防災・危機管理情報


知事定例記者会見(2020年10月27日)

令和2年10月27日(火)午前10時~
 災害対策本部室(第2庁舎3階)

録画配信 知事記者会見動画(約68分) ※MPEG4形式

  

1 菅首相の所信表明、温室効果ガスの排出削減 

●知事

 皆様おはようございます。本日こうして皆様とまた記者会見ということになりましたけれども、昨日[10月26日]は菅[義偉]内閣に入りまして、初めての国会が召集をされたところであります。天皇陛下がお出ましになりまして、お言葉がございました。そして菅[義偉内閣]総理[大臣]の所信表明演説が行われたところでございます。新しい菅内閣のカラーが示されたのではないかと思いますが、どちらかというと、実務を大切にするそういう菅内閣の色が出たような演説だったのではないかなと拝聴させていただいたところでございます。その内容としては、まずもって新型コロナ[ウイルス感染症]、これと対峙していかなきゃいけないという、そういう姿勢が示されました。私も全国知事会の中で、そうした担当させていただいておりまして、このような新しい政治のスタートというのを歓迎を申し上げたいと思います。


 さらにはやっぱり子育てについて懸案の不妊治療、これの保険化に向けました話がありましたが、当面は助成制度で対応するという方針が示されたところであります。ちょっと気になりましたのは、地方創生という言葉があまり強調はされなかったところでありますけれども、地方を活性化するということを御自身の経歴を交えながらお話があり、新しい人の流れをつくるということにも触れられました。おおむねそういう意味で地方創生という考え方は継承されるという意思表示じゃないかなと思いますが、例えば農業産品などの輸出に力を入れることが表明されているなど、従来とはまた違った形が出てくるのかもしれません。


 新型コロナの中で、地方に対する居住意欲が高まることも捉えた政策転換も示唆されていたところであります。そういうような様々な事柄と併せまして特徴的でございましたのは、温室効果ガスをゼロにするという宣言だったと思います。2050年には温室効果ガスゼロ、カーボンゼロということを、宣言をするということを述べられました。私ども鳥取県は1月に温室効果ガスゼロ宣言をさせていただいておりますし、リニューアブルエナジー[再生可能エネルギー]100のこのRE(アールイー)100[プロジェクト(事業活動によって生じる環境負荷を低減させるために設立された環境イニシアチブ)]につきましても、そのサポートをさせていただいているところであります。


 政府の方針が、従来は2050年は80%削減というレベルだったものを100%削減をするということに舵を切られたわけでありまして、我々としてもかねて宣言をし、遂行を始めた新しい温室効果ガスにゼロに向けた取組の後押しをいただけるんではないか、風向きが変わったことを感じさせていただきました。決意も新に温室効果ガスゼロに向けまして、本県も一歩一歩歩んでまいりたいと思います。2050年にゼロというのを目指しますが、2013年対比で10年後の2030年には我々40%削減を目指すことにいたしております。実はこれ国全体の目標を大きく上回る厳しい目標になっているところでありますが、まずは着実にこれを目指すことといたしたいと思います。


 現在、これを達成するためには190万トンくらいCO2を削減することが求められます。例えば森林関係のカーボンをセットする、取り込むことで、例えば森の若返りとかそうしたことを進めていくことによりまして、30万トンのオフセットが可能であると見込まれます。また、今いろいろ風力発電など、課題も出てきているところでありますが、そういうふうな、今、イシュー[課題]になっているところは全部除いたところでも、50万トンのCO2削減が再生可能エネルギーの増産で達成できるのではないか、それを目指したいと考えております。


 それと併せまして、大切なのはCO2の消費量、このエネルギー削減ですね、エネルギー消費を削減することでも50万トンぐらいを削減していくということにできればと考えております。こういうことなどをいろいろとやっていきますと、190万トンレベルでの削減ということは射程の中には入り得るわけでありますが、そのためにはいろいろと努力をしていかなければなりません。とっとり「NE-ST」という省エネ型の住宅、これを今、推進をしているところであります。


 この[とっとり健康省エネ住宅]NE-STの第1号の[認定]家屋がこの度[鳥取]市内でお披露目できることとなりました。こういうことなどを地道にやりながらCO2のエネルギー消費削減に向けまして、これも取組を強化してまいりたいと思います。今回の菅総理の発言を受けて、[鳥取県]庁内でも温室効果ガス削減戦略会議を庁内会議として実務レベルでセッティングしたいと考えております。この温室効果ガス削減戦略会議で、具体的にこういう森林対策とか、あるいは再生可能エネルギー対策とか、さらにはライフスタイルの変更、こうしたことなどを積極的に推奨していく、そのための助成制度などもあり得ると思うんです。


 例えば産業の新しいシーズ[開発技術]になると、昨日[10月26日]も菅総理がおっしゃっておられましたが、こういうエネルギー削減に結びつくような産業支援なども[鳥取県令和3年度]当初予算以降のテーマにしてもよいのではないか、このように考えておるところでございます。いろいろとこれから政策をしっかりと練り上げながら、着実に2030年にまずは[排出量]4割削減、これを目指していきたいというふうに考えております





2 鳥取県における新型コロナウイルス陽性者及び接触者等の状況 

●知事

 準備も整ったようでありますので、新型コロナ[ウイルス感染症対策]に入らせていただきたいと思います。今、私ども、昨日[10月26日]、記者会見等をさせていただいたわけでありますが、おととい[10月25日]になりまして36例目と37例目[の新型コロナウイルス感染者]、これが見つかったということでございます。今回のものは、ここにAというふうに書いてありますけども、[鳥取]県外から来られた20代の学生さん、この方が[10月]16日の日~[10月]19日の日にこの御実家のほうに帰省をされておられます。それで、この機会に[10月]17日にここの37例目と書いてありますが、この方々と一緒に会食をされたということであります。それで、今までに分かっておりますのは、この方の御家族の50代の会社員の方、女性の方が[10月]20日に発症されました。それで、[10月]25日に陽性という判定が出たところであります。


 また、この[10月]17日の会食でかなり長時間一緒におられたということを私ども保健衛生サイドで重視をしておりまして、こちらのほうを、検査をこの方の陽性判定に併せましてやっていたと、現実にも症状もあったということでありまして、西伯郡の20代の会社員の女性、この方は[10月]21日に発症したと見られていますが、これも陽性ということが分かりました。ただ、この会社、職場ですね、非常に衛生対策に気を使っておられまして、自主隔離的な状態にもなっていましたし、また、動線も分けたりしている、こういうようなことで割と本県内、今回もその傾向が出たと思いますが、職場での衛生対策なども一定程度進み始めているんだと思います。


 また、同じこの会食の場にもう1人おられた方が県外の方でありまして、この方も県外で陽性ということが分かっています。これまで、昨日[10月26日]、おととい[10月25日]でさせていただいたこと、まずはこの方々の検査をさせていただきました。それで、陽性[者]が2名出ましたが、これ以外にも昨日[10月26日]、おととい[10月25日]で合計88名の検査をさせていただいています。この陽性者入れますと90名ということになります。いずれもこの2名以外は陰性という判定になったところでございます。具体的には、こういう職場関係でありますとか、お立ち寄り先でありますとか、また、さらには御親族の関係やあるいは職場、そのほかの立ち寄り先などであります。


 この実は県外の方、この県外の方につきましてもこのたび陽性が分かりましたが、その関係の方も県内におられまして、こちらのほうも検査をさせていただいたところ、陰性ということが、結果が出ているところであります。今、こんなようなことでございまして、一通り周辺を今、[検査で]固めていく作業を進めておりまして、早めにこういうローラーをかけております。市中に出て行ったというような形跡は、今のところは現われているわけではございません。県民の皆様におかれましても冷静に行動をしていただきたいと思いますし、今回もこうした会食というような機会がありましたが、[政府の新型コロナウイルス感染症対策]分科会などでも最近全国でこうした会食機会での感染の広がりというものを懸案と考えているところでございました。


 やはりマスクを外した瞬間にいろいろと出て感染が広がる、気の緩んだときに広がる可能性があるわけでありまして、そこのところをよく注意をしていただく必要はあるのかなというふうに思います。これから年末年始も含めましていろんな方とお会いする機会は増えるんだろうと思いますが、そういうときも感染の可能性ということを頭の中に置いて行動していただくということが大切だというふうに考えております。


感染者のリンク(PDF)




3 発熱患者のかかりつけ医等での検査・受診体制 

●知事

  そして、もうすぐ11月がやってきますが、今、医療機関と様々な打合せをさせていただいていますし、アンケート調査を進めております。昨晩までにおおむね回答が返ってきたところであります。その状況に基づきまして関係者と議論をした結果、11月1日からはこのような形でかかりつけのお医者さんで診療を受けたり、検査を受けたりすることができる仕組みを立ち上げまして、従来とはやり方を変えていこうということにさせていただいております。


 こちらのほうは今のアンケートで出てきた結果の状況なんですが、それを踏まえてこういうスキームを組もうと。これに向けまして、この推進役として医療関係者との協議会をつくったり、県のほうでの応援の施策、入院調整であるとか、再検査であるだとか、検査や経営、防護具の支援をしていこうということをさせていただきます。それで、新しく動き出すスキームがこれでありますけれども、県民の皆様で発熱などの症状があった場合にはかかりつけのお医者さんに電話を入れていただく、あるいは場合によってはどこの医療機関に相談したらいいかなと分からないような場合、[公益社団法人鳥取県]看護協会さんと今、話をしているとこなんですが、受診相談センターというのをつくろうと思います。


 ここでどこの病院と相談してくださいっていうような案内をするセンターを1つ、それから結構自分は深刻なんじゃないかと、接触などがあったりしてやっぱり緊急に行政検査も含めた対応が私は適切じゃないかなというふうに悩むような方、こういう方々などそのほかのお困りごとも結構ですが、各保健所のほうに接触者等相談センターというのをつくらせていただこうと考えております。こちらのほうに電話を相談することも構いませんし、できれば基本的には身近なお医者さんのところにまずは電話をしていただきたいということです。


 これで、電話で御相談いただきますと自院で診察、これ動線だとか、車の中なども活用しながらということになりますが、診察をし、そこで病院で検査をしていただくという流れができるようになります。それで、ただ、一部の医療機関ではこの流れにいかないという、自分のとこはそういう選択をしないというところもありますが、こういうところはこうしたお医者さんを御紹介いただくことにさせていただきたいと思います。どの程度かといいますと、今、調べているところでは大体7割ぐらいのお医者さんがこちらの通常のスキームでやっていただけます。ですから、本県の場合はかなりの割合でそのお医者さんが受けてくださいますので、迷うことなくそのお医者さんに、かかりつけのところに電話していただければいいんじゃないかと思いますが、ただ、一部の医療機関はちょっといろんな事情で、あるいは自分はその内科の診療の関係はあんまりないのでということで避けられる場合がありますので、そういう場合にはこうした別のお医者さんを紹介することになります。


 それで、この自分のところの病院でそのまま診察から検査に向かっていただく、この検査をできるかどうかということがございますが、この検査ができる病院は、ここは4割、この医療機関も入れて全体の4割ぐらいになるんではないかと思われます。ただ、3割ぐらい、これよりはちょっと少ないぐらいですけど、3割ぐらいは検査センターというのを東部、中部、西部に設置しようと。当面は保健所等が中心になりまして動かしていきたいと思っておりますが、[公益社団法人鳥取県]医師会などと今さらなる調整を進めているところであります。


 この検査センターのほうでこの検査を受けてもらうように、例えばドライブスルーでやってもらいなさいというようなことをお医者さんで指示を受けてということもあると。こちらの自分のところでそのまま検査してインフルエンザと新型コロナを両方同時に検査するということも多くの病院でされます。ただ、一部こういうように検査センターへ回ってくださいというところも出てくるということになります。このこちらでも、またその病院のほうに戻りまして、陰性であればそのまま患者さんを自宅療養、静養なども含めて薬などを出していただいて、それで療養していただくと。陰性であればですね。


 陽性であると、そのまま今度は保健所のほうがバックアップに入りまして、感染症指定医療機関等で治療していただくと。本県の場合はいきなりホテルに御案内するということはいたしませんと。こういうような形で進めていこうということであります。それで11月の1日以降、どういう病院がこのかかりつけ医で、それで、そのまま診察をしてくださるかということ、これを診療検査医療機関というふうに呼ぶわけでありますけども、この診療検査医療機関ですよという病院をホームページで公表することは2割程度になろうかと思います。


 実は、病院のほうで自分のところに[患者が]殺到してはという心配をされるところが本県の場合多くて、それで公表を希望されないところは県のホームページには載っていませんが、7割の病院はこういう対応していますので、病院のほうに直接お電話をいただければというふうに思います。こんなようなことで、新しい体制を11月の1日から動かしていくこととなるわけでございます。


身近なかかりつけ医等で診療・検査が受けられる体制を構築(PDF)




4 安心観光・飲食エリア協定 

●知事

 また、経済のほうはまだ傷ついている状況はございまして、このたびの10月の月例経済報告ではGoTo[キャンペーン]の効果もあり、消費が戻りつつあるという評定でありますけども、ただ、海外、特に欧米におきまして感染拡大の懸念が出てきていると、その辺を織り込んでいくということがございまして、判断は据え置きということになりました。本県としてGoToイート[キャンペーン]もこれから始まるわけでありますけども、こういうことを地域で受け入れる土壌をさらに深めていこうと。そういう意味で安心観光・飲食エリアというのをやってきたわけでありまして、既に[鳥取]砂丘[エリア]と大山寺[エリア]は対象でございました。


 このたび10月30日に新たに若桜氷ノ山エリア、それからはわい温泉・東郷温泉エリア、さらに皆生温泉エリア、この3つは県と協定を結ぶことになりました。それで恐らく12月のスキーシーズンや年末年始のハイシーズンに向けまして安心安全宣言をエリアとしてされることになろうかと思います。協賛店を今それぞれ拡大しようとやっておられるところであります。このはわい温泉・東郷温泉エリアは、これは具体的には東郷湖の1周、周りぐるっと全部ということであります。ですから、温泉だけではございませんけども、かなりの広いエリアになります。それで皆生温泉、この皆生温泉とはわい・東郷、これらは40店舗を超える店舗数になる見込みでありまして、これまでの[鳥取]砂丘[エリア]とか大山[寺エリア]よりかなり規模が大きい対象になろうかと思います。


 若桜氷ノ山のほうもスキー場の周りのところということになります。こんなようなことをいろいろと展開をしながら、様々なキャンペーンなどで人の往来も増えてきても安全安心ですよというようなことを地域丸ごとでやっていく、鳥取県独自の取組を強化してまいりたいと思います。


「安心観光・飲食エリア」5エリアへ拡大(PDF)





5 日立製作所による日立金属売却の動向 

●知事

 そういう中、産業のほうでは結構まだら模様で様々なことが出てきました。注目しておりますのは日立金属の動きであります。本県では日立フェライト電子という日立金属の子会社がありまして、さらに日立金属本体の一部の事業所もございます。そういうところがどうなるかということでありますが、日立金属を日立[製作所]さんが売却をするという報道が続いておりまして、私どもでも雇用に影響しないかどうか、また、事業所としての継続につきまして、今後も環境面働きかけたり、セイフティーネットを張るためのサポートの会議を続けていこうというふうに考えております。





6 コロナ禍における鳥取県内事業者の状況 

●知事

 また、他方でエムズコレクションさん、これは飲食関係でございますけれども、このたび自主的にお店を閉じられる選択をされました。関係者の話し合いがありまして、ラーメン店舗につきましては倉吉の事業所が引き継ぐことになりまして、営業継続しているところでございます。ただ、こうしたことも[新型コロナウイルス対策企業・雇用]サポートチームのほうで今後の就職、就業につきましてしっかりとサポートしていこうと考えております。


 他方で日南大建という、大建工業というこういう木材加工の大手がございますけども、そうしたところとオロチという県内企業や日南町森林組合などが一緒になりまして新しい会社をつくり、防蟻・防腐処理を施したような、そういうLVL[単板積層材]の生産をしようと。これは11月2日から稼働させるということになってきました。産業層種別によりましては少しずつ戻しているところもありますが、厳しい、さらに雇用にも影響する懸念を持っているところもございまして、今後も慎重にそして丁寧に寄り添ってまいりたいというふうに考えているところでございます。





7 手続き見直し提案ポストの設置、鳥取県庁におけるデジタル化の推進 

●知事

 また、行財政改革の展開でありますが、これも菅内閣の新しいテーマになってきたところであります。それで、新たな行政様式と銘打ちましてそのプロジェクトを進めようと。本日[10月27日]、手続き見直し提案ポストというのを、これをホームページ、とりネット上に設けさせていただこうということにいたしました。こういうバーコードがございましてQRコードを読んでいただき、それで提案をすぐにできるようにさせていただきまして、例えば行政手続きのこんなところは簡素化したらどうかとか、こんな規制があるけど、やめたらどうかとか、こういうふうな言わば提案窓口をバーチャル上もセットさせていただきました。もちろん役所のほうでも同等のことを受けつけているところでございます。


 それから[鳥取]県庁の中にもこうしたデジタルトランスフォーメーション県庁推進ワーキングチームを現場の実務者を中心にしまして構成をさせていただき、行政手続きのオンライン化であるとか、庁内の作業の自動化等を進めていこうということであります。具体的に今、想定してこういうことを勉強してみようかということは、例えば電子申請でオンラインの行政手続きを提供するということになりますが、現在、例えば先般の[新型]コロナ[ウイルス感染症]対策のときに、食のみやこ鳥取県の応援補助金、これは既に2億円以上申請がありますが、こうしたことなどオンライン手続きをさせていただき、簡略化した手続きをいたしました。こういうことをもっと広げていって届出、様々な諸届けがございますが、そういうものも提供対象にしていこうとか、教育委員会にも広げようとか、例えば県立図書館であるとかそうした教育委員会の施設は施設利用についてのオンライン申請にまだいってないです。ですから、そういうものを例えばやろうとか、そうした電子申請のオンライン化を進めていきたいと思います。


 また、こういうものを進めるために添付資料がいろいろつけられると、結局このオンライン申請も動かなくなります。例えば企業の財務諸表をつけろとかこういうものが多いですけども、商工部局などでこういうのを既に保有している情報などもありますので、そういうものを横展開して共有化するなどして、こういうものの簡素化を図れないかということであります。併せまして、このRPA、ロボット化ですね、オートメーション化しようというものであります。今、県庁の中でも、鳥取県は9の、こういうロボット化によるオートメーションを実施しているところでありますが、さらに併せて20のロボット開発へ向けていこうと。例えば災害が起こったとき、地図情報に、ここでこんな災害が発生しているよっていうのを自動的に落としていくと。これ、災害の初動対応などでいいと思うんですね。


 実はネット上にいろんな情報があります。それをキーワードで拾って、それを地図に落としていくというようなことをやれば、荒っぽいかもしれませんが、災害の初動で役立つような、そういうことができるんではないだろうか、こういうようなことなどロボット化ということを推進してみてはどうだろうか。そのほかにもAIチャットボットなど、こういうものを活用したりして、さらに利便性を高め、また、効率化を図り、本来のマンパワーでやるような業務のほうに人を振り向けていくということを考えられないかと思っております。


新たな行政様式確立プロジェクトの推進(PDF)
県庁業務デジタル化の取組(PDF)



8 鳥取県原子力防災訓練 

●知事

 このたび、[10月]28日、あと、ほかにも細かいのありますが、あと、大きくは[10月]31日に原子力の防災訓練を島根県と共同でさせていただくことにいたしております。[10月]28日はテレビ会議を通じた図上訓練の形態でございますが、それと併せまして[10月]31日に実動訓練をしようと。それで、[新型]コロナ[禍]で[の訓練で]ありますので非常に通常の年のような大規模な避難行動というのは避けさせていただきまして、想定としては原[子力]発[電所]事故、それから大地震、それから新型コロナ[ウイルス感染症]、この3つが重なったという厳しい想定にさせていただき、運用の実証実験や訓練をやろうということであります。


 具体的には境港[市]保健相談センターや米子市の和田の公民館、こういうところで住民の方々に来ていただき、実際に自家用車で避難をするということをやってみようと。その自家用車避難に当たりましてはパトカーが先導して、それで[山陰道]琴の浦[インターチェンジ]の道の駅のほう、それでここがスクリーニングポイントというような形になります。ここで車両の被曝状況を、検査をするとか、それから健康確認をするとか、また、同じところで境港、米子両市の市長とこういう図上訓練をさせていただくというようなことを、今、考えているところであります。


 また、本県の場合、東部、中部のほうに避難してもらおうという制度設計になっていますが、西部におきましても50kmのUPZ[緊急防護措置を準備する区域]圏外での予備避難所を、開設をする、これも訓練の対象としてはどうかというふうに考えております。なお、安定ヨウ素剤につきましては、このたび10月の配布時期でございましたけれども、32人の方に受け取っていただきました。また、8月から米子保健所で定時で毎週そういう交付の機会をつくっていますが、30近くやはり応募がございましたところであります。


令和2年度鳥取県原子力防災訓練(PDF)




9 ワールドマスターズゲームズ2021関西の1年延期時の対応 

●知事

 スポーツ関係では、ワールドマスターズゲームズの取り扱いが、今、佳境に入ってきました。明日[10月28日]、関西ワールドマスターズゲームズの実行委員会理事会が開催をされることになります。また、11月に入りまして、IMGAそのワールドマスターズゲームズの国際組織の総会が開催をされます。そこでどういうふうに判断をされるかということになってくるわけでありますが、本県としてもあらゆる選択肢に対応できるようにしていかなければなりません。まずは1年後というふうに延期をされる場合というのが選択肢として、今クローズアップされてきているところであります。それで、これが本県で果たして対応可能かということを検証しなければいけませんので、関係先と、今、協議も始めたところです。


 それで今、1年延期した場合ですね、そうすると大体1日曜日がずれるぐらいで、それで同じ曜日でのセッティングが考えられないか、そうなった場合の会場をアーチェリー、柔道、自転車、グラウンドゴルフ、それぞれの会場を既に予備的に確保させていただきました。それで、これによりまして仮に延期されたとしても実施できる目途は、まず第一関門くぐり抜けたということだと思います。また、様々な競技団体等と会場の設営等々について、今後もさらにこの一年間、もし延びれば、それを活用して精度を上げていく、満足度を高めていくことをしたいと思います。


 例えば倉吉[市]に自転車競技場ありますが、これも改修工事が終わった後で延期後の大会という見込みになろうかと思いますし、グラウンドゴルフの会場でもトイレ等の改修などが進む、アーチェリーの練習場の整備等々、こうしたものも、今、検討させていただいて、それで仮に1年延期されれば、さらに満足度の高い大会を目指して準備を進めていこうというふうに考えております。今回この方針が出れば、私どもとしても、県の実行委員会を招集をして検討するということになりますが、まずは明日の理事会が注目をされるところでありまして、しっかりとフォローをしてまいりたいと考えております。


「ワールドマスターズゲームズ2021関西」開催1年延期に向けた検討(PDF)




10 拉致問題の早期解決を願う国民の集い、名探偵コナンまつりinまんが王国官房@オンライン 

●知事

 11月の3日でありますけども、この日、1つは拉致対策のための国民集会[拉致問題の早期解決を願う国民の集い]、米子[市]で開催されます。また、併せまして全国の皆様に呼びかけまして、新型コロナ[ウイルス感染症の影響]で、普通はとりぎん文化会館などでやるんですが、それができない、名探偵コナンの行事[名探偵コナンまつりinまんが王国とっとり@オンライン]、非常にファンからも期待が高いお声が寄せられていたところでございまして、今年はバーチャル開催をさせていただくことといたします。具体的には声優さん4人、高山みなみさん、それから山崎和佳奈さん等々に参加していただきまして、それでトークショーを繰り広げるというような形式であります。


 我々のところで、とりぎん文化会館でやるときも同じような形をとっていますが、それをネット上でやろうと。既にこれも締め切りましたけども、4,000人近いレベルでの応募がございまして、会場に入るよりも多人数の視聴ということになるのではないかと期待しておりますし、しっかりとファンの皆様と気持ちをつなげてまいりたいと考えております。私自身もこの[名探偵]コナンの聖地である鳥取県のPR、名所紹介を兼ねて、このファンの皆様にメッセージをこのイベントの中でも出させていただく予定といたしております。


 いよいよ秋も深まってまいりまして、紅葉のシーズンということにもなってきました。新型コロナ[ウイルスへの感染]が頭に残るところではありますが、伸び伸びとしたこの大自然が鳥取県民の財産でございます。県民の皆様にはくれぐれも、御健康、予防に注意をされながら、この秋を楽しんでいただきたいと思います。私からは以上です。


名探偵コナンまつりinまんが王国とっとり(PDF)



11 温室効果ガスの排出削減に向けた対応 

○山陰中央テレビ 勝部正隆 記者


 各社質問がありましたらどうぞ。


〇NHK 小山晋士 記者


 すいません。NHKの小山です。最初に言いました温室効果ガスの件なんですけど、カーボンニュートラルなんですが、とは言え、結構かなり高いハードルと言われていて、その場合、原子力の再稼働やさっき言った風車の自然エネルギー、どう取り組んでいくのかとか、いろいろ課題はあると思います。そういう意味で高い目標やっていく上での、今の菅総理が表明した評価という点と、あと、先ほど戦略会議をつくっていくということで、いつ頃からどういう具体、先ほどもいろいろライフスタイルの変化とか、助成制度を設けていく、ちょっと具体的なことがあればお願いします。


●知事


 まず、県としては11月早々から、県庁内のそうした推進会議をつくらせていただきまして、いろいろと実働していく、そういう実働部隊をつくっていく必要があると思っています。今回、菅[義偉内閣]総理[大臣]が表明されることと軌を一にして、例えば経済産業省ではエネルギー対策や新しい産業創造に向けたプロジェクトを始めることを表明されておられます。また、これは恐らくカーボンオフセット、森林対策にも向かっていかないといけないはずでありまして、その辺も今後、国の政策も出てくるんではないかなと思います。


 私どもとしては先行して、こうした温室効果ガスゼロを宣言をしていたところでありましたが、それに向けて、良い政策上の国の後押しがもらえるんではないかということを期待をいたしております。こういうことを織り込みながら、高いハードルでありますけども、まずは2030年の40%削減を目指していきたいと思います。エネルギーの構成については、これは国全体のことが絡みます。実はCO2の削減量の換算のためには、そのエネルギーの発電の仕方等も絡んできます。今後どういうふうになるのかというのはちょっと国全体の問題でありますので、私どもは実はそこは織り込んでおりません。ですから、国の方でエネルギー政策が大きく変わってくれば、その分、私どものCO2の削減量にも影響してくる、自動的にそうなるんではないかと思われます。


 なお、本県として、今、いろいろと議論のあるような風力発電の新しい増設ポイントについては、先ほどの50万トン削減には織り込んでおりません。ですから、それはプラスアルファの部分でございまして、その分についてはそれを見込まずとも50万トンというのの削減を、例えば太陽光発電であるとか、そうしたところで、今、順次、着実に確保しつつあるところでございます。このような様々な努力を通じまして、1年ではこれ解決しませんので、1年1年積み重ねていけるように、まずは政策のバージョンアップから始めてまいりたいと思います。





12 菅首相の原子力エネルギー政策の見直し表明 

○時事通信 今泉悠 記者


 すいません。時事通信の今泉です。関連してなんですけれども、所信表明の中で菅総理は明確に原発政策について進めていくというふうに明言をしていまして、なので、エネルギー政策について石炭火力発電から抜本的に見直すという中で、再生可能エネルギーと原発というのはセットに考えている、そういう表明だったと思うんですけれども、それを受けてどのようにお考えでしょうか。


●知事


 政府のほうの考え方は政府のほうでエネルギー政策全般、政府の所管として考えていただく必要があると思います。ただ、本県としては先ほども若干触れましたけれども、こういう再生可能エネルギーを、例えばバイオマス発電であるとか、それから太陽光発電等々、これまでも展開してまいりましたし、今後もそういうサイトを我々としても予定できる状況になってきていると思います。今までで再生可能エネルギー、自然エネルギーベースで民生電力を賄えるぐらいに鳥取県は急速に増やしてきました。それを今後も、自然体でということになりますが、自然体で増やしていきたい。無理をして増やそうということではありませんが、十分全国を上回るレベルに、今、この点はなってきていると思われます。


 こういうようなことなど緩やかなエネルギー革命というのを鳥取県も支援していきたいと。政府も原子力一辺倒ということではなくて、再生可能エネルギーも含めて考えていこうという趣旨だと聞かせていただいたところであります。原子力発電所の立地、再稼動につきましては、私どもは中国電力と安全協定を結んでおりますし、そのバージョンアップも求めているところでございます。いずれにいたしましても、[平成23年3月の]東日本大震災前にはなかったような鳥取県との協議というのが中国電力側で始まっているところであります。


 やはり震災の教訓として、単なる立地自治体のみならず、周辺自治体にも影響が及び得る、そのための安全対策が必要であると。それで、我々としては、避難訓練もそうでありますし、それから他県に先駆けて、周辺ではありますけど、モニタリング、あるいは原子力環境センターの設置、それから機材の整備や医療機関の施設拡充等々を着実にこの震災以後進めてまいったところであります。そういうような対策を打っているようなことの傍らで、当然ながらこうした周辺地域の意見も聞いて判断してもらうという、そういう仕組みづくりが必要だと思います。


 やはり安全というものを第一義として、周辺の意見も聞いてこうした問題を判断していくと。こういうルールがいまだ確立されていないのが国全体の状況でありまして、政府としてもこういう周辺地域への目配りというのも原子力安全対策として重点的に考えていただきたいと思います。





13 発熱患者のかかりつけ医等での検査・受診体制 

○日本海新聞 濱田匡史 記者


 すいません。ちょっと話変わりまして、新型コロナの医療体制の話なんですけども、知事、11月の1日から基本的にはかかりつけ医が、まず一時的な窓口になって、新型コロナの疑いがある人っていうのを診察だとか、検査していくってことなんですけど、これまでも各、そうですね、県3地域の保健所が中心となってですね、その相談センターに電話があったときに、専門家、医師の見地でもってPCR検査いるのかどうなのかっていうジャッジをしてきたと思うんですけど、それであっても、なかなか結果的には、うちは、本県広がってないですけども、そのときのジャッジで、後から考えればPCR受けといたほうがよかったねっていうような、そのジャッジの揺れというのがあったと思うんですけど、このかかりつけ医が、それを担うことになったときに、そういったPCR検査を受ける必要があるのかどうなのかっていうジャッジが全県的にそろうのか、または基本的には相談があって、少しでも怪しければ全検査するためにこういう体制にするのかっていうとこはちょっと不安なんですけども、そこはどう考えになられてますか。


●知事


 恐らく今は3か所の言わばコールセンター的なところで、いろいろと御相談させていただき進めております。現状までのお話を申し上げれば、多くはお医者さんサイドから、相談センターのほうに、電話がくるケースがございまして、それで実際検査をさせていただくと、お医者さんのお申出のところは。ですから、そういうような仕組みが今でも動いていまして、恐らくそれをベースに行われるでありましょうから、決して後退するものではないと思います。むしろここにございますように、お医者さんのほうで、自院で検査キットを持ってもらうと。それで特に鼻の入り口の辺のところの鼻腔と呼ばれるところ、ここを拭って、それで検査をする。それで同時に、インフルエンザと新型コロナ[ウイルス]と両方、陰陽判定をする。そういうようなキットの活用も含めて、今、対策を取ろうとしているところであります。


 それで、つまり従来はPCR検査だけでありましたけれども、そういう簡易型の抗原[検査]キットというものが、動いてくることになりまして、非常に検査の幅は広がりやすくなると。お医者様のお気持ちになっていただければお分かりいただけようかと思いますが、目の前に患者さんが来られて、この人怪しいかもしれないと思えば、必ず抗原検査キットで検査をすることに当然なると思います。ですから、そこで従来ですと、この保健所のほうでもう一度ちょっと相談してもらってという手間がなくなりますので、即時性をもって検査ができるようになり、県民の皆様の利便性向上、安心の向上につながるというふうに期待をさせていただいております。


 ただ、もちろん、いろんな戸惑いやトラブルがあるでしょうから、ここにございますが、新型コロナウイルス対策医療関係者協議会というものを別途立ち上げさせていただき、[鳥取県]医師会と協力をしながら、これがスムーズに動くようにバックアップをさせていただこうということであります。ここで検査キットで我々も実は経験しているんですけど、結構、擬陽性が出るという課題がありまして、最近でも富山[県]だとか、あちこちで一遍陽性となって、またすぐに陰性に戻して、計上をやり直しているというのはありますが、あれはやっぱり起こり得るんですよね。ですから、その擬陽性ということに疑われるような場合には、私ども鳥取県のほうでも、ここにありますが、検査結果が弱陽性などで判定か困難な場合は、県衛生環境研究所等で再検査をすると。だから、基本的には陽性がぽーんと出てきたような場合ね、やはりPCR検査でさらにフォローアップをして精度を高めていくということは想定していきたいというふうに考えております。


 従来と違いまして、身近なところのお医者さんにまずはかかっていただいて、そこで診察を受けながら検査する、あるいは検査がすぐにできなければ、検査センターのほうへ回っていただく。こういうような流れになりますので、検査のアクセスは多分やりやすくなるというふうに期待をいたしておりますし、お医者さんたちも、これ、例えば保険診療の点数が入るとかいうことが出てきますので、決して否定的には動かない、むしろ促進的になるんではないかというふうに考えております。


○日本海新聞 濱田匡史 記者


 知事、そうしますと、患者にとっては検査から結果が出るまでのタイムラグが減るっていうことで安心の向上につながって、それで、協議会の立ち上げでその地域性というか医療機関ごとのジャッジの揺れというのはなくしていくということでよろしいですか。


●知事


 タイムラグの問題というのはちょっと微妙でありまして、実は、従来はこっちの経路を通っているんですね。保健所の経路を通って、それで、検査センターではないですけども、PCR検査をしている。本県の場合は大都会と違いまして、その日のうちに検査をして、その日のうちに結果が出ると。ですから、このいろんな一連の報道、御覧いただいていてもお分かりいただけるように、非常に早く陽性者の数とかが出てきています。よそだとお医者さんが最近やるようになって、そこが別の民間の会社で検査してもらうっていうことをやるわけですね。そうすると、どうしても数日かかるわけです。


 判定までの時間がかかるということになりますが、今回、この診療所等でやる場合にも、そういう民間のPCR検査を活用する例もあり得ます。そうなりますと、必ずしもその日のうちに出ないと。ただ、簡易検査キットを使ってもらった場合には、もう、ものの数十分で出ますから、そのほうが多分PCR検査よりむしろ早くなると。ただ精度は悪いので、再検査的にPCR検査を県単位で併用していくということも、考える必要があるかなというところでございます。こんなようなことでありますが、必ずしもこちらの流れに乗ったからすぐに出るかっていうと、出ない場合があるかもしれませんが、今回もちょっとお医者さんの指導もあって自宅待機をされたっていうケースでしたけども、お医者さんのほうではむしろ検査結果出るまでちょっと家でじっとしていてくださいねっていうような指導をしながら、民間検査機関の返答を待つということはあり得ると思います。


 この辺ちょっとバラエティが、どうしてもそれぞれの病院によってお付き合いもありますので変わってくるところではありますけれども、総じて、[検査できる]量はまず増えるでしょうと、それで、あと、タイミングについては、それであんまり遅くならないように、こうした例えば不安な人は接触者相談センター引き続き開きますので、こちらのほうで行政検査であればその日のうちに結果が出るというようなことになります。いろいろちょっとルートが複線化しますけれども、機能強化、利便性向上にはなると思っています。


○日本海新聞 濱田匡史 記者


 知事、2つ考え方があって、ちょっと深刻なというか、疑いが濃いいものに関してはこれまでよりも早く検査にたどり着くし、ちょっとどうか分からないなっていうレベルのものも、スキームは漏らすことなく拾っていくっていうことでよろしいでしょうか。


●知事


 はい、そのとおりですね。結局お医者さんに行く理由がありますので、その電話でちょっと喉がいがらっぽい、どうもちょっと鼻の調子が悪い、それでお医者さんのほうで、じゃあ、自分のとこでまず検査してみますかっていうふうになる。あるいは相談センターもまだ開いていますので、接触者相談センターもあんまりちょっと、例えばこういう方の濃厚接触者で云々とかいうことであれば、その診療所かかるよりもさっさと行政検査してもらうという判断もあるでしょう。それで、この辺はお医者さんから話があれば、すぐに保健所のほうで対応をさせていただくということになります。そういう意味で検査のチャンスは従来よりも格段に広がると思いますし、スピードでもなるべく遅れないように、我々も運用してまいりたいと思います。





14 温室効果ガスの排出削減目標 

○日本海新聞 岡宏由紀 記者


 日本海新聞の岡ですけど、知事ちょっと話戻るんですけど、CO2の削減目標なんですが、その2030年に2013年対比で40%削減っていう、その40%の目標数値の設定理由っていうのを改めてちょっと教えていただけますかね。


●知事


 これは2050年に[温室効果ガスの排出量を]ゼロにするということとの関係で、2030年に[温室効果ガスの排出量を]40%[削減する]というふうに強めにさせていただきました。あくまでも2050年ゼロが最終目標でございまして、それで、これは国際的にも政府が今回公約をしたようなもんでありますから、その一翼を我々も担うことになります。やはり目標数値としては、今から10年で40%削減できれば、あと60%削減すれば2050年ゼロということになりますので、ある意味ちょっと堅めの、強めの目標数値をあえて中間地点で、中間地点というか、3分の1地点で掲げていると、こういうように御理解をいただければいいのではないかなと思います。ちなみに政府は多分30%ぐらいの目標数値だったと思います。それよりも大きめに見させていただいているということであります。


 ただ、それを実際にやるためには具体的にも11月入りましてそういう戦略会議で議論していくことになると思うんですが、どこを重点的にやれば40%にまずたどり着くことができるのか、これをよく今後の政策、国が動いてきますのでそれを受けながらやっていければと思います。40%[削減]っていう数字は[新日本海新聞社の]岡[記者]さんがおっしゃるように必然性があるわけではなくて、あくまでも中間段階の目標値というふうにお考えいただければと思います。





15 島根原子力発電所にかかる中国電力との安全協定 

○日本海新聞 岡宏由紀 記者


 あと、すいません。中国電力との間の島根原発の関連の安全協定なんですけど、これ例えば、今、審査がかなり2号機のほうは進んでいると思うんですが、知事としてはどれぐらいの時期を目途にバージョンアップした協定を確立したいと思われているんでしょうか。


●知事


 今後の想定される話としては、この[中国電力島根原子発電所]2号機の審査が[原子力]規制委員会のほうで完了してくれば、そうすると島根県あるいは鳥取県、こうしたところに協議をしてくることに中国電力はなると思います。それで、協議がきたら当然返事をするわけでありますが、その返事については、前回、こういうやりとりをした際にこの[安全]協定の改定ということは当然ながらその返答する上での重要な判断材料になりますよというふうに言わば警告をしている、あらかじめ申し上げているところであります。


 ですから、今、中国電力ではこうした鳥取県側の意向というものを酌んでですね、いろいろと検討されているというふうに考えております。その出口、協定に基づく当方のほうへの協議があり、その返答を返す時期までには当然ながらこの協定改定問題ということに一定の方向性が出ていることがポイントになると思います。ちょっと、いつということは、何と言いますか、規制委員会の審査がいつ終わるかとか、それから、中国電力側はどういうふうに協議の話を島根県や鳥取県に持ち込んでくるのか、それはちょっと時期が定かでありませんので、今何とも言えませんけれども、考え方としては、協議が来たときの返答を返すときに、どういう安全協定の締結状況にあるかというのは重要な判断指標だと思っています。





16 県職員のヘルメット着用 

○山陰中央テレビ 勝部正隆 記者


 では、ちょっとほかないようなのでちょっと質問させていただきます。前回もちょっと聞かせていただいたんですけども、例のヘルメット条例の件で、21日に何か全庁職員に対してヘルメット通勤の際はですね、帰宅の際は、自転車に乗る際はヘルメットを着用というような通知を出されたっていうふうに伺っているんですけれども、それで、昨日の朝から今週、大体8時前後、金曜日までずっと呼びかけされるということなんですけれども、その県庁職員に対してわざわざそういう呼びかけをするのが本当に適当なのかどうかっていう疑問もちょっと湧きますし、それから、その通知を出されたにもかかわらず、やっぱり昨日ちょっと見てみますと半分以上が着用されていないと、全く徹底されていないようなちょっと印象も受けたんですけど、その辺り知事はどのようにお考えでしょか。


●知事


 今、担当部局のほうでこの[自転車乗車時の]ヘルメット着用についてですね、もちろん県民や子どもたちへの呼びかけもやりますけれども、まずは率先垂範活動として、私どもも県庁職員でまずは範を示すべきではないかと、こういう問題意識でやっているのだと思います。私もちょっとニュースで状況拝見した感じではやっぱりまだ[多くの県職員が]ヘルメットを被っているという状況でもないのかもしれません。全県的に見ても十数パーセント、全国3位とはいえ、そういう状況でありますので、決して多くない中で県庁職員もやはり決して多いとは言えない状況かなというふうに思います。なかなかどこまで強制できるかということはあるんですけれども、やはりヘルメット着用には交通安全の観点で重要なサポートになり得るということがまずありますし、国全体の交通安全のルールづくりの中でもそういうヘルメット着用という方向性が出ているわけでありますから、遵法義務と言いますか法律遵守義務というものを負っている地方公務員である我々としても、そこはまずは押さえておくべきではないかなというふうに思います。


 ただ県庁職員の問題だけでなくて、むしろその元はと言うと子どもたちのヘルメットの問題が発端なんですね。これは、愛媛県だとかいろいろと他県で重大事故が、ヘルメット着用がないために起こっているという実情がありますので、そういう意味で子どもたちへのメッセージということも含めて、自転車の保険だとか、こういうヘルメットということを方向づけようと、議会での議論がまずありまして、それを受けて、本県として条例に盛り込んだところであります。


 ですから、そういう原点に立ち返って新年度に向けまして、どういう今後の普及活動というのが考えられるのか、これは、若干腰を据えた議論をしなきゃいけないんではないかなと思います。県庁職員をいろいろとあげつらってですね、いたちごっこをしているだけでは終わりませんので、むしろ全県的に例えば企業であるとか、学校であるだとか、そういうところで自らの安全のためにヘルメットを着用しましょうということを呼びかけることが本来でありますので、そうした本筋も考えながら、ちょっと新規にまき直して、腰を据えて新年度に向けた政策つくりもしていく必要があろうかと思います。


 関係部局のほうで実態調査をさせる、してもらうとか、それから、いろいろと関係先の御意見なども聞きながら、そういう自転車の安全対策についてのそういうワーキングチームを考えてみたいと思います。


○山陰中央テレビ 勝部正隆 記者


 ちょっと手短でいいんですけれども、その今おっしゃったことはやはり4年前にそういったことをもう本格的にやっとかなくちゃいけないんじゃなかったのかなというような見方もできるんですけれども、その辺りちょっと手短にお願いします。


●知事


 そこは若干認識の差があるかもしれませんが、4年前、実は[鳥取県支え愛交通安全]条例つくるとき、そうした関係者の御意見だとかそういうものを取りまとめて、皆でこの言わば自転車のあるまちづくりについて議論をし、そして、皆で取り組もうということだったはずであります。


 それから、高校生とかそうした学校の生徒向けの一定の助成制度であるとか、そういうものもつくっていっていったんですけども、残念ながら、その現場で浸透がまだ進んでいないということであります。


 そういう意味でやっぱり検証してみる、もう一度実態調査をして、検証してみて、もう一度新規にまき直すタイミングに入ったのかなというふうに思っております。





17 新型コロナウイルス感染症対策にかける政府と鳥取県の対応方針の違い 

○時事通信 今泉悠 記者


 すいません。時事通信の今泉です。所信表明についてなんですけれども、コロナに関連して、医療資源を重症者に重点化するというふうな発言がありまして、これは今までの、その最近の政府の立場を改めて強調した形だと思うんですけれども、そうすると鳥取県の方針とこう相入れないんではないのかなというふうな印象を受けました。それで、鳥取県はまだ重症者がいない中で、政府が重症者に重点化していくと、県の医療体制の見直しが求められるのかなという、そういう懸念があったりですね、あとは入院患者については、24日ですかね、政府が政令を改正しまして、原則65歳以上、あるいは基礎疾患がある人が入院するというふうな、そういう原則に変わっている中で、鳥取県では陽性患者は入院というその政府の方針と県の方針でこう矛盾するところは出てくるんですけれども、その辺りどのようにするか教えてください。


●知事


 これはちょっと真意を確認する必要があるかなと思って私は伺っておりました。実はこれ、大分政府側とやり取りしていまして、全国知事会の要請活動、それに対する西村[康稔経済再生担当]大臣、あるいは田村[憲久厚生労働]大臣のお答え、やり取り等もございます。


それで、政府側は高齢者とか以外でも、軽症者、無症状者につきまして、病院に入院ということはそれは進めてくださいというように我々受け取っております。


 それで恐らく[菅義偉内閣]総理[大臣]のお言葉の趣旨は大都市、大都市部で医療資源が逼迫するんではないかというところについて、こうした高齢者のほうに重点化をするという趣旨の御発言ではないかと思います。


 全国では様々なタイプのこうした新型コロナ[ウイルス感染者]へのアプローチがありまして、これは、ひとり鳥取県のみならず、実は多くの都道府県では軽症者もあえてやはり病院に入るべきだという考え方でやっていますし、これから、政令[感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律施行令]が変わってもそういう体制を続けていくところが多数だと思います。ですから、そういう現状を無視するということではなくて、これから新型コロナ[ウイルス]と併せてインフルエンザが同時流行してきた場合でも耐えられるように高齢者への重点化というものを徹底していくんだと、こういう意味ではないかなというふうに思いました。


○時事通信 今泉悠 記者


 重症者。


●知事


 重症者ですね。重症者に徹底していくと、昨日[10月26日]もそういう下りがございましたけれども、それは、そういう地域性のあるお話ではないかなというふうに私は受け止めました。


 近々また政府の新型コロナ[ウイルス感染症対策]の分科会もあると思いますので、そうしたことを改めて全国知事会の立場、それから、こうやって現場で頑張っている状況については政府側には申し上げたいと思いますが、恐らく政府全体として軽症者、無症状者の入院というもを否定するという趣旨では全くないんではないかなというふうに思っております。


○山陰中央テレビ 勝部正隆 記者


ほかございませんか。はい。では、すいません。ありがとうございました。




  

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  [ ]については、広報課で補足説明しています。


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