.概況
令和3年平均の鳥取市の消費者物価指数は、総合で99.3(2020年=100)となり、前年比0.7%の下落となった。前年比の変動に寄与した要因は、光熱・水道、諸雑費などの上昇、交通・通信などの下落である。
年平均指数は、品目(※1)及び分類(※2)ごとに令和3年1月から令和3年12月までの月別指数を単純平均して算出します。ただし、生鮮食品の各品目については、品目ごとに月々の購入数量の変化が大きいため月別ウェイト(※3)を用いて加重平均します。
(※1)指数の計算に採用する指数品目(例:うるち米)
(※2)大分類、中分類、小分類(例:食料、穀類、米類)
(※3)家計の消費支出に占めるその商品の割合
2.前年との比較
(1)上昇に寄与した主な費目
10大費目 |
前年比 |
このうち主な費目(中分類) |
前年比 |
このうち主な品目(※生鮮食品) |
光熱・水道 |
1.8% |
他の光熱 |
21.6% |
灯油 |
諸雑費 |
1.5% |
たばこ |
8.5% |
たばこ(国産品)等 |
(2)下落に寄与した主な費目
10大費目 |
前年比 |
このうち主な費目(中分類) |
前年比 |
このうち主な品目(※生鮮食品) |
交通・通信 |
-4.1% |
通信 |
-22.1% |
通信料(携帯電話)等 |
3.月別の動き
大手携帯電話会社が安いプランを導入したことによる交通・通信などの下落により、10月までは前年同月比マイナスで推移していたが、電気代や灯油などの光熱・水道、宿泊料の教養娯楽などの上昇により11月からプラスに転じた。特に11月は15か月ぶりの上昇となった。
4.全国との比較
鳥取市の総合指数は99.3、全国の総合指数は99.8となった。
前年比は、鳥取市は0.7%の下落、全国は0.2%の下落となった。
費目別にその動きを比較すると、食料が鳥取市で下落、全国で同水準、住居と被服及び履物が鳥取市で下落、全国で上昇、それ以外は全国と同じ動きをしている。
同じ動きをしている費目で、全国と比べて前年比の差が大きかったのは、保健医療、光熱・水道、諸雑費であった。
5.鳥取市消費者物価指数(総合)の近年の動き
平成29年は、原油価格の上昇により、ガソリン、電気代、灯油などエネルギーが値上がりする中、肉類なども値上がりし、前年を上回ることとなった。
平成30年は、漁獲量の減少により、魚介類価格の上昇、猛暑・台風の影響で、野菜・海藻類、果物などの食料品が値上がりした。また、春に水道料金の値上げ、原油価格の上昇によりガソリン、電気代、灯油などエネルギーも値上がりし、前年を大きく上回る結果となった。総合指数は全国を0.8ポイント上回り、全国との差は拡大した。
令和元年は、前年の原油価格の高騰により、電気代が上半期に上昇、食品の価格引き上げにより食料が上昇した。7月~9月にルームエアコン等の家庭用耐久財が大きく上昇に寄与した。10月の消費税増税により多くの費目が値上がりする中、幼児教育無償化の影響(教育(幼稚園保育料(私立))、諸雑費(保育所保育料)の減少)により下落に寄与した。全国との差は前年と同じく、総合指数は全国を0.8ポイント上回った。
令和2年は、食料、被服及び履物などの上昇により、3月までは前年同月比プラスで推移していたが、幼児教育無償化により、幼稚園保育料(私立)、保育所保育料は9月まで下落に寄与した。また、原油価格の下落により、電気代、4月以降はガソリン、その他8月以降は宿泊料が下落に寄与した。特に、11月及び12月は10大費目中8費目以上下落したことで、年間では、前年を一番下回る結果となった。総合指数は全国を0.4ポイント上回った。
令和3年は、大手携帯電話会社が安い料金プランを導入したことによる交通・通信などの下落により、10月までは前年同月比マイナスで推移していたが、電気代や灯油などの光熱・水道、宿泊料の教養娯楽などの上昇により11月からプラスに転じた。特に11月は15か月ぶりの上昇となった。