防災・危機管理情報


令和5年9月定例県議会付議案に対する知事提案理由説明要旨

これより、本議会に提案いたしました諸議案につきまして、その概要を御説明申し上げます。

まずもって、河川・道路・農林を中心に未曽有の災害となった台風第7号で被災された皆様に対し、心からお見舞いを申し上げます。
このたびの台風は、鳥取市佐治町と岡山県との境界付近でのレーダー観測で24時間雨量700ミリとなるなど記録的な大雨をもたらし、一時は857世帯、1,820人が孤立したほか、県内各地の道路・河川のほか、農林・商工・観光業などの幅広い産業や県民生活に甚大な被害を与えました。議員各位の御理解をいただき8月18日に専決いたしました補正予算により、公共土木施設や農地・農林業施設の応急復旧等を行うとともに、県内企業向けの対策、三朝温泉をはじめとした県内観光地風評被害対策、被災者生活再建への応援など機動的に緊急対策を講じ、ボランティア、県職員等による土砂撤去や援農など、復旧・復興への歩みを進めてまいりました。  
今後、本格的な復旧・復興を速やかに推進していくため、過去最大規模となる災害復旧事業に乗り出す決意であり、今議会にそのために必要な予算の御審議をいただくことといたしました。県議会、県民各位の格別の御理解を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

以上の観点を踏まえ、本議会に提案いたしました議案は、
  予算関係    3件
  条例関係    6件
その他の案件   26件 の 合計35件であります。

それでは、議案第1号 令和5年度鳥取県一般会計補正予算(第4号)につきまして御説明いたします。
第一に、「災害復旧・復興対策」についてであります。
本格的な復旧・復興対策を迅速に行うため、今回の台風第7号に係る対策は、鳥取県西部地震関連予算を超え、過去最大規模の対策予算となりました。
机上査定の積極活用や建設業協会の協力による工事早期発注・早期着手により、国道482号をはじめとした幹線道路などの迅速な復旧を行うとともに、梨の木の改植(かいしょく)に向けた果樹園復旧、土砂の流入した水田や用水路の復旧など、速やかに展開してまいります。  
併せて、発電施設の復旧、河川内の樹木・土砂撤去等を速やかに実行に移しつつ、市町村等が実施する小規模農地、農業用施設、森林作業道等の復旧を支援するほか、単なる原状復旧にとどまらず将来の災害を防止するための改良復旧工事等も積極的に事業化することといたします。
さらに、今後の防災機能向上のため、佐治川や国道482号などの専門家による調査研究、道路冠水発生箇所へのWEBカメラ新設、斜面崩落対策の事業化調査などを行うとともに、本県への国内外客旅行商品の造成や宿泊施設への設備投資支援、国際便の運航拡充に向けた航空会社・旅行会社助成などを行うことといたします。


第二に、「活力と安心のふるさとづくり」についてであります。
 「シン・子育て王国」の積極的な展開のため、外部専門家派遣や奨励金制度により男性育休取得促進を図るとともに、子育て応援駐車場整備への支援を行うほか、介護ロボット導入や堆肥活用を進めます。また、中国の禁輸措置の影響を受け、販路開拓や県内加工体制の強化を図る事業者支援を講じるとともに、市町村が行う工業団地整備助成や中心市街地空き店舗の活用、大型クルーズ船誘致に向けた鳥取港航行安全調査を実施してまいります。
さらに、県立美術館開館に向け、伊藤若冲をはじめとした作品収集や屋外彫刻の制作、「まんが王国とっとり」紹介エリアの整備を進めてまいります。

これらの事業費を計上いたしました結果、今回の補正予算は、341億7千万円余となり、補正後の予算総額は4,077億2千万円余となるものであります。

次に、補正予算以外の主な議案につきまして御説明いたします。
まず、議案第8号 「鳥取県被災者住宅再建等支援条例」の改正につきましては、市町村と協力して積み立てている「被災者住宅再建基金」が鳥取県中部地震での取り崩し分を回復したことを機に、その目標額を20億円から23億円に引き上げるものであります。

議案第35号 「職員の勤務時間、休暇等に関する条例」等の改正につきましては、職員の地域社会貢献活動への参加を促進するため、「ふるさと応援休暇」を創設するものであります。
以上、本議会に提案いたしました付議案につきまして、その概要を御説明いたしました。よろしく御審議のほどお願い申し上げます。


  

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