社会的に弱い立場にある人たちの声が届けられ、それを実現する「アドボカシー」。県は、児童養護施設などで生活する子どもの意見を第三者がくみ取り、意見表明をサポートする「県版アドボカシー」の来年度からの実施に向けて準備を進めています。
6月に成立したこども基本法は、基本理念の一つに子どもの意見表明権を明記しています。心の中を整理し大人に伝えるのが容易ではない子どもをサポートし、この権利を保障するのがアドボカシー制度です。
県では専門家や児童養護施設、児童相談所や社会的養育経験者などで県版アドボカシーの仕組みについて検討してきました。計画では、第三者である「意見表明支援員」が施設の生活のルールや職員の対応への不満や希望などに耳を傾け、一緒に考えながら子どもが意見表明できるように支援することとしています。虐待など重大事案の場合は、権利擁護機関が調査・調整する救済制度も設けます。
10月から一時保護施設で試験運用を始め、「アドボケイト」とも呼ばれる意見表明支援員の養成研修も計画されています。
子どもたちから7つの提言が示された公聴会(昨年8月、鳥取市内)
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