The Finalists 第2回 岸田 将志(きしだ しょうじ)さん(SHPREE 代表取締役)

岸田 将志さん

[岸田 将志さん]

【PROFILE】

1985年生まれ。首都圏にてベンチャー企業に勤務した後、一度の起業経験を経て、鳥取県倉吉市にUターン。家業であった老舗靴屋を承継する一方で、新たに株式会社SHPREE(シュプリ)を設立。「とっとりスタートアップキャンプ2018」ファイナリスト。

  

スマホを活用した「靴の保管・修理サービス」を展開

ー まず、岸田さんが行われている事業について教えていただけますか?

<岸田さん>

靴をお客様からお預かりし一定の期間保管するとともに、クリーニング・修理を行うことで付加価値をつけてお客様にお返しするというサービスを行っています。現在は、実店舗とスマホなどWebを通じてのお申込みの2パターンで受け付けている状況です。

 

ー そのようなサービスはどのようにして着想されたのですか?

<岸田さん>

私の実家はもともと祖父母の代から続く老舗の靴屋です。そのため、昔から靴というものに対しては愛着を感じながら育ちました。

具体的なきっかけとしては、ある日1つの広告をふと目にしたことです。その広告では靴が雑多に取り扱われており、とても靴が大切にされているとは感じられないものでした。

「もっと靴が愛される、大事にされる世の中にしたい」。その思いが強くなり、現在のサービスを考えるようになりました。

 

Shpree

[サービスのイメージ]

  

首都圏での就職、起業を経験後、地元へUターン

ー Uターンされる以前はどのようなことをされていたのでしょうか?

<岸田さん>

首都圏の大学に通っていたのですが、在学中、就職活動をしていたときからベンチャー企業に興味があったんです。当時は創業間もない企業に絞って、いろいろな話を聞きに行っていましたね。そんな経緯もあり、大学卒業後は東京のベンチャー企業に就職しました。

ただ、その一方で自身で起業してみたいという思いは常にあって、その後友人と一緒にスポーツジム関連の企業を立ち上げる経験もしました。

 

ー 様々な経験を積まれて、Uターンされたのですね。

<岸田さん>

もともといずれは家業を継ぐために実家に戻るつもりではあったので、起業していた会社をやめるタイミングでUターンしました。

最初は実家の靴屋の手伝いからはじめましたが、「自分で何か新しいことがしたい」という思いから、まずノルディックウォークのインストラクターの資格を取りました。当時は健康ブームやウォーキングブームをきっかけとして各所でウォーキングイベントが開催されていたんです。

その後、ウォーキングインストラクターのオファーが増えてきたことや、それ以外にも新事業を本格的に行っていきたいと考え、新たな法人として「SHPREE」を立ち上げることにしました。

  

課題・悩み、そして鳥取だからこそできること

ー 起業後、また現在も含めて課題・悩みはありましたか?

<岸田さん>

「人材」であるとか、「サービスを広げるためのノウハウ」に関することですかね。特にWebを使ったサービスを広げていく際には、いかに情報を発信し、お客様にリーチしていくかということが重要になるので、そこのノウハウをどのように獲得していくかが課題でした。

また、事業を始めた直後の時期、自分がつくった新しいサービスについてなかなか周りの人に理解してもらえない状況だったときは苦しかったですかね。

 

ー そうした課題・悩みはどのように解決されていくのでしょうか?

<岸田さん>

各方面のメディア等でサービスを紹介して頂いた事をきっかけに、次第にお客様に認知して頂き、「サービスを使いたい!」「利用してみて良かった!」といったお声を聞く事で、全国で理解して頂く人が増え、その悩みは消えていきました。

また、ノウハウに関しては、常にアンテナを張り巡らせて、意識的に達成したい世界観や想いを伝え、応援して頂ける人を増やしていくことが重要だと考えています。
その甲斐あって現在は、県内外のキーパーソンの方々との⼤切な繋がりが徐々にできつつあるように感じています。

 

 

ー 鳥取県での起業だからこその良さはありましたか?

テストマーケティングのしやすさはあると思います。
Webを通じたサービスであったとしても、⾃⾝の周りの⽬に⾒える関係性の中で、まずはオフラインでサービスを実験してみて、そこで気づいた点を、今度はオンラインやサービスの向上に落とし込む、といったことも都会と比べて圧倒的にやりやすい環境にあるのではないでしょうか。

 

Shpree2 [クリーニングの様子]

  

とっとりスタートアップキャンプで得られたもの

ー とっとりスタートアップキャンプにはなぜ参加されたのでしょうか?

<岸田さん>

とっとりスタートアップキャンプについて具体的にお話を伺う機会があり、その際に、ベンチャー企業に興味があった学生時代から私も知っていたような、著名な起業家の方がメンターさんで入っておられることを聞いたのがきっかけです。「メンターさんたちとじっくりお話してみたい」、「自分の新しい事業プランをぶつけてみたい」という思いから参加を決めました。

 

ー 実際に参加されてみていかがでしたか?

<岸田さん>

まず、メンターさんたちの指導が手厚く、とてもありがたいなと感じていました。もちろん厳しいアドバイスもあるのですが、その中でも愛がある助言をたくさんいただけましたし、その後も続く貴重な繋がりをつくることができました。

また、そこで得られた起業家同士の繋がりも大きかったです。同じようにプログラムを経験して切磋琢磨しながら頑張っている方々と触れ合えるのはとても刺激になりましたね。

その後、私は県外でのピッチコンテストにも参加したりしましたが、やはりこうした起業家や経営者の方が集まるイベントでの経験や、そこで繋がる人との出会いは、事業を進めていくうえで非常に励みになるものです。

 

スタートアップキャンプの様子 [プレゼンする岸田さん]

  

これから起業・新事業を志す方へのメッセージ

ー 最後にこれから起業を志す方や、新事業に取り組もうとする方へのメッセージをお願いします。

<岸田さん>

私自身もまだまだこれからなので、一緒に頑張っていきましょう!というのが正直な気持ちですが、創業当時を思い返すと「たとえ批判されても諦めない事業への執念」が重要だと痛感しています。

しっかりと自分自身の課題意識を深く掘り下げながら、例え表面上のサービスが変わっていったとしても、自身の思いは簡単に変えないという強い意志が新事業には必要なのではないでしょうか。

また、そうした起業家の方を取り巻く方々のあり方も重要だと思います。昔、アメリカのプロサッカー選手の講演を聞いたことがあるのですが、その際に「自分の周りは、例えミスをしたとしても『とてもチャレンジングだった!』と評価される環境だった」とおっしゃっていました。

起業の場面でも同じだと思います。アドバイスをしてくれる人たちの存在は大きいですが、その人たちが決してチャレンジの芽を潰すような存在になってはいけない。

鳥取県でもそうした「チャレンジできる人」が増えていくとより良い地域になっていくのではないでしょうか。

 

SHPREE

  

会社情報

事業所名 株式会社SHPREE
所在地 〒682-0017 鳥取県倉吉市清谷町2丁目20
連絡先 TEL  0858-27-0390
FAX  0858-27-0391
MAIL   shpree.japan@gmail.com
ホームページ https://shpree.jp/

0858-27-0390

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