(1)労働力状態 労働力人口は前回比1.7%の減
15歳以上人口518,905人のうち労働力人口は331,275人で、このうち就業者は319,442人、完全失業者は11,833人であった。
これを前回と比べると、労働力人口は5,620人(1.7%)の減少で、そのうち就業者は7,323人(2.2%)の減、完全失業者は1,703人(16.8%)の増であった。
一方、経済活動に従事しない非労働力人口は185,229人で、前回と比べ13,583人(7.9%)増加している
(2)労働力人口・非労働力人口 就業者は減少、完全失業者は増加
労働力人口を男女別にみると、男184,616人、女146,659人で、これを前回と比べると、男は3,155人(1.7%)、女は2,465人(1.7%)それぞれ減少している。
このうち就業者は、男が177,188人で前回と比べて3,967人(2.2%)の減、女が142,254人で前回と比べて3,356人(2.3%)の減であるが、完全失業者は男が7,428人で前回と比べて812人(12.3%)の増、女が4,405人で前回と比べて891人(25.4%)の増となった。
一方、非労働力人口は男58,817人、女126,412人で、前回と比べて男は6,726人(12.9%)、女は6,857人(5.7%)それぞれ増加している。
(3)労働力率の推移 労働力率は男女とも過去最低
15歳以上人口に占める労働力人口の割合(労働力率)は63.8%で、対前回比2.3ポイントの減となった。男女別で見ると、男が75.3%で対前回比2.8ポイントの減、女が53.6%で対前回比1.8ポイントの減となった。
労働力率の推移を男女別に見ると、男は大正9年の93.2%、女は昭和15年の66.4%が最高で、その後一時的な上昇はあるものの全般的に低下傾向が続き、男は平成2年の78.0%、女は前回平成7年の55.4%が最低であったが、今回は男女ともこれを下回り、過去最低となった。
(4)年齢別労働力率 男は15~19歳以外の全ての年齢階層で労働力率低下
男女、年齢別に労働力率をみると、男は在学者が大半を占める15~19歳と65歳以上の高齢者は低いものの、その他の年齢階層ではいずれも高く、特に25~59歳の各年齢階層では、いずれも90%以上の高い労働力率を示している。
一方、女は15~19歳と65歳以上の年齢階層で労働力率が低いのは男と同様であるが、20~24歳でピークに達した後30~34歳を中心にいったん低下している。
また、男が60歳以上から急速に低下するのに対して、女は45~49歳で最高(第2のピーク)となった後は、緩やかに低下している。
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(1)産業3部門別就業者数 第1次、第2次産業が減少、第3次産業は増加
15歳以上就業者319,442人を産業3部門別にみると、第1次産業は36,741人で就業者総数に占める割合は11.5%、第2次産業は94,790人で29.7%、第3次産業は186,316人で58.3%となっている。
これを前回と比べると、第1次産業は8,892人(19.5%)、第2次産業は4,467人(4.5%)減少したのに対し、第3次産業は5,109人(2.8%)増加した。この結果、第1次産業の割合は2.5ポイント、第2次産業の割合は0.7ポイント低下し、第3次産業は2.8ポイント上昇している。
産業3部門別割合の推移をみると、大正9年には第1次産業66.9%、第2次産業13.5%、第3次産業17.2%で昭和25年までは緩やかに推移していたが、それ以降、第1次産業の割合が急速に縮小し、今回平成12年までの50年間で52.1ポイントの低下となった。これに対して第2次産業は17.7ポイント、第3次産業は34.0ポイント上昇した。
(2)産業大分類別就業者数 卸売・小売業が製造業を上回る
就業者を産業大分類別にみると、「サービス業」が83,222人(就業者総数の26.1%)で最も多く、前回に比べ6,412人(8.3%)増加となっている。次いで「卸売・小売業、飲食店」が63,668人(就業者総数の19.9%)で、前回に比べ306人(0.5%)の減少であった。前回「サービス業」に次いで多かった「製造業」は6,653人(10.3%)減の57,931人(就業者総数の18.1%)で、「卸売・小売業、飲食店」を下回った。
また、前回第4位であった「農業」も8,139人(19.2%)減の34,153人(就業者総数の10.7%)となり、替わって「建設業」が2,120人(6.1%)増の36,599人(就業者総数の11.5%)で第4位となっている。
(3)年齢別就業者数 第1次産業就業者の高齢化が進む
産業3部門別就業者の年齢階層別割合をみると、第1次産業では65歳以上の就業者が21,635人(58.9%)を占めている。これを前回と比べると、65歳以上就業者の割合が8.4ポイント上昇しているが、そのうち65~69歳の階層は減少し、70歳以上の階層では増加しており、第1次産業就業者の一層の高齢化が進行している。
また、産業3部門別で平均年齢を比較してみると、第1次産業が64.7歳に対して、第2次産業、第3次産業はそれぞれ43.6歳、43.5歳と21歳以上の開きがある。
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(1)従業上の地位別就業者数 雇用者は増加、自営業主と家族従業者は減少
就業者を従業上の地位別にみると、雇用者251,410人(78.7%)、自営業主43,163人(13.5%)、家族従業者24,853人(7.8%)となっている。これを前回と比べると、雇用者が5,565人(2.3%)増加したのに対し、自営業主は6,570人(13.2%)、家族従業者は6,319人(20.3%)それぞれ減少している。
(2)産業別、従業上の地位別就業者数 第2次、第3次産業は雇用者が多い
就業者の従業上の地位別割合を産業3部門別にみると、第1次産業では雇用者9.9%に対して自営業主が47.3%、家族従業者が42.8%を占めている。特に農業で自営業主及び家族従業者の占める割合が高くなっているが、伸び率でみると雇用者が前回の1,664人から2,084人と25.2%増加している。
これに対して、第2次産業及び第3次産業では雇用者の占める割合が圧倒的に高く、それぞれ88.6%、87.2%となっている。
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15歳以上人口518,905人の教育状況をみると、卒業者が481,013人(全体の92.7%)、在学者が36,979人(7.1%)、未就学者が913人(0.2%)であった。
このうち卒業者の内訳は小・中学校卒の初等教育修了者が133,663人(25.8%)、高校・旧制中学校卒の中等教育修了者が244,878人(47.2%)、短大や大学卒の高等教育修了者が96,987人(18.7%)となっている。これを前回調査が行われた平成2年と比べると、初等教育修了者の割合が7.3ポイント低下した一方、中等教育修了者は3.6ポイント、高等教育修了者は4.6ポイントそれぞれ上昇し、高学歴者が増加ししている。
男女別年齢別に高等教育修了者の割合をみると、20~39歳においては、女の方が男より高等教育修了者の割合が高い。男においては、40~44歳の37.5%をピークとして頭打ち傾向がみられるが、女においては、25~29歳において41.5%となっており、それより若年層においても引き続き40%を上回ると予想される。