平成12年の鳥取県の鉱工業動向は、生産指数が対前年比7.7%と上昇し、出荷指数も2.6%の上昇となった。生産、出荷ともに2年連続のプラスとなった。一方、在庫指数は▲0.7%と低下し、2年連続のマイナスとなった。
鉱工業指数を生産、出荷、在庫別で見ると、生産は、前期比で1.期に上昇したが、2.期以降低下と上昇を繰り返した。前年同期比では1.期に18.9%と大幅に上昇し、以後3.期まで上昇を続けたが、4.期には低下となった。主に電気機械工業、パルプ・紙・紙加工品工業が上昇に寄与している。出荷は、前期比で1.期には上昇したが、2.期以降は低下を続けた。前年同期比でも1.期から3.期まで上昇し続けたが、4.期には低下となった。主にパルプ・紙・紙加工品工業が上昇に寄与している。在庫は、前期比で1.期に上昇したが、2.期以降は低下と上昇を繰り返した。前年同月比では、1.期、2.期に低下したものの3.期以降は上昇した。主に食料品・たばこ工業が減少に寄与している。
以上のことから、全体としては高水準ながらも、年後期には弱含み傾向で推移しつつあるように思われる。
第1表 鉱工業指数の推移
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平成7年=100 ( )内はパーセント
分類
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平成11年
|
12年
|
1.期
(1~3月)
|
2.期
(4~6月)
|
3.期
(7~9月)
|
4.期
(10~12月)
|
生産
|
106.9
|
115.1
|
119.0
|
112.2
|
116.9
|
112.5
|
前期(年)比
|
( 15.9)
|
(7.7)
|
(4.0)
|
(▲5.7)
|
(4.2)
|
(▲3.8)
|
前年同期比
|
-
|
-
|
(18.9)
|
(7.9)
|
(7.9)
|
(▲2.4)
|
出荷
|
105.7
|
108.5
|
111.1
|
110.1
|
109.8
|
103.3
|
前期(年)比
|
(9.6)
|
(2.6)
|
(1.3)
|
(▲0.9)
|
(▲0.3)
|
(▲5.9)
|
前年同期比
|
-
|
-
|
(9.4)
|
(5.6)
|
(3.6)
|
(▲6.6)
|
在庫
|
92.5
|
91.9
|
90.4
|
90.1
|
94.5
|
91.8
|
前期(年)比
|
(▲7.2)
|
(▲0.7)
|
(0.7)
|
(▲0.3)
|
(4.9)
|
(▲2.9)
|
前年同期比
|
-
|
-
|
(▲4.5)
|
(▲5.8)
|
(5.7)
|
(1.9)
|
(注) 年平均指数及び対前年比、前年同期比は原指数、四半期別指数及び対前期比は季節調整済指数
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(1)生産の動き
鉱工業生産指数は、前年比7.7%と2年連続の上昇となった。四半期別の推移を前期比でみると、1.期は4.0%の上昇、2.期は▲5.7%の低下、3.期は4.2%の上昇、4.期は▲3.8%の低下となった。
生産動向を主要14業種について前年比でみると、主力の電気機械工業が11.1%上昇したことが主たる要因となっている。その他、パルプ・紙・紙加工品工業 が25.3%、一般機械工業が16.7%、窯業・土石製品工業が3.4%など10業種で上昇する結果となった。
一方、食料品・たばこ工業が▲4.7%、繊維工業が▲6.6%など4業種で低下する結果となった。
第2表 生産寄与度
業種分類
|
10年
|
11年
|
12年
|
鉱工業
|
-9.5
|
15.9
|
7.7
|
鉄鋼業
|
-0.3
|
0.0
|
0.1
|
金属製品工業
|
-0.5
|
-0.3
|
0.1
|
一般機械工業
|
-1.1
|
0.5
|
0.7
|
電気機械工業
|
-3.4
|
14.1
|
5.2
|
窯業・土石製品工業
|
-0.3
|
0.3
|
0.1
|
プラスチック製品工業
|
-0.1
|
0.1
|
0.0
|
パルプ・紙・紙加工品工業
|
-0.2
|
2.1
|
2.8
|
繊維工業
|
-0.9
|
-0.5
|
-0.4
|
食料品・たばこ工業
|
-1.0
|
-0.3
|
-0.7
|
輸送機械工業
|
-0.4
|
0.1
|
0.0
|
家具工業
|
-0.3
|
0.0
|
-0.1
|
木材・木製品工業
|
-0.3
|
0.1
|
0.0
|
出版・印刷業
|
-0.7
|
0.0
|
0.0
|
(注) 秘匿業種及び四捨五入の関係で業種寄与度の合計は鉱工業の上昇率と一致しない。
(2) 出荷の動き
出荷指数は、前年比2.6%と2年連続の上昇となった。四半期別の推移を前期比でみると、1.期は1.3%の上昇、2.期は▲0.9%の低下、3.期は▲0.3%の低下、4.期は▲5.9%の低下であった。
出荷動向を主要14業種について前年比でみると、パルプ・紙・紙加工品工業が19.9%と大幅に上昇したことが主たる要因となっている。また、電気機械工業が3.0%と上昇したほか、一般機械工業が14.7%、金属製品工業が3.6%など10業種で上昇する結果となった。
一方、食料品・たばこ工業が▲4.7%と低下したほか、繊維工業が▲4.4%、プラスチック製品工業が▲1.1%など4業種で低下する結果となった。
第3表 出荷寄与度
業種分類
|
10年
|
11年
|
12年
|
鉱工業
|
-7.2
|
9.6
|
2.6
|
鉄鋼業
|
-0.2
|
0.0
|
0.0
|
金属製品工業
|
-0.2
|
-0.2
|
0.1
|
一般機械工業
|
-0.9
|
0.4
|
0.4
|
電気機械工業
|
-2.6
|
9.7
|
1.5
|
窯業・土石製品工業
|
-0.1
|
0.2
|
0.1
|
プラスチック製品工業
|
-0.1
|
0.0
|
0.0
|
パルプ・紙・紙加工品工業
|
-0.1
|
1.4
|
1.7
|
繊維工業
|
-0.4
|
-0.5
|
-0.2
|
食料品・たばこ工業
|
-1.4
|
-1.1
|
-1.0
|
輸送機械工業
|
-0.3
|
0.1
|
0.0
|
家具工業
|
-0.2
|
0.0
|
0.0
|
木材・木製品工業
|
-0.2
|
0.1
|
0.0
|
出版・印刷業
|
-0.4
|
0.0
|
0.0
|
(注) 秘匿業種及び四捨五入の関係で業種寄与度の合計は鉱工業の上昇率と一致しない。
(3) 在庫の動き
在庫指数は、前年比▲0.7%と2年連続の低下となった。四半期別の推移を前期比でみると、1.期は0.7%の上昇、2.期は▲0.3%の低下、3.期は4.9%の上昇、4.期は▲2.9%の低下となった。
在庫状況を主要12業種について前年比でみると、食料品・たばこ工業が▲3.3%の低下となったことが主たる要因となっている。その他、電気機械工業が▲1.1%、一般機械工業が▲8.8%、繊維工業が▲8.7%など6業種で低下する結果となった。
一方、金属製品工業が21.7%、プラスチック製品工業が10.7%、木材・木製品工業が28.3%など6業種が上昇する結果となった。
第4表 在庫寄与度
業種分類 |
10年 |
11年 |
12年 |
鉱工業
|
0.4
|
-7.2
|
-0.6
|
鉄鋼業
|
0.0
|
0.0
|
0.0
|
金属製品工業
|
-1.6
|
0.4
|
0.9
|
一般機械工業
|
0.1
|
0.5
|
-0.5
|
電気機械工業
|
-3.0
|
-1.5
|
-0.4
|
窯業・土石製品工業
|
0.0
|
0.0
|
0.0
|
プラスチック製品工業
|
-0.2
|
-0.1
|
0.1
|
パルプ・紙・紙加工品工業
|
3.1
|
-4.4
|
0.3
|
繊維工業
|
-0.1
|
-0.3
|
-0.2
|
食料品・たばこ工業
|
1.9
|
-1.1
|
-1.0
|
ゴム製品工業
|
0.0
|
0.1
|
0.0
|
家具工業
|
0.0
|
-0.5
|
-0.4
|
木材・木製品工業
|
0.3
|
-0.2
|
0.5
|
(注) 秘匿業種及び四捨五入の関係で業種寄与度の合計は鉱工業の上昇率と一致しない。