初雪のシーズンとなってまいりましたが、昨シーズンは全国的に積雪量が少なく鳥取県でもスキー場は深刻な雪不足でした。一方、ここ10年では赤道周辺の海域で海面水温が平年より低い状態が続くラニーニャ現象の影響により、山陰で記録的な大雪となったシーズンが2回ありました。今シーズンも数年毎に発生するこの現象により、寒い冬になるのではないかとの報道等をたびたび見聞きされたと思います。
鳥取地方気象台の観測地点における昭和37年以降の合計降雪量及び最深積雪を見てみると、皆さんの記憶にも新しい平成29年2月の大雪は、歴代3位の最深積雪となっています。この観測地点で最深積雪が80cmを超えて記録したのは昭和で2回(52年、59年)、平成で3回(2年、7年、29年)です。平成の大雪は昭和の大雪と比較して合計降雪量がそれほど多くないことから、短期間にまとまった雪が積もったことがグラフから読み取れます。
近年は大雪だけではなく、局地的に強い雨が降るゲリラ豪雨や非常に強い台風などの異常気象が目立ちます。この冬だけでなく年間を通して防災意識を高め、自然災害に備えていきましょう。
本ページは、令和2年11月27日付「日本海新聞」掲載の同題コラム(鳥取県令和新時代創造本部統計課執筆)からの再録です。