○山陰中央新報 原田准吏 記者
各社、質問よろしくお願いします。
○山陰中央新報 原田准吏 記者
すみません。智頭の大麻問題ですけれども、免許を出すときに厳しい条件をつけて出されたかとは思うんですが、振り返ってみて、免許を出すとき、それから、監視体制などなど、どのあたりが課題だったかなというふうに思われますでしょうか。
●知事
今回は、[寺谷誠一郎 智頭]町長さん、実は昨日[10月18日]お見えになりまして、今回の顛末についてお話をいただき、正直申し上げると県側へ謝罪の言葉もありました。振り返ってみると、ちょうどこの免許をという話が町当局からもたらされた直前[平成25年3月]に私どもが薬物濫用防止条例[鳥取県薬物の濫用の防止に関する条例]を可決させたところだったんです。それで、これから薬物取締を一生懸命やろうと、それで青少年の健全な暮しというものを確保していこうというふうに旗を挙げたときに、当時、来られたものであります。どうかなとは正直思うんですけれども、ただ、町おこしとしてこういう、かつては鳥取県内でもやっていたような、そういう麻の栽培を復活をさせようというまじめな取り組みだということでありまして、我々の事務方の方でも十分審査をした上でそういうこととなりました。当時、例えば医者の診断書も取って、そういう中毒者でないかどうか等も県側としても審査をし、実はこれが大麻取締法の免許基準なんですね。
それで、これがネガティブ[欠格]項目になっていまして、その免許を与えられない者でない、中毒者じゃないということの証明を求めたりだとか、そういう審査はもちろんのこと、先ほども申しましたけども、平成14年までとは違いまして、エリアの限定をして、絶対に持ち出せないようにすることだとか、そうしたことについても監視を行うとか、いろいろと手立ても講じさせていただきました。現実にも、例えば種まきのときとか、刈り入れのときとか、実際に変な持ち出し等がないかどうか、それ、県の職員も立ち会って、行っておりますし、また、時折、年に何度か今年度[平成28年度]だったら3回ほど、収去検査っていいますが、葉っぱを取って、毒性のあるやなしや、これを判定するということもしておりました。ですから、囲っているところについては、結構厳格に、これが実は許可条件だったんですけども、その部分についてはある程度監視等もやっていたと思います。職員にも、今回の事件がありまして状況を聞いてみるわけでございますが、むしろ、向こうの上野俊彦容疑者の方からは、要は、柵が厳重すぎてこんなことは、前、栽培していた所ではなかったとか、いろいろと苦情も聞いてたぐらいでありまして、むしろ、若干対立的に私どもの方は監視体制を指導していたという状況でありました。
ただ、その畑の外のところでプライベートな部分で、どういう素行であったのかどうかっていうのが、むしろ今回は問題なんではないかなと報道を見ていると思われます。私どもも捜査当局に伺うんですが、当然ながら捜査状況我々の方にも情報開示がございませんで、詳細はよくわからないんですが、報道を拝見しますとこの畑で取れたものでない、つまり多分毒性があるものだと思います。毒性がある乾燥大麻というものが吸引されていたんではないかということであれば、それは結局、許可条件のところで、私どもが一生懸命監視をしていた以外のところを、むしろつかれているっていう感じじゃないかなと思うんですけど、ですから非常にある意味巧妙ににすり抜けられていたのかなと、この辺は我々としても今回の事件を教訓としなければいけないところだと思います。だからこそ、県によっては、千葉県さんなんかもそうなんですが、免許の要件をかなり厳格にして、それでなかなか免許の取得に向かないようにしているというぐらいの県もあるんですけども、端的に本県としては、今後は免許しない、全国で唯一大麻が栽培できない地域だというふうにしてしまわないと、こういう、幾ら許可条件を付けてもそれ以外のところですり抜けられてしまうということになるんではないかなと、今回の反省から考えました。従いまして、突出したかたちにはなりますけども、先ほど申しましたように、薬物濫用防止条例の推進計画に大麻栽培をさせないということを明記しまして、今後は免許を与えない、さらには条例改正を検討するというふうにさせていただいたところです。
○日本海新聞 北尾雄一 記者
今のことと重なるかもしれませんが、先ほどの知事がその畑の外のプライバシーでの素行が問題というふうにおっしゃいました。私もそういうことだと思うんですが、ただ、知事が大麻取締法に基づいて免許を出したわけでして、その結果責任みたいなこともやはりあると思うんです。それで、当初のこの平成25年に出したときも、町の要望、強い要望を受けて、まちづくりの思いを汲んでということで交付された、免許を出したと思うんですが、その見通しに改めて、今、甘さがなかったかどうか、その辺はいかがでしょうか。
●知事
そこは正直な話申し上げて、慙愧に堪えないところでありますし、こういう事態を招いたこと、それは私ども県としても残念至極であります。それで、当時、先ほど申しましたように、むしろ私どもとしては薬物濫用防止条例を制定した直後でありまして、むしろ厳罰化の方向に向いていたところでありますが、ただ、町おこし等々で、十分町としても監視をするということでありましたので、そこに県側としても免許を与えたこと自体には反省もあるわけであります。今回、先ほど申しましたように、繰り返しになりますが、いろいろ許可条件を付けていまして、それで、それらが守られていれば、本当に町おこし以外には使えないことになるわけであります。現に今回のその逮捕のきっかけとなったと思われるその乾燥大麻については、外から持ち込まれたものではないかというふうに報道されていまして、そうなのかなと我々も思われるところなんですね。ちょっとこれ捜査が進んでみないと分かりませんけれども、仮にもし毒性の高いものがその畑地で栽培されたとすると、即許可免許条件違反でありますので、そこ即、取り消しでありますし、収去させるということになります。
ですから、ある意味体制としては一応組んでやったはずではありましたけれども、そもそもそういう大麻を使う人間であったというところが、お医者さんの中毒者かどうかという審査に委ねるしかなかったというところでありまして、この辺の限界を感じざるを得ないところであります。それで、これ、たぶんいくら要件がを厳格化しても結局そこですり抜けられてしまうと思うんですね。ですから、もう鳥取に住んでも大麻は作れませんよというふうにローカルルールを定める、その方が県民の皆さまの不安解消にはいいんではないかなと思います。大麻取締法の考え方そのものではありませんけれども、鳥取県が今回この事件を得た教訓として、これはちょっと防ぎようがないと、[許可を]与えてしまうと。ですから、[許可を]与えることがまずできないという県にした方がいいんではないか、こういうふうに考えているところであります。
○日本海新聞 北尾雄一 記者
ちょっともう1つ、ここ最近になって、その地元では地元住民さんとの溝が少しできていたですとか、それから見慣れない人が出入りしているとか、そのイベントに多くの人が集まるとか、そういうふうな不安視する声も一方でもあったということで、県にもその情報的なことが入ってきていたと思うんですが、例えば毎年この免許っていうのは更新されるわけで、そこで、それなりの科学的な調査なり、立ち入っての調査をしていたと思うんですが、例えばこう中山間部分とその規制部分が十分に意見交換をしながら、きちっとこうフォローしていけていたのかという、そのあたりの検証はいかがでしょうか。
●知事
結局、例えば農業部門だとか、商工関係だとか、移住関係だとか、あと麻薬取り締まりの担当部局は違う屋根の下にいるという状況がありますから、実は、さっきのイベントのことでも私どもの方では自粛するように、町も呼びかけているようでありますけども、我々の方でもそれは申し入れをして、今年度、結局もう募集かけてしまったのでしょうがないという向こう側の言い分があって、それで、今年度やったということだったようなんですが、実態としては、ああいうことは止めてくれということを言っていました。また、例えば麻セラピーみたいなこと、こういうふうなことで、これは町の方の間接補助の対象にもなっていたわけでありますけども、これについてもそういうことは止めるべきだということも申し入れをしていました。実態としては我々実は厚労省側とも協議をしながら、そうした監視をしたり、申し入れをしたり、指導をしたりということをしていたわけでありますけども、なかなか法的権限の中でどこまでできるかという限界もあるという状況があったと思います。ですから、包括的に禁止してしまう以外、同様の自体の発生は防ぎようがないんではないかなと思います。
○日本海新聞 北尾雄一 記者
結果なんかからいくと、その町おこしを隠れ蓑にしてその犯罪を犯していたと言われても、これまだ刑確定していませんが、仕方のないこととも思うんですけども、鳥取県は4年間で移住4,000人っていうのを掲げていて、今回のかたは好事例としても、県は把握していらっしゃって、取り上げていたと思うんです。それで、一方でこの移住者というところの優良みたいなところにも課題もあった、別次元の話かもしれませんがあるかもしれませんし、よりこう移住を進めていく上で今回のことでちょっと足かせにならなければいいなという懸念もあるんですが、そういったことを踏まえて知事は何かこの移住対策についてはお考えでしょうか。
●知事
今後そういう意味でその移住対策の交付金があって、先ほど申しました市町村に対する間接補助なんかもありますけども、そうしたトラブル等がないような今後指導はきちんとしていかなきゃいけないだろうなと思います。それで、今おっしゃったような好事例としての紹介は当然ながら撤収させていただきましたし、今後その辺の見直しなど、庁内でも徹底していかなければいけないなと思います。今、おっしゃるように、これがまじめに、まじめな意図でほんとにいろんな事情を抱えながら、それを克服して移住して来られるかたがたがいらっしゃって、それを支えようという山陰らしい温かいコミュニティがあって、そうした動きにいわば逆の意味で悪影響を及ぼすんではないかなと、この辺むしろ私も実は危惧するところであります。そういう意味で、今までも例えばお試し移住というのをやって周囲等にも適正といますか、整合性といいますか、そうしたことを体験し確認する機会を持ってもらったり、あるいは今回の件もそうですが、市町村が結構全面的にバックアップして受け入れ態勢やあるいは農地の確保など動かれたりということがあるわけでございます。ただ、そこにいわば仮面を被って入って来てしまった。それで町長さんも含めて町の当局の方も一緒に協力していこうということになってしまった。それが今回こうした事件につながった面はあったと思います。市町村や集落の方でもこういうことはあっていけないことだと思っておられるでありましょうから、今回のような事件が起きないように、市町村とよくコミュニケーションを取ってやっていきたいと思います。
○NHK 木庭尚文 記者
関連してなんですけれども、寺谷町長さんももう大麻の栽培には手を出さないというようなことをおっしゃっているようですけれども、その最初の部分のところでまちづくりに活かしたいっていうところは多分間違ってなかったと思うんですけども、それで、その1人の犯罪者、犯罪を犯した人のために全部それを一気にそういう取り組みができないようにするっていう一番極端に振れるっていう判断をされたと思うんですけども、そこに関して一番何かあったから全部禁止するっていうことに対しては県庁内でその議論というのはなかったんでしょか。
●知事
これはいろんな議論があると思うんですけども、担当レベルでの話を聞いても、結局今回、かなり厳格なこう許可条件、免許条件を出しているんですね。ですから、吸引できるようなものはむしろ作れないぐらいになっています。しかもそこは立ち入れないと。それでさっきイベントの話がありましたけども、イベントのときも持ち出しはできないようにということで指導させていただき、ポケットにガムテープを貼って、ポケットに何も入れられないという状態でしたり、ということなど、ある意味手は尽くしていたと思われるんですね。それは担当者もそういう意味ではある意味難しい中で、免許というのは認められているわけですから、その範囲内でできる限りのことをやろうとしてきたのは事実だと思うんです。ただ、今回それが見事に裏切られた格好になっていまして、これが今捜査中でありますけども、事実であるとしたら絶対にこれを繰り返してはならないことだと思います。それで、そうするとこれ防ぐ手立てとしては、作らないという選択肢がどうもないんですね。それで先ほど申しましたように、かなり今回も厳格に許可条件、免許条件を付けてやっていますけども、それでも本人の素行ということがあったんだと思いますが、裏切られた結果になったわけでありまして、そういう意味で免許自体、我々としては免許の運営基準としては与えないと。さらには条例で禁止をするということもこれは議会と今後協議ということになりますけども、そういうことも踏み切ろうというふうにさせていただいたところであります。
なかなか悩ましいことではあるんですが、ただ、本県の場合は幸か不幸か先ほど申しましたように、今旧慣に基づいて慣行によって伝統的栽培を続けてきたかたがたは、平成14年の免許をもって終わっていまして、そういう事情があって、今本県で作ろうという人は正直いないんです。いない中で新たに入って来る人に免許を与えるかどうかということであれば、本県は大麻については大麻取締法にそういう免許での栽培という考えはありますけども、本県をそれは別途条例で定めている薬物濫用防止条例の趣旨から否定していこうということにさせていただきたいということです。もちろん県民の皆さまのご理解、今後も得られるようにこうした新しい取り扱いについても、今後条例化も含めて議論をさせていただきたいと思います。
○NHK 木庭尚文 記者
手続き的なところでいうと、今回のものは許可に対する運用を見直すという位置づけになるんでしょうか。
●知事
本日申し上げたこと、もう一度整理しますと3つありまして、1つは取り消し、免許を取り消すということです。これは実は免許状がございます。それで免許状に許可条件、許可の免許の条件というのを付けたんですね。それで、別紙の条件ということになっていて、そこに監視のことだとか、低毒性ことだとかなんか書いてあります。ですから、これに違反したのでこの免許というものも全体が崩れますから条件違反で取り消そうと、これが1つです。それから2つ目に申し上げたのは、その人がまたもう1回申請して来るかもしれません。あるいは他の人が「智頭だったら緩そうだから行ってみようや」とかということになるといけないわけですね。それでそういうことについて先ほど申し上げている事情から、これは拒否する以外に方法はないだろうということで我々判断をしまして、そのために我々の方で今回の事件の端緒とほぼ同一時期に薬物濫用防止条例というものは県の方は実は作っていまして、それに基づく推進計画に大麻栽培は認めないと書くことによって、これは大麻取締法第5条の免許の運用基準になるだろうと。
ですから、それでこの条例上定められている価値体系ですね、これは認めないという価値体系、これに基づいて許可権者として県としては、今後は大麻の栽培許可は与えませんよというふうにしようと、これが2つ目です。それで、もう1つちょっと申し上げたのは、ただ、こういう仕組みも分かりにくいものですから、一層、その薬物濫用防止条例自体を改正をして、その薬物濫用防止条例の中に大麻だとか、けしも同類だと思いますけども、大麻やけしの栽培をしてはならないということをいっそ書いてしまうと、そういうことも検討してみようと、これは大麻取締法との適合性の問題が出てくるかもしれません。ですからちょっと議論した上でということになりますが、こういう条項改正を条例として盛り込んで、早ければ次の議会[11月定例会]に提出することも視野に入れたいということです。まずは推進計画を改正することによって、当面免許の基準が、運用基準を変えることはできるだろうと考えております。
○産経新聞 坂下芳樹 記者
今回は糾明された大麻が外から持ち込まれたものであるということと、それと問題のコアという部分はその人物の素行にあるということであって、だから、栽培を禁ずることと実際に今回の事件の発端ということは因果関係がよく見えないんですけれども、それであれば例えばその人物、そういう素行をもった人物に対して県として監視をする、注視をするということの方がむしろ先にあるべきではないでしょうか。
●知事
それについては麻薬取締の職員が厚労省にもいますし、本県の中にも麻業取締の職員がいます。そうしたところでそうした、例えば常習行動だとか、それから無許可栽培だとか、そういうのが、今でも取り締まれるわけですね、ただ、今回の課題となったのは、今だいぶ報道がされていますけども、地域おこしで大麻を栽培したと。その人が今回こういう事件を起こしたというところにかなり社会の厳しい目が向いていると思うんですね。それで、昨日も智頭[町]の寺谷町長ともお話をしたんですが、県としてこういう栽培を禁止するということに踏み切る、あるいは免許を取り消しますよと、これについて町長も異存がないというお話、昨日もおっしゃっていました。やっぱりある意味我々が1つのレッスンを受けたんだと思うんです。結局そういう免許栽培ということで入り込んでくる人たちがいるかもしれないと私たちは今考えに至ったんですね。ですから、免許栽培というものはここではできないよということになりますと、何らかの意図を持って入り込んできて、そこちょっとよく分からないんですけども、何らかの意図を持って入り込んでくることの防止にはなるんではないかなと思います。また、現実問題として、今回こういうような事件が起こった以上、県民の皆さまの思いとして大麻の栽培に免許を与えること、これ県に対してよしということには私はならないんではないかなと思います。ですから、県としてそういう新しいルールのもとに修正をしていくのが今回の事件の再発防止の正しいあるべき態度ではないかなと思います。
○産経新聞 坂下芳樹 記者
例えば、当初に入って来る人物に対して検査をされたりして、その安全性が確保できるかというようなことをやっておられるわけですから、そこら辺はもっと厳格にしてその人物に対する審査を強めていくというような手法も考えられると思うんですけれども、そこの段階を経ないでいきなり例えば町おこしに資するような産業施策であったはずなんですけども、それをオールオアナッシングで禁止にしてしまうという、そのプロセスがいいのかどうなのかというので。
●知事
今、事件の全体像の解明が上がってないので我々もそこは、全体像は分からないところはあるんですが、ただ1つのそうしたことでの栽培している地ということがあることで生じる事象もあると思うんです。私らから、昨日も町長さんも同じようなことをおっしゃっていましたけども、懸念しますのは今回、あそこに何か研修会のようなかたちで入り込んできた人たちが相次いで今逮捕されているという状況があります。やっぱり、そうした栽培できる地があるということが、それがこうした麻薬の汚染というものにつながる可能性があるわけですよね、それをやはり我々として誠実に鳥取はそういうところにならないというふうに宣言させてもらった方が、これは日本全体のためにもよいのではないかというふうに思います。おっしゃるように、分かるんですけども、素行調査ができきればいいんですが、今回も実はやっているわけです。それで、医者の診断書を取ったりして、そこの審査はしているわけですね。ただ、それ以上のことを果たして何ができるかというと、担当者のちょっとお立場になっていただけると分かると思うんですが、それは陰に隠れて何しているかというのは分からないわけですよね。それで、昔は違ったんです。実は伝統的栽培者がおられて、多分それを前提に今の制度ができているんだと思うんですけど、平成14までは昔からここでこういうのを作って、種や繊維を使っていたかたがたが、免許取っていたんですね。それであれば、ある意味一定の信頼関係もありますし、別に他の目的もなくされると思うんですが、今回ちょっとそこの因果関係分かりませんが、ここでの栽培地があったことと、各地で今、逮捕が相次いでいることとの関連性があるようでありますので、我々としても厳格な対処する必要があるかなと思います。
○山陰中央テレビ 宍道正五 記者
それで、免許取り消しで速やかに伐採作業等、更地に戻すような作業は着手されるんですしょうか。
●知事
それは、今、国の方で捜査中でありますので、大切な証拠物件になると思いますから、私どもでむしろ手を出すのはいかんかなと思います。ただ、当然ながら全面的に我々は国の捜査に協力したい、国のなされることでいろいろ手間がかかったり、いろいろ課題もあれば我々は協力していきます。
○読売新聞 岡田浩幸 記者
免許を今日中にも取り消すというふうにおっしゃられておりましたけど、あまり過去に取り消し事例っていうのはあまりないと思うんですが、それは1日今日でできるようなものなのでしょうか。国との調整等は必要はないんでしょうか。
●知事
これは1種の自治事務だと言われているんですね。ここちょっとあまり言うとあとで叱られますが、自治事務とされていることの問題が実は本当はあるんですね。結局、各都道府県で判断してくださいということになってしまっています、最終的なところは。それで我々も別にこの場に至るまでに中でだいぶ議論もしてきて、法的な整合性も考えた上で今日申し上げているんですが、いたってシンプルでして、要は免許を与えるときの免許証に例えば眼鏡着用と交通安全と書いてあって、それで、眼鏡着用と書いてあるのが、眼鏡していないで運転したら、これは違反ですよと、免許取り上げますよ、それと同じでして、今回も監視が義務付けられたわけであります。それを監視していないという実態になっていると。だから、免許は失効しますよ、取り消しますよ、そういうことでありまして、法的にはシンプルに処理できるんではないかと思っています。
○山陰中央新報 原田准吏 記者
すいません。このあたりで質問終わろうと思いますが、各社ほかにありますかでしょうか。
○日本海新聞 今岡浩明 記者
先ほど知事もおっしゃいましたが、地域おこしの格好の事例だったということで、県民の方でも残念に思う動きもあると思うんですけども、明日はまた知事、東京の日本記者クラブの方で県の地域おこしの事例についていろいろ会見で説明なさると思っていたんですが、その中でもこういうかたちで智頭町鳥取県っていうのがマイナスイメージが付いたということで、質問を受けるようなこともあるかなと想像します。そのあたりについて釈明ですとか、県、智頭町ですね、マイナスイメージ払拭にどういうふうに取り組もうと思われますか。
●知事
そういう意味で熟慮の結果、むしろ大麻栽培を禁止すると、全国にはまだないことをやっていこうというふうに思いをいたさせていただきました。智頭町も今回はもう本当に残念だと、かなり町長さんも参っている感じがします。それもそのはずで信頼が完全に裏切られたかたちになっていて、地元の住民のかたがたには、本当に怒りに耐えないところだと思いますので、そうした結果起きていること、我々としても反省しなければならないだろうと思います。だからこそ、そういう意味でこの取り締りの方に重点を、軸足をしっかりと移して、犯罪防止に努めていくという姿勢をとりたいと思います。地域おこしは、実は今回の一件以上にたくさんいるわけでありまして[移住者が]1,952人引っ越してきているということからすれば、他の皆さんは、圧倒的多数はそれぞれ夢を描いてまたそれぞれの事情も引っさげて、努力をしながら引っ越してこられて、我々山陰らしく暖かく受けとめて支援しているということであります。それはなんら恥じることはないと思いますし、そのことはしっかり今後も世の中に対して申し上げていきたいと思います。
○山陰中央新報 原田准吏 記者
では、会見の方終わります。どうもありがとうございました。
●知事
どうもありがとうございました。