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2 社会動態

(1)社会動態の推移 -社会増加数は0人-

 平成9年中に県内の市町村間を移動した者(県内移動者)は10,616人、県外から転入した者(県外転入者)は14,086人、県外へ転出した者(県外転出者)は14,086人で実移動数(県内移動者数と県外移動者数の合計)は38,788人となり、前年に比べて118人(0.3%)増加した
 本県の社会動態の推移をみると、日本経済の高度成長期にかけて県外への転出者数が県外からの転入者数を大幅に上回り転出超過が続いていたが、第1次石油危機による経済停滞などを背景として、昭和40年代後半から県外への転出者数と県外からの転入者数の差が縮まり、昭和51年には両者が逆転して初めて転入超過となった。その後、昭和53年には再び転出超過、翌54、55年には転入超過、昭和56年以後は再び転出超過が続いていたが、平成6年には14年ぶりに転入超過となり、平成7、8年と引き続き転入超過となった。平成9年は前年より社会増加率が0.3ポイント低下し、平成6年から続いていた転入超過はゼロとなった。

社会動態の推移


県内・県外移動者数の推移



(2)男女別移動者 

 平成9年の県内移動者数は10,616人で前年に比べて254人(2.3%)減少した。
 これを男女別にみると、男5,076人、女5,540人で性比(女100人に対する男の数)は91.6となり、女子の移動者数が多く、前年を0.7ポイント下回った。
 また、県外移動者数(県外転入者数と県外転出者数の合計)は28,172人で前年に比べて372人(1.3%)増加した。
 これを男女別にみると男15,437人、女12,735人で性比は121.2となり、県内移動者とは逆に男子の移動者が多くなっている。

(3)月別移動 -3月、4月で年間総数の39.3%を占める-

 月別移動総数をみると、転勤や進学、就職の時期に当たる3月、4月の移動者が多く、この2ヶ月で年間総数の39.3%を占めている。
 月別転入超過の状況をみると、2月と3月に転出超過となっている以外は、いずれの月も転入超過となっている。

月別移動者数

(4)県内地域間移動の状況 -県内移動は市部へ集中-

 県内移動の状況をみると、市部から郡部への移動者は3,225人、郡部から市部への移動者は3,461人で市部が236人の転入超過となっている。
 市郡間をみると、移動者が多いのは鳥取市と八頭郡間、米子市と西伯郡間、倉吉市と東伯郡間、鳥取市と米子市間、米子市と境港市間となっており、市相互間並びに同一生活圏内での中核都市と郡部間の移動が多い。

市郡間移動者数

市町村別転出者の最も多い県内移動先

(5)県外地域間移動の状況 -県外移動者は、中国・近畿地方で過半数を占める-

 県外転入者の前住地は中国地方が33.9%、近畿地方が27.8%、関東地方が12.5%となっている。
 これを都道府県別にみると、島根県(12.8%)が最も多く、次いで大阪府(11.9%)、兵庫県(9.9%)、広島県(9.8%)、岡山県(8.8%)となっており、これら近隣の5府県で県外転入の過半数(53.2%)を占めている。
 また、県外転出者の転出先をみると、県外転入の場合と同様に中国地方が33.6%、近畿地方が27.6%、関東地方が15.1%となっている。
 これを都道府県別にみると、島根県(12.1%)が最も多く、次いで大阪府(11.9%)、広島県(10.1%)、兵庫県(9.2%)、岡山県(8.6%)となっており、これら近隣の5府県で県外転出の過半数(51.8%)を占めている。

都道府県別県外転入者数


都道府県別県外転出者数

 

(6)市町村別移動状況 -移動総数では米子市・鳥取市の2市で全県の53.4%を占める-

 市町村別に移動状況をみると、移動総数は米子市が13,301人で最も多く、次いで鳥取市が13,089人となっており、この2市で県全体の移動総数(49,404人)の53.4%を占めている。

 

(7)市町村別転出入超過の状況 -転入超過は2市11町3村、転出超過は2市20町1村-

 転出入超過の状況をみると、転入超過となったのは2市11町3村で、米子市が399人と最も多く、次いで鳥取市161人、羽合町115人、岸本町74人となっている。逆に転出超過となったのは2市20町1村で、境港市が△105人と最も多く、次いで智頭町△82人、倉吉市△70人、日南町△70人となっている。

市町村別転出入超過数・超過率

 

(8)年齢別移動状況 -生産年齢人口が82.9%を占める-

 実移動総数(38,788人)を年齢3区分別にみると、年少人口5,684人(14.7%)、生産年齢人口31,787人(82.0%)、老年人口1,317人(3.4%)となっている。
 また、年齢5歳階級別にみると、「20~24歳」が8,401人(21.7%)で最も多く、次いで「25~29歳」が6,842人(17.6%)、「30~34歳」が4,019人(10.4%)となっており、この3階級で全体の49.7%を占めている
 さらに転出入超過の状況をみると、「15~19歳」、「20~24歳」を除くすべての階級で転入超過となっており、若年層の転出超過が目立った。

年齢5歳階級別実移動総数

  

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