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トータルコスト予算(定数)要求における人役算定方法

トータルコスト予算(定数)要求における人役算定の方法について

行政経営推進課

(1)人役算定の基本

○ 18年度のトータルコスト人役は、所属の職員定数を計とする人役が予算事業ごとに割り振りしてあります。

    19年度の予算(定数)要求にあたっては、事業内容を精査のうえ、事業に要する人役を算定してください。

    人役算定の手法として全ての人役を所要時間や人数等定量的に積み上げる方法がありますが、企画調整のような定性的業務は反映しにくいこと、組織を経営する上で重点を置くものなどの狙いがわかりにくいこと、悉皆的に行うと莫大な分析作業が全庁的に必要になること等問題を伴うので、そのような精査な積み上げ方法は全庁的、統一的には採用しません。
  各所属において積み上げの手法を用いる場合でも必要最小限での作業を基本としてください。

    なお、各所属の人役の合計数は、要求する職員定数になるよう整数で調整してください。

○  また、予算要求書の作成にあたって従来のように補助金等の単位ではなく、ミッションやトータルコストを意識した事業のくくりを検討して事業の分割や統合を行うよう指示されていますので、関係人役もその単位になるようにしてください。

          (例1:事業の分割が可能なイメージ)
       ○○○補助事業 ─→ ○○○補助金(○人役)、△△△指導調整事業(○人役)
              □□□推進費  ─→ ▲▲▲イベント開催費(○人役)、□□□推進費(○人役)
          (例2:事業の統合が可能なイメージ)
              △△△補助事業  ┐
              ▲▲▲補助金    ┴→  ○○○対策費(○人役)

 

(2)人役算定の責任

○  限られた人的資源をどの予算事業にどれだけあてるかの判断は、所属長が責任を持って行ってください。
    サマーレビューの際に財政課から説明があった県の財政状況についての理解や組織の経営マネジメントの能力が問われる作業です。

 

(3)人役算定の方法

○ 各予算事業(内訳としての業務)ごとに人役を算定するときの主な判断要素となるものは、次のとおりです。

              人役 … 業務・作業の量・頻度・回数・年間の繁閑、所属内の業務分担
                        業務・作業に必要な人数・時間

              職位 … 業務・作業の困難性
                        業務・作業に対する監督者の関与・監督・管理責任の度合い

○ 事業内容を精査する場合の人役算定の手法の例示は別紙のとおり。

 

(4)その他の留意点

○ 新規事業に必要な人役については、所属内または部局内の既存事業・人役のスクラップアンドビルドによることを原則とし、定数増にならないようにしてください。
  スクラップアンドビルドを伴わない単純な増員要求は、既存人役への厳しい査定か、当該新規事業の優先順位を後位に扱うことになります。

○ 本来の勤務時間内に業務が完結するように人役設定するのが基本です。
  時間外勤務が多い所属については、新規事業と同様に既存事業・人役をスクラップする他、定型作業を正職員以外で行う等徹底した業務改善により時間外勤務縮減が図られるべきです。
  これらにより済ませられない場合については、職員課が把握している実態を参考にして、必要に応じ定数化を検討します。

 (別紙)人役算定の手法の例示(ひとつのやり方)

    どの業務にどれだけの人役を算定するかは、所属ごとや事業のタイプごとに様々で、汎用的な基準
 の設定は困難です。

    以下には、事業内容を精査する際に使えるひとつの手法として「業務プロセスの分解」「定量的な
 人役の分析」などのやり方を表にした例示をあげました。
 (予算要求書の添付資料として必須で求めるものではありません。)

  このように、人役は多角的な観点からの分析が可能ですので、必要最小限の作業とすることに注意
 しながら、組織経営をするうえで効果的な方法を採用してみてください。


【 補助金業務 】
    一般職員の人役が多い業務の一つ。
  一括交付金化してしまう抜本策の他に、必要のない様式や不要な集計の廃止、ホームページを利用
  した周知、支払い回数の削減などの省力化が可能です。

主な作業プロセス

人役計

職階別人役

参考(定量的な分析ができるもの、月別繁閑があるもの)など
課長 補佐 係長 一般 現業
制度設計、周知説明

0.03

          説明会準備開催4h×3回/年
申請報告の審査

0.01

 

(略)

  審査0.5h×20件×2回
支払い

0.01

    2h×4回
国との調整、国庫処理

0.10

          国協議4~6月

0.15

           
                                                                                             
【 イベント業務 】
  職位にかかわらず多くの人役を費やすことが多い業務の一つ。
  費用対効果で事業化を検証する他に、お付き合いで手伝っているもの、実行委員会の事務局を
  県職員でやっているもの、委託できる作業を直営でしているもの等は、県が担うべき範囲を考え
  直す余地があります。

主な作業プロセス

人役計

職階別人役

参考(定量的な分析ができるもの、月別繁閑があるもの)など
課長 補佐 係長 一般 現業
事前審査、企画、予約、契約

0.15

           
協議、実行委員会、関係庶務

0.10

 

(略)

  会議の準備開催5h×7回/年
募集、PR、展示、資料作成

0.08

    繁忙期は6~9月
会場設定、当日作業

0.03

           
片づけ、支払い、報告まとめ

0.04

           

0.04

           
                                                                                

【 審議会業務 】
  職位にかかわらず人役を費やすことが多い業務の一つ。
  形骸化した審議会の廃止の他に、諮問する立場と事務局として答申に関わる立場の
  峻別、事務局主導から委員主導への転換、無償協力者の活用などにより事務局業務の軽減が可能です。

主な作業プロセス

人役計

職階別人役

参考(定量的な分析ができるもの、月別繁閑があるもの)など
課長 補佐 係長 一般 現業
設置要綱の策定、委員選任

0.05

           
会議開催準備調整、資料作成

0.10

 

(略)

  会議の準備開催2日×5回/年
会議運営、関係庶務

0.08

     
制度広報

0.06

          啓発月間10、11月

0.40

           
    

【 許認可業務 】
  一般職員の人役が多い業務の一つ。
  機能が無くなった規制の廃止、住民に身近な市町村に権限移譲する他に、審査に必要のない記入項目
  の廃止、更新期間の延長などの改善が可能です。

主な作業プロセス

人役計

職階別人役

参考(定量的な分析ができるもの、月別繁閑があるもの)など
課長 補佐 係長 一般 現業
受付、指導

0.05

          受付10分×500件/年
審査、決裁、台帳整理

0.10

 

(略)

  審査、整理(0.5h+0.1h)×500件/年
通知、交付

0.08

     

0.40

           
           

【 その他 】

  企画調整業務 … 数量で分析し難い定性的な業務の一つ。
          企画段階から一般事業化するなど業務の整理をする他に、定型業務や雑務の引き
          受け役になっている実態があれば、企画調整に充てるべき人役・職位を考え直す
          余地があります。




トータルコスト予算要求人役算定方法(PDFファイル:58KB)


  

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