人口減少に伴う労働力不足やコロナ禍でのテレワークの増加など、私たちの「働き方」は大きく変化しつつあります。国では「働き方」に関する統計調査として、5年毎に「就業構造基本調査(以下、「調査」という。)」を実施しており、今年度調査では、コロナ禍でクローズアップされた「フリーランス」や「テレワーク」、「副業・兼業」の実態把握にも重点をおいて実施予定です。そこで今回は鳥取県における「副業」に係る調査結果の推移を見てみたいと思います。
鳥取県での副業のある人の数は、平成9年の2万2千人から24年は1万3千人と減少傾向にありました。この要因として、農林業を副業とするいわゆる兼業農(林)家の減少が挙げられます。しかし29年調査では、農林業以外の副業のある人の増加により、全体でも増加に転じました。
またその一方で、副業を希望する人の数は一貫して増加しており、これは近年の副業の多様化(SNS等を利用した副業など)や長引くデフレ不況で賃金が上がらないことから、副業を希望する人が増加していることが要因として考えられます。今年度の「就業構造基本調査」を通じて、副業希望の高まりの要因も明らかになると思われますので、調査の実施に当たり皆様のご理解、ご協力をお願いいたします。
本ページは、令和4年8月23日付「日本海新聞」掲載の同題コラム(鳥取県令和新時代創造本部統計課執筆)からの再録です。