特集/快適さとエコ両立で省エネを~目指そう脱炭素社会の実現~

  地球温暖化は「待ったなし」。世界規模の緊急的課題です。県は温室効果ガス排出量が実質ゼロの社会(脱炭素社会)を2050年までに実現する目標を掲げ、努力する企業や個人への支援も実施。快適さを維持しつつ、エコ(エコロジー(ecology)=生態学の略。自然環境に関連することから「環境に良い」という意味合いで略称が使われるようになった)に暮らす例を紹介します。

脱炭素目指して宣言

  地球温暖化の進行は、自然災害の増加にとどまらず、感染症の流行や干ばつによる水・食料の不足など、私たちの生命や暮らしを脅威にさらします。2021年4月の気候変動サミットでは、地球温暖化の原因となる二酸化炭素やメタンなどの温室効果ガスについて、日本が削減目標を引き上げたほか、世界各国が対策の強化を表明しました。
  県は2020年1月、2050年までに温室効果ガス排出量の実質ゼロ(温室効果ガスの排出量から森林による二酸化炭素吸収量を差し引き、排出量が実質ゼロになる状態。下記「温室効果ガス排出量実質ゼロのイメージ」参照)を目指すことをいち早く宣言。全国350の自治体(2021年3月末現在の数字。鳥取県のほかに、県内では鳥取市、米子市、境港市、北栄町、南部町、日南町が宣言)が宣言しており、それぞれが工夫を凝らした取り組みを進めています。
  鳥取県では、使用する電力の100%を太陽光や風力などの再生可能エネルギーに転換する中小企業の取り組み(名称を「再エネ100宣言REAction(アールイー・アクション)」という)を支援するほか、県有施設へのLED照明の導入、地域主体で再エネを導入する際のサポートなどを実施しています。
  一方、県内の温室効果ガス排出量は家庭内からが約3割(下記「鳥取県の温室効果ガス部門別排出状況」参照)。また、家庭からの二酸化炭素排出量は電気やガソリンによるものが多くを占めています(下記「家庭からの二酸化炭素排出量」参照)。県は、これらの改善に取り組む家庭に対し、補助金制度などを設けて後押しています。(下記「脱炭素に向けた暮らしを応援」参照)
  温暖化が進む今、私たち一人一人も日常生活の中で、再生可能エネルギーへの転換や省エネを意識し、実行することが求められています。
県の公用車に導入している電気自動車の写真
県の公用車に導入している電気自動車。二酸化炭素を排出しないことに加え、停電時には非常用電源として電力を供給できる

鳥取県の温室効果ガス部門別排出状況
○部門別排出内訳(2017年度実績)
  家庭部門 27%
  業務部門 27%
  産業部門 21%
  運輸部門 25%
出典 県庁脱炭素社会推進課調査

家庭からの二酸化炭素排出量(全国のデータ)
○2018年度家庭からの二酸化炭素排出量(燃料種別内訳)
  灯油 8.4%
  LPG 4.6%
  都市ガス 8.5%
  電気 46.7%
  ガソリン 24.3%
  軽油 1.2%
  ゴミ 4.4%
  水道 1.9%
出典 温室効果ガスインベントリオフィス「日本の1990‐2018年度の温室効果ガス排出量データ」

温室効果ガス排出量実質ゼロのイメージ
温室効果ガス排出量実質ゼロのイメージ図

今できることを実践

  国の「地球温暖化対策推進法」に基づいて各都道府県に設置されている「地球温暖化防止活動推進センター」は、温暖化対策の推進拠点として広報活動や企業・教育機関への活動支援、調査・研究などを行っています。
  鳥取県の同センターを運営する「特定非営利活動法人ECO(エコ)フューチャーとっとり」(鳥取市)の山本ルリコさん。「『脱炭素』と言えば、まずは節電とのイメージが先行し、『我慢すること』だと誤解されがち。本当は節電と快適さは両立できるんですよ」と説明します。
  例えば家庭の冷暖房。「10年以上前の古いエアコンは、省エネ効果の高いものに買い替えると、温度の設定を控えめにすることなく節電できる」と指摘。電気代を気にして使用や設定温度を過度に抑えると、熱中症のリスクも高まります。「大型家電は高価なため、購入にためらいもあるかと思いますが、トータルコストで考えて、目先ではなく大きな視点でとらえると断然お得でもあります」。冷蔵庫やテレビなど他の家電でも、近年の製品へ買い替えることで、大きな電気代の節約にもなるそうです。
  さらに山本さんのお勧めは、内窓の取り付けや、すだれ、グリーンカーテンの設置(下記「省エネ対策の例」参照)など。これなら手軽で今すぐにでも実践できそうです。
  このような例を参考に、エネルギーや温室効果ガス排出量の削減に向け、自分に何ができるのかを考えてみましょう。便利さや快適さを諦めるのではなく、正しい知識を身につけ、一人一人が一歩踏み出すことで脱炭素社会の実現に近づきます。


山本ルリコさんの写真
「まずは電気代をきちんと知ることが大事」と話す山本さん


省エネ実践で快適生活

米子市
坂田(さかた) 祐将(ゆうすけ)さん
坂田祐将さんの写真

  省エネ効果の高い製品に買い替え、消費電力量を大きく減らすことに成功したのは、米子市在住の坂田祐将さん。設置して10年が経過していた電気温水器を、自然冷媒ヒートポンプ給湯機(エコキュート)に買い替えました。エコキュート設置後は、電気代が3分の2程度になり、時には半分になる月もあるほど。坂田さんは、「普段の生活の中で、我慢して電気の使用を控えることありません」と話します。
  また、住宅に設置した太陽光パネルで発電した電気を有効活用するため、消費量が大きいエコキュートや洗濯機は昼間に稼働させて電気代を節約。さらに今年1月には、電気自動車も購入しました。「ショッピングセンターでも充電ができるので便利。静かで快適ですよ」と満足気な坂田さん。今後はV2H(「クルマ(Vehicle)から家(Home)へ」を意味し、電動車(電気自動車、プラグインハイブリッド車、燃料電池車)に蓄えられた電力を家庭用に有効活用するシステム)の設置も考えており、より省エネで快適な暮らしに思いを巡らせているそうです。

脱炭素に向けた暮らしを応援

蓄電すれば災害時の備えに
  住宅に取り付けた太陽光パネルで発電し、蓄電池を設置して電気を貯めておけば、停電が発生した場合でも電気の使用が可能。県は、補助制度を設ける市町村と連携して、太陽光発電システムや蓄電池などを導入する費用を助成しています。詳細は、お住まいの市町村にお問い合わせください。



「健康省エネ住宅」で病気のリスクを低減
  冷暖房のエネルギー消費を抑えつつ、快適に過ごせる省エネ住宅。県は、欧米並みの高い水準となる「とっとり健康省エネ住宅性能基準」を定め、住む人の健康にもつながる家づくりを推進しています。県産材を使った新築木造戸建て住宅で、この基準を満たす場合、最大150万円を助成します。詳細はウェブページでご確認ください。
■健康面での利点
  外壁に断熱材を使用したり窓を高断熱サッシにすると
○冬でも風呂やトイレを含めて家全体を経済的に暖められるので ヒートショックのリスクが低下する
○結露しないので アレルギー症状を引き起こすカビやダニの発生を抑えられる

【問い合わせ先】 県庁住まいまちづくり課
電話 0857‐26‐7398 ファクシミリ 0857‐26‐8113
https://www.pref.tottori.lg.jp/ne-st/

省エネ対策の例

冷蔵庫は省エネモデルへ
  冷蔵庫は消費電力が大きい電化製品の一つ。古い製品は省エネ仕様になっていません。環境省が開発したシステム「しんきゅうさん」を使うと、買い替えた場合の電気代や省エネ効果などを調べることができます。また、複数台ある場合は1台にまとめるだけでも省エネに。
省エネ製品買換ナビゲーション「しんきゅうさん」
https://ondankataisaku.env.go.jp/shinkyusan/

「グリーンカーテン」の設置
  「グリーンカーテン」とは、つる性の植物を窓の外や壁面に張ったネットに絡ませて、カーテンのように覆ったもの。ゴーヤやアサガオなどがよく使われます。窓から入ってくる直射日光を遮るので、室内の温度上昇を抑える効果があります。
グリーンカーテンの写真
アサガオとゴーヤで作られたグリーンカーテン

内窓の取り付け
  内窓の設置で断熱効果が得られ、エアコンの効率が上がります。資材一式は、ホームセンターで購入が可能。作り方の詳細は、環境省のウェブサイトで紹介されています。
内窓の写真
冬は、隙間風や結露も防げる(写真提供は株式会社新日本海新聞社)
環境省ウェブサイト
https://ondankataisaku.env.go.jp/coolchoice/kaiteki/jyutaku/link.html

照明のLED化
  LED(発光ダイオード)は消費電力が少なく、長寿命です。白熱電球や蛍光灯に比べると初期費用が大きいですが、電気代が大幅に節約できるため、長期で見るとお得に。
白熱電球から取り換えると86%省エネ
蛍光灯シーリングライトから取り換えると50%省エネ

出典 一般財団法人家電製品協会 2020年度版「スマートライフおすすめBOOK」

【問い合わせ先】 県庁脱炭素社会推進課
電話 0857‐26‐7205 ファクシミリ 0857‐26‐8194
メールアドレス datsutanso@pref.tottori.lg.jp



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