防災・危機管理情報


知事定例記者会見(2019年2月8日)

2019年2月8日(金)午前10時~
 県政記者室(県庁3階)

録画配信 知事記者会見動画(約73分) ※MPEG4形式

  

1 平成31年2月定例県議会へ提出予定の予算案 

●知事

 皆様おはようございます。来週[2月12日]から[の平成31年2月定例会で]この4年の任期、[県議会]議員の皆さんと私と締めくくることになります。私どもの[県]議会が開催されることになります。県議会のほうには各種議案を提出させていただきますが、[平成31年度]当初予算や比較的大型な[平成30年度2月]補正予算、さらには議案等でございます。議案の中には、例えば税の関係で障がい者の方のご家族等々、その[障がいのある方の移動のために運転する]自動車の減免要件を緩和する、拡充をするとかそんなようなことなども、含まれていますし、そのほか各種の議案提出をさせていただくことになります。予算につきましてはちょうど昨日[2月7日]国のほうの[平成30年度第2次]補正予算が成立をしました。本日から政府のほうでは衆議院におきまして予算委員会が開催をされ、国の一般会計の当初予算の審議が始まることになろうとしています。私どもも同じように2月県議会でそうした議案を行うことになりますが、まずは一般会計の当初予算、新年度[平成31年度]におきましては3,182億7,700万円ということになります。318277、強いて言えば31年エイっと[8]担う[27]支柱[7]、ちょっと難しいですがエイっとは8でして、担う27、支柱7(しち)ですね、そういうふうに31年という平成の最後、そして新しい時代につながっていく、そういう時代の変わり目をエイっと担っていくようなそんな柱、支柱になればというふうに思っております。


 また、160億[円]ほど国のほうの関連で私ども2月[補正予算]で公共投資など組まなければなりません。そういうことなど入れまして93億[円]の[平成30年度2月]補正予算を同時に提出をさせていただき、この中に防災関係等々の予算が入ることになります。多くはTPP[環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定]等[に対応した]農林水産業[の強化]、それから防災[対策]等でございます。昨日[2月7日]、国の補正予算が成立をしまして、国[土]交[通]省のほうからその内容が配分として明らかになりました。例えば[境港]竹内[工業団地]の南岸壁におきます私どもの港湾整備、国際フェリーターミナルの整備は行っておりますが、あれにつきましては19億[円]の追加配分が今回ございましたし、また、法勝寺川[の法尻補強対策]でありますとか、千代川水系におきます八日市堰など防災系の事業が計上されています。私どもの県の補助関係でも佐陀川の[砂防堰堤整備]関係とか、それから佐治[川]のダムのハザード[堰堤改良等]だとか、いろいろと使える予算も今回計上されたわけでございまして、こういうものを活用して93億[円]補正予算ということになります。


 そういうような中で、当初予算とそれから2月の補正を合わせて考えますと3,300億[円]規模になりまして、対前年で微減という程度でございますが、通常6月[鳥取県知事・県議会議員]選挙後に本格予算を追加計上していきます。従いまして、対前年度を上回るベースになることは間違いない、そんな状況であります。押し上げた要因はTPP、あるいは日欧EPA[経済連携協定]がございまして、これ農林水産業関連での各種事業80億円近く計上させていただいております。さらには防災、減災[対策]等220億円ベースでこれも計上させていただいておりまして、こういうことを14カ月通じてすることまでは全体としてのベースの引き上げになっているのかなということです。


 ただ、非常に難しいのは地方税の伸びが見込めなかったこと。それから[地方]消費税の清算等考えますと、むしろ減額になってきて、そこに実質的な交付税で18億円減ということでありまして、これを考えますと、消費税が引きあがる年であるはずではありますけども、逆に本県の場合は一般財源が縮小するというちょっとあり得ない状況になっております。これが非常に[平成31年度当初]予算編成を難しくした最大の原因でございまして、これはやはり合点がいかないもんですから、今後も国のほうにしっかりと交付税の算定など働きかけをやっていかなければならないと考えております。また、予算の箇所づけ等これから出てくるわけでございますが、例えば鳥取[自動車]道に接続する志戸坂峠道路でありますとか、あるいは米子自動車道の4車線化付加車線の設置等々、新しい追加的なことも含めて年度末、恐らく今日[2月8日]から[国の]一般会計[予算]の審議が国会で始まりましたので、[平成30]年度末ぐらいにはそうした配分ということ出てこようかと思いますので、我々としても各種のパイプを通じまして働きかけを年度末に向けてもしっかりとやっていく必要があると考えております。





2 豚コレラへの対応 

●知事

 今、非常に衝撃的でニュースになっておりますのは豚コレラの拡大であります。愛知県の豊田市におきます発生がございまして、これが愛知県内はもとよりとして長野県の宮田村、それから大阪府の東大阪市、滋賀県の近江八幡市のほうに拡大をすることになりました。これは子豚の出荷が原因ということでありますが、まだ状況の解明が進んでいるわけでは必ずしもなくて、まずは殺処分を今、緊急に行っているということでございます。我々現場の感覚からしますと、岐阜[県内]での発生・蔓延があった中で、このように一気に県境をまたいで拡大をしてきたのは誠に残念なことでございますし、やはり農林[水産]省等ですね、県境を越えながらでも感染ルートの解明をしっかりと急ぐべきではないかと思います。


 どうも、世情流される情報では猪のことが今日[2月8日]言われまして、猪が保菌していることは間違いないとは思うんですけども、一気に飛び火してこうやって広がっていく状況というのは、やはり疫学的な解明といいますか、人等が媒介をしている可能性をきちんと突き止めていかないと、一気にこれ全国へ拡大していく可能性があるわけですね。猪の行動範囲は限られていますが、人の行動範囲はもっと広いものがあります。その辺はやはり農林[水産]省等、政府を上げて厳しく対処をしていただく必要があると思いますし、これ以上の蔓延防止に力を注いでいただければというふうに思います。


 こういう状況がありまして、私どもでも緊急の会合を開き、昨日[2月7日]は鳥取市の中でも会合があったということになりましたけれども、本日[2月8日]、私ども鳥取県として緊急防疫対策事業を執行することにいたしたいと思います。これ具体的には予備費という私どものほうの留保財源ございまして、予備費を活用して1,600万円の緊急防疫対策事業を行うことを、つい今しがた決裁をさせていただきました。これから緊急に各地を回ることになりますが、具体的には、昨日[2月7日]、今日[2月8日]ぐらいから報道が出始めましたが、どうも車が媒介しているんじゃないかというお話がございます。実際、私ども[県内の]調査をしていまして、今、[他県で]問題[が]発生[している]農場と疫学的関係といいますが、そういう餌業者、あるいは子豚の出荷等の関係はないことを確認いたしております。


 ただ、これからどう展開してくるかわかりませんので、やはり農場に入るときの車の消毒などを、なお一層徹底する必要があるだろうと、従来のレベルを上げていく必要があるのではないだろうか。現在、県のほうでは、自動噴霧器という[農場を出入りする]車両を消毒する機械ですね、これ13台備蓄をしていますが、5台追加配備をして、それによりまして県内28の豚の農場がございますが、この畜産農場[で消毒体制が]手薄なところにはそういう中から貸し出しをしていくということを体制として取りたいと思います。そのために追加配備5台分、200万[円]ほど早急に購入しようと、それから今回、一気に広がりまして、私どもやはり予防的に、現在、我々日々豚の監視もしていますので、今、異常が認められるわけではございませんけれども、やはり血液を採取してサンプリングしまして、それで、県内の豚の健康状況、これを確認しておく必要があるんではないだろうか。28農場ありますが、まずは3分の1程度の9農場をピックアップをしまして、その中でサンプリングをしてそれを調べていこうと、こういうことを今後さらに拡大していく可能性もございますので、遺伝子検査の機器を増強してもう1台800万[円の機器を]購入をする。それから[その検査に必要な]試薬でありますとか、関連材料、こういうものを400万[円分]ほど購入する。また、実際にその検査に行くときに職員が媒介してもいけないものですから、検査用の防護服、こういう防護服も着用した上で検査に入ると、そういうことでの防護服の費用、このことを入れていきますと大体1,600万[円]ぐらいの予算の必要性が出ます。こういうことをやりまして、今後こうした、まずはサンプリングして9農場、今日[2月8日]から検査に入りますが、さらに残りの農場にやっていくか、状況を見ながら進めていったり、重点を変えていったりということに備えて、検査体制や、検査機器や試薬等の増強も図っておこうと、こういうことであります。





3 米朝首脳会談、拉致問題 

●知事

 それから、今、[アメリカ合衆国]トランプ政権のほうで一般教書演説がございまして、その中でベトナムにおける米朝首脳会談が公表されました。まだその内容については全く明らかにはされておりませんけれども、当然ながら核関係も含めた議論になるかと思います。私ども関心が非常に強くございますのは、[初回平成30年6月12日に]シンガポールで会談したときに拉致問題についても席上取り上げたということでございました。ぜひ、またアメリカのほうでこうしたことを、働きかけを北朝鮮のほうにしていただきたいと思います。また、ステージが変わる可能性もございますので、最終的には日本政府が責任を持って北朝鮮と交渉するということも必要であろうかと思います。そんな意味で、今、同志の知事とも[北朝鮮による拉致被害者を救出する知事の会で]話し合いを進めておりますけれども、政府のほうに[拉致問題の早期解決に向けた]要請活動を緊急に実施しておく必要があるんじゃないか、こういうことで今調整しておりまして、近々上京をして要請活動をさせていただこうと今計画を進めているところでございます。



4 ロシアによる第68西野丸の連行 

●知事

 また、心配されますのは[島根県のかにかご漁船]第68西野丸でございまして、現在も[ロシアの]ナホトカ[港]に抑留されているところであり、一日も早い解放を願っているものであります。これ、船籍であるとか、かにかごの組合が島根県の関係になりますので、島根[県]側の業務管轄になるわけでありますが、これが明らかになった当初から、島根県漁協[島根県かにかご漁業組合]や島根県側にも、鳥取県側も全面的に協力しますということを申し上げております。特にやっぱり乗組員ですね、利見[秀治]船長さんも含めまして境港[市]、米子[市]の人たちが入っておられます。ご家族の心配もいかばかりかと思いますし、さらにご本人たちも不安な日を費やしていると思います。そういう意味で、私ども交渉のほうは島根が中心かと思いますが、例えばご家族等の寄り合う場所ですね、[鳥取県の境港]水産事務所の所で提供させていただこうとか、あるいは場合によっては、メンタル的なことも含めたケアの体制を準備をしておくとか、この2月に入りましてその辺を整えた上で先方のほうにも連絡はさせていただいております。いずれにいたしましても、早い解決を望んでまいりたいと思います。



5 鳥取市との協議 

●知事

 また、この[県知事の]任期中にやはり何らか形、道筋をつけたいということを申し上げておりましたが、[県立]美術館[建設]に関連しまして、鳥取市のほうまた、地元のほうと私どもとしても、対応、きちんと膝を折ってやっていかなければいけないと考えております。ことの発端は平成11年の5月になりますが、私、[知事に]就任する大分前のことでありまして、その前の知事の時代に、就任[された]当初にこの県立美術館、[鳥取市]桂見で建設することを凍結するということを公表したわけでございます。これが一方的であったということで、今でも深い溝を掘った格好で今日[2月8日]も鳥取市や地元の方々から厳しいご意見をいただく所以(ゆえん)でもあります。このことについては率直に県として、また[県]教育委員会ともどもでありますが、こうした経過についてはお詫びを申し上げなければならないものだと思います。


 その上でということになりますが、さらに最近、県立美術館については場所の選定等道筋がつけられてきたわけであります。こうしたプロセスにおいても、地元との十分なコミュニケーション図られていたのかどうか、この点につきましても反省すべきこともあると思います。その辺を率直に私どもとしても認めた上で、地元の皆様へのご説明であるとか、また、[鳥取]市との協議の進捗、こういうことを図っていかなければなりません。例えば、桂見の市道の問題とか、あのスペースをどういうふうに今後考えていくのかとか、地元のいろんなご意見もありましょうし、現実妥当な方向性というのもこれから協議をしていかなければなりません。正直申し上げて3月いっぱいの任期中、県議会[議員]の皆さんと共有する間に最後の部分にたどりつくことは難しいとは思いますけれども、ときあせることなく、しっかりとご理解、ご納得もいただきながら協議を進めていくこと。そのために3月いっぱいまでに地元の皆様に対するご説明や市との協議の進捗、こういうことを図らせていただきたいというふうに考えているところでございます。





6 外国人労働者の受入れ 

●知事

 また、4月までの間にある程度体制を整えなければなりませんのが、外国人の労働者問題であります。これにつきましては法律[出入国管理法]の改正をされまして、私が[山下貴司]法務大臣のほうに昨年[平成30年12月14日]要請したことを受けて、法務省のほうで大分協力的に考えていただいて、2月6日に各省庁集めて鳥取県が全国で最初の説明会ということになりました。250名弱の関係者の方が集まられまして、企業からも率直な疑問の声なども出されました。残念ながら、各省庁3月中旬ぐらいまでまだ準備作業を進めているような段階だったようで、今後明らかにしていきたいという答えも目立ったところでございますが、しっかりと我々としても当日提出された資料や、あるいはQ&A等を今後国から情報を取りながら整備をして、それを関係者のほうに周知をさせていただき、4月以降、新法が施行されますが、それに備えてまいりたいと思います。

 また、昨日[2月7日]は[鳥取県多文化共生支援]ネットワークを立ち上げまして、関係の団体と協力をしながら、これ[外国人材の受入れ]に対処していこうということになりました。4月以降の相談体制の整備も含めましてしっかりと対応を図ってまいりたいと思います。



7 外国人宿泊者数、国際定期便・チャーター便 

●知事

 昨年[平成30年]の外国人観光客の宿泊客数が[平成30年]11月現在で16万5,000人を超えていたことがわかりました。これは15万人という[平成31年度の]目標を突破したことを意味しているわけでございますし、私が就任して以来、11倍ぐらいに増えたということになりました。これもご関係の皆様のおかげでありますし、多分[平成30]年末までいけばさらに数は積みましていくことになろうかと思います。


 現在の足元の状況でございますが、アシアナ[航空]を後継しましたエアソウル便[米子ソウル便]については[平成31年1月の搭乗率が]74.1%、これは搭乗者ということでも過去最高[6,874人]ということになってまいりましたし、また、香港便も昨年[平成30年同月]を上回る搭乗数でございましたが、1月は若干、中国系のお客さんが枯れる時期でありまして、[搭乗率]51.4%ということでございました。こういうような中でチャーターフライトがこの旧正月期間、韓国と結んで飛びましたけれども、2回にわたる飛行機は満席、188名全て埋まりました。そういう意味で将来に向けてポテンシャルということはあるんではないかなと思います。いよいよサマーダイヤが発表される時期に近づいております。現在は空港関係も含めまして最終的な調整をしているところと伺っておりますが、しっかりとこうした海外誘客を増やしていけるように私どもとしても取り組んでまいりたいと思います。





8 「四十七大戦」首都圏会議、国際マンガコンテスト 

●知事

 また、先般[2月3日]は東京のほうで「四十七大戦(しじゅうしちたいせん)」という、奇想天外なストーリーなんですが、鳥取[県]が日本の首都になるという、バトルを展開をする、その漫画が、昨年[平成30年]はウェブ漫画のナンバーワンに投票で選ばれる、人気を博しております。いわばオフ会[オフィシャルミーティングのこと。コンピュータネットワーク上などで知り合った人々が現実世界で実際に集まって親睦を深める場]的な形で、東京[都]で首都圏会議というのが開催されまして私どもも参りましたが、その場で、これ[漫画「四十七大戦」]が演劇として舞台化されることが決まりました。舞台化の場所は東京[都]新宿[区]と鳥取[県]ということに決まりました。当日、[オフ会に]行ってみて初めてわかりましたが、非常に若い女性に人気が強い漫画であることが感じられました。これ実は島根県もキャラクターは重要キャラクターで登場しまして、山陰両県をまたいで聖地として巡礼していただくような、そういう流れをつくれないかなと、このように考えているところでございます。そのほかにも[アニメ]「FREE!」でありますとか、聖地化の進んでいるものもございまして、[ゲゲゲの]鬼太郎や[名探偵]コナン等とあわせてやっていけばいいかなと思います。つい最近もゲームの中で鳥取 [県]を出身地とするキャラクターが生まれたり、最近非常に鳥取というものが取り扱いが増えてきたかなと思いますが、こういうようなことも含めまして地域振興、観光振興につなげていければと思います。


 そういう中、国際漫画コンテスト[表彰式マンガアワードSHOW]が開催されまして、その表彰式典を今月[2月23日]行うことになります。この折に台湾台中市とのコラボコンテスト[国際マンガコンテストin台中]の優勝者も招待して行ったり、中国の河北省でこのたび行われることになります国際漫画サミット[アジアMANGAサミット]の関係者も来県をして、このコンテストの表彰式に臨まれるということになります。こうした形で世界中と割とつながり得るコンテンツということにもなりますので、しっかりと海外誘客にもつなげていければと思います。





9 県立中央病院の機能強化 

●知事

 [県立]中央病院をこのたび[平成30年12月]リニューアルしました。そして薬剤師とか、看護関係など人員の増強を図っていますし、専門医なども増やしまして腎臓関係の新しい医局を開いたり、スタートをさせていただいたところでございます。がんセンターも整えるなどして、こうしたがんの死亡率、これを抑制していこうという1つの砦になればと考えております。この体制強化につきまして、このたび鳥取大学と協議が整いまして、現在医学部長の廣岡[保明]先生を鳥取県立中央病院の副院長として今年の夏に迎えるということにさせていただきたいと思います。これによりまして体制の強化を図り、また、今後の展開としてはリーダーとして活躍していただくということも視野に入ってくるとは思いますが、現在、池口[正英]院長のもとでまずは副院長として就任をしていただき、鳥取大学からこうした形で来ていただくのは非常にめずらしいことだと思いますが、大学側の協力も得ながら、[鳥取]県の東の拠点の整備を進めてまいりたいと思います。


10 ブロック塀の耐震化対策 

●知事

 また、防災関係では、ブロック塀の対策が求められておりますが、今年[平成31年]に入りまして政令[建築物の耐震改修の促進に関する法律施行令等の]改正がなされまして補助メニューの充実をされることになります。今、これから[平成30]年度末にかけてさらに協議を進めてまいりますが、市町村とも協議を始めております。そういう中で、例えば危険と判定されるのはDという分類[点検結果区分(D:倒壊の危険がある)]、そのD分類につきましては、この[平成30]年度内にその所有者等に対してアプローチをそれぞれの建築担当の行政機関[特定行政庁(4市・県)]のほうでして、[猶予期間を設けて是正を促して]いこうと。それで、またD判定の中でも県道で今にもちょっと倒れる可能性もあるんじゃないかと、そういう所が7箇所ございまして、これについては[猶予期間を置かず、平成30]年度内に、コーンを立てるなどして、危険を周知したり、貼り紙を貼らさせていただいたりということをやっていこうと。それから、この国のほうの体制、制度改正によりまして補助率等も上がってきて、有利な制度ができますので、こうしたものも市町村が協調して活用していこうというふうに考えております。



11 業務適正化と監査委員定数 

●知事

 また、新年度[平成31年度]に向けましてガバナンス、これを法律[地方自治法の]改正も実は国のほうでございまして、県としても対応していく必要があるかな。具体的には、行財政改革局の人事企画課の中にこういうコンプライアンス[社会規範]についての担当を設置しまして、それで推進を図っていくと、そしてあわせて行政監察のほうがそれを評価すると、庁内の中でも2つにその役割を分担していくというのがこれからの慎重な、厳重なコンプライアンスの体制になります。その体制は4月からとらせていただき、これに関連して監査委員につきましては[5名から]4名とする条例を提出させていただき、連関させながらこの県庁のガバナンス強化を図っていこうと、こういうような考え方でございます。



12 包括外部監査、行政監査結果を受けた対応 

●知事

 また、先般行政監査があったり、それから[包括]外部監査がございました。これにつきまして早急にまずは今後の考え方を取りまとめるように庁内で検討を急がせております。中間的な状況から申しますと、大型の高額な備品がありますが、これについては新年度[平成31年度]から[県の財政当局が行う]予算査定の際に、新規じゃなくて、既存のものも含めてその活用状況を予算査定上議論するというようにして活用を強化していくと、また、指摘されたような研究物品、研究資機材など、他の試験研究機関で使えないかという活用策の検討を始めたり、また野ざらしになっていたあの[KDS大型]藻刈機、これを倉庫のほうへ収納したりというように改善をさせていただこうというふうにして、もう、一部は[対応を]始めております。


 また、ベトナムの誘客[ベトナムチャーター便就航]の経済[波及]効果についての提起をいただきました。これちょっと報道が重なったものですから、あえてちょっと今の調査状況等もお話をしておいたほうがいいのかもしれませんが、これについては結論的にはこのベトナムについての根拠指標については[山陰]インバウンド機構のほうで新しい[より精度の高い]数字もありますので、それ、今後はそうした適切な数字を使って試算をしていこうということで、今、対応を進めております。ただ、1つ誤解が若干あったかなということで、現場の担当者が困惑しているところもあるんですが、実はベトナムの経済効果の数字というのは一切公表してなくて、庁内の予算査定等の議論にも供してない。あるいは担当者の手持ちのファイルの中の数字だったようでありまして、ですから、あの数字で何かこう大きな世論誘導したということは正直一切ございませんので、その点については改めてご理解をいただきたいと担当部局にも申しているところでございます。





13 「第4回いいね!地方の暮らしフェア」等 

●知事

 これからまた[平成30]年度末に向けましてさまざまな行事もありますが、来週末[2月17日]には東京[都]で、同士の地方創生や子育てを一生懸命やっている団体とその移住や子育てのフェア[第4回いいね!地方暮らしフェア]をさせていただくことになります。

 また、今週末の2月11日にはクルーズ会社との交渉で、できれば来年[2020年]の来航を願おうというようなことを協議させていただくとか、さまざまな今後も行事が[平成30]年度末に向けて進んでいくことなります。



14 第30回全国「みどりの愛護」のつどい 

●知事

 そういう中、5月18日の[第30回全国]「みどりの愛護」のつどい[の開催]が決まりました。[開催まで]100日をきってきまして、だんだんと近づいてくるわけであります。来週の2月14日からおもてなしのイベントのつくりこみをしていこうと、それで皆で議論をしてこの機会、平成の[次の時代の]初めのイベントを飾るそういうおもてなしを考えようじゃないかということに着手したり、2月16日には「緑のまちづくり」[を考える]シンポジウムを鳥取市内で行うことにしたり、また、今後ロゴマークの作成などを進めて、急ピッチで準備に向かっていきたいと思います。ぜひ平成の次の時代の初頭を飾る一大行事でございますので、しっかりと全国に鳥取の緑と鳥取の豊かさ、魅力を発信してまいりたいと思います。私のほうからは以上です。



15 豚コレラへの対応 

○時事通信社 今泉悠 記者


 では、各社質問のある社からお願いします。


○日本海新聞 岡宏由紀 記者


 豚コレラ対策のところで遺伝子検査の機器を増強されるとおっしゃられたんですけど。これはどういうような機器で、人とかというのはどうなんでしょうか。


●知事

 結局、検体をとってそれを機器、遺伝子検査の機器で検査をして、そのウイルスかどうかっていうのを、[豚コレラウイルスが]あるかどうかというのを同定する[見きわめる]わけですね。現在、倉吉[市]の家保[倉吉家畜保健衛生所(倉吉市清谷町)]に[遺伝子検査機器が]2台ございます。1台当たり一挙に200サンプル[検体を]処理できますが、当然ながら時間をかけて処理しますので、それ[2台]だけで足りるかどうかと。そこでもう1台増強しておこうと。そうすると一挙に600サンプル対応できるようになります。これで、今後拡大していったときに県内で迅速にやっぱり検査をして、豚コレラのウイルスが発生したかどうかっていうのを明らかにする、このスピードの問題なんですね。結局1日放置をしますと、それだけ広がりますから。ですから、その能力を飛躍的に高めたいということで1台遺伝子検査の機器を増強しようと。これ[遺伝子検査機器]とあわせて当然ながら[検査のための]試薬なども必要になりますので、そういうものも含めて準備をしておこうと。それで、今日[2月8日]から今、血液の採取をして、それで検査を回して[実施して]いきますけれども、当面28農場のうちの9農場からスタートしようとしていまして、その9農場分調べることは手持ちの[2台]機材でも今のところは回りますので、そうしたことで対応していけるんじゃないかなと考えております。


○日本海新聞 岡宏由紀 記者


 その9農場といわれるのはどういった基準でその選定されたんでしょうか。


●知事


 やっぱり重点的に優先度をつけてやっていく必要がありますので、今回報道されている[5]府県[岐阜県、愛知県、長野県、滋賀県、大阪府]と何らかこう、形式的な関係があるというとこですね。実質的には我々疫学的調査をしていますけども、その農場と直接つながったところはありません、今のところ。ですが、そうしたことだけでもよしとするのもどうかということもありまして。というのも背景に、今回、人がかなり媒介していると思われて、これは農[林]水[産]省のほうできっちりやっぱりその[感染]経路を確認して、そこのところ[感染経路を]遮断してもらわないと広がりますので、この問題は大きいんですけども、それと合わせて背景として猪が保菌して走り回っていると。ですから、今回、岐阜[県]、愛知[県]とあって今度長野[県]にも広がったわけでありますが、そういうエリア的な何かこうつながりが今後、出てこないとも限りませんのでね、その辺はちょっと今後の[農林水産省の]調査が待たれますけれども、そうしたことを考えると念のためやはり優先度を上げて調査したほうがいいだろうと。そういう[形式的なつながりのある]農場で、今、9農場まずはやって、それで、[豚コレラウイルスの]出方を見ながら、また今の[感染]原因、調査を見ながら、さらにそれを続けていくかどうか、また判断しながらやっていくということになろうかと思います。


○中国新聞 小畑浩 記者


 豚コレラの関係でいいますと、鳥取県だけというわけではなくて、近隣県等の状況とかも関係してくると思うんですけれども、他県との連携とか、そういったことは特に今のところはないですか。


●知事


 実は、これ一昨日[2月6日]、豚コレラの対策会議を県としてやりました。そのときに、実は指示をさせていただいて、中国[地方]5県での情報共有などを早急に進めるべきだということを席上申し上げまして、その後、事務ベースで岡山[県]、広島[県]、山口[県]、島根[県]と連絡を取りまして、そうした疫学的な関係性としてはないと、中国[地方]5県ですね。それから、また今、異常豚が発見はされていないということであります。それで、今後、その[中国地方]5県の連携を強めるべきではないか、情報共有化を強めるべきではないかということをちょっと問題提起もしていたもので、本日[2月8日]岡山県におきまして、畜産課長の5県の集まりを持ってもらっています。そこで中国地方としても中国地方に飛び火することがないような対策、それからやはり感染ルートということがありますので、そういう疫学的な情報の共有、こういうものをしっかりやっていこうということになりました。


 現在、多分今日[2月8日]午後かもしれませんが、会議が持たれることになりました。実は、これ、もともとは鳥インフル[エンザ]が岡山県の農場で発生したときに、県境が近かったもので広島[県]にも影響したというケースが3年ぐらい前ですかね、2、3年前にございました。そのときに中国[地方]5県の知事で話し合いまして、こうした家畜防疫体制について共同事業化しようというふうになり、実は、餌業者の動き方とかそういう情報共有を今は図るようになったり、また、備蓄している資材の状況を共有をしたりということを、つい最近ですが始めてきたところです。この考え方にのっとって、本県から問題提起させていただいて、今日[2月8日中国地方]5県の会議が持たれています。





16 鳥取市との協議 

○日本海新聞 北尾雄一 記者


 美術館の問題についてお聞きしたいんですが、先ほど知事が率直に県としてお詫び申し上げなければならない、それから美術館選考プロセス、立地場所の選考プロセスにおいても十分なコミュニケーションが図られていたか反省すべきであるということをおっしゃいましたけど、これ具体的に何に対してお詫びし、プロセスで例えばどんな、その決定の過程において瑕疵があったと思われるのか、そこをちょっと具体的に教えてください。


●知事


 瑕疵(かし)っていう、ちょっとそういう趣旨でも実はないかもしれませんけれども、まず、実は最近、そうした鳥取市等とコミュニケーションも事務ベースも取らせていただくなどして、いろいろと懸念ないし思いの核心の部分をいろいろとお伺いもし始めているんですけども、そういう中でやはり一番の根本にありますのは平成11年5月に県側で当時のトップの意思ということだったと思うんですが、この[県立]美術館設置の見直しということが出て凍結されたということなんですが、その際に地元や鳥取市側に事前に何の相談もなかったということを非常に厳しく問題視されておられます。当時の状況からしますと、市道美術館通り線を[鳥取]市が県の要請に基づいてその建設に着手をしていたとか、もちろん地元での調整であるとか、[鳥取]市も別に何か、何といいますか、無理難題を[鳥取]市が言っているわけではなくて、市側の立場からすれば、むしろ県のほうに気を利かせて、市も協力してやっていたというのが実情であると。


 ところが当時の状況としてはいろんな政治的な問題があったんだと思いますが、私もちょっと県庁にいなかったのでよくわからない部分なんですけども、当時一方的にそれが破棄をされたと。言い方によっては、婚約していたのに何かわけわからず三行半(みくだりはん)みたいな形になったという、そういう言い方をあちら[鳥取市]がときどきされますけども、それはそういうところに根本原因がどうもあるということであります。この辺については県庁全体、あるいは[県]教育委員会も含めての当時の進め方については率直にお詫びを申し上げるべきものだろうというふうに思います。これは[県議会の]議場でも私もこれまでも同旨のことは述べてきておりますが、だからこそ市道美術館通り線のことだとか、[鳥取市]桂見の取り扱いなど、膝を折ってきちんと協議を真摯に我々も進めるべきじゃないかなと思っております。


○日本海新聞 北尾雄一 記者


 当時、一方的に凍結したということもそうなんですが、最近のこの美術館、最近って、近年の美術館、新たな立地場所のプロセスにおいて、結局計画廃止、桂見での計画を廃止しないまま、そこを明確にしないまま、そのゼロベースで進めたということについてもかなり不信感があると思うんですが、そのあたりの認識はいかがですか。


●知事


 その辺はちょっと[県]教育委員会も挟んでいるので、私も詳細よくわからないところがあるんですが、少なくとも先ほど申しましたように、十分なコミュニケーションがとられた上で、一つ一つプロセスが進められていったかどうか。それは多分それぞれ思いや、きちんと手続き踏んでいますよっていう話は当然あると思うんですけども、ただ、少なくともコミュニケーション不足ということは反省すべき材料もあるんじゃないかなと、私はそう思っています。ちょっとこの辺、誰がどうということではないんですけれども、ただ全体として考えると丁寧に進めていたという状況ではあったとは思うんですが、ただ、今おっしゃるような[鳥取市]桂見の扱いをどうするかということについて、むしろ多分当時、県側の、県教育委員会からの言い分からすると、[鳥取]市のほうに下駄は預けられていたという言い分じゃないかと思うんですが、ただ、過去のいきさつもありますので、もう少しコミュニケーションについては考えるべき点もあったのかもしれない。その辺は我々としても率直に反省すべきは反省しながら、市側あるいは地元との協議を進めていくというのが基本姿勢じゃないかと思っております。さきほどそういうことを申し上げた次第であります。


○日本海新聞 北尾雄一 記者


 それからその3月末までの地元説明と市との協議ということですけど、この地元の範囲というのを教えていただきたいのと、具体的にどういうようなことを今のところは考えていらっしゃるんでしょうか。


●知事


 今、実は最初にも申し上げておりますように、[鳥取]市側であるとか、あるいは関係団体などともコミュニケーションはとり始めております。そういうことを今進めている中で、例えば自治会系の方々とか、今後、説明会といいますか、話し合う機会のセッティングなど、今、順次進みつつあるというところです。まだ全体像、ちょっと申し上げられる状況ではありませんけれども、ただ、私どもとしては、県議会でも大分議論になったところでありまして、やはりこの任期中に県議会も巻き込みながら、みんなで要は[県立]美術館の立地について結論を出すという、長い[鳥取]県政史上でいけば大きなモーメントがこの4年間の間にあったわけでありますから、次の[知事の任]期にいい形で引き継がなきゃいけませんので、少なくとも協議の入口、門はくぐっておくということは必要ではないかなと思っていまして、そうしたことを努力をしてまいりたいと思います。まだこれ相手もありますので、最終的なことはちょっと今段階では申し上げにくいですけども、ただ、少なくとも将来に向けての方向づけを始める、そういう入り口はくぐっていきたいと思っています。


○日本海新聞 北尾雄一 記者


 すみません。もう1点だけ。その少年自然の家の跡地が8万平方メートルの広大な土地で、県民の財産でありながら、長年事実上この問題があったことによって放置されていますけど、そのことの認識とこれをどう有効活用するかということ、一言。

●知事


 これはもともとあそこで美術館をつくるという、西尾[邑次知事の]県政時代の議論があった理由もあると思うんですね。ですから、全くその利用価値のない所ではないと思います。ただ、先ほども申し上げましたように、いろんな政治的ないきさつが平成11年以降発生をして、結局その取り扱いが決まらないまま、現在20年目を迎えているというのが実情でありまして、やはりこれについても何らかの方向性を考えていかなきゃいけないのだと思います。ただ、その内容について、どういうのが適切なのかというのはちょっと今まだ白紙でございますし、地元やあるいはそれを受けた[鳥取]市側のご意向もあると思いますので、我々としては真摯に向き合いたいと、現段階ではそういうふうに考えております。





17 レオパレス21施工不良問題 

○山陰中央テレビ 勝部正隆 記者


 レオパレス21の施工不良問題についてなんですが、鳥取県に該当する建物があるのかどうか、情報をつかんでおられれば教えてください。


●知事


 これについては昨日[2月7日]、ああいう社長の会見がありまして、緊急に私どもでも問い合わせ等させていただき調査をしましたが、鳥取県内では該当物件はありません。従いまして、引っ越しというようなそういう影響はないと見込んでおります。ただ、今後もまだどういうふうに事態が展開していくかっていうこともありますので、しっかりと関係部局でフォローしてまいりたいと思います。





18 鳥取市との協議 

○日本海テレビ 前田俊博 記者


 美術館の話ですけど、今、先ほどやり取り伺っておりますけれども、今年度中、任期中には何らからの形で県としてお詫びをしていく場を設けたいというか、そういう形で姿勢を示すということでよろしいですか。


●知事


 そうですね、これ相手もあることですので、私どもとしては少なくともそうした今後の方向づけとなるような門はくぐってまいりたいなというところであります。先ほどお詫びといいますか、率直に考え方も申し上げた通りでありまして、過去のいきさつとして県側にも反省すべきことがあることは深く認識をさせていただいております。


○日本海テレビ 前田俊博 記者


 それは県側がそういう場を設けるような、ノックするというか、門を叩くということでよろしいでしょうか。


●知事


 地元関係者への説明は県側のほうでも直接やっていくべきものだと思います。また、その状況も睨みながら[鳥取]市側との話し合い、こうしたこともある意味、本格化させていくといいますか、スタートさせていくということになろうかと思います。


○日本海テレビ 前田俊博 記者


 当時の話では、いわゆる箱物行政に対しての是正ということが全国的に叫ばれていた時代の中での前の知事の判断だったと思うんですが、ある程度、トップが変わるかといいながら、もやっぱりその県政の連続性みたいなものがあると思うんですけども、線のところのやっぱりことも踏まえた形での話し合いになるんでしょうか。


●知事


 結局、なんていいますか、当時の話をひっくり返すひっくり返し方について、地元で市側で不信感が強烈に残ったということだと思います。これは率直にその辺ですね、先方の事情からすればそのお気持ちになられることは、私どもは理解しなければいけないと思いますし、お詫び申し上げるべき内容だろうと思っています。


○日本海テレビ 前田俊博 記者


 やはりコミュニケーションがもうひとつ丁寧じゃなかったということになりますか


●知事


 そうですね、それで、ちょっと我々も聞こえてきますのは、要は[鳥取]市側は[県立]美術館という県の事業に協力をすると。地元も協力をするということでやってきたのに、ちょっと何かいきなり悪者にされてしまって、一方的に[建設]凍結という通告だけだったと。説明がないということですね。ちょっと当時どういうコミュニケーション取っているのか、私も詳細は残念ながらその当時いないので存じ上げないとこもあるんですけども、その辺についての不振が今なお残っているということだと思います。





19 包括外部監査、行政監査結果を受けた対応(経済効果の算出) 

○山陰中央新報 原田准吏 記者


 すみません。ベトナムのチャーター便の経済効果の件なんですけれども、この件に関しては一切公表していない、予算査定でも公表してないということなんですけれども、では、なぜ、何のために経済効果をはじき出されたかというのがよくわからないのと、それからポケモンのことなどで経済効果を出される場合もあると思うんですけれども、その経済効果を公表されるのとしないのと何か基準とかってあるんですか。


●知事


 ちょっとそのベトナムのことについては、実際その担当部局のほうの説明も聞いていただいたほうがいいかもしれません。その旨ちょっとご理解をいただければと思います。また、いずれにしましても結論から申し上げて、ただどういう目的でその数字づくりをしたのかは正直、結局外に出してないわけですから、別にそれがどうこう[ということは]ないのかもしれませんけど、担当者の勉強だったのか、あるいは課内での予算配分などの材料に使ったのか。財政課との折衝ではないようですし、ちょっとそれ以上のことはよくわからないんですが、ただその係数として結局韓国だとか、中国だとか、それとその他諸々いろんなものが入っている、それをそのまま援用してしまったというところがベトナムの実相に合わなかったというような真相だと思います。ですから、ここはベトナムの実相に合うような単位を、係数を使えばいいわけで、それはそういうふうに今後変えましょうというふうに、今、改めてさせていただきたいと思います。


 経済効果というのを出す必要があるときに出しているというのが実際でありまして、これは我々行政機関ですから、全ての行政サービスに経済効果を出す手間を果たして使うかどうかということがあります。従いまして、世の中がそれに関心を寄せておられて、我々としてもそうした経済効果というのを試算してみる必要があると、そういうふうに判断したときに提供させていただいております。ですから、全て経済効果を出さなきゃいけないというものではないと思います。





20 県の統計調査等の点検 

○山陰中央新報 原田准吏 記者


 今、国のほうでも、統計の問題が非常に不信感というか、というものがある中で、ベトナムの件は少しだけ、ベトナムの件だけなのかどうかちょっとわからないんですけども、例えばその県のほうでもいろいろ統計出されると思うんですけども、そういったものについて改めて、例えばこういう出し方でいいのかとかっていう検証されたりするようなお考えはありますでしょうか。


●知事


 それは今ちょっと国会でまさに議論になっていまして、例えば全数調査がいいのかとか、また最近は郵送の問題などもいわれ始めているようですけども、そうしたことなどは、ちょっと国会の議論やちょっと世の中の、これ、統計[調査]というのは非常に技術的な問題もあるもんですから、例えば標本数が適切かどうかとかいうのもあるんだと思いますので、そういうようなことをちょっと見た上で、県独自の統計調査として留意すべきことはないかどうかは新年度[平成31年度]やはり検証はしてみる必要はあると思います。





21 外国人労働者の受入れ 

○日本海新聞 岡宏由紀 記者


 外国人の受け入れの件で、昨日県内の各種団体が集まってネットワークの初会合を開かれたと思うんですけども、その中でやっぱり外国人の労働者の方は都会のほうにやっぱり取られてしまうんじゃないかという懸念が経済団体を中心にこう上げられたかと思うんですけど、それに対して鳥取県のほうは鳥取県のよさをこうアピールしていきたいというようなことを言っておられたんですけれど、それは具体的にどういうふうなことをアピールして、それによってその外国人が、じゃあ、鳥取県果たして来るのかどうかっていうようなことというのはどうなんでしょうか。

●知事


 やはり受け入れ環境としてゆったりできたり、また都会とは違った楽しみ方もできるようなそうしたことも1つの魅力にはなると思います。私どもも実は県内に在住しておられる外国人もおられて、このたびの統計では4,600人、[平成30年]12月[は]住んでおられると。それで、昨年よりも、その前年[平成29年]よりも6.4%増えてきています。それで、ベトナムの方が大体24%、4分の1ぐらいでございまして、これが一番多いということになってきているわけであります。増えてきているには増えてきている理由があると思うですね。需要もあればまたその方々の居心地の問題も当然背景にはあるだろうと思います。現に住まわれている方の中ではやはり鳥取[県]は非常にある意味人情があるとか、それからゆったりとできる環境、これ、だから母国、全てが東京[都]とか大阪[府]みたいな所じゃないわけでして、自分たちが育ってきた環境からすると親しみやすさといいますか、馴染みやすさがあるとか、そういうようなこともあります。


 十分分析をして作戦を立てていかなければなりませんが、今回、今、整備をしようとしております相談体制であるとか、あるいは日本語教育の拡充を今、県費も含めてやっていこうとしていますが、そういうことであるとかも含めてそういう受け入れ環境のことも含めて、やはりそうした向こうの皆さん[外国人]に届くような、そういう対策も地域としてやっていく必要があるだろうと思います。あともう1つ正直言って大切なのは、国全体のコントロールの問題もあると思うんですね。国会の附帯決議でも大都市に集中してしまうんじゃないか、地方のほうの実情にも即したそういう対策が必要だという附帯決議もついています。これについて各省庁でも今後工夫が出てくると思うんですけども、その辺も注視していきたいと思いますし、現実に始まってみたら、もう一極集中していたということになれば、やはり対策を求めていくことも政府に対してはやっていかなきゃいけないかなと思います。ただ、我々無策でいいかというと我々もやはり外国人との共生社会という1つのテーマを誠実にこなしていくこと、それから一定のそのアピール、あるいはパンフレットづくりだとか、そういう受け入れ環境、この整備なども進めていくことが対策になってくるではないかなと思っています。


○日本海新聞 岡宏由紀 記者


 実際に、今の研修生の方ですとか、そういった方からそのニーズ調査というか、どういうことをこうやっぱり求められていらっしゃるか、意向直接聞かれたりするような、そういういうような予定はないですか。


●知事


 そういう調査はしてまいりました。やっぱり日本語教育だとか、そうしたことに対するニーズは強いなというふうに把握しています。その上で、[平成31年度]当初予算の中にも対策を盛り込ませていただいておりますが、今後もその辺のニーズしっかり調査をして、さらにバージョンアップを図っていく必要があると思います。恐らく4月で急に何か堰(せき)を切ってやって来るということではないと思います。昨日[2月7日]の[鳥取県多文化共生支援]ネットワーク[第1回全体会議]やその前の日の2月6日の説明会の状況を見ても、従来の研修で受け入れているもの[技能実習生]の振り替えのようなイメージでお話をされている方々も多いですし、これから国のほうで始まるにしても4月からいきなりこう試験を受けて入ってくるわけではなくて、どうも段階的に各省庁の準備が整い次第入ってくるような感じがありますので、猶予期間もあると思いますから、今後も強化をしてまいりたいと思います。





22 ふるさと納税における返礼品規制 

○時事通信社 今泉悠 記者


 時事通信の今泉です。今日なんですけども、今朝ふるさと納税に関して調達額が寄付額の3割以下の地場産品は従来どおりですね。その条件を満たさない場合に、この制度から外す、その自治体を外すというその改正案が閣議決定されまして、それで、これについては大阪の泉佐野市なんかが特に反発を強めている中で、自民党と公明党はその地場産品ということについては、県内品まで広げたほうが運用しやすいんじゃないかっていう意見もあったりして、今日閣議決定されたわけですけど、まだいろいろと意見が出てきそうな状況だとは思うんですけれども、これについて県としての対策とか、考え方変えたりとか、何か応っていうのはありますでしょうか。


●知事


 実は鳥取県の場合は今でも[返礼品の額を寄付額の]3割以内で節度を持って運用しています。それで、むしろ企業側がサービスをのせてくる[サービスとして返礼品を提供していただく]というやり方になっていますので、そういう意味では本県としては是認できるといいますか、受け入れられる内容かなと思います。正直申し上げてふるさと納税というのは今後、いわば寄付社会というチャリティー社会。これ欧米のようにつくりあげていって、税金以外でもいろんな形で地域に貢献していく個人のベースを広げていこうと。支えあいによる社会づくりという意味では大きなムーブメントと運動じゃないかと思っています。ですから、ふるさと納税はそのいいきっかけにもなっていると思いますし、日常化させてくれた面があると思います。実はこの地元産品の活用によってお礼の気持ちを示すことで、それに共感して寄付者が応えていただけると、このスタイルは鳥取県はそのパイオニア的な存在でありまして、県内の市町村も含めてこうした道をむしろ最初につけてきたほうであります。どちらかというと、今回そういう[返礼品の]地場産品での対応ということとか、3割以内というのは節度を持ったものという内容は私どものもともとのオリジナルな考え方に合っていますので違和感がないところであります。


 [大阪府]泉佐野市のようないろんなお考えもあろうかとは思うんですけれども、ただ、結局せっかくの始まったふるさと納税がどちらかというと、いわば有利さだけに目がいって理念が失われてしまう危険が出始めたところなんで、そういう意味ではもう一度正常な軌道に戻していくものではないかなと思いますし、全国の自治体もそれで運用し得る内容になっているんじゃないかと思います。都道府県内での対応がいいのかどうかとか、今後具体的な細目が閣議決定に基づいて与党の考え方も入って定まってくるのかもしれませんが、鳥取県としていえば、県内の産品はみんな県内の産品なので、その点については特に異論はありません。





23 児童虐待への対応 

○時事通信社 今泉悠 記者


 千葉県の野田市で小学4年生の女の子が死亡した事件で、両親が傷害容疑で逮捕された。これは虐待があるのではないかということで、これ、昨年も世田谷区で同じような問題があって鳥取県では児童相談所の名簿と、あと県警とで情報共有してっていうのがあると思うんですが、今後去年と今年でこういうことが続いているので、県としてこう、さらに協力を進めるのか、今後のあり方を教えていただけないでしょうか。


●知事


 実は事件が報道されて、[1月30日および2月6日に鳥取県警察本部少年課と児童相談所の所管課である青少年・家庭課が]話し合いを持ちました。それで、情報共有を図っていくこと、それから的確にそれぞれのケースに対処していくことについて確認をさせていただきました。本県の場合はそれぞれのケースに基づいて市町村だとか、それから児相だとか、児童相談所とか、警察も入ってそういう調整会議をつくっておりますし、個別にも対応しているところであります。今回の事件は非常に残念なことでありますけれども、ちょっと恫喝に応じて教育委員会側で情報出してしまったことなど、それからどういうふうに介入すべきだったか、その辺の姿勢など課題も多く出てきております。


 それで、私どもとしてはこれまでもそうしたケース、ケースに従った対策を取ってきておりますけれども、今回のことも他山の石として警察、それから児童相談所、また市町村など関係機関との情報の共有化や深刻なケースに対する毅然とした対応、これをやれる体制づくり、警察の協力も必要になりますので、そうしたことをなお一層強化をしてまいりたいと思います。また、あわせて児童相談所の機能強化につきましては、現在、里親のこともございまして、その体制づくりの強化を進めていくことを考えておりまして、そういう中でも対策を取ってまいりたいと思います。





24 毎月勤労統計不適切問題の影響 

○日本海新聞 岡宏由紀 記者

 毎月勤労統計の不正調査の件で野党の調査、独自の調査によると、その実質賃金が18年多くの時点で下がっている、マイナスとなっているというようなことがあったんですけど、やっぱりその消費者の動向とか見ると確かにそれ納得いく部分があるんですけど、そうしたことを踏まえて、県の施策等、何かこう考えていかれるっていうようなことはないんでしょうか。



●知事


 実は県内、鳥取県内は全部悉皆(しっかい)調査になっていまして、これも確認させていただきましたが、直接に本県として影響は調査自体にはないと。問題はその調査を使って給付金がどういうふうになるか、それで、追加給付ということはこれから多分秋にかけて現実になってくると思います。それは当然、全国同じようなベースですから発生し得ることではないかなと思います。そのようなことで、これ、国のほうの当局の問題にはなるんですが、適正な運営を私どもも求めていかなければならないと思います。それで、またその勤労統計を使って、他の統計等に大きな影響があるかどうかについてはちょっとまだ調査を待たないとわからないところもありますが、大きな深刻な影響は今のところは見込んではおりません。ただ、いろいろ今回統計全体について、政府が今、統計、勤労統計に限らず統計全体についてもう一度体制の立て直しをしようとしておりまして、これは県のほうにも調査を任される部分もございますので、何らか今後、仕事のやり方の改善が求められることは出てくるかもしれません。今後もよく状況をフォローしてまいりたいと思います。



○時事通信社 今泉悠 記者


 ほかいかがでしょうか。では、質問ないようで、以上で。



●知事


 はい。どうもありがとうございました。



  

 ※広報課編集
  [ ]については、広報課で補足説明しています。


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