平成30年2月臨時県議会付議案に対する知事提案理由説明要旨
これより、本議会に提案いたしました付議案につきまして、その概要を御説明申し上げます。
本議会に提案いたしました議案は、予算関係2件 であります。
現在国会において補正予算案が上程され、既に衆議院で可決されており、本日中にも参議院で可決し成立する見込みと報じられています。鳥取県としても国の補正予算を活用して、TPP11、日欧EPA発効に向けた農林水産業強化策や災害復旧事業、防災・減災事業、働き方改革を速やかに進めることといたしました。これにより、平成30年度当初予算とを連続した14か月予算となり、切れ目ない対策を講じることとなるものであります。併せて、現下の燃油高騰に対応した県独自の対策を緊急に実施することも含め、臨時議会で御審議いただくことといたしましたところであり、議員各位の格別の御理解を賜りますようお願い申し上げます。
それでは、議案第1号 平成29年度鳥取県一般会計補正予算(第5号)について御説明いたします。
はじめに、力強い農林水産業づくりについてであります。TPP・日欧EPA発効による県内への影響が懸念されることから、総合的に農林水産業対策を実施することとし、生産力と収益性を飛躍的に向上させるため、畜産クラスター施設の整備を支援するとともに、鳥取和牛改良の高度化を図るため、畜産試験場にゲノム育種価の試験研究を行う研究所棟や牛舎等を整備します。また、農業共同利用施設や鳥取県型低コストハウスの整備を進めるとともに、CLTなどの木材加工流通施設整備や高性能林業機械導入支援、境漁港高度衛生管理型市場の建設を進めます。
次に、台風災害復旧と防災・減災対策であります。
台風18号・21号災害からの復旧対策を講じるほか、中小河川で住民避難や水防管理に資する水位計を設置します。また、原子力災害に備え、福祉施設の屋内退避のための放射線防護対策を講じるとともに、岩美道路をはじめとした道路整備、由良川等の河川改修、皆生海岸の浸食対策など、県民の安全・安心の基盤づくりを進めることといたします。
次に、働き方改革の推進につきましては、託児機能付きサテライトオフィスの運営、女性リーダー育成セミナーの開催など、企業における女性活躍を促進し、また、介護人材確保の加速化に向け、介護福祉士国家資格の取得を目指す学生への修学資金貸付等の充実を図ります。
次に、燃油高騰対策につきましては、中小企業者向けに特別融資枠を設けるとともに、バス・トラックへのエコタイヤ導入や、漁船への省エネ型エンジン・LED作業灯の設置を支援します。
そのほか、大山等におけるトイレなどの整備や、グループホーム・障がい者支援施設等の新設・改修、特別支援学校エアコン整備などの経費を計上いたしました結果、一般会計補正予算の総額は、170億5千万円余となり、補正後の予算総額は、3,831億2千万円余となるものであります。
併せて提出いたしました議案第2号 平成29年度鳥取県営電気事業会計補正予算(第4号)は、日野川第一発電所へのコンセッション等導入の可能性を検討しようとするものであります。
以上、今回提案いたしました付議案につきまして、その概要を御説明いたしました。よろしく御審議のほどお願い申し上げます。