防災・危機管理情報


知事定例記者会見(2018年8月31日)

平成30年8月31日(金)午前10時~
 県政記者室(県庁3階)

録画配信 知事記者会見動画(約74分) ※MPEG4形式

  

1 台風21号 

●知事

 現在、台風21号が日本列島に迫る勢いになってきました。これから915ヘクトパスカルぐらいまで発達をする可能性も指摘をされております。今後の台風動向につきましてはくれぐれもご注意いただきたいと思います。ちょうど今、梨の収穫真っ盛りの時期でもありますし、農業被害への心配もございますし、先の西日本豪雨[平成30年7月豪雨]でゆるんだ地盤等もございます。そうしたいろんな懸念もございまして、来週の話でありますが、来週の半ば、[9月]4日、5日あたりになろうかという予測になりつつありますけども、よくご注意をいただければというふうに思います。



2 平成30年7月豪雨から復旧 

●知事

 その災害の関係でございますけれども、西日本豪雨対策をこの9月[定例県議会]でも[補正]予算も含めて対処していこうというふうにさせていただいております。現在、農林関係の被害が27億[円]という取りまとめになっておりますけれども、林道については、今、8つの路線、これを緊急に早めて直していこうと、これ、来月[9月]中に直す目途がたってきているところでありますし、ため池につきましては既に85[カ所]の重点的なため池の点検は終わったあと、今、255[カ所]のため池点検を進めていますが、おおむね、これも終了し始めているという状況にあります。ダムなどの放水のあり方なども含めまして、今月[8月]、担当部局のほうでいろいろと検討もしてもらったところでございまして、来月[9月]に入って安全対策や避難対策のあり方の検討会、これをこれからやっていこうということになるわけでございます。そうしたところでよく議論をしながら、今後、安全対策を強化することをしていかなければならないところであります。



3 9月補正予算 

●知事

 先週[8月20日の定例記者会見で]も申し上げたんですけど、今回、9月[定例県]議会に提出する[補正]予算ですが、総額で140億円台ぐらい、140億円を超える水準になると思います。現在、集計中であります。そのうち、今、取り急ぎ先議のほうも固めようとしているんですけども、先議を、お願いをする災害の緊急対策のところ、これについては123億円ほどの規模になるかなというふうに思います。このうち100億円を超えるレベルで公共土木施設があるということになります。また、林業関係、林道だとか、作業道、こうしたところで6億円ぐらい、また、農地の復旧やそれから耕地災害対策、こうしたところで大体4億円ぐらい、また、治山であるとか、砂防であるとか、それから地すべりの対策ですね、こういう県の単独事業等も含めますと、これも3億円レベルぐらいにはなるかなという感じでございまして、この辺をいろいろと集計をしていくと先ほど申し上げましたような先議の規模になるかなと思います。


 そこに合わせまして観光関係で今日[8月31日]からスタートをします11府県合同の復興[周遊]割のキャンペーン、この関係が大体2億3,000万[円]ぐらいございます。これ、本県分で言いますと、1億9,000万円ぐらいのクーポン、1泊[当たり]4,000円、これを発行する手はずになろうかと思います。これは旅行会社を通じて申し込んでいただきますと、これ、自動的にそっちのほうに組み込まれて旅行商品販売ということになりますが、個人で予約をしていただいて複数の県にまたがるというような場合には、その申請を、具体的にはJTBの岡山支店が主幹になったんですけども、そういう11[府]県合同の申請窓口のほうに出していただくと、こういう形になります。こんなようなことでスタートを今日[8月31日]始めたところでございますが、その関係で2億3,000万[円]ほどであります。


 また、例えば林道災害[復旧事業]など非常に財政需要の大きい市町村も出てきそうであります。そういう意味で市町村振興資金の貸付を無利子で認める制度をこのたび創設をさせていただきたい、この西日本豪雨対策としてその無利子の市町村向けの融資、市町村振興貸付制度、これも発動をさせていただきたい、こんなように考えているところでございます。


 こうしたこと以外にもいろいろと防災関係ですとか、それから福祉関係ですとか、このたび9月補正[予算]の中でも取り組んでいくべき事業もございます。例えば大阪北部地震がございまして、この大阪北部地震で特にブロック塀のことが課題になりました。このブロック塀については県関係でも33カ所修繕等が必要な所が出てまいりまして、それについて、順次緊急的に営繕の予算をやりくりして作業に入っているところでありますけども、9月[補正]予算でも追加して8,000万[円]計上させていただき、こういう県関係のブロック塀の危険箇所の一掃を図ってまいりたいと思います。市町村でも同じようなことがございまして、これは市町村のほうで手当てをされるでありましょう。


 課題となりますのは、例えば通学路を今、点検しているんですけど、一次調査で危険もあり得るということで、二次調査にまわったものが2700カ所ございます。また主要道路などで危ないというふうなところについても、ブロック塀の調査をしていまして、一次調査を経て今、二次調査にいったのが100件ございます。このようにかなりたくさんの箇所に上りそうですし、もちろんこの中で今、二次調査かけて当面は大丈夫かなっていうのも当然出てくるわけでありますけども、そういうような状況でございますので、民間でのこういうブロック塀の撤去等のインセンティブを考える必要があるだろうと思います。


 そこで1,000万円ほど予算を用意させていただきながら、撤去については3分の2、それを15万円を限度として補助をするような制度、それから新しい撤去した上で今度フェンスをつくったり、生垣をつくったりということになります。これにつきましても3分の1補助で10万円限度といったような制度をつくってみてはどうだろうかと、今、市町村とも調整をしているんですけども、市町村との共同事業になりますので、今そうした方向で調整をさせていただいているところであります。





4 鳥取県中部地震からの復興 

●知事

 このような防災安全関係では[鳥取県]中部地震の住宅の復興のこともございます。このたび市、町と一緒に調査も進めてきたわけでございますけども、状況がだんだんとみえてきたところでございます。これにつきまして住宅の復興する補助制度[住宅再建支援金]、これについては今98%申請が進みました。また、一部損壊のようなケースの住宅修繕の支援制度[住宅修繕支援金]、これについては99.9%まで申請が進みました。したがいまして、かなり先が見えてきている感じにはなってきました。


 それと並行しながら、なかなか屋根の修繕等が進まない、そういうお宅の実態調査、実地にまわらせていただきながら調査を市、町のほうと共同して今、進めているわけでございますけれども、こういう調査も99.3%まで進んできまして、状況が見えてきましたし、いろいろ個別の相談も始めております。例えば民間のボランティア団体が、お金がなかなかかかるのでということで、軽微な屋根の修繕等、ボランタリーベースで行うそういうことをしたご家庭もございます。また、さまざまな状況が重なりあってなかなか[修繕が]難しいということで、生活保護という福祉の制度のほうに移行した、そういうご世帯もございます。こういうようなことを個別に、我々ケースマネジメント[各分野横断的な支援体制の確立・管理]という手法を導入したところでございますが、そうしたケースマネジメントによりまして、1つ1つの事情に寄り添いながら震災復興のお手伝いをさせていただくと、こういうふうにしているところでございます。


 いずれにいたしましても、これについても10月末が、住宅の復興補助など[住宅再建支援金、住宅修繕支援金]の申請期限ということに制度上なっているもんですから、またいずれは改めて市、町とも相談する機会が必要かなと思っております。





5 人形峠環境技術センターにおける放射性廃棄物等処理対策 

●知事

 また、人形峠環境技術センターでございますけれども、これについては先般一部で報道がございまして、私どものほうでも急遽事情を聞くというようなことをさせていただきました。そういうやりとりの中から、先方のほうから改めて今、環境技術センターが進めています事業廃止の手続きですね。これについて説明をさせてもらいたいという申し入れがこのたびきまして、私ども、今、三朝町ともお話し合いをしているんですけども、三朝町と合同でお話を、じゃあ、お伺いしようということにいたそうとしております。恐らく来月[9月]の前半でそういう日程が調整できるのではないかと、今、向こうと調整しているところでございます。


 これについてはかねて申し上げておりますけれども、最終処分とか、そういうことに安易につながらないような、その辺のことを我々も確かめる必要もありますし、廃止手続きを進めると以前からやっているわけでいらっしゃるんですけども、新しいルールづくりをやはりするべきではないだろうか、こんなようなことも周辺として申し上げていく必要があるのではないかなというふうに考えております。





6 障がい者の文化・芸術の振興 

●知事

 また、障がい者の芸術・文化につきまして、国のほうでそれを推進する法律[障害者による文化芸術活動の推進に関する法律]ができました。それで、私どもはかねてあいサポート運動を進めたり、それからオリンピック・パラリンピックのカルチュラル・オリンピアードとして、私どもがその障がい者芸術のカルチュラル・オリンピアードのいわばオープニングをさせていただいたわけであります。こういうようなことなど、障がい者芸術・文化に私どももかねて進めてきたところであります。ユニークなところでは手話パフォーマンス甲子園を実施したりしているわけであります。こういうことをさらに一層梃入れをし、推進していくために県としても障がい者芸術・文化推進計画[鳥取県障がい者の文化芸術活動推進計画(案)]を策定しようとこれまでも関係者の皆様交えて話し合いを進めてきました。[8月]28日にその検討の会議[鳥取県障がい者・芸術文化活動推進委員会(臨時会議)]が開かれて、おおむね了解の方針でありましたので、これを[9月に]県民の皆様向けのパブリックコメントに付させていただきたいと思います。そういうのとあわせて、議会も開かれることになりますので、県議会のご意見もお聞きをしたりしながらその計画の最終取りまとめの段階に入ってまいりたいと思います。


 それで、この計画がおおむね取りまとめられる方向になってきたわけでありまして、9月[定例]県議会でもそのための予算を計上する必要があるかなと考えております。新しい計画の1つのポイントになりますのは障がい者芸術・文化拠点[障がいのある人の文化芸術活動拠点]をつくるということです。本県の場合、これまでも[あいサポート・アート]インフォメーションセンターというようなことをやってきておりまして、こうしたことを母体にして、改めてそういう拠点を設ける必要があるかなと。また、障がい者のかたが芸術を鑑賞する機会の確保でありますとか、障がい者の芸術・文化活動を支援する団体、そうした団体の活動をサポート[障がい者アート活動支援事業補助金を充実]していくとか、さまざまな事業が考えられようかと思います。もちろん[平成30年度]当初予算でも計上はしていますけども、計画策定とあわせてその梃(てこ)入れを図る必要があり、大体400、500万[円]ぐらいそうした予算も用意をさせていただこうかなと考えているところでございます。





7 鳥取砂丘コナン空港等観光客入り込み状況 

●知事

 また、海外からの誘客も進んできました。先般も大型客船が境港に入港するなどしました。いろいろ私ども豪雨災害等もあって、観光については打撃のあった夏でありましたのでしっかりと国際観光旅客も取り戻していかなければならないと思います。そういう意味で、今、チャーターフライトなど強化を図っているところであります。その前提として鳥取砂丘コナン空港をリニューアルオープンしましたけれども、7月28日から一月が経ちました。この間に飛行機以外のところで空港に遊びに来ていただいた、食事に来ていただいた、そういう訪問のかたが一月で10万4,000人に達しました。実は我々KPI[重要な業績を評価する指標]、指標で目標値を持っていたんですけど、それが年間7万人でありましたので、あっという間にそれを一月で突破してしまったということになりまして、現実にも入居しておられますテナントの皆さんなど、大変お客さんが想定以上に多いというお話もされていまして、新しい空港の姿、また、立ち寄り観光先という、いわば空の駅の姿ができあがってきたのかなと思います。


 これを「青山剛昌ふるさと館」と結びながら周遊してもらうと特典がもらえる[青山剛昌ふるさと館周遊キャンペーン]というようなこともやっておられましたけども、これも1,500人までいったんですけども、[予定していた1,000人という]枠を突破して[500人]増加して、[さらに]1,500人も早々に[8月]20日に[到達し]打ち止めになってしまったということでありまして、かなりの勢いがあるのかなと思います。また、搭乗客も昨年[平成29年]比4%増の4万人超えになっていまして、そういう意味で1つの成果はあったのかなと思います。





8 海外チャーター便 

●知事

 こんなようなことでコナンの空港としてチャーターフライトを呼べるのではないかということもあるわけですが、このたび秋夕(チュソク)という韓国の大型休日、これと連動して9月23日から務安(ムアン)[国際空港]から鳥取県の鳥取砂丘コナン空港のほうに49人乗りの飛行機でコリアエクスプレス[エア]が来航することになったわけであります。これについては5回のチャーターフライト、5往復するということでありまして、今、会社[コリアエクスプレスエア]側のほうでも10月以降また同じようなことをやっていくことについても検討をしているというお話でございます。


 また、11月1日から台湾の台中[清泉崗(セイセンコウ)飛行場(台中空港)]のほうに、この鳥取砂丘コナン空港のほうから4往復チャーターフライトが飛ぶことになります。これはマンダリン航空という航空会社でございます。ちょうど台中で花博[台中フローラ世界博覧会]が開催されるときでありまして、こちらのアウトバウンドもございますし、向こうからのインバウンドもあるということで、今その準備が進められております。さらに今度は台湾の台北のほうの桃園(トウエン)国際空港のほうに、チャイナエアライン、これが11月11日からチャーターフライトを飛ばすということで、今、調整中でございます。詳細だんだんこれも決まってくるとは思うんですけども、そういうようなことでいろいろとチャーター便も目白押しになってきました。


 また、国際旅客ということでいいますと、エアソウルが一旦今、[週]3便化される時期に入りましたけども、10月の末から冬ダイヤ[冬季運行計画]で[週]6便化するということになります。これについては私どものほうでモードツアー[国際旅行]博覧会、旅行博のほうに出展をこのたび、9月にさせていただくなど、プロモーション活動も進めていくことにいたしておりますし、あわせまして香港航空については、今、週2便飛んでいますが、水面下で実はこの週2便継続するかどうかという議論が出かけてもいた時期もございます。結果論から申し上げまして、つい先方ですね、鳥取県のほうに連絡がありまして、10月末からの冬ダイヤについても継続をするという話がきました。具体的なダイヤとしては[午前]11時5分に向こう[香港国際空港]を飛んで、こちら[米子鬼太郎空港]を[午後]4時40分に立つというダイヤでございまして、従来よりも1時間ずつ早くなる、そういうダイヤで使いやすくなる感じになりますので、我々としては歓迎すべきことかなと結果的には思っております。ちなみに他空港ではこのたび休航になってしまった空港もある中でありまして、エアソウル同様、香港航空の便も当県残った格好になったところでありました。このようなことでありまして、こういう国際旅客、航空旅客の対策、チャーター便が増えればそれだけチャーター便の助成事業が増えますし、また、誘客の関係も増えてくるわけでございます。これらで2,000万円ほど[9月補正予算で]追加の予算計上をさせていただきたい、そのようなことを今考えているところでございます。





9 産業関係の動き 

●知事

 また、食でも大型の食のイベントが決まりまして、DINING OUT[奇跡の晩餐:2日間だけオープンするプレミアムな野外レストラン]というかなり人気のイベントが鳥取[県]八頭[町]で行われることになりました。今日[8月31日]その関係者がお見えになることになっていまして、いよいよ9月7日ですかね、来月[9月]本番ということになってきました。いろいろとこういう観光の魅力の磨き上げということを図ってまいりたいと思います。


 産業の立地関係では[(株)]北岡本店[本社:奈良県]というリキュールの製造工場が旧船岡中学校に開設をされる方向でお話がございます。今まだ詳細を詰めておられるのではないかなと思いますが、学校を利用してリキュールの製造を始めるわけであり、雇用も10人以上見込まれることになるんではないかなと思いますが、こんなようなことが出てきておりまして、さらには中山間地での立地等もございます。こういう企業立地関連も9月補正[予算]の中で追加計上もしてまいりたいと思います。


 夏休み、ちょうどインターンシップの時期でありまして、県庁自身も50人、このたびインターンシップに来ていただきました。今、学生さんが非常にいきいきと県庁の仕事の状況も体験をしていただいておりまして、これから[採用]試験もある職場ですから、それはそれといたしまして頑張っていただいております。私も東京でもお会いしましたし、この広報関係[この記者会見の場]でも活躍をされておられます。


 それのみならず、全県的にもとっとりインターンシップという事業をしていまして300名近いインターンシップが来てくださっております。また、これに加えて10名の有償[型]インターンシップの申し込みもございまして、そのうち6名は既に受け入れが決まっているところでございます。こんなように去年[平成29年]に比べて特に有償関係始まったりして、いろどりのある状況になっているかなと思います。ぜひ若いかたがたにこうした鳥取という所の状況も体験をしていただければと思います。





10 県公式ホームページのセキュリティ強化 

●知事

 また、県庁のホームページのセキュリティについて、先月[7月]ですか、一部報道もあったところでありますが、緊急にその後も手入れをしておりまして県庁ホームページのHTTPS化[常時暗号化]が終了しました。お盆のころに終了しまして、そういうセキュリティ対策もとらせていただきました。



11 鳥取砂丘の利活用 

●知事

 また、9月1日から、先般[深澤義彦]鳥取市長さんともちょっとお話し合いをして、今日[8月31日]改めてきちんと話し合うことになりますけども、[鳥取]砂丘ビジターセンター、これの事務局を9月1日から開設をすることになります。まだちょっと建物の中のいろんな準備がありまして、グラウンドオープン自体は10月末[10月26日]になるんじゃないかと思いますが、まずは仕事を始めるということで、[鳥取]県と[鳥取]市とそれぞれ人を派遣しながら合同で運営するような、そういう特別の組織をスタートをさせていただきたいと思います。


 また、あわせて鳥取砂丘再生会議というのを従来やっていましたが、これも鳥取砂丘未来会議として、また体制を強化させていただき、ここ10年ほどで本当に砂丘の利活用も進んできました。また、片方で、今、エリザハンミョウの囲い[柵で囲って保護]をしているように保全についても従来よりも踏み込んだことも始めたりもしています。こういうようなことで、そうした部会を統合しながら機動的に対策を取れるように会議の仕組み自体も改めていこうと、こんなようなことにさせていただいておりますが、いよいよ、明日[9月1日]からこの鳥取砂丘ビジターセンターをスタートさせていただくことになりました。





12 収穫の秋本番 

●知事

 いよいよ収穫、ハーベストのシーズンに入ってまいります。明日[9月1日]よりベニズワイガニ漁が解禁になりますし、また、沖合底引き[網]漁業、これも再開することになり、ハタハタ等ですね、そうした漁も再開ということになります。いよいよ、蟹のシーズンに入りますので、先般も蟹取県[ウェルカニ]キャンペーンを始めさせていただきました。今年[平成30年度]はスタンプラリーのようなこと[ラッキースタンプラリー]、それから、インスタクラブでありますので、蟹[クラブ]ですから、そういう[写真を]インスタ[グラムなどへ投稿]をやってもらおうと、そういう写真のコンテスト[ラッキーフォトコンテスト]、こういうものも始めさせていただいておりますし、こんなようなことをいよいよ9月からスタートしようということになってまいりました。また、あわせまして梨のほうも今、出荷の最盛期を迎えております。この週末[9月2日]も私、東京のほうに参りまして、銀座三越[三越銀座店]、それから新宿にあります高級フルーツパーラーの高野[新宿高野本店]、こうした所で梨の宣伝、販売促進を図ってくることにさせていただいておりますが、手分けをしながらキャラバン隊が回ったり、こうした梨の販売促進を今、行っているところでございます。



13 防災に関する普及啓発 

●知事

 また、防災ということでも、明日[9月1日]が防災の日でございますが、私ども倉吉[市]で、[大相撲]倉吉場所がまた今年[平成30年]も、秋、10月に開催されることになりますが、それをにらんで、地元倉吉[市]の皆さんが[鳥取県中部地震]震災復興のメッセージをみんなで書いて、そこにお相撲さん、力士の手形も載せてみんなで頑張ろうということをやろうと。これ、もちろん西日本豪雨[平成30年7月豪雨]のことだとか、そうしたことも含めて頑張ろうというメッセージボードをつくることになりまして、私もそちらのほうにお伺いをいたします。また、来週末[9月9日、10日]には[とっとり]防災フェスタ[2018]を行います。ちょうど鳥取大地震から75年でございます。それで、この鳥取[大]地震75周年のそういうシンポジウムをあわせて併催をすることにさせていただいたり、この鳥取県庁や鳥取港をサイトとしましてさまざまなキャラバン活動、それから体験していただけるような防災体験、また、救助訓練、避難訓練、こうしたことを複合的に来週末[9月9日、10日]させていただこうということに考えております。


 皆様におかれましてもまだ台風がやってくるという情報もありますので、くれぐれもお気をつけいただきたいと思いますし、風しんの流行も伝えられているところであり、ご注意をいただければと思います。私のほうからは以上です。





14 鳥取空港空の駅化の反響 

○中国新聞 小畑浩 記者


 各社で質問はありますでしょうか。


○山陰中央新報 原田准吏 記者


 すみません、よろしいでしょうか。鳥取空港の空の駅化のことなんですけれども、1カ月で10万4,000人と非常にかなりの利用客のかたが来られたと思うんですけど、改めてなぜこれだけ来られたかというような分析、例えば年代層がどうかとか、地域的にどういうところから来られているかたが多いかとか、もし何となくな感覚でもよろしいんですけども、あればお願いいたします。


●知事


 やはり名探偵コナンを全面に出したところでありまして、1つの[アニメの]聖地化し始めたっていうのもあるんじゃないかなと思います。実はこの時期あわせて[8月18日に]名探偵コナンまつりをとりぎん文化会館でも実施をいたしました。これも空前の人気でありまして抽選で入場者を決めて、また、当日券も配布したんですけども、これも大変並ばれるということになりまして、今までこの名探偵コナンまつり、[平成24年の]国際まんが博の翌年[平成25年]からずっとやっているんですけども、最高の熱気だったんじゃないかなと思います。これ、背景にはやはり映画[名探偵コナン・ゼロの執行人]が、今、大ヒットしているということもあるんではないかと思います。そこで来場をされた全国のかたがたが、また、当然[鳥取砂丘コナン]空港も使われるかたが多いもんですから、空港の状況もネット上で拡散してくださっている状況もございまして、安室透[映画「名探偵コナン・ゼロの執行人」の登場人物]というキャラクターの等身大像など、ほかにはないものがございますし、青山剛昌先生の直筆のそういったパネルはもちろんのこと、新オブジェでシンボルキャラクターに青山先生も署名してくれたり、そういうことなどがいろいろと相乗効果となって非常に、俄かに観光地化し始めたということではないかなと思います。もちろん最初に行ってみようという人たちもおられると思いますので、そういうことかなと思いますが、持続可能な形でこれを発展させていければいいかなと思います。


 いろいろ今、仕掛けているそういう併催イベントやプログラムの状況を見ていると若干今後に向けても示唆的なことがあるのかなと思っていますが、先ほど申しましたような映画のファン層は結構若い女性で、そういうかたがたの姿が一つには目立つんですけど、実は[鳥取砂丘コナン空港]ナゾ解きラリーなど、そういうプログラムが、昨年[平成29年]も同様のことをやったんですが、[参加者が]それの3倍4倍というような形でふえています。ですから、ご家族連れが結構、やはりこれも多いんだなというのがあろうかと思います。また、結構地元でも話題のお店も入居していますので、そういうことも目当てで来られるかたもいらっしゃいましょうし、非常に空港自体も楽しんでいただける、搭乗客の皆様にはですね、そういうことにもなり始めているかなと思います。コナングッズのおみやげもの屋さんなども地元限定のものもあって、これも想定を格段に上回る売れ行きだというふうにも伺っておりまして、大賑わいになっていると言っても差し支えないかと思います。


 そんなようなことで、我々が意識的にこうしたコナン化とか、あるいは空の駅化とか仕掛けたところでありますが、それが初動では上手にネットも含めて拡散されていったということがあって、女性層とか、それからご家族連れだとか、従来空港に用事もないし来なかった人たちがかなり来られるようになったというのは大きいかなと思います。


○山陰中央新報 原田准吏 記者


 空の駅化をされて空港に人が来られる、賑わいがつくられるということはまず第一歩目だと思うんですけども、鳥取港と結んでそのツインポート化などもしていまして、利用客、空港の利用客をいかに地域に波及させていくかということも重要になってくるかと思うんですけども、そういった面ではただ単に道をつくるだけじゃなくて、きちんと波及させていくような仕掛けというのが今後必要になってくると思うんです、その辺はどうでしょうか。


●知事


 その辺はまだいろいろ試行錯誤が必要かなと思いますね。実は記念して、いわばシャトルバスを走らせたり、そういうこともさせていただいたりしましたし、また、無料の自転車、レンタサイクルで行き来ができるようにもさせていただきました。ただ、レンタサイクルの利用はまだここ一月で40件とかそういう程度だったと思います。ですから、まだ十分に活用されているとも言えないところもありまして、海の駅と空の駅とが非常に近くて両方が一緒に楽しめますよというところについては、まだこれからアピールが必要かなと思います。ただ、現実問題は賀露でお客さんが減っているという感じもあんまりないように思います。むしろ海水浴客もいたんだと思いますが、駐車場は結構賑わっているぐらいの状況だったんではないかと思いますので、決してお客はただ単に横にずれたんではなくて、むしろ新しい顧客層を開拓してきたという状況かなと思っています。





15 チャーター便増加の背景 

○中国新聞 小畑浩 記者


 すみません。空港関係で、鳥取空港で言うと、チャーター便の話もたくさん出てきているようなんですけども、このあたりの動きが生まれてきた背景とか、取り組みとかいうのはどういうものがあるんでしょうか。


●知事


 それは、1つには鳥取砂丘コナン空港というおもしろさ、これも我々盛り込んでいますので、それが評価されて、決して他空港と比べて条件のいいところではないんですが、じゃあ、行ってみようかと、それで、ツアー客も売れるんじゃないかということをテストしていただいているんじゃないかなと思います。実はこうしたチャーター便の準備とあわせて、販売等も既に始めている便もあるんですけども、台湾などは結構好調に売れているみたいです。ですから、そういう意味で需要はあり得るのかなと思われるところもあります。ただ、いろいろと制約もあったり、ハンディキャップもやはり大都市と比べてございますので、その辺を跳ね返していけるかどうかということはあるんですが、まずはこういうチャーターフライトでその需要を実証していくということが今後に向けて必要ではないかなと思っています。


○中国新聞 小畑浩 記者


 空港のリニューアル等の何か関連性というは考えらますか。


●知事


 それももちろん宣伝していますので、そこは、考慮はされていると思います。ただ、それともあわせて地道なプロモーション活動もさせていただいていることがある意味効いてきているのかなと思います。


○日本海新聞 北尾雄一 記者


 先ほど香港便のことで、水面下で継続が危ぶまれたこともあったが、継続が決まったというお話がございましたけども、これは香港航空側からどのような話があったか、そのあたりの経過とそれと継続が決まったその決め手は何だと思っていらっしゃるか。


●知事


 これは春から夏にかけてじゃないかと思いますけど、路線の見直しの話がございまして、これ、当たり前なんですけど、冬ダイヤ組む際に、存廃も含めて検討するというようなお話はございまして、私どもも人を派遣して折衝させていただいたり、それから香港便の、要は搭乗率が上がればいいものですから、そのためのプロモーション活動も積極的にやってまいりました。そうしたことが総合的に評価をされて継続が決まったんじゃないかなと思いますし、便の時間帯もむしろよくなりますので、そういう意味ではプラスのほうに逆にちょっと動いたかなという感じがいたします、結果論ではですね。ただ、途中経過としては結構担当者が引きつっていた時期もございました。ただ、そこのところは我々クリアできたんですが、クリアできなかった空港もございまして、休航になるという所も出ています。


○日本海新聞 北尾雄一 記者


 条件的に来年度以降、冬以降といいますか、運航に対する支援とか、そのあたりは特に変わらない、どうでしょうか。


●知事


 大きな変化はないと思いますが、ただもちろん搭乗率を上げるための販売促進、これは当方にもメリットがありますので、やっていくことになろうかと思います。


○日本海新聞 北尾雄一 記者


搭乗率も比較的よく推移してきたと思うんですけど、そのあたりもやはり評価されたということでしょうか。


●知事


 香港航空側にいわせますと、それは関西とかそうした路線と比べるとまだまだということでありまして、コストパフォーマンスはよい路線ではないと映っていると思います。


○日本海新聞 北尾雄一 記者


 そうすると引き続き梃入れというか、乗客確保が必要になる。


●知事


 そうですね。ええ、だから、もちろんそれ[乗客数]が伸びてくれば増便ということもありましょうし、少なくともここ数年で相当香港での認知度が鳥取県深まっています。いろいろとブロガーに来ていただいたり、それからタレントが来てこっちで番組をつくったりしていまして、それを我々促進しています。これが効いていまして向こうのガイドブックでも広島[県]と鳥取[県]を並べて書くようになっていまして。こんなようなことで認知度は高まっているもんですから、もちろん香港航空以外も含めて香港での[鳥取県への]関心は手応えとしては出てきているじゃないかなと思います。


○山陰中央新報 原田准吏 記者


 関連して、向こうからのお話でいうと、搭乗率はどれくらいを目指すみたいな目標とかっていうの、何か言われているんでしょうか。


●知事


 それはほかの路線では90%超えるところもございますので、それは言ったらきりがないんですが、私どもとしては80%、85%と少しずつやっぱり梃入れを図っていければなと思っています。





16 ブロック塀安全対策 

○山陰放送 日野彰紀 記者


 すみません。通学路の危険なブロック塀の撤去と民間でのされる分にも助成を出すということなんですけども、これはどうでしょう、全国でも鳥取県が先んじてやるといいうような形になるんでしょうか。


●知事


 これは国の制度もございまして、うちが完全に初めてということではないと思います。正直数県既にそうした制度を導入している所があったり、また、今回大阪北部地震がありましたので、よそでも同様の検討をされている所があると思います。それで、私どもいろいろちょっと調査をさせていただいたんですが、まず、撤去するのが大事なので安全性ということからいきますと、撤去のほうで3分の2の補助制度つくらせていただき、新しいフェンスを建てたり、生垣では3分の1と、そういうことで今、市町村側と調整をしておりまして大きな異論はないようでございます。これは市町村の共同事業になりますので市町村にも理解を得させていただきながら進めていきたいと思っています。


○山陰放送 日野彰紀 記者


 一次調査で出た2700カ所という箇所数からすると、今、今日お話になられた予算額はまだちょっと金額的には少ないと思うんですけども、どういったスキームになってくるんでしょうか。市町村との関係もあると思いますが。


●知事


 調査は調査でして、それでまだ一次調査ですから、二次調査でどれほど危険ですねということを住民の皆さんにお知らせすることになるのかというのはまだわかんないんですけど、ただ、かなりのロット[規模]感はあるだろうなと思います。それで、とりあえずもちろん1,000万[円]という予算を盛らせていただいていますが、今後ロットが大きく出てくれば、その辺はきちんと補正をしていくということで住民の皆様のご尽力に協力してまいりたいと思います。


○山陰放送 日野彰紀 記者


 県と市町村の割合みたいなところは。


●知事


 それ1対1です。はい。そこに国の補助を入れて、国の社会資本整備交付金の制度を活用できるではないかということで、社会資本整備総合整備交付金の事業に市町村と私どもとでさらに半分ずつ乗せていって、そういう形で制度化できないかということを、今、考えています。





17 人形峠環境技術センターにおける放射性廃棄物等処理対策 

○日本海新聞 岡宏由紀 記者


 すみません。日本海新聞の岡ですけど、人形峠のことについてお尋ねしたいんですけど、先般センターのかたが説明に来られたと思うんですけど、説明で最終処分につながらないという点では知事のほうは納得されたんでしょうか。


●知事


 そこはこれからやりとりしてみないとわかんないですけども、納得というか、まだ[人形峠環境技術センターが]説明を始めたところでありまして、今回、向こうでまた改めて廃止、事業廃止、あそこはもともとウラン燃料を製造するような加工場という位置づけなんですね。もちろん人形峠で掘削したものもありますけど、外から持ち込んだものも含めて加工施設でありました。それで、その加工施設としての使命はもうやめますよということをここ4、5年ぐらいですかね、言っていまして、そういう廃止の手続き、進め方について改めて説明したいと、今、申し入れがきたわけですね。うちが反応したことも当然あると思います。それで、そこのときにうちがどういう、じゃ、やりとりを今後させていただくかということだと思うんですね。向こうがしゃべったことが、それが全部正しいというわけでもないでしょうし、じゃあ、それでほっといていいかというとそういうことにもならないでしょうから、だから、うちとしては何らかのかんぬきをかけるといいますか、縛りをかけるというか、そういうようなことが必要かなというのが今の正直な感想でありまして、先ほど申しましたように、例えばこういう廃止の手続きということを、今、進めようとされていますので、何らかの周辺地域とのコミュニケーション、そういうルールづくりが必要ではないかということだとか、それから最終処分ということではないでしょうなという念押しだとか、そうしたことを我々としては言っていくのかなというイメージでおります。ちょっとこれ今後交渉ごとですのでどうなるかわからないので、平井がどう考えているかということはあんまり関係ないんだと思うんですよね。どういうふうにかんぬきをかけていくのかが大切なんかなと思います。


○日本海新聞 岡宏由紀 記者


 そのルールづくりとおっしゃられるのは安全協定の締結とか、そういうことを想定されていらっしゃるんでしょうか。


●知事


 そうですね、それに準じたようなことができればいいですけどね、ちょっとこれは相手がありますので、はい。


○山陰中央テレビ 勝部正隆 記者


 ちょっとその件に関連してなんですけど、ちょっと改めて確認したいんですが、要するに人形峠を最終処分場としては認めないというような考え方として強く持っていらっしゃいますか。


●知事


 ちょっと今、もちろんね、そこは、向こうはどう言うかということなんですが、この間[8月12日]実は来たときに最終処分ではないですよと言って帰っているもんですから、その最終処分どうのこうのっていう話もこっちもしにくいところであるんですよね。


○山陰中央テレビ 勝部正隆 記者


 最終処分じゃないと言いつつですね、いつまで保管するのかどうかというところも全く見えてなくて、それで、往々にして実験とか試験とか言いつつ、それがもう実質的に最終処分場になってしまうんじゃないかというような危惧っていうのはやっぱり残るとは思うんですけど、そのあたりどういうふうに受け止められますか。


●知事


 そこでさっき申しましたように、コミュニケーションの手続き、それは安全協定という名前のものができれば一番よいのかもしれませんけど、そういう何らかのルールをね、やはりつくることが、多分これ長丁場になるんじゃないかと思いますし、必要ではないかなと思います。


○日本海新聞 岡宏由紀 記者


 日本原子力開発機構本体のほうに説明に来てほしいということを、以前もおっしゃっておられたんですけど、その件については何か進展がある、あったんでしょうか。


●知事


 今回は説明に来るのは恐らく人形峠の環境技術センターじゃないかなと思います。それで、我々は本体のほうの説明も求めているんですけど、それについて今回対応できるかはちょっと聞いてないです。今、ちょっと諸情勢が、もんじゅで大変なことになっていますので、多分本体はそれどころじゃないかもしれないですね。


○日本海新聞 北尾雄一 記者


 将来的にルール、そういうものが定まっていけばということになるかもしれませんが、鳥取県は原子力安全顧問というかたがたも任命していらっしゃいますし、例えばその安全性だとか、説明とかを聞いた上ですけども、顧問のかたがたにもその客観的に判断していただくとか、そういう場面とかも将来的には出てくるんでしょうか。


●知事


 それは今回の場合もあると思います。それとあわせて周辺地域として法律で決まっている所は、これは三朝町が決まっています。ですから、三朝町のご意見がまず第一義的には重要かなと思います。ですから、三朝町のご意見、それから我々なりにも安全のフィルターもかけながら、先方が例えばこういうことを言ってきたときに、それについてこうですねというお答えを返す、こういうような手続きができれば、いわばかんぬきはかけられると思うんですよね。ただ、それのルールづくりが必要かなと思います。





18 鳥取銀行生山支店の隣町移転等 

○日本海テレビ 仲子宏明 記者


 すみません。日本海テレビです。ちょっと会見内容とは別なんですけど、一部、今朝の報道で鳥取銀行さんが日南町の支店を移転するに伴って、日南町さんが反発したというようなお話があったと思うんですけど、今後こういったことがほかでも起こる可能性もあると思うんですが、鳥取県としては何かお考えをお持ちでしょうか。


●知事


 これはよくその地元の状況も考えてもらいながら、勘案していただきながら、やはり企業としての社会的責任を果たしていただくと、そういうことなんだろうと思います。実は支店統合でいろいろと物議をかもすというのは過去もございまして、ご記憶だと思いますけど、今回が初めてではないんですが、そういうようなことでやはりそこは丁寧なやりとりが必要になるのかなと思います。それぞれ実はそれぞれの権限がございまして、民法的な問題でいえば企業側からすればそれは営業の自由ですから、それで、その店舗をどうするかということは最終的には企業に決定権ありますし、片方で役場のほうも預金者という立場からいえば預金を引き出す権利は当然契約上ありますから、そういうこともできるわけでありますし、それぞれ正当な権限交渉しておられるという状況にあるわけです。ただ、地域をどうやって維持、発展させていくかということは多分企業も社会的責任としては考えなきゃいけないところでもありましょうし、また、地元の行政機関のほうでも当然ながら行政機関としての限界の理というものもございましょうから、今後よく両者で話し合いがなされるんではないかなというふうに期待しております。


○日本海テレビ 仲子宏明 記者


 あと、もう1点、私のほう、会見とは別なんですけども、UDタクシーで車いす乗車の拒否があったというような報道もあったんですが、その点は鳥取県としては。


●知事


 それはちょっと我々も把握してないことですので、事情をよく調べてみて、それは業界団体と話し合いもする必要があるかもしれません。ちょっとその事情がよくわからないところがありまして。





19 鳥取県中部地震からの復興 

○日本海新聞 北尾雄一 記者


 鳥取中部地震の関係でお伺いしたいんですが、補助制度の申請が98~99.9%ということで非常に進んだということがありました。振り返って、この復興のスピード、いろいろさまざまな制度とか施策を投入して、したわけですけども、がどうだったかということと、それからさらなる仕上げに向けて何に取り組んでいく必要があるかということをお願いします。


●知事


 実は復興ということで言えば、この10月21日で[発災から]2年になるわけであります。それで先般も豪雨災害などで、知事同士でもいろいろと率直な意見交換もするんですけど、国の制度は例えば仮設住宅からなにから大体2年っていうのは1つの区切りになっているんですね。でも、2年で全て解決するのは難しいなっていうのは我々現場の感じです。だからこそいろいろと丁寧にそれぞれの事情に向き合いながら解決策を一緒に考えていくような、そういう寄り添ったやり方が必要ではないかと。本県は全国に先駆けて、条例上そのケースマネジメントっていうのを導入したわけであります。


 それで、こういうことやあるいは例えば住宅の提供を迅速に空いた戸数でやっていくとか、その辺がある意味効果があったのかもしれませんが、そういうふうに知事仲間でも言うような2年の難しさの中で、2年間で99.9%、あるいは98.0%というような申請率になってきているというのはかなり早いほうではないかなというふうな感覚はいたします。これもひとえにボランティアのかたとか、それから市や町、あるいは商店街など地域のさまざまな皆様方、それが鳥取らしく絆に結ばれて有機的に動いたということが効果を上げている面があるのかなと思います。ただ、100%全てが解決するということになかなかならないもんですから、今後よく、丁寧にフォローアップをしていく必要があって、そういう意味では今、2年目を迎えようとしているこの時期がある意味重要な局面なのかなと思っています。


○日本海新聞 北尾雄一 記者


 具体的にはどのような伴走支援が必要になってくるのか。


●知事


 先ほど申しましたようなケースマネジメントの手法によりまして、それぞれいろんな事情で、要はそれぞれのご自身の生活再建に結びついていないというような場合には、場合によっては福祉的手法であるとか、それから職業あっせんであるとか、それから技術的には建築業者さんが入ってやるとか、これまでも先ほど申しましたように98.3%ぐらい調査が進む中でそういうやりとりもしていまして、建築屋さんが入って別の工法を提案して、それで前に進んだということもありますし、こういうことをやはり丁寧にやっていくことに尽きるんではないかなと思います。


 幸い大所の道路だとか、それから選果場であるだとか、そうした所の復旧復興はかなり進んで、あとは文化財の復旧復興工事が国の補助事務の関係もありまして若干手間取っていますけども、それ以外がかなり進んでいるところでありまして、大所は今終わってきているわけですね。それで問題はそれぞれの個々のご事情に寄り添った対策、この辺はやはり丁寧にやっていくことに尽きるんではないかと思っています。





20 台湾インバウンドの展望 

○日本海新聞 岡宏由紀 記者


 すみません、インバウンドの件で重ねて質問したいんですけど、台湾を対象とした誘客策なんですけど、これまで韓国ですとか、香港にかなり注力されてきて定期便化もそういった成果も上げられたと思うんですけど、今後台湾がやっぱりアニメ好きですとか、親日ですとか、かなり潜在需要を見込める市場じゃないかと思うんですけど、台湾チャーターの定期便化も含めてそういったビジョンみたいなものというのはどうなんでしょうか。


●知事


 これはこれまでも大分トライしてきていまして、大分プロモーション売り込みもかけて、もちろん定期便も考えてくださいね、みたいなことも言っても歩いているんですけど、なかなかやはりもともと機材の数に限りがあったり、それからやはり大都市、大消費地のほうに集中したりという傾向がございまして、鳥取のほうでということ一足飛びにはならない。そこで今、需要をつくってそこでチャーターをしてやっていくというやり方で、今、実証作業を我々なりにしているということであります。台湾の方は[ゲゲゲの]鬼太郎もそうですし、[名探偵]コナンもそうなんですが、非常にアニメというのに親和性が高いファンが多いところですね。ですから、他地域との差別化にそれは使えるということがあるでしょうし、ただ、台湾の方の傾向としては梨とか、それからカニ、温泉、この辺は関心が高いです、今までにプロモーションしてきた形では。ですから、決して鳥取県や山陰が市場好適性がないかっていうと適性は少なからずあるんじゃないかと思っています。ですから、それがあとは需要が実証できてくれば中長期的にはなるかもしれませんが、そういう定期的な行き来が可能な時代も決して夢ではないんではないかと思って、今チャレンジをしているところであります。今回11月にはうちのほうからもキャラバンを出しましてそういう航空会社なども含めて宣伝活動もやってまいりたいと思っています。


○日本海新聞 岡宏由紀 記者


 例えば松江市さんとかは、隣の松江市さんなんですけど、広島空港からインして来る台湾人の旅客を誘客しようといろんな対策打たれていると思うんですけど、1つ牡丹を活用した誘客策とか、産業振興とかも考えられているみたいなんですけど、そちらのほうと何か連携したような台湾誘客とかっていうのはお考えじゃないですか。


●知事


 これはあり得る話で、今も実は山陰インバウンド機構としてそういう広島インだとか、関西インだとか、その辺もターゲットにして売り込みも図っております。山陰は1つでありますので動線としてはつながっていますから、そういう一体となったプロモーションも重要だと思っています。





21 自民党総裁選挙 

○山陰中央新報 原田准吏 記者


 自民党総裁選についてお聞きしますが、ほぼ構図は固まりまして1週間後には告示日を迎えると思うんですけれども、改めてどのような議論を望まれるかという点と、それから地元選出の石破氏が地方創生なんかに注力するようなビジョンを公表されましたけども、所感があればよろしくお願いします。


●知事


 多分報道によれば今日[8月31日]野田[聖子 総務]大臣が出馬の動きを撤退をされるということになるんではないかと言われており、これから安倍[晋三 内閣]総理[大臣]と石破[茂]代議士とが立候補する構図というのが見えてくるのかなというふうに思っております。この総裁選は事実上日本の国のトップを決める選挙に等しいのでありますので、ぜひ真摯な政策論議をしていただくように望みたいと思います。地方創生等につきましては石破代議士のほうでも政策ビジョン、石破ビジョンを出されましたし、また、政府のほうでは移住者に1,000万円とかいうそういう予算組みなどのお話も出てきたりしまして、これからいろいろと舌戦が交わされるんではないかなというふうに思います。そういう政策論争の中で次のこの国の姿というのが見えてくるのが本来選挙のあるべき姿ではないかなと思いますので、そういう真摯な議論を望みたいと思います。


○日本海新聞 北尾雄一 記者


 今のことに関連して、石破代議士が公平公正というキャッチフレーズを打ち出したことに対して、安倍さんを支持する人とか、石破さんを指示する人の中でも個人攻撃は慎むべきだというような声があるように聞きますが、知事は石破代議士、地元の代議士として接する中でこのキャッチフレーズというのは首相への個人攻撃というような認識を持たれますでしょうか。


●知事


 私はちょっとわからないんですけど、あんまりちょっと報道見てないんですが、石破さんらしいキャッチフレーズじゃないかなとは思っていましたね。いつも誠実で謙虚でとかいうのを口癖のようにしゃべっておられまして、公平公正というのは石破さんの、要はモットーなんだろうと思います。別にそれがある特定の個人の資質について反論するとか、攻撃しようという意図ではなかったんじゃないかなという気はしますけども、ちょっと詳細は私もわかりかねるところであります。いずれにいたしましても、そうしたいわば政治のスタイルも含めて、真摯な議論を国民の前で堂々と行うことが大切じゃないかと思います。


○日本海新聞 北尾雄一 記者


 それから知事は石破氏のパーティーなどで、応援するようなメッセージも発していらっしゃるわけですけども、地元として候補としてなられる石破さんへ何か期待されることはあるかということ、それから間違っていたら申しわけないですけど、知事も恐らく党友で表は1票持っていらっしゃるんじゃないかなと思いますけど、そのあたりも含めてご自身のお考えをお聞かせください。


●知事


 私はこういう知事という職で記者会見をするというこのタイミングではあえてどの候補に入れてくださいということを申し上げるべきではないんではないかなと思いますので、その点は差し控えさせていただきたいと思いますが、県民の皆様はまだ総理が出ていない県であるということについて、内心忸怩たるものがこれまでもおありであるかと思います。そういう意味で県出身の総理大臣が誕生する可能性があるということに期待感を持っておられる地元のかたも数多くおられるわけでありまして、そういうことが今後大きな流れにつながることは、それ自体はよいことではないかなというふうに思います。


○山陰中央新報 原田准吏 記者


 すみません。先ほど真摯な議論を望みたいというお話がありましたけれども、2012年にあった総裁選では十何回、十数回街頭演説などもあったかと思うんですけども、今回現職のかたが立候補されているということもあって、5回という街頭演説の回数など、少しちょっと議論をする場が少ないのではないのかなというふうな印象も受けるんですが、そのあたり知事はどのようにお考えでしょうか。


●知事


 それは党内で決められることであります。これ政党の内部選挙でありますから、政党のルールで決められることではないかなというふうに思います。


○中国新聞 小畑浩 記者


 すみません。総裁選の議論というところでいうと、どんな分野についての議論を期待するというのが、もしあればお願いいたします。


●知事


 実は全国知事会でも候補者に対して提起をしようという論点が幾つかございます。1つは地方税財源ですね、これから地方消費税が引き上げられるという、そういう局面になってくるんだと思います。この機会に税財源の偏在性を是正して、もちろん大きなところが財源を減らすという意味ではなくて、増える局面でありますから全体のパイがふえる局面でそこを調整してそれぞれの自治体のほうに適正な財源保障がなされるような、そういう交付税機能の強化等を望みたいと思います。また、あわせまして地方創生ということ、これが掛け声倒れに終わらないように、実質的な成果が上がるように、このことをまた今後の論議の中で具体化していただきたいというふうに思います。あわせて、今、西日本豪雨等の爪跡も残る中でありまして、災害から復興や防災対策、この辺も重要ではないかなと思っております。


○中国新聞 小畑浩 記者


 総裁選は安倍総裁の2期6年の総括という意味合いもあるとは思うんですけど、この2期6年についてはどう評価されていますか。


●知事


 私は決して否定するもんではなくて、それ相応の成果も上げてこられたと思いますし、そういう、特に経済面で私どもの声を何とか膨らまそうってやってきましたが、その辺の一定の効果は成果は上げておられるんじゃないかなと思います。ただ、政治というのはいろんな角度で捉えるべきものでありましょうから、その辺は今後、真摯な議論の中で論点を明らかにして党員の皆さんでしっかりとした投票をしていただき、また国会議員がその状況も見ながら判断をすると、そういうことで日本の将来を本当に託していい人が総理として選ばれるように、そうした意義のある総裁選挙にしていただきたいと思います。


○中国新聞 小畑浩 記者


 ほかに質問はありませんか。じゃ,なければこれ終わります。


●知事


 どうもありがとうございました。




  

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  [ ]については、広報課で補足説明しています。


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