令和4年1月11日(火)午前9時45分から
県庁講堂
皆様、明けましておめでとうございます。皆様におかれましては年末年始、御家族や大切な方々と一緒によい時を過ごされたのではないかと拝察を申し上げます。この来る年が皆様にとりまして素晴らしい年になりますよう、そして本県にとりましても発展の年となることを願ってやまないところでございます。ただ今は、昨年の様々な功績の紹介があり、林原さん、濵本さん、また神谷さんの代表しての授与ということになりました。濵本さんは、マスクをされておられまして、マスクを取ったらどんな顔になるかなと思いましたが、取っても変わらなかったというのがもっと驚いたところでございます。
占い、卑弥呼も邪馬台国におきまして、その骨を焼いての占いをやっていたという記録があるわけでありますが、それによるお告げがあったようでございまして、よい年になればと私も願っているところでございます。この様々な事業につきましては、まず、新型コロナのことがあるかと思います。これについては本当に各部局が協力をしながら、そして医療関係者やあるいは市町村、また、医師会、看護協会、薬剤師会等、関係機関と力を合わせながら、よくぞ鳥取県を守り切っていただいたと感謝を申し上げたいと思います。皆様のおかげで昨年終わってみますと1,669名でしたか、全国でもっとも少ない感染者数ということでございましたし、また、亡くなられた方の累計も5名に留まり、ともに全国で最小ということでありました。
鳥取方式という独自の手法を編み出しまして、徹底的なローラー作戦により、こうした感染の囲い込みを行う、これに住民の皆様や事業者の方も協力してもらうことで、こういうことにつながったわけでありますし、また、医療提供体制も工夫をしながら、本来全員入院であったところでありますが、メディカルチェックセンターなどもつくり、様々な工夫をして医療的ケアを絶やさない形にすることで命を守ることができました。本当に感謝に耐えないわけでありますし、表彰を受けられた皆様の御功績を讃えたいと思います。
これは、その本業である経済、産業、そうした部分で御商売を守る、こういう方々に大変影響を与えましたが、こちらの方も迅速に対応していただいたり、需要創造に向かっていただきました。また、子どもたちを守るための療育センターの取組であるとか、デジタル化を進めて電子申請やあるいはデジタル化によるデータベースで貴重な資料を公開をしていくということなど、こうした時代に対応した動きも目立ったところであります。決して将来を悲観するわけではなく、副業だとか、ワーケーション、これも表彰対象になりましたが、こうしたところで鳥取県への注目が集まっているところでございます。ぜひそうした意味で我々希望をもってこのコロナ後の霧が晴れた後の新しい日本、新しい力強いそして安らかな鳥取県、これを念願し、構想しながら私たち県民とともに歩んでいく、それがこの1年なのではないかなと思います。
また、「とっておき」というイチゴのことであるとか、「災害の迅速な対応」であるとか、さらには「弥生人」のことにつきましても、大変な進展が得られたところでございました。妻木晩田とそれから青谷上寺地と2つ大きなポイントがあるわけでありまして、弥生の王国は今年大きなまだ注目を集めるところかもしれません。そういうような意味でこのたびの表彰となったわけでございますが、心からお祝いを申し上げたいと思います。
新年に向けましては、今申し上げましたような昨年に引き続いての発展の道を方策として探らなければならないのだと思います。そういう意味で全国知事会と連携をしながら、私たちはこうした展開を全国の中でもインプットをしていかなければなりません。また、教育という意味でも少人数学級に力強く踏み込んでいく、そういう節目の年にしていけるよう、市町村や教育委員会と協調していかなければならないのだと思います。また、デジタル化につきましても、「デジタル田園都市国家構想」というものがスタートします。これは地方創生のデジタル版と言ってもいいものだろうと思いますが、まだまだデジタルデバイド、格差があるところでありますし、本件はキャッチアップをしていかなければならない面もあります。そうした意味で精力的に展開をすることが重要でございます。
福祉につきましても、例えば情報コミュニケーションということで法的な支えができるところでございますが、そういう意味でモデル的な事業を行うモデル県として今まで手話言語条例を生かしてやってきた、そういう道筋をさらに発展をさせ、全国をリードする展開をしていかなければならないのだと思います。農林水産業につきましても、災害をくぐり抜けながら力強く生産活動を昨年はすることができました。このデジタル化なども生かしながら、海外あるいは国内の各地に売り込みをかけていく、また、様々な新品種、「星空舞」ですとか、いろんなものがございますし、特に今年は私ども「白鵬85の3」に代表されるような和牛で勝負をかける年になってくるわけでございます。
また、産業面でも、今、非常に疲弊をしている状況があるわけでありますが、着実に前進している企業さんもあります。特に自動車産業は大変わりをしていくのではないかと思われます。そうしたこれからの産業経済の行く末というものをしっかりと取り込みながら、本県のそれぞれの企業が輝けるように導いていかなければならないわけでございます。移住定住の促進でありますとか、あるいは病院の活力ある整備でございますとか、さらには様々な生活環境を整えたり、また、ハイウェイ、これも新年度にはぜひ山陰近畿道岩美道路の開通ということも目指せるのではないか、そういうようなことになってきておるわけでございます。子どもたちの未来をつくりあげていく、そうしたいろいろな地域振興、これは私たちにとりましての重要なテーマであろうかと思います。
皆様のそれぞれの頑張りが未来を変えることになる1年になると思います。必ずや新型コロナの霧は晴れるときがやってくるだろうと思っております。そのときにスタートダッシュをかけられるように私たちは今から準備をし、そして先行してやっていかなければなりません。残念ながら、今、オミクロン株が東部と西部に感染情報が出ておりますし、中部も昨日まとまった数の感染がございました。注意しなければならないのは職場の管理のこともあろうかと思います。昨日、見つかったところでは残念ながら、また、20を超える感染者数ということになりました。その大きなところは海上保安庁の「きそ」という船でございます。その船の中での集団感染が発生をしたわけでございました。これまだ感染者は増えるというふうに思わなければならない残念な状況にあります。
やはり職場の中でBCP(事業継続計画)を生かしていく、そしてまずは防御をしていく、これは今日、この会場におられるのは管理職の方ばかりでございますが、まずは第一にやらなければならない今のオミクロン株の状況であろうかと思います。ちょっとした隙をついて簡単に広がってしまう、それによって業務が停止されれば困るのは県民ということになります。そういう意味でBCP継続的な事業ができるような体制づくり、これに私たちも当面この1月2月あるいは3月も含めてシフトしていかなければならないかもしれません。そういう知恵や工夫が試される、そういう年明けともなってきたところでございます。いつかこのコロナの時代というものは記憶として語られることになろうかと思います。そのときに、「ああ、鳥取県庁は頑張ってくれた」と、県民の皆様からそのように言っていただけるようなそういう仕事を私たちは誇りをもってやっていかなければならないと思います。
ただ、事業の執行にはいろいろと負担もかかるものであります。今、業務は繁閑、それぞれの部局によって異なるところがあろうかと思います。私たち県庁は1つの家族です。お互いに助け合って、補い合ってこの時期を乗り越えていかなければなりません。その先にはまだ誰も見ていない未来の姿がしっかりといずれ峠を越えて見えてくると思います。そんな年になると考えておりますので、皆様の今しばらくの御奮闘御期待申し上げ、また、お願いを申し上げたいと思います。
「初春の日の生まれくる薔薇色の雲あり、山の低きところに」与謝野晶子さんの短歌でございます。私も今日は弥生人の茜染めに寄せてピンクでやってきましたけれども、そんなバラ色の空、それがこの初春に広がった様子を歌い込んでいるわけでありますが、与謝野晶子さんは人事を尽くして天命を待とうと呼びかけながら家族を守り、当時のスペイン風邪から立ち上がった、そういうお一人の歌人でもありました。私たちも勇気をもって、このとき、県庁マンであることを1つの誇りとし、また、今こそ働くべき時だと念じて頑張ってみたいと思います。
皆様にとりましてこの1年素晴らしい年となること、心からお祈りを申し上げ、鳥取県政の発展と県民の皆様の弥栄お祈りを申し上げまして、年頭の挨拶といたします。よろしくお願い申し上げます。ありがとうございました。