防災・危機管理情報


知事定例記者会見(2017年1月27日)

平成29年1月27日(金)午前10時~
 県政記者室(県庁3階)

録画配信 知事記者会見動画(約71分) ※MPEG4形式

  

1 1月23日の大雪への対応 

●知事

 皆さま、おはようございます。このたび、1月23日、24日を中心にしまして大変な大雪がここ鳥取県で記録をされました。大山におきましては2mを超える積雪でありまして、宿の2階まで雪が届くというような記録的な状況でございますし、また、このたび智頭[町]におきましては1mを超える積雪となりました。その智頭の場合は1日で降りました雪が70cmということでございまして、これも記録でございまして、それぐらい一気に雪が降り積もったということになりました。各方面に交通、あるいは農業、またいろいろな物流であるとか、観光であるとか、被害をもたらし始めておりまして、これに対する対策がこれから急速に行わなければならないわけだと思います。県としても災害対策本部を1月23日に設置をして対策にあたるなどしてまいりました。

 ただ、雪が非常に速いペースで降りまして、量的にも多かったこと、また、なかなか降り止まなかったことがありまして、これは平成22年[末から]平成23年[始]の豪雪を思わせるような、そういう状況となったところでございました。今回の対応につきましては、私どもまた総括をして今後に活かしていかなければならないことが少なからずあると思っております。そのうち、1つには道路の交通のことがあると思います。これにつきましては広島[県]にございます[国土交通省 中国]地方整備局の方とも電話でやり取りをさせていただいたり、また、東京の方に上京しまして、森[昌文]技監という、これは国[土]交[通]省の幹部、技術者のトップでありますけども、技監とも協議をさせていただきました。国交省の皆さんも今回大渋滞が起きたことにつきまして、ある意味謝罪的なお話もございましたし、それでお互いに話をしましたのは、ぜひ同じようなことが起こらないように次のことをまた考えていかなければならない、こういうように申し上げたところであります。

 そういうことで、来週中にもそういう検証の会議を始めさせていただこうと考えております。来週末くらいまでに国交省、それから私たち県、また警察も交通規制等で大きな役割を果たしますし、そういう警察であるとかさまざまな関係機関にも入っていただいて、今回のこうした交通障害の発生原因の究明、そして、それをある意味前向きに、次に同じようなことが起こらないようにするための対策を考える必要があるかと思います。今回のことの前に、平成22年、23年にやはり豪雪がありまして、その反省を踏まえて一定の措置はなされてきたわけであります。例えば、国管理の国道9号が、あの時は大渋滞を起こしたわけでございますが、その際のいろんな情報共有を図ること、それから消雪工など、あの時はトレーラーが雪で滑りまして横を向いてしまって道路をふさいだことからあのことが始まりました。それがずっと、国道9号は幹線でございますので1,000台道路でスタック[立ち往生]をされた人たちが、車が出てしまったということでありまして、その状況が2泊3日というような状態で続いてしまったということであります。

 それで、さまざまな当時も問題点の指摘がありまして、除雪の体制のこととか、それから道路管理者がそれぞれ別れていますけども、国だけでなくて県も応援できるところもあるし、そうしたことを一緒にやっていく体制でなければならんということで、情報共有を図ろうということになり、例えば、規制の情報とか、一定の情報の共有は図られ始めました。また、私どもの災害対策本部のような場合、国交省の[鳥取・倉吉]河川国道事務所も参加をするということも始まってくるなど、一定の情報の共有化はあったところであります。また、例えば国道9号と上の山陰[自動車]道と2つの動脈が当時走り始めた時だったんですね、これを活かして上の方と下の方とどちらかがちゃんと通れるようにする。ですから、片方を完全に除雪をして、それで片方の方を止める、除雪中は止めておくと。それを今度上と下とを入れ替えるわけでありますけども、それをこう下の国道9号と山陰道それを結ぶインター線のような県道、これらが一致協力をして車回しができるようなそういうようなことを当時考えて、現実にもこの考えかたを適用することによって雪による渋滞を免れた大雪も平成23年の豪雪直後にもございました。

 こんなようなことをやったり、ネクスコ西日本(西日本高速道路株式会社)さんとも[NEXCO西日本と鳥取県の包括相互]協定を結びまして、上を走る米子[自動車]道、それから下を走る私どもの国道、これの雪によって交通が閉ざされた場合には、例えば有料道路ですけど、上を通らせるとか、逆もまた真なりでありまして、下の方でしっかり引き受けるというようなことをやる、こんな協定も結んだりしてきました。それで、今回米子道がまず最初に止まったわけであります。それで米子道についてはネクスコ西日本さんの方が除雪されている下の方でできるだけ交通をがんばって確保して、それで深刻な交通途絶ではございますけど、これも長引きまして2日以上かかったんですかね。ネクスコさんでもかなり長い時間帯がかかってしまった。それから東の方、またその他にも人形峠だとかあちこちでスタックが発生しました。また、山陰道でもスッタクが発生をしてそれを除去してということが繰り返されて一時的な通行止めも起きました。

 特に全国でも報道されたのが東側のところでございまして、智頭町が先ほど申しましたように、歴史的な大豪雪ということもあり、次から次へと降る雪の中、除雪作業が思うように捗らない。また、車が流入するということになってしまったわけです。この状況ですね、これから分析をして何が問題点であるかということを明らかにしていきたいというふうに思います。ざっと私が今回見ている中で、また私どもの県庁の中で認知し得ている状況から、少しタイムラインを追ってみると、まず1月23日でありますけども、これ、私どもの方で対策会議(大雪に係る鳥取県災害対策本部会議)をやったりしました。それで、確か[午後]3時か4時、その時にネクスコ西日本が通行止めになっている状況が報告されたわけでありますが、その後に鳥取[自動車]道でスタックが発生をしまして、これが[智頭]福原のバス停のあたりでございますけども、 [午後]4時55分にここが閉鎖をされて智頭から県境のところまで通行止めということになりました。

 この時に、実は本来は前の時の反省で情報共有を図っているわけでありまして、1つのエチケット的なことからすると、1時間ほど余裕をもって通行止めする前に通告をするということで、その周りで例えば代替路を背負わなきゃいけないところの雪かきをするという、そういう猶予期間が与えられるんですが、この時は県に伝えられたのが[午後]5時5分でございまして事後になったわけですね。もし、ある程度早めに入っていれば実は[国道]373号は何度も除雪をしていまして当時は通行できていたわけですけれども、ただ大型のトラックが行き交うようなことは通常あの道はございませんで、それをやろうと思いますと、ロータリーと言われま大型の除雪機を入れてきちんとかいて、それで備えること、あるいは警戒態勢をもってこちらで引き受けるということがあるはずなんでありますけども、そこが上手くできてなかったということになったわけであります。

 それで、車がどんどん入ってくるわけですね。先ほどのロータリーは、これ[平成]22[年]、23年の豪雪のあと、県内で数を増やしていまして八頭地域にも3台配備をされていましたので一定程度は働く可能性はあったところでございました。ただ、それができる前、つまり普通の除雪をした状態でトラックが、大型トラックが入ってきてしまった。それで[午後]6時半に車トラック同士の行き交いができない箇所が生じてしまった。これが昨日[1月26日]まいりました大内のコミュニティセンターの付近なわけでありますけども、そこは直線のところでありますし、あれ以上にもっと狭いところがあるんですね、[智頭町]駒帰の方に行きますともっと除雪しても狭くなってしまうところがあるんですが、あそこは直線ではあるんですけど、ただ大型トラックが2台行き交えるというためには、それ相当の除雪を準備しておかなきゃいけないところだったかもしれません。ただ、そういう状態で入ってきてしまって、スタックが始まり始めた。それで、列が長くなりかけてきたわけでありまして、実は私どもも[午後]8時ごろには[国道]373[号]への流入規制をすべきというふうに考えたんですが、鳥取自動車道を管理する国の方では[国道]373[号]を止めるなということになりまして、結局、それを受け入れざるを得ない、ちょっと力関係もありますから、それで、なかなか止められないと。

 私も真夜中ぐらいから、何度か、これはちょっとまずいということで、このままだと平成23年の豪雪と同じことになるといって、現場の職員ともだいぶ話をしたんですが、例えば、[国道]53号の方をちゃんと迂回路にして、それで、黒尾峠の方で、当時はまだ流れていた状況もありますから、本来はそういうところに大きなトラックなりなんなりを回していく必要があるわけでありますけども、それをやるべきでないかとか、また県として、今こういう状態なんで災害対策基本法を発動すべきだとか、あるいは自衛隊の出動ということも考えなければならないとか、そういうようなことを現場の方にも申し上げて、それで、現場の方で人が見に行ってちゃんと把握をしなきゃいけないとか、いろいろと対策を取ろうとしたわけでありますけども、ただ、現実問題としては、[国道]53号通すことは、国はやっぱりできないという話になりましたし、どんどん止まって、入ってくるものがあると。それで、我々としては通行規制を事実上かけるということで対応しようとしたわけでありますが、その朝の段階では200台ぐらいになったということでございました。

 それで、これを1台、1台いったん外に出して、それで、渋滞の先頭車両までどけた上で除雪をするということで、もう1回再開ができるわけでありまして、それをやったのが[1月]24日のことでございました。それで、これが終わりまして、今度通れるということになった時、[1月]24日の夕方5時に、国交省さんの方で鳥取道再開ということを決められたわけでありまして、それで、その直前の災害対策本部でも、その旨の報告は鳥取の河川国道事務所の方から、あの場でも皆さんもおられたと思いますが、発表もあったわけです。実はその前から鳥取道再開をあてにしまして車が集まってしまった。それで、鳥取インターチェンジのところが[国道]53号でありますけども、この[国道]53号が大渋滞をして、その大渋滞が、これがさらに[国道]373[号]の方に延びてきたわけです。ですから、下り路線の方はもう渋滞が、先が混んでいますから[国道]373[号]もその意味では下りは止まってしまったということになったわけですね。

 それで、国交省さんは夕方5時に再開をしたわけではありますけども、ただ、再開してすぐ、今度鳥取のランプに入るところで、車両スタックが発生してしまい、それで、鳥取道の再開はしたものの実際には車が通れないという状態になってしまった。そこに車が入り込んでいますので、これで、その後鳥取道の再開が大幅に長引いてしまったということです。それで、私どもの[国道]373号はその時点ではかなり雪かきも進んでいまして、それで、岡山県の応援なども得ながら通れる態勢を作ろうということにしていたわけでございます。これが、私どもが感じているタイムラインでございます。それで、見えてくる課題、これからまたいろいろと分析していきますけども、道路管理者はそれぞれ分かれているわけでありますが、[平成]22年、23年の豪雪の時に情報共有して一緒にやろうということになったわけでございますけども、その後、鳥取自動車道が全線開通をしてきて、それで、東部の方で交通体系も変わってくるんですが、鳥取自動車道の管理されている鳥取河川国道事務所と、私ども鳥取県側と、あるいは県警も含めて、その前を反省して、国道9号の[立ち往生の]時に考えたような、それと同じようなことが十分できていたのかなという印象はあります。もう少し、もっとこう連携プレーをしっかりとしておれば、今回のような事態の発生には至らなかったのではないかな、少なくとも、ある程度はどうしても相次いでスタックは発生したと思いますが、長時間化することを回避するためにはもっとやりようがあったのでないかなということがあります。そんな意味で、1つはそうした連携のあり方ということは課題になるのかなと思います。それでまた、ハード面でも、前回(平成22年末からの豪雪)はあの後消雪工を一部入れたり、それから現実問題としては山陰自動車道をやっぱり進捗させないといけんということで進捗をさせていったわけでございます。

 私どもの感じるところでは、最初にこの不通が非常に長時間にわたって起きた米子道、それから今回も長時間にわたって不通になった鳥取道、それで、ここにどうしても大型車両の交通が集中しますし、それが通行が途絶されるということが長引いたわけでありますが、その原因の1つはやっぱり雪を捨てる場所がないわけですよね。それで、対向2車線のまんまずっと長い間放置されてきた区間がずっと続いているわけでございまして、これがやはり解消されることが1つの方策にはなり得るわけであります。仮に4車線であれば、1車線は確保して、あともう1車線は雪捨て場にできるわけであります。しかし、対向2車線ですと雪捨て場がないもんでありますから、除雪が非常にやりにくいということになります。もちろんトンネルがありますから、トンネルのところは目立った除雪はしなくてもいいということになるかもしれませんが、トンネルを出たところについては、これはやはりどうしても除雪がいりますのでそういう問題が発生をする。

 また、今回は結構高いところ、前(平成22年末からの豪雪)の山陰道(国道9号)と違いましてやはり高いところでありますから、実は智頭のトンネルの入り口付近などでもやはりスタックが起きるわけですね。それはやっぱり凍結があって、トンネルの中、トンネルのところでも発生し得るということになります。ですから、いろんな対策がハード面でもあってもいいんではないだろうか、もちろんすぐできることもあれば、すぐできないこともあるだろうと思います。これは私どもの[国道]373号というところでも同じようなことはあり得るわけであります。そういうようなことをこれから胸襟を開いてやっぱり膿を出していく検証が必要ではないだろうか。山陰で2回にわたりまして同じような渋滞が発生をしたわけであります。前(平成22年末からの豪雪)の1,000台から比べると規模は小さめかもしれませんけれども、ただ、県民生活に与える影響とか、特に私どもからしますと、せっかく[鳥取県]中部地震の被害を何とか乗り越えて風評被害脱却を目指していたのに、また新たな風評被害の種が生まれてしまったんではないだろうかという、非常に悔しい気持ちもあるわけでございます。

 ですから、そうした対策をやはり未来に向けては考えていく必要があると思います。それで、こういうことと併せまして予算的措置が必要になります。そこでまず速やかに、2,000万[円]程度予備費を執行しようと思います。そのうち、今ちょっと数字の精査はしているところでございますけれども、昨日[1月26日]も参りましたが、やはりビニールハウス、それから育苗施設といったところの雪の重みによる倒壊があります。智頭の方ではJA[鳥取]いなばさんの稲の苗を3月から使うところ、そういうハウスがありますけども、これが連棟式のものでありますが倒壊をしました。それで、実態としては連棟式であるから雪が溜まるわけでありますので、実はその連棟の間に隙間を作って、わざとですね、それで雪が落ちるようにしているわけでありますけども、ただ落ちる量以上に降った量が半端じゃなかったもんですから、結局屋根の上に雪が残っていて、それでもう大規模に倒壊してしまったというようなことがございました。こういうハウス被害が、今我々が把握しているところで90棟あります。

 それで正直申し上げて、JAさんだとか関係者の話を聞いていくと、おそらく100棟ぐらいにはなるのかなというふうに思われます。それで、そのうち、これから災害対応としてそれを復旧していくということになりますが、急ぐものと正直まだ着工できないものとございまして、その辺をいろいろ考えていきますと、だいたい7,000万[円]ぐらいですね、おそらく経費がかかるんですけども、そのうちの2割程度、1,500万[円]見当ぐらい、こうしたところにつきましては予備費でまず立てておいて、それで残りについては[平成28年度]2月補正予算で議会に提出をし、これ3月の初めに成立をお願いをするわけでありますが、そちらの方で後追いで予算を付けていくということがあろうかと思います。それで、これビニールハウスとか、育苗施設とか、それから畜舎でありますとか、堆肥舎、こうしたところで被害が確認をされ始めています。

 それで、これらに対する対策として、まず速やかに対処すべきものをやる。また併せて[農業]近代化資金だとか、[果樹等]経営安定資金といった農業融資があります。それで、これを無利子化して貸し出していくと、それによって今回の被害を乗り越えていく資金需要を作っていくということです。こうしたところで大方100万円ぐらい。さらにはまた、そうですね、今回の[白]ネギの葉折れ被害がある状況になっています。もちろん今後の生育がありますから、今後の生育の中で解消されたり、出荷の仕方で工夫できるところもありますのでまだ何とも言えないところでありますが、とりあえずはこういう被害などを想定しながら販売促進の対策を取る必要があるだろうと。それで、これも3月を待っていられないと思いますので100万円ほど考える必要があるのかな。またこのほかにも、今回物流が止まりまして、これが経営に対する影響を与えるとか、それから観光施設にもやはり雪害での風評被害的なことがあったり、現実にもお客さんが交通障害によって、途絶をしてしまって来られないということもございました。こんなような融資の発動もあります。それで、これ現計予算で対応できれば対応したいと思いますが、1.43%の利率によります特別の緊急融資(地域経済変動対策資金)を、これを2月の頭ぐらいには発動できるように手続きを取りたいと思います。

 こういうことなど当面するところで、予備費で2,000万[円]組んだり、また現計予算を活用する、これを今、庁内の方で取りまとめを指示をしたところです。それで、さらに[平成28年度]2月補正予算、これを[平成29年]2月県議会に提出しますが、その中で先ほど申し上げた[ビニール]ハウスなどの被害の残り分であるとか、それからそのほかのハード、ソフト両面にわたる対策、これらを計上していくことになるかと思います。風評被害対策なども長引けば、そうしたところで考えていく必要もあるかもしれません。震災(鳥取県中部地震)の対策とある程度オーバーラップしてくるとは思いますけども、この辺を機動的にやっていかなければならないと思います。また[国道]373号が今のままでいいのだろうかと、今回のことを踏まえて、先ほど申しましたように国や警察との共同の検証機関を設けますけども、それとは別に[国道]373号のハード面、ソフト面を中心とした検証経費を100万円ほど予備費で考える必要があるかな、こんなことでありますので、当面2,000万[円]の予備費、それから[平成28年度]2月補正予算を中心に今回の雪害対策、これを考えていく必要があると思います。今、[県]庁内の方で取り急ぎ取りまとめをしているという状況でございます。




2 鳥取県の中部地震からの復興 

●知事

 [鳥取県]中部地震対策でも、今日[1月27日]この後、[倉吉]未来中心の小ホールが再オープンをするなど一歩一歩進めてまいりたいと思いますが、そういうことなども含めて、[平成29年度]当初予算も編成をしていかなければなりません。[平成29年度]当初予算の編成作業に今、着手したところでございまして、今日[1月27日]の段階ではまだ多くを申し上げることはできませんが、大体3,400億円台の予算になろうかと思います。去年[平成28年度]も3,400億円台でございまして、それより規模がやや小さくなるかもしれませんし、同程度になるかもしれませんし、その辺3,400億円台の半ばから後半というあたりを、今、最終的にこれから調整していくのかなと、今さまざまな予算の考え方、[県]庁内で聞いているところでありまして、積み上げていくとそんな状況であります。

 それで、そういうふうな中で、問題となるのは財源の方でございまして、[地方]交付税とそれから臨時財政対策債、この両方合わせたところがおそらく1,500億円程度になるのかなと。ですから、あんまり大きく踏み出せない状況がございます。ですから、その中でいろいろと工夫をして予算編成をしなきゃいけないという構図になりそうでございます。




3 地方公務員管理職に占める女性割合第1位 

●知事

 先般は鳥取県の方で2つ総務大臣の表彰を受けることが決まりました。1つはまんが王国とっとりでございますし、もう1つは、これは[琴浦町]赤碕の方でされております鳴り石の浜[プロジェクト]でございます。こうしたことで鳥取県の地域づくりが先導的なものが認められてきているのはありがたいことだと思います。それで、併せて内閣府からこのたび発表をされました男女共同参画、女性の社会参画についての中に、都道府県庁で働く職員の[女性]管理職の割合についての状況が公表されました。本県は、内閣府の統計データの算定によります17.9%の[女性]管理職でありますが、ついに東京都を抜きまして東京都、そして3位が富山県なんですが、鳥取県が女性管理職割合はトップということになりました。ポスト(役職)が少ない中で、こういうような工夫ができたこと、これは私どもとしても自信にしたいと思いますし、こうした方向性を今後も進めていきたいというふうに考えております。



4 エアソウル米子ソウル便の搭乗率等  

●知事

 今、これから、海外との交流も図っていく必要がございますが、アシアナ[航空]便を継承したエアソウルでありますが、過去最高の旅客を1月集めることになりそうでございまして、今のところ77%台の搭乗率を見込んでいます。これは全国的にもエアソウル路線の中でもいい方になるんではないかと思います。ですから、そうやって地震の対策をかえってバネにしてプラスに今結びつけつつあるかなと思います。香港につきましては、このたびブロガーを呼んで、人気のブロガーによる取材をするなど、活性化も図っていこうとしています。



5 国際経済変動への対応  

●知事

 そういう中、[アメリカ・]トランプ大統領が毎日のようにコメントを出されては世界が震撼しているわけでありまして、今朝[1月27日]がたもメキシコとの[首脳]会議が中止をされるということになったと。これはメキシコの大統領の方でも、今とても会える環境にはないということになったわけでありますが、こういうことなどが続いております。
今日[1月27日]から、先般申し上げました国際経済の激動に対する[地域経済変動]対策資金、この融資がスタートをすることとなりました。私どもとしても、今年[平成29年]1年いろんなことがあると思いますので、十分に経済や社会の状況を見て対策を取ってまいりたいと考えております。




6 インフルエンザの流行など  

●知事

 インフルエンザが流行し始めまして、注意報レベルになりました。また溶連菌(A型溶血性連鎖球菌咽頭炎)によります感染も広がっていまして、これは警報レベルになってきております。やはり雪とともに寒さも増してきております。県民の皆さまにはくれぐれも健康にご留意をいただきたいと思います。



7 選抜高校野球への県勢出場への期待  

●知事

 今日[1月27日]はどうなるか分かりませんが、[第89回]選抜[高校野球大会]の高校の発表があるということであります。今、21世紀枠でこのたびの[鳥取県中部]地震でボランティアとして頑張った倉吉東高[等学]校もエントリーされているところであります。どうなるか分かりませんが、もし選ばれれば、震災を受けた被災地には大きな励みになると思われますが、その選抜に選ばれることをご期待を申し上げたいなと思っております。私の方からは以上です。



8 大雪による大規模渋滞発生への対応に係る検証 

○朝日新聞 柳川迅 記者

 各社、質問をお願いします。


○山陰中央新報 原田准吏 記者

 すみません。雪の関係の検証会議の関係のことなんですが、ちょっと確認をさせてもらいたいんですけど、要は、今回の課題だったのが、事後連絡だったというところが1つあるかと思うんですけれども、これは、例えば国交省の、多分、中国地方整備局かなんかと協定か何かを結んで、その1時間前に連絡とかっていうのをきちんとやっていたのか、それとも何か申し合わせ程度の話だったのか、どんな感じでしょう。


●知事

 これは1つのエチケットといいますか、ルールとして道路管理者間での連絡体制というものは従来はありました。今回はかなり異常な状況が続きましたので、そこがうまく、そうしたエチケットどおりには進んでなかったのかなということであります。それで、これはまさに[平成]22、23年の豪雪のときも課題としてございまして、今回もそうなんですが、なかなか、国の方で管理されている道路の情報が、災害対策本部に入っていただいていまして、そこで、その本部の中では一定の情報をお知らせいただけるわけでありますが、タイムリーに情報共有ができているかというと、必ずしも今回はそうでなかったのではないかなと私どもは感じているところがございます。

 ただ、これ、いろいろと今後、要は未来に向けての検証ということだと思うんですね。正直申し上げて、皆さん不眠不休で、もうそれこそ追われるようにしてやっていますので、誰がどうということではないだろうと思います。むしろ、今後のことを考えると、もっと連絡体制、例えばこういうルールを作ってみてはどうだろうかというのを明確化するとか、また、その際に、正直申し上げて、地元の人から言わせても[国道]373号、昔と違って鳥取自動車道になって大型トラックがバンバン行き交うようになった無料の高速道路でありますので、ルート的にこちらを流れてくる九州や大阪方面の車もだいぶ増えているわけです。ですから、かつて[国道]373号があり、[国道]29号がありという状況とは違って、そこに多くの、全国の大動脈の一翼を担うところになってきている。それで、[国道]373号自体は山間をくねくね曲がりながら行く山間道路でありまして、正直そんな、大型車をバンバン通すのはおかしいじゃないかというご意見は地元にあると思います。

 ですから、迂回道として使っていただくにしても車両の制限をかけるとか、[国道]53号もございますし、黒尾峠を抜けていくルートもありますし、それから、大きな流れは関西と九州方面というような、特に大型トラックの場合はそういうルートでありまして、そうであれば[国道]29号とか[国道]9号とか、今回活きていたルートがあるわけですね。それで、こちらの方へのいわゆる広域迂回路という設定、こうしたことも真剣に考えられていいんではないだろうかなと思います。こうしたことをお互いに道路管理者同士で連絡を取り合いながら、実状に応じてセットしていくという体制づくりが必要かと思われます。また、ある程度こうシミュレーションしてみて想定としては、こういう場合はこういう迂回路設定、そのためにはこれだけ迂回路を引き受ける方で準備をする、そのためにはこれだけの時間を取って通行止めをする。これ、それぞれにとってなかなか難しい問題が入っているんですけども、実際スタック車両が出て並び始めたときに、もう今回の直轄さんがそうですけど、止めたいわけですよね。それで、私どもであれば[国道]373[号]もこんなになって渋滞始まって、さっきまでは通っていたんですよ、さっきまでちゃんと除雪して通っていた車が大型車両の行き交え問題で止まってしまって、それでだんだん列が伸び始めた、止めたいと。それで我々止めたいと言っても向うは止められると今度うちの方に、例えば向こうで管理する[国道]53号とかそっちの方に負荷がかかりますから、止めてくれるなと。

 それで、これ正直申し上げてナンセンスな気がするんですけども、ただ災害時っていうのはそういうことで、なかなか意思を取りまとめるのは難しい時があります。もう、ですから予め事前にルール設定して、こういう場合はこういうことでお互い痛みを感じながらでもしっかりと対応しましょうと、それで1つの方策としてはもっと国直轄の中で持っておられる広域ルート[国道]29号や[国道]9号というのも活用することも考えられるのかなというふうには思います。ただ、これ私どもの意見でございまして、いろいろと皆さんそれぞれのご意見がありましょうから、そういうのをぶつけ合うような検証会議が必要だろうということです。


○日本海新聞 北尾雄一 記者

 今、29号の広域迂回ルートの設定ですとかにもおっしゃいましたけども、今回もその25日の午前中になってようやくそれをされようとしたところで、もう鳥取道も全通したということでその必要は結局なくなったわけですけど、こういった対応がもう少し早く取れなかったのか、それから先ほど力関係ということでおっしゃったんですけども、その力関係、国と県の力関係とおっしゃいますが、ただそれぞれ管理者っていうのは、やっぱりそれぞれの道路を管理する責任があるわけで、その力関係ではなく、やはりそれぞれの立場で、交通が円滑に進むように、ここはやはり考える必要があったんじゃないでしょうか。そのあたりいかがでしょうか。


●知事

 力関係という言葉はちょっといろいろあれがありますのでちょっと撤回させていただきたいと思いますが、現実問題としてはそういうやりとりがあったということでございます。やっぱり大局化に基づいて本来であればこうやってここを開放し、ここを通すとか、それからここは通行止めにしてこの際しっかりとかなり高度な除雪を行おうとか、その辺のこう言わば面的、あるいはある程度広域的な対応っていうものが必要だったんだと思います。それで[国道]29号っていうのもそれもあり得るわけでありますけども、うん、そのことを大分、当時実は24日ぐらいから大分国とやりとりもした中で、あちらもそうだなということになったのが実状なんですけども、ただ、そういうことがもっと早く、例えば想定上できていればすんなりとそういう話にもなり得るんだろうと思うんですよね。

 それで、森技監とも国交省でお話をしましたけども、森技監さんっていうのも元々近畿地方整備局の人ですから、中身よく分かっていまして、それは[国道]9号も[国道]29号もあるわなということですけど、なかなか現場でとにかく今、道路が止まってしまってどうしたらいいか分からないとなると、皆さんそれぞれなかなか頭が回らなくなることがあるわけでありまして、その辺は今後について、課題として、教訓として、新しい方策を考えておくということもあるのかなと思います。基本的にはどこかの道路管理者が優先するというものでは、これは制度上ございませんので、やはり大局的見地で物事を動かしていかなければならないわけでありますが、ただ、それぞれの道路管理者にそれぞれの権限が与えられているのも事実なんですよね。それで自分はこう決めたというと、梃でも動かない人がいれば、梃でも動かなくなってしまう。だから、そこのところは全体を考えて協調するべきなんだろうと思うんです。

 それを実は[平成]22年、23年の[豪雪]時に話し合って、現に昔であれば災害対策本部に向こうの人が入ってくるということもなかったですし、一定の情報共有ということもなくて、それで、私ども当時、[平成]22、3年のころはもう要は倉吉の河川国道[事務所]に電話するしかなかったわけですよね。今回、何やっているかというと、私ども実はリエゾンが出ていまして、鳥取河川国道[事務所]の方に人を張りつけたわけです。それで、情報共有をある程度図ろうということをしたんですが、こういうことはできていたんですね。また、向こうは向こうでうちの災害対策本部に入っていまして、それで、一定程度の情報共有はできるんですけど、その情報共有が意思決定やオペレーションの共同化までは至ってなかったということではないかなと思っています。


○日本海新聞 北尾雄一 記者

 それから、今回、情報の出し方にもやっぱり、情報の出し方にも課題を残したと思うんですが、その鳥取道が智頭まで開通したということで、やはり集中してしまったことがあり、それで、智頭インター付近で渋滞したりですとか、いうことがあったと思うんですが、その広域の迂回路設定も含めて、そのあたりも検証する必要あるんじゃないでしょうか。


●知事

 そこもおっしゃるとおりで、要は迂回路なり誘導の仕方、これが大事だと思うんですね。それで、幸いなことに以前と違って、とにかく[国道]373[号]しかないとか、[国道]29号しかないとかいう時代ではなくなってきているわけでありまして、特に通過交通、生活交通の皆さんはある程度、ここを通らなければいけないという人いますけども、通過交通についてはよそへ振り分けることによって、特に交通負荷の高い大型車両、こういうものは変わってき得るわけであります。その辺は今回、前の時はまだ山陰道も十分通っていない時代でありますが、今回はそれに比べるとここ6年かけて状況も変わってきていますから、それが活かされるようにならなければいけないと思います。改めてもう一度一から点検し直す、ゼロベースから共同関係、連携体制というものを整える必要があろうかと思います。

 今回こういうスタックは、私どものところに限らず全国各地でも起こったんですけども、ただ、私どものところ、ちょっと私も非常にじくじたるところがありますのは、せっかく[平成]22、23年のとき、だいぶ我々も国と交渉したりして、当時、二度とこういうことを起こすまいと動き始めて、現にあのとき渋滞した箇所は今回問題なかったわけでありまして、そういうようなことを一歩一歩やってきたのに、また別のかたちで起きてしまったこと、これがやはりもう繰り返されるべきではないと強く思います。ですから、あの渋滞が解消に向かい始めたときに、中国地方整備局に電話させていただいて、丸山[隆英 中国]地方整備局長とお話をさせていただいたり、東京の方でも国交省の幹部とお話をいたしましたが、そういう中でも、ぜひ検証させてくれと、それで今後対策を共同で作ろうというふうに申し入れをしました。これについて国交省側は応じる考えでございますので、この際、いろんな経緯はあるにせよ、今後のことに向けて活かしていかなければならない、対策をもう1回取り直すということをしたいと思います。




9 災害時の情報発信(ヤフーとの連携) 

○日本海新聞 今岡浩明 記者

 確認なんですが、前回の豪雪踏まえて、山陰道と9号についてはある程度シミュレーションはできていた。ところが、鳥取道ができてからについて、県東部側についてはそういう想定であったり、国との話し合いとかいうのが不十分だったということなんでしょうか。


●知事

 私も今回、対策の渦中にあってちょっと思い当たっていましたのは、前は、山陰道ができた時、その山陰道を活かしながら[国道]9号の同じような渋滞を起こさないためのシミュレーションなり、訓練なり、それから情報交換のやり方についてだいぶ話し合ったんですよね。それで、今回鳥取道ができて、また鳥取西インターまで続いたり、また順次延びてきていますが、道路管理者は事務所が違ったりしまして、必ずしも同じ道路管理者でない、そこの中でうまく訓練なり、シミュレーションなり、それから、そうした約束事なりができていたかどうか、開通したことをお祝いしただけで若干終わってしまった感があるんですね。その辺はやはり
 その辺はやはりもう1度やらなきゃいけないかなというのが1つであります。それで、それから先ほどちょっと北尾さんの方からおっしゃられた情報の問題、情報発信の問題があるということでございます。これ今できることをいろいろとちょっと緊急に考える中で、ヤフーさんと協定を結ぼうと、できれば今月中に結ぼうと今動いております。それでヤフーさんではアプリとして、災害のアプリがあって、これが750万人がダウンロードしているということなんですね。私ども今、前回の22、3年のときの反省で実はトリッター[県ホームページで防災情報などのツイッターをを閲覧できる仕組]というのを作ったんですね。それで、トリピーなぜそれ作ったかというとあの時の豪雪の時にSNS上、当時はまだ今ほど発達してないんですけども、SNS上で、ここで車が止まっとるとかそういうのが画像と共にネットに出てきたわけです。

 それで、それが結構我々も役に立ちましたし、実際ドライバーの皆さんにもここ行ったらいかんなあというのは見えたわけでございます。それで、そういうことをもっとちょっと広げる必要があるのかなと。例えば今、迂回路でこっち行ってくださいというのを多くの人に伝える手段をいろいろ考えなければいけませんけれども、そういう時に防災、今のトリピー[のツイッターのフォロワー]が、あれが2万人なんですよね。750万と全然桁が違うわけでございまして、そういうヤフーさんの方の防災アプリの活用だとか、それから今回実際スタックして動けなくなった人、それで、町の方で用意されたのは総合センターという避難所であったり、中学校や小学校も同様に開放されました。また、地元で大内のコミュニティセンターが自主的に避難施設として機能してくださった。こうした情報なんかもそういう中で扱っていただけることになりますので、これは地図情報としてヤフーの地図の中で。

○日本海新聞 今岡浩明 記者

 ここの区間止まっていますとかこう色か何かつけて。


●知事

 そうですね。そうです、そうです。あれにうちの情報が出るようにした方がいいんじゃないだろうか、これ今協定を緊急に結ばせていただいて、今月中にまず方向性出して、詳細詰めなければいけませんけど、動きだそうかなと思っています。それで、こんなようなことなど、できる対策をやっぱり組んでいかなければいけないと思いますし、前の時よりもやっぱり世の中進化していますから、道路網の在り方も変わっていますし、そういう通信環境も変わっていますので、その辺を織り込みながら対策を作っていきたいと思います。






10 除雪方法・積雪時応援体制の検討 

○日本海新聞 今岡浩明 記者

 もう1つ、基本的なことなんですけども、スタックの問題ですが、その雪かき自体のやりかたも考える必要があるんじゃないかと思うんですけれども、鳥取県内見ると、どうしても雪が路面に残っている状況なんですよね。それで実際ドライバーとしても走りにくい、そこにどんどん雪が積もっていくという状況です。一方、近隣で兵庫県の北部但馬の方を見るときっちり路面が見えるまで雪かきするようにしているということで、これは非常に走りやすいという面があるんですけども、そのあたりのやりかたですとか、県として今までどういう考え方でちょっと臨んでおられたのかというのがわからないんですけれども。


●知事

 たぶんその近畿地方整備局と中国地方整備局とでは若干やりかたも違った面もたぶんあったんだろうと思うんですよ。それで、1つには私も向こうのことはよく体験もして、向こうで勤務したこともありますんで知っているんですけど、あっちは結構消雪するんですよね、[兵庫県]豊岡市内であっても、また[国道]9号山越えて向こう行っても。それで、そうすると幹線路が結構いいかたちで作用しますし、あともう1つ、今の雪のかきかたの問題もあるかもしれないと、これもご指摘ありますので検証するのかなと。実は鳥取県内でも昔本当にこれよくネタ話的にいうわけでありますけれども、火花が出くらい路面を擦りながらでも除雪を前はしとったと、それで、今若干残るんですよね。それが今度アイスバーンの原因になると、これはどっちが正しいのかよく分からんですけども、ただ流儀が若干鳥取県内でも昔と今と変わってきている。

 それからあと、大切なことの1つは応援の仕方を考えなきゃいけないかなということですね。それで、今の雪の降り方は集中豪雨で、例えば一気に洪水が限定的に、地域限定で起こる。だから時間雨量100mmみたいなかたちで起こる。あれが雪版で起こっているわけですね。それで、その雪雲がどんどん供給をされてくる量が、たぶんちょっと違いが出てきていて、ですから、どこでものべつ幕なし降っている状況とはちょっと違っていて、要はあそこだけ大変だけども、雪雲があんまり通らなかったところはあんまりない。そうすると、ちょっとエリアを越えた応援をもっとしなきゃいけないわけですね。それで、最近これ、うちの県内に限らないんだろうと思うんですけども、応援が若干そのやりにくくなっている1つが、要は業者さんとの委託関係があるわけですね。それで、ここのエリアはこちらの事業者さんで、ここのエリアはこちらの事業者さんでというようなことで契約をしながらかいているというのが、今、もう主流になってきているんですね。それで、そうするとこちらとこちらとで応援をするということが、簡単にはできない仕組みになってきています。ですからその辺がやっぱりそういうふうに契約関係も変わってくる中での応援体制、それから集中投下のやり方、この辺もやはり工夫も必要になってくるのではないだろうかなと思います。


○日本海新聞 今岡浩明 記者

 それは例えばこの地区だけに降った場合には他所からも入ってもらうとかいう契約を結ぶ、新しく結ぶとか。


●知事

 そうですね、だから契約の仕方だとか、やっぱり契約なので簡単ではないんですけど、もちろん私どもは結構災害時、元々建設業協会と応援協定もありますから、対応はある程度してくれるんですけども、そうは言っても決め事の世界でありますので、やっぱり契約段階から何か考えなければいけないかもしれません。


○日本海新聞 今岡浩明 記者

 それから、先ほど、消雪装置、融雪装置の話もちらっと出たと思うんですけれども、県内で大山に上がるところには確かあったような、あれは温める方式でしたかね。どっちだったかな、ちょっとはっきり。


●知事

 あれも、ロードヒーティング[融雪装置]かもしれませんけど、あそこ一部、[県道米子大山線の大山町槇原]駐車場のところまで[等]は。


○日本海新聞 今岡浩明 記者

 一部そういう区間があったと思いますけれども、例えば今の話、どうしても雪が多くなる峠道あたりに、そういう装置を設けるとか、予算的には難しいのかもしれませんけども、検討されたりということはいかがでしょうか。


●知事

 私、だからそういう意味でさっき[国道]373号の、今回[国道]373号の機能がひょっとするともう、やっぱり昔のどおりではないかもしれませんよね。変わり始めているんであれば、そうしたハード面も含めた対応というものを検討するべきかもしれません。今、消雪[工]、どこもないわけじゃないです。[国道29号 若桜町]つく米の方とか、それから地元と協力しながら[国道]9号の[鳥取市]青谷[町]のところに作ったとか、[鳥取市]気高[町日光]もあのあと、ここはそれこそ豪雪の後だと思いますけども、やったりとか、いろいろと今、消雪[工]も[平成]22、3年の豪雪もあって増やしてきているところではありますけども、この辺、今回は[国道]373号についてもそうした対応も含めて考えてみようということです。



11 関係機関との連携について 

○NHK 木庭尚文 記者

 先ほどおっしゃった道路管理者と、道路管理者が県、国とわかれて一体運営、一体のオペレーションが出来てなかったということですけれども、今後その一体運営だとか、一体となったオペレーションをやっていこうというふうに県から呼びかけていくお積りというのはあるんでしょうか。


●知事

 それを、だからお願いしたいと思っています。ただ、実は法律に基づいて行政って動いていまして、この辺は杓子定規な役所の厄介なところなんですけども、一応、道路管理者はオールマイティなんですよね、自分の道路については。それで、他所の道路についてはナッシングなんです。何の権限もないと。それでその中で、そこが実はその一つの傘の中で、我々一緒に動きますよっていうにはなってないわけであります。だけど、それを乗り越えないと、こういう問題解決しないわけですよね。それで、我々も過去の経験の中で一部、情報共有をしたり、災害対策本部への出席とか、我々からあちらの事務所に人を派遣して情報共有を図るなんていうのを、こんなこともたぶん他所ではできてないことではあるんですけれども、これではまだ十分ではないのかもしれません。

 要はこういう事態が起こったときにどうやって合理的な意思決定をトータルでやっていくかということなんですね。これがいわばそれぞれの現場が自分のところの何とかしなきゃいけないで動いているということになりますと、結局そのベクトルを掛け合わすと一歩も進まないということになってしまう。この辺を解決しなきゃいけないということだと思います。そういう意味で連携強化を強く求めたいと思います。





12 ヤフーとの協定による情報提供 

○山陰中央新報 原田准吏 記者

 先ほどのヤフーとの協定の話で、これは県とヤフーが協定を結べば県内のすべての道路が通行区間がどこが駄目とか分かるものなのか、やはり国とかそれからネクスコさんも含めてやらないといけないのか、どっちなんですか。


●知事

 だから、そこの情報共有の仕方、ヤフーさんを絡めながら、それはちょっとまだ十分これから話し合わなければいけませんけれども、方向性としてはそういう地図情報との組み合わせ、これにどこまで誰が情報を入れて載せるかっていうところは、まだ詳細の詰めが必要でありますけども、できるだけプラクティカル[実効的]なものにしなければいけないと思っています。それで、今月[1月]中にというのはそうしたことをやりますよという協定を速やかにまとめたいということです。


○日本海新聞 今岡浩明 記者

 すいません。それは実施するまではやっぱり準備期間がかかるということなんですか。


●知事

 うん、そうだと思いますね。ちょっとヤフーさんとは、要は原則合意をするということですかね、今月中に。それで、たぶんシステム設計が入ってくるんでしょう。そこらがありますので合意したらすぐできるというわけでは残念ながらないと思います。だから、雪でいえば来シーズンからということかもしれませんが。





13 大雪による孤立集落への対応 

○NHK 木庭尚文 記者

 よろしいですか。ちょっとかなり抽象的な質問になってしまいますけれども、今回373止まり、53も止まり鳥取道も止まって、それで鳥取の方からも智頭の方には行けなくなって、言わば東部の一部がもう孤立しているような状況になったと思いますけれども、今回は幸い大きな急患の患者とかいませんでしたけれども、そういう孤立をするということに関する危機感というのは、知事はどういうふうにお考えでしょうか。


●知事

 それは、実は我々最優先課題で、ちょっと災対本部で見えにくかったかもしれませんが、一応皆でやり取りをして図っていたとこです。例えば、透析患者、これが結構深刻でありまして、あんまりニュースになってなかったかもしれませんが、実は10人ぐらい、透析患者の措置をしています。ああいう孤立状態の中で、どうやってどこに運ぶのか、この辺が非常にやっかいでありました。それで、ただそれぞれ工夫をして、10人の患者の処置をするということを実は背景、裏ではやっておりました。それで、今回孤立状態をこれがやはり食料の供給だとか、生活にも関わります。以前徳島県であれば三好[市]の方で孤立してしまったところを自衛隊を入れて除雪をして孤立を解消したということがございました。

 それで、私どもが経験した平成22、23年の豪雪の時、あの時も我々が苦労していた裏で島根半島が孤立しまして、それで渋滞解消の後、出雲の方から自衛隊が出てきて孤立解消を図るということをしました。非常に深刻な状況になり得るわけでありまして、この孤立集落のことは最優先課題で我々も取り組んでおりました。それで現実に[智頭町]八河谷とそれから[智頭町]板井原などで孤立が発生をしましたが、順次これを解消することはできたわけでありますけども、なかなかここは緊急性の高い災害対策事業だと思っております。





14 大雪による鉄道の長時間停車への対応 

〇日本海新聞 北尾雄一 記者

 今回道路の陰で鉄道も長時間駅で足止めをくらったというケースがありまして、知っているケースでは10時間にわたって駅に居たというケースもありました。それで、透析患者のかたがその騒動の関係でも運ばれたりですとか、3歳の子供さんを抱えたお母さんが食事に困ったりとか、そういったケースを聞いております。第三セクターは県も出資をされているわけですけども、それで、食事の配布等もなかったというふうに聞きますけども、今後鉄道がこういうふうに足止めをくらった場合の改善策みたいなことは何か考えていらっしゃいますか。


●知事

 鉄道とそれから飛行場も含めて、飛行場でいえば今も鳥取空港の駐車場というところ、これだんだん除雪拡幅していきますけども、そういうキャパシティ[能力の大きさ]のことも含めて飛行機も結局二日運休、事実上ですね、運休状態になりましたんで、こういうようなことをできるだけ小さくできないかということは考えなきゃいけないと思っています。これ一朝一夕でできることではないと思いますけども、この辺は先ほどの道路の問題とは切り離してJRさんや智頭急行さん、若桜鉄道はずうっと止まったままでいましたんでね、そういう鉄道事業者やバス、バスも高速バスが結局高速道路止まりますと、運行免許のこともあるんでしょうけど、別ルートとって通すというわけにはどうもならんのだと思うんですね、あれたぶん。それで、長いこと運休したという状況もあったりしました。改めて今回の雪の害を今後に活かしていけるような改善方策をそれぞれのかたがたと調整してまいりたいと考えております。

 食料については、これ前[平成]23年豪雪の時もJRさんが用意したこともあれば周りのコンビニエンスストアが提供したこともあったりしまして、今回もある程度の措置はあったと思いますが、全部の電車でできていたかどうか、この辺はやはり検証させていただかなきゃいけないだろうと思います。大原[駅]の透析患者はそういうわけで近隣の方に、岡山県とも調整しながら動かすことができたわけありますが、そうした対応はできたものもあり、できなかったものも今回ありますので、そこは誠実な検証をさせていただきたいと思います。





15 農業被害への支援 

○NHK 吉村美智子 記者

 雪害被害のあった農業の支援についてなんですけれども、支援内容としては、ベースはその平成22、23の時の雪害の支援策をこうベースにしたようなかたちで支援とかを行っていくんでしょうか。


●知事

 結果的にそうなると思いますね。3分の1県支援、それにちょっと事業メニューで違いますけど、ハード面、ハウスだとか育苗施設、畜舎、これ県が3分の1支援してJAさんが3分の1、それにあと市町村が乗せるかどうか、そこはあえて縛らずにやるようなタイプで予備費をまず作りたいと思います。そしてその執行状況も見て、[平成28年度]2月補正[予算]、総額を決めていきたいと思いますが、同じような事業スキームになると思います。また、融資制度等も、そうですね、[平成]22、23年の時もさせていたものと一緒になるかと思いますし、出荷の販売促進も事業スキームは同様になろうかと思います。これJAさん、全農さんだとか売りに行かれるかたがたとも調整しなきゃいけませんが、前回のことをベースに早急に協議したいと思います。


○NHK 吉村美智子 記者

 すいません。販売促進の方なんですが、対象は白ネギだけですか。それ以外は。


●知事

 ちょっとこれは分からないですね。前回は白ネギを大阪で売ったりしました。今回ちょっとまだ今日ですね、JA西部でいえば話し合いをされて選果のやり方を協議されると思うんですけども、たぶん今日[1月27日]現在ではまだ被害状況をまとめきれてないと思いますね。ただ、なんらかの集荷体制の工夫をされると思われます。そういうものに対する販売促進を図っていくのかなと思います。それ以外ではまだブロッコリーが雪の中に居まして、雪の解ける、解け方にもよるんですけども、生き物ですから何の被害もあんまりないこともあれば、被害が出ることもございます。果樹は今実っている時期ではないんで、これは果樹棚がやられるとか、智頭を初めとして発生が今言われています。ただ、残念ながらまだ果樹園に入りきれていない。ですから被害状況を把握することがありますけども、まずは事業立てとしてはそういう果樹棚対策なんかも用意しておくのかなと思います。この週末から来週[1月29日の週]にかけて援農隊を県職員やJAさん等で考えるようにこれも今相談を始めたところです。


○朝日新聞 柳川迅 記者

 ほか質問ありませんか。では終わります。


●知事

 はい。どうもありがとうございました。




  

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  [ ]については、広報課で補足説明しています。


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