令和2年2月臨時県議会付議案に対する知事提案理由説明要旨
これより、本議会に提案いたしました付議案につきまして、その概要を御説明申し上げます。
本議会に提案いたしました議案は、議案第1号 令和元年度鳥取県一般会計補正予算(第4号)であります。
去る1月30日に国会で国の補正予算が成立しましたが、県民の命を守るための防災・減災対策、日米貿易協定等の発効を踏まえた農林水産業の強化などの経済対策等を速やかに進め、迅速にその効果を発現させることとし、臨時議会を招集して御審議いただくことといたしました。編成作業中の令和2年度当初予算と合わせ14か月予算として切れ目のない対策を展開しようとするものであり、議員各位の格別の御理解を賜りますようお願い申し上げます。
はじめに、安全・安心の確保に向けた防災・減災対策等であります。
最近の台風・豪雨災害の実情に鑑み、中小河川の浸水被害を防ぐため、堤防の拡幅・嵩上げ、パイピング現象防止などの堤防強化対策を実施するとともに、県単独事業を投入して集中的に河道掘削・樹木伐採を実施し、河川の抜本的強化を図ることといたしました。また、岩美道路や日野川東岸のバイパス等の事業を進捗させるなど、安全・安心の基盤となるインフラ整備を前倒しするとともに、防災重点ため池の改修や安全性の調査を行うほか、社会福祉法人の自家発電支援など、官民連携により災害への備えを進めていきます。
さらに、幼稚園・保育園等の園外活動ルートや小中学校の通学路に防護柵等を設置し、子どもの安全・安心を確保します。
次に、経済下振れ対策や農林水産業強化など総合的な経済対策の展開であります。
就職氷河期世代支援対象者の掘り起こしを行うとともに、企業見学ツアーや企業向けセミナーを通じた企業とのマッチング機会創出など、就職氷河期世代の就業を促進することとしました。
また、日米貿易協定の発効を受け、農林水産業の競争力強化を図るため、最先端技術を取り入れたスマート農業の実証事業を実施し、「星空舞」生産拡大に向け農業試験場原種生産施設等を整備するとともに、畜産クラスターや「鳥取型低コストハウス」の整備を進めます。併せて、境港高度衛生管理型市場をはじめ水産業の振興を図り、林業専用道や木材加工流通施設整備、高性能林業機械導入を支援し、林業振興を展開してまいります。
更に、全県立学校で高速大容量通信ネットワークを整備し、特別支援学校小・中学部へのタブレット全員配備など、ICT環境整備によるGIGAスクール化を図ります。
これらの事業を計上した結果、この度の補正予算の総額は、162億4千万円余となり、補正後の予算総額は、3,695億1千万円余となるものであります。
以上、本議会に提案いたしました付議案につきまして、その概要を御説明いたしました。よろしく御審議のほどお願い申し上げます。