(1)社会動態の推移 -661人の転出超過で前年に続き社会減-
平成16年1年間に県内の市町村間を移動した者(県内移動者)は10,210人、県外転入者は13,625人、県外転出者は14,286人で、実移動総数は38,121人となり、平成15年に比べて240人減少した。
本県の社会動態の推移をみると、日本経済の高度成長期にかけて県外転出者数が県外転入者数を大幅に上回り、転出超過が続いていたが、第1次石油危機による経済停滞などを背景として、昭和40年代後半から県外転出者数と県外転入者数の差が縮まり、昭和51年には両者が逆転して初めて転入超過となった。その後昭和53年には再び転出超過、翌54、55年には転入超過、昭和56年以降は再び転出超過が続いていたが、平成6~8年は転入超過となった。平成9年は県外転入者数と県外転出者数が同数であったため、社会増加は±0であった。その後は県外転入と県外転出がほぼ均衡し、平成11年と平成13年は転入超過となった。平成16年は前年に比べて県外転入者、県外転出者共に減少し、661人の転出超過となった。
(2)月別移動 -月別実移動総数は3月、4月が年間移動総数の38.2%を占める-
月別実移動総数をみると、転勤や進学、就職の時期に当たる3月、4月の移動者が多く、この2か月で年間総数の38.2%を占めている。
本県の月別人口(毎月1日現在)は、4月に大きく落ち込んだ後、5月~12月で緩やかに回復するパターンが見られるが、平成16年はこの回復が鈍くなる傾向が認められた。月別転入(出)超過の状況をみると、転出超過となったのは平成16年では2月、3月、7月、8月、9月、12月が転出超過となっている。年間でみも平成15年は733人の転出超過、平成16年は661人の転出超過となり3年連続の転出超過となった。
(3)年齢5歳階級別県外転出入者数 -県外転出入者は20~24歳が最も多い-
年齢別5歳階級別でみると、20~24歳が県外転出入共に最も多かった。
(4)県外地域間移動の状況 -前住地・転出先別県外移動者は、外国が最も多い-
前住地、転出先ともに外国が最も多くなっているが、これは近年企業の外国人研修生が多くなっていることによるものと考えられる。
また、都道府県別にみると島根県が1,844人と最も多く、次いで大阪府、兵庫県、広島県、岡山県、東京都の順となっている。一方、県外転出者の転出先をみると、大阪府が1,602人と最も多く、次いで島根県、兵庫県、広島県、岡山県、東京都の順となっている。
(5)市町村別転出入超過の状況 -転入超過は7市町、転出超過は20市町村-
転入(出)超過の状況をみると、転入超過となったのは、湯梨浜町が157人と最も多く、次いで鳥取市、大山町、淀江町、中山町、郡家町、関金町となっている。
一方、転出超過となったのは、米子市が△166人と最も多く、次いで境港市、智頭町、倉吉市、日吉津村となっている。