に全国知事会挙げて取り組むべきだ、決議をすべきだということを主張しました。若干のご議論はあったんですけども、最終的には関係の知事さんの心に届いたようでありまして、私の方の発言もあとでいろいろ聞きましたけれども、各知事さんから非常に効果的には捉えていただけたと思います。それで決議がなされたわけであります。その参議院がきのう招集をされました。新しく伊達[忠一]議長、郡司[彰]副議長の体制が整ったところでございます。ぜひ、まずはその地元の合区関係の国会議員あたりから、こう狼煙を上げていただき、速やかにこの合区解消に向けて新しい参議院の組織の中でも議論を始めていただきたいと熱望しているところであります。



4 観光及び海外航空路線関連の動き 

●知事

観光関係につきまして、あるいはビジネスにつきまして私たち山陰として長く各地域世界との結びつきネットワークを求めてきたところであります。昨日[8月1日]私どもの方で関係先に確認をしたところ、香港航空につきまして、昨日[8月1日]運賃の認可申請を出したという情報が入りました。また、7月29日、すなわち週末の金曜日にも日本の国交省や空港当局等に対して運航に向けた手続きを開始したということであります。その結果として明日[8月3日]から香港で米子鬼太郎空港に香港から行く便についてのチケットの発売が始まることとなりました。それで、8月、さらにその後日本側での発売も開始をされるということであります。値段についてはちょっと我々も詳細を伺えてないんですけれども、通常のキャリアよりは使いやすいお値段、LCCほどは安くないぐらいの、そういう相場感で香港航空は運用しているそうでありまして、言ってみればスカイマーク的な運賃なのかもしれません。そういう運賃設定で、いよいよ明日[8月3日]、香港での発売が開始されることになりました。

詳細の飛行計画については、週2日、9月14日から飛ぶということになります。それで、その運行内容としては、A320-200を使いまして174人乗りのキャリアとなるそうであります。それにつきましては香港の方を12時5分ですか、飛び立ちまして、こちらに[午後]4時10分に着く、それで、[午後]5時10分に米子鬼太郎空港を出まして、[午後]7時55分に香港に帰る、こういうフライトで往復をするということになります。私ども鳥取県、山陰として実に15年ぶりの新規の定期海外航空路線の開設でありまして、ぜひ、この路線開設を定着をさせていきたい。欲をいえば、さらにそれを発展させていければと思います。現在香港からブロガーに来ていただいたり、メディア関係者に来ていただいたり、これから8月中も含めて順次来られることになります。こうしたことや、あるいは香港航空の機内誌での広報活動、先般7月には私自身も香港でそうした旅の呼びかけをしてまいりました。関係方面と力を合わせてこれを進めていければと思います。

こういう動きの中で8月4日に香港の送日客の最大手でありますEGLツアーズの袁文英主席兼執行董事が鳥取に来られることになりました。いろいろと意見交換をしてまいりたいと思います。また、EGLツアーズの皆さんは私どもを見て、さらに向こうの島根県側も見て行かれると。それで鳥取[砂丘コナン]空港に入られて出雲縁結び空港から出られて、縦断するようなかたちで、観光総客について現場の点検をされるというような運びとなりました。また、併せて、エアソウルの就航については10月23日という発表が先般切り換えの発表があったところであります。これについても8月の10日にいろいろ若いかたがたのご意見も聞くようなパブリックヒアリングをしようかというふうに考えておりますが、その8月10日には、柳光熙社長がエアソウルから鳥取県の方にお見えになることになりました。米子市の皆生温泉におきまして、今後エアソウルと鳥取県との間で協力関係を作っていこう、そうしてこの路線の永続化に向けて努力をしていこうと、こういう協定を結ぶことになりました。いずれにいたしましても、こうした香港航空、それからエアソウル、2つの路線が同時に入ってくる国際的な窓口が山陰に充実されることとなるわけでありまして、ぜひこの機会を活用していければと思います。

また、上海から今、チャーター便が入ってきておりますが、これも幸い搭乗率70%となってきているところであります。好評なのは三朝温泉とか、それからコナン、鬼太郎のサイトのようであります。こうしたところが、微博(ウエィボー)などこの旅を楽しまれたかたがたで、さらにこの情報が拡散しているというようなところでありまして、飛び始めた頃よりも徐々にお客さんが増えてきているというようなかたちになっているところであります。




5 鳥取砂丘スナホ・ゲーム解放区宣言の反響 

●知事

こういう観光地として、我々としてもこの夏お迎えする準備を整えてきたわけでありますが、先週はポケモンの鳥取砂丘でというお話をさせていただき、その後やはりお客さんですね、情報が拡散していまして増えてきていますし、例えば前のらくだ屋さんではラクダのところで記念写真を撮る、これはポケモン絡みなわけであります。また、砂丘会館でもおもてなしの看板を出したり、さらに昨日からは、こうした民間の皆さんが中心になりまして、謎解きのイベントを8月1日から今月いっぱい始めたところであります。これは別に砂丘に留まらず、ほんとは水木しげるロードであるとか、それからコナンのところ等々でもポケモンが出るということで、ネット上は話題になっています。
ただ、安全に楽しめるところとして、砂丘ということを先週申し上げました。現実には、片方で[鳥取県]教育委員会と合同でマナーを守ること、子どもたちの注意事項等々を呼びかけていますし、三徳山ではそのポケモン自粛を呼びかけるということもございます。ですから、そこはいろいろと配慮をしながら、観光地で受けられるところは受け入れていくということではないかなと思っております。




6 大山開山1300年祭に向けた動き 

●知事

そういう観光の今後の行く末を考えたときに、大山をこれから見直していかなければなりません。昨日は、大山1300年祭に向けまして官民一体となった案作りの話し合いが持たれました。大山のお寺の方や神社の方では整うというテーマ、それからまたそれに合わせてイベントを、これは地域一体となってやっていく、こういう組み合わせの中で進めていこうということになりました。詳細まだこれから詰めていかなければなりませんが、大山さんのおかげという統一テーマを出してはどうかとか、あるいはもっと大山の地元が盛り上がってほしいとか、さまざまな意見が昨日も出たところであります。
それでその大山1300年祭を見据えて、私どもとしては、1つにはJRとのタイアップキャンペーン、ディスティネーションキャンペーンを平成30年に仕掛けることになりました。これについては、8月の9日に溝口[善兵衛 島根県]知事、またJR西日本と一緒になりまして、ディスティネーションキャンペーンを推進していく組織を米子で立ち上げることといたしたところであります。これは例えば[松平]不昧公のこともございますし、山陰両県一体となって、この時期誘客を呼びかけていこうというものでございます。こうした展開をいろいろとやりながら、観光関係も盛り上げていければと思います。



7 オリンピック・パラリンピック等スポーツ関連の動き 

●知事

いよいよ4年に1度のスポーツの祭典がやってきます。8月の5日に開会式が行われます。ここにはボートの冨田千愛選手も入場行進に参加をされると伺っております。競技も始まるわけでありまして、8月の7日に川中[香緖里]選手が参加をするアーチェリーの団体戦が始まりますし、また、併せて阪口[真紀]選手(ホッケー)やあるいは冨田選手につきましても予選が始まると、8月7日に始まるということになります。いよいよこの週末あたりから鳥取県勢の活躍が始まるということになるわけでありまして、ぜひ地域としてエールを送らせていただきたいと思います。

このことと併せまして、先般、ジャマイカの方にもまいりましたが、東京オリンピックを見据えた動きも今後リオとともに活発化してくると思われます。この度、先週の後半だったと思いますが、ジャマイカオリンピック協会JOAの[マイケル・]フェンネル会長から書簡をいただきました。それによりますと、今度のリオデジャネイロオリンピックで日本オリンピック委員会JOCと会うと、それで、そのときに鳥取での陸上キャンプについて話をしてみたいというふうに記載をされていました。私の方で、実は先般JOCを訪ねたわけでありますが、そのJOCを訪ねてジャマイカとの交渉していることについて報告をしたことに対する感謝も書かれていました。また、2020年の東京オリンピック以降のエクセレントリレーションシップって書いてありましたが、非常に高い関係というものを2020年以降という言い方ですけど、構築していこうというふうになっていまして、東京オリンピックの際に鳥取でキャンプを張ることについての考え方、願いが記載されていました。おそらくこのリオを終えてあちらの方で手続きが進めば正式な協定的なことになると思うんですけども、あちらとしては、これで鳥取でのキャンプの意思表示をしてきたのではないかなというふうに読んだところであります。

こういうようにスポーツにつきまして、盛り上がりのある夏となってきたところであります。現在はインターハイ[全国高等学校総合体育大会]が開催をされておりまして、既に鳥取県内におきましても競技が始まっています。さらに弓道と相撲が明日から県内で開始をされることになります。既にホッケー、地元の八頭高[等学校]が女子でベスト4という、今、快挙になってきておりまして、準決勝の戦いに期待がかかることになってまいりました。その他にも今、ボートを初めとして県勢の活躍も見えてきているところでございます。こんなようなことでありまして、ぜひ、そうしたスポーツの観点でも盛り上げを図っていければというふうに思います。




8 地方創生・元気づくり関連の動き 

●知事

地方創生につきましては、この度地方創生の推進交付金につきましては私どもの方では99.8%県分が認められることとなりまして、1億2,600万円の交付金が受けられる見通しとなりました。また、市町村につきましても、かなりの額の確保ができまして1億円を超えるということになりました。全国の採択率が大体8割ぐらいでありますので、鳥取県は非常に好調に、この地方創生について国の評価を得てきているというところではないかなと思います。こういう元気づくりを進めていくわけでありますが、そのためのさまざまな取り組みも進めていかなければなりません。来週の月曜日には中海会議を溝口[善兵衛 島根県]知事や、あるいは国の関係者と一緒に米子で行うことになりました。ここでワイズユース、これから例えばSUP[スタンドアップパドルボート]の全国大会が中海で開かれることになるなど、そうしたワイズユースに向けまして、あるいはスポーツアクティビティの振興等々これから進めていくことになります。

サイクリングロードについても、先般、安田大サーカスの安田団長とか、あるいは上田まりえさんとか、みょ~ちゃんとかいったタレントさんと一緒に初めてああいうお笑い系のライブ、お笑いライブというんですか、そういうのに出させてもらいましたけれども、そのとき安田団長も、ぜひサイクリングロードという話がありました。それについては、今、皆生の海岸、境港に最終的には至るサイクリングロードを今整備中でありまして、こうしたことなども中海を跨いだワイズユース[湿地生態系を維持しつつ、人類の利益のため湿地を持続的に利用すること]、スポーツアクティビティの一助になるんではないかと思います。いろいろと水質の問題だとか、それから汽水のことも含めた包括的な議論を中海会議の場でやっていくことになると思います。




9 企業との協定締結等 

●知事

企業さん等々の方もございまして、林養魚場さんと今日は調印式をさせていただくこととなるわけでございますけども、マルサンアイ[鳥取株式会社]さんが水を汲み上げるわけでありまして、その水や、それから温水について、これらの災害時の活用を地元と協調してやっていくということで、協定を結ぶことになりました。
これにつきまして、来週調印式をするという運びとなったところであります。さまざまな主体が入りまして、こうした地域づくり、地域の活性化や安全安心の醸成を進めていくということにしてまいりたいと思います。




10 二十世紀梨、観光イベント等 

●知事

夏も暑くなってきましたが、収穫、実りの秋が近づいてまいりました。その足音となるのがハウス物の二十世紀梨でございます。今シーズンは、非常に近年にない量も質もというかたちになってきております。4月に高温があったということも幸いしているようでございまして、ハウス物の今の査定状況では糖度が11.1と非常に高くなってきております。いよいよ、そうした実りの秋へ向けて季節が動き始めているわけであり、梨を中心とした本県の果物類、これがこれからいい収穫に向かっていければと期待を申し上げたいと思います。

また、夏のイベントもこの週末から最高潮に達して始めるわけでございまして、米子のがいな祭であるとか、また倉吉の打吹まつり、あるいは隼ライダーが集結する隼まつり、そうしたものがございます。また、今、集客も戻り始めている水木しげるロードにつきましても、そうした感謝の気持ちも込めた、水木先生が天国に行かれた最初ということもありますが、境港のお祭りもこの週末[8月5日・6日]ということになるわけであります。ぜひ、全国の皆さま、あるいは海外の皆さまも含めまして、鳥取県の方、この夏、お楽しみいただければと思います。私の方からは以上です。




11 地方創生と内閣改造 


○山陰放送 秦卓史 記者

 各社、質問がありましたらお願いいたします。


○山陰中央新報 原田准吏 記者

 地方創生の関連なんですけれども、先程、推進交付金で、なかなか県としては評価を得ているという話があったんですが、半面、今、内閣改造に関連して、石破大臣が閣外へ出る意向みたいな報道もあるんですけれども、そのあたりについて、その大臣が代わるのか、代わらないのか、みたいなところについてのご所感というか、受け止めについてお聞かせください。


●知事

 人事の問題は、安倍[晋三 内閣]総理[大臣]の大権でありまして、その下に組閣をされる、憲法の仕組みもそうなっています。ですから、我々としてはそれを見守るということに尽きるわけであります。世上、報道されているところでは石破[茂 地方創生担当]大臣なりのお考えもあるのではないかということでありますが、政治の世界でありますので、政治の世界として、例えば地元の期待が集まっているような、いずれ国のトップを目指すというようなことなど、さまざまな思いが交錯しているのかなとも拝察をしているところでありますが、我々としては、それぞれ政治家として進むべき道について信念を持って取り組んでいただければということを願うものであります。その大臣がどうなるかということに関わらず、地方創生については、これは待ったなしの課題として、鳥取県では市町村と共に今後も取り組んでいく決意であります。


○山陰中央新報 原田准吏 記者

 鳥取のこと、鳥取というか、地域事情について精通しておられる大臣には、このまま続けてほしいなとかっていうふうな思いっていうのはありますでしょうか。


●知事

 それは私ども本音で言えば、政権の、意思決定権のあるところに鳥取や山陰のことをよく知っているかたがいらっしゃることは心強いと思います。しかし、片方で政治の世界でありますので、さまざまなことがこれまでも繰り返され起こってきたところでありまして、私どもとしては、そこは淡々と見守らせていただきたいと思います。政治家として信念に基づく行動がおありなのであれば、地元としてはそういうことも尊重しなければいけないでありましょう。ただ、他方で、我々、今、待ったなしの課題にいろいろと取り組んでいるところでありますので、そうした国政との距離感というのも本当は大切にしたいというような思いもあります。しかし、これは人事の問題でありますので、人事の大権を握っておられる安倍[晋三 内閣]総理[大臣]が最終的にはお決めになることだろうと思っております。


○山陰放送 秦卓史 記者

 すみません、関連してですけれども、内閣府の特命大臣ということで地方創生担当ということでしたけれども、これ可能性としてはその地方創生の担当大臣がなくなるという可能性もゼロではないと思います。一億総活躍であるとか、いろんな基軸を打ちだされてきたわけで、今回の組閣に対してまた新基軸が打ち出されてその反動というか、その一方で地方創生担当がなくなるという可能性もあるわけですが、これについては平井知事の方は地方創生担当というのは継続してほしいっていうふうにお考えでしょうか。


●知事

 それは継続していただければありがたいですけれども、ちょっとそれ大臣の数の問題じゃないかと思いますね。ちょっとそこまで私も報道は見てないんですけれども、さまざまな可能性はあるのかもしれません。ただ、いずれにいたしましても地方創生の重要性、これは全国知事会でもかなり強調されましたが、今この国が向かうべき大切な課題だと思いますので、その課題に立ち向かえる体制を政府に求めたいと思います。


○日本経済新聞 舩越純一 記者

 すみません、観光の関連で、明日、EGLツアーの袁さんいらっしゃるという話がありました。それで、知事がおっしゃったのは鳥取イン出雲アウトというルートでして、これがこの間立ち上がった山陰インバウンド機構の第1号案件っていうのも変ですが、そういった性質のものなのか、その点をちょっと教えてほしいんですが。


●知事

 ちょっとこれは、もちろん山陰インバウンド機構も関わっていただかなければいけませんけれども、当方の方に連絡がございましたので、[山陰]インバウンド機構が誘致をしたからというよりは、我々も動き回りまして袁[文英]主席に来ていただきたいということをまた申し上げてまいりましたので、それに答えてくれたと、それで特に香港航空がようやく昨日[8月1日]、運賃認可申請を出すということで飛ぶことが決まりましたので、そのタイミングでお見えになるということかなと受け止めております。ですからインバウンド機構の方ではまたいろんな意味で韓国ツアーを今受け入れたり、あるいは海外でのプロモーションも始めていますが、今回のきっかけは香港航空誘致の中だと思います。


○日本経済新聞 舩越純一 記者

 わかりました。





12 香港定期便就航等の動き 


○山陰中央新報 原田准吏 記者

 関連してなんですけれども、香港航空については当初は3月の就航を目指してやっておられて、半年ぐらい遅れてようやく飛ぶことが決まったんですが、それについての率直な受け止めと、あとは搭乗率とかについての目標みたいなものがありましたら、県としてどれぐらいを目指していきたいかとかいう目標がありましたらお聞かせください。


●知事

 これについてはまだちょっと現在進行形でありまして、香港航空さんとも、私どもでは実は就航決定になれば香港航空の然るべきかたにも鳥取、山陰に来てもらいたいというふうに呼びかけていまして、[香港]EGL[ツアー]さんが今度来られますけども、そのときにまた詳しいお話し合いもするのかなと思っていました。まず、これが3月からずれ込んだことは、ひとえにちょっと香港政府の方での手続きの問題、これが大きかったと思います。それが延び延びになってしまったということでありますが、これは私どものみならず宮崎県も前のタイミングにはなりますけども、同じように経験をしたことでございましたので、そういうこともあるのかなと思っております。今回、いろいろと時期の問題もありましたけれども、今、報道も始まっていますが、9月に香港での選挙があるわけですね、その選挙が終わって落ち着いたあたりに運航を開始しようということでありまして、観光ビジネスのことを考えると妥当な開始時期ではないかなと今は思っております。

我々としては夏にも就航というようなことも考えたわけでありますけども、実際、運賃認可申請が昨日[8月1日]ということでありますから、現実にはなかなか難しいことだったのかなと思いますし、また、上海吉祥航空が鳥取にこの夏乗り入れていまして、そうしたことでのお客さんの受け入れもありましたので、我々としては、いわば御の字と言っていいじゃないかなと思っております。15年間ですね、新しい海外路線の開拓になかなかつなげられなかった、そういう苦難を乗り越えて、今回、香港と定期路線が開設をされるというのはエポックメーキング[画期的]なことではないかと期待をいたしております。


○NHK 木庭尚文 記者

 関連してなんですけども、海外ではなくて、今度国内便については、スカイマークが撤退した後、東京としか結ばれていないという状況がずっと続いていますけども、これについての方針というか、今後の見通しについてはどういうふうにお考えなんでしょうか。

●知事

 これについては、スカイマーク[株式会社]さんとも対話は開いておりますし、先方もまずは経営立て直しということからということでありまして、すぐにということにならないわけでありますが、経営のトップ層も含めて米子鬼太郎空港に借りがあるような、そういう思いを共有していただいております。したがいまして、我々としては粘り強くそうした方面について今後もパイプをつないでいくということになると思います。また、併せてLCC[格安航空会社]も含めて他路線の開設、他のデスティネーション、行き先ということ、これについては我々なりに働きかけもしておりまして、そうした働きかけを通じて東京以外の国内の路線開拓にも今後汗をかいていきたいと思います。




13 相模原市の障がい者施設での殺傷事件への対応 


○読売新聞 末善悠太 記者

 読売新聞です。失礼します。先日起こりました相模原[市]の、19人死傷の事件を受けてなんですけれども、県内の障がい者福祉施設とかでも特に夜間の危機管理体制であったり、人的確保の問題であったり、ちょっと注目するところになったのかなと思うんですが、今、県として何か再発防止策等考えられていること、今の時点でありますでしょうか。


●知事

 これについては事件が発生してすぐに、県内の施設に対して文書で通知をしたり、それから担当者の会議を開きまして再発防止に向けて課題の洗い出し、それからいろいろな指針の共有等々を行ってきたところであります。併せて、実はローラーで今、県内の調査を進めてきておりまして、例えば県立の施設の中にも、例えば防災というか、そういう事件対策、もっと強化すべき施設的な課題やルールづくり等がある、そういうのが見えてきましたし、民間の社会福祉施設につきましても、いろいろと事情を調べたり、ご意見を伺ったりしているところであります。それで、今までこう見えているところで私の方からは担当部局の方に、これについての対策を取りまとめようというふうに申しておりまして、1つには[平成28年度]9月議会に向けた補正予算、これも含めて補助制度なり、それからとりかかるべきこと等々があると思います。

例えば、かつて[大阪教育大学附属]池田小学校で襲撃事件がありました。あの後、学校のセキュリティということが言われるようになりました。それで同じようなことが社会福祉施設についてもあるのではないか、この問題意識をちょっと担当部局の方に申し上げております。例えば防犯カメラの設置であるとか、それからそうしたことを防止するための指針を取りまとめて、これやはり民間の社会福祉施設もそういう声があるんですけども、どういうようなことで対策を練ったらいいのかよく分からないところがあるというわけでありまして、こういう指針などを警察関係者とも一緒になって取りまとめていく、こうしたことを今進めている真っ最中であります。ただ、先ほど申しましたように、9月議会にも提出すべき内容を詰めていこうと今申し上げておりまして、できるだけ早くそうした内容を固めて、関係者とも話をしながら固めてまいりたいと思っております。ですから、9月の議会の前にはそうした対策を取りまとめたいと思っています。




14 鳥取砂丘スナホ・ゲーム解放区宣言の反響 


○時事通信 平野実季 記者

 すいません、ポケモンGOについてなんですけども、全国の自治体の中でもいち早く取り組みを始められたと思うんですけど、その宣言をした後の反響などについて率直にどういうふうに受け止められていますでしょうか。


●知事

 非常に、特にネット住民の皆さまかと思いますが、爆発的に好意的に捉えられていまして、手ごたえを感じております。私自身も少しサイトを見させてもらいましたけれども、あるサイトでは、「いいね!」が8万4,000回となっていまして、県でやった施策で「いいね!」ってだいたい多くて100個とか200個ぐらいなもんでありますから、ちょっと桁違いに大きな反響があるのかなと思っております。また、現実にも夜の10時頃ぐらいまででは結構100人単位のお客さんが砂丘にもおられるようになっていますし、この鳥取砂丘でポケモンGOをやるためにわざわざ来られたというかたはかなり見られるようになってきました。心配していたのは熱中症等でありますけれども、実は私ども掟のなかに、熱中症対策も呼びかけておりまして、そうしたこともあってか、砂丘でポケモンGOでの熱中症という報告は今のところありません。そういう意味で安全に楽しんでいただけているのかなと思います。

これは別に鳥取砂丘に限らず、鳥取の観光のパターンは大体決まっていまして、砂丘が有名ですから、砂丘に来られる、それで大山だとか水木しげるロードだとか、それから白壁土蔵群だとかそういうところをこう回ってもらう、周遊コースに乗って行くわけであります。ですから、こちらの方に、そういうことがきっかけで来ていただいて、いろんなところを回っていただけるというようになればと思っております。私どもの方で設定しましたポータルサイトでも諸注意を実は呼び掛けていくために、これ作っていまして、諸注意を呼び掛けると同時に、砂丘の生き物たちであるとか、砂丘の楽しみ方、鳥取県内のそうした状況等も併せてお知らせをするようにしております。こうした取り組みにも比較的好意的なご意見が出ています。こんなわけでまずは手応えのあるスタートが切れたんではないかなと思っております。

ただ、これ私もちょっと、[林昭男]副知事の方にも先日申し上げましたけれども、あまりこれで大きなお金を掛けようとか、職員を総動員しようとかそういうようなことを考えるのではなくて、むしろ、ネット上等で拡散をしていって鳥取に行きたいというかたの数が増えていく、それを我々としても安全環境を確保することは片方でやりながら、それ以外のことについてはお客様に基本的に楽しんでいただくというスタンスでいけばいいのではないかなと思っておりまして、あまり過度に大騒ぎをしようというわけではありません。





15 東京オリンピックに向けたジャマイカキャンプ誘致の状況 


○時事通信 平野実季 記者

 あと、すいません、もう1つ。JOAの書簡をいただいたといった話、今、ジャマイカとの話があったと思いますけど、これから鳥取とジャマイカで長くいろいろ友好関係を築いていくと思いますが、一応、2020年の東京五輪のキャンプ地の誘致というのを1つの目標とした場合、今どのくらいのところにきているという手応え。


●知事

 もう9合目に来ていると思いますね、これについては。最後の10合目に至るところは、あとは書類的な手続きといいますか、要はあちらのジャマイカ・オリンピック協会の内部の手続き、これは他の種目がありますので、そうしたことと多分併せて、最終的に取りまとめていくということでないかと思うんですね。そこの都合で今、なっているところだと思います。今回の[マイケル・]フェンネル会長の書簡によって、あちらとしては明確に鳥取に行くと意志表示をされ、そのことを日本オリンピック委員会とも話をしたいと、こういう趣旨だと受け止めております。




16 相模原市の障がい者施設での殺傷事件への9月県議会での対応 


○NHK 木庭尚文 記者

 相模原の事件の件なんですけども、先ほど9月議会に対策を取りまとめたいというふうなお話でしたけども、その中に含まれているものというのは、予算的な措置のものとそれ以外にも条例的なものだとか、そういうことでお考えなんでしょうか。


●知事

 条例事項ではないかもしれません。今、実は施設を回って、職員に意見を聞かせているわけでありますけども、どういうルールで対策をとったらいいのか分からない。非常に難しいんですね。これ、結局、障がい者の人権のこともあるわけですね。それで例え施設に入っていても、ある程度自由度のある生活ができなければいけない、それで何となれば、先般、本県でも残念な事象として、実質上の監禁ではないかと言われることもありました。ですから、そこのバランスの難しさがありまして、施設側もどこにどういうふうに取り組んだら一応OKと言えるのかというのが分かりにくいので、指針がないかということがあります。だからその指針を作る、これ条例ではありませんが、指針を作るということを、まず1つは目指すのかなと思っております。


○NHK 木庭尚文 記者

 それを一応その議会でも議論してもらうということになる。


●知事

 これは常任委員会とかにかけてご報告申し上げる類だと思います。ただ、議会向けには予算を伴うものは、これは議会の承認が要りますので、その予算の取りまとめを急がせているということです。


○山陰放送 秦卓史 記者

 他に質問ありますでしょうか。これで会見を終わります。


●知事

 どうもありがとうございました。



  

 ※広報課編集
  [ ]については、広報課で補足説明しています。


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