防災・危機管理情報


知事定例記者会見(2008年5月8日)

平成20年5月8日(木)午前10時~
 県政記者室(県庁3階)

録画配信 知事記者会見動画(約32分) ※MPEG4形式

  

1 和田見里美選手のオリンピック日本代表決定について 

●知事

 皆さん、おはようございます。先日は、和田見選手の日本代表としての北京オリンピック出場が決定するという朗報が届きました。本当に心踊るような気持ちであります。和田見選手には、ぜひ持ち前のその力を生かし、また、瞬発力、粘りを生かして、県民の声援を背に受けながら、背中に感じていただきながら、北京の空を駆け抜けていただきたいと思います。御活躍に心から期待を申し上げたいと思っております。




2 ゴールデンウィーク中の観光客の入込みについて 

●知事

 連休中、きょうもこうして拝見していますと、ちょっと日に焼けたかたもいらっしゃいますけども、連休中、それぞれに時間を過ごされたことだと思いますが、おかげさまで県内の観光客は、ある意味順調なにぎわいだったというふうに感じておりまして、ようこそようこそ鳥取県、鳥取県としてのホスピタリティーを差し上げながら、多くのかたにたびたび訪れていただく観光地へと少しずつ成長したかなという感じは持っております。

 特に鳥取砂丘で17万人の入場者があり、さらに砂の美術館が盛況だったと伺っておりますし、西の方では境港の鬼太郎ロードが、これも記録を更新して約23万人ぐらいの人出を集めたということでございます。山陰では、石見銀山の好調ぶりとあわせて、非常に健闘したのではないかと思っています。

 どちらかというと連休の並び方が今回は幸いしたのかもしれません。長目の休みがとりにくい分だけ、近場の身近な観光地へと多くのかたが訪れたのかもしれないなとは思っております。




3 県立博物館の開館時間延長について 

●知事

 そういう中で、私ども鳥取県で、実は美術展示を行うなどの県立博物館の時間の延長を4月からやっているんです。この連休中も、「四季の雅」展という特別展をやったりしておりますが、5時以降の時間を延長したところ、まだ利用者が4月の間はやや低調でございまして、せっかく私どもも実験としまして、もしこうした夕方の時間入りたいという御要請があるんであれば我々としても開けようということで、今、実験期間中なんでありますけども、あまり今のところ成果が出ていないようでございまして、ぜひ夕方、これから夕涼みも出てくるかもしれませんが、こうした時間帯に博物館の方も時間延長を利用していただきたいなと思っている次第でございます。




4 硫化水素による自殺について 

●知事

 他方で悲しいニュースも連休中にあったわけであります。硫化水素での自殺という何とも痛ましい事件がありました。これは亡くなられたかたや御家族の悲しみはもちろんのことであります。それについてはお悼みを申し上げたいと存じますけれども、あわせて近隣の世帯に対する影響もありました。

 今回、初動から比較的順調に推移したかなと、対応策としてはですね、そういうように思ってはおりますけども、ただ、我々も今回実際に精神科のお医者さんを派遣させていただいたり、県職員としての協力も初動からさせていただきましたけれども、今回の教訓も生かして、3消防本部とうちの防災局で話し合いを持ったり、警察なんかを交えて今後の対応について話し合っておく必要はあるかなと思っております。

 例えば中和するための薬剤の備蓄ですとか、それから、今回東部消防[局]がよく対応してくれたといいますか、ちょうど隣だったということもあるかもしれませんけれども、そういう経験も生かして、迅速な対応についての手順の確認でありますとか、そういうことは必要かなと思います。

 県としては、あわせてこうした自殺を考えられる方々へのメッセージを連休中も2回発しさせていただいております。残念ながら1回目の後にこうした事件が起こりまして、2回目でも、夜明け前は最も暗い、しかし、その夜が明けることはみんなが知っているという、そういうメッセージを出させていただきました。これからも、命を大切にしていただくこと、そして一人で悩まずに周りに相談していただくことをお勧めを申し上げたいと思います。




5 キャラバン隊による雇用要請活動について 

●知事

 雇用については、不安な情勢も報告をされています。これについて、きょうからキャラバン隊を組んで県内を回らさせていただこうと思っています。これは、もちろん雇用を確保するために企業さんだとか、今回は福祉関係だとか報道機関だとか、そうした事業所を幅広く回らさせていただきたいと思っています。

 230[ヵ所]ぐらい回ろうという計画にいたしておりますが、この間、県政に対する産業振興などの御要望なんかもあわせて聞くようにさせていただきまして、短期的な雇用の確保はもとよりでありますが、中長期的な雇用にも役立てたいと考えております。




6 (株)ソーテックとの調印について 

●知事

 幸い、コンピューターの中堅企業であります[株式会社]ソーテックさんが、[鳥取]オンキヨー[株式会社]さんとの関係もございまして、倉吉の方に拠点を移すということがまとまりました。早速調印式をしようということにいたした次第でありますが、この4月から導入をいたしております、全国に先駆けての事務職員の雇用に対する我々の助成金を適用させていただく第1号の企業になる見込みであります。こうしたいろんな我々としての努力もいたしておりますので、それを活かして、何とか雇用の対策に努めていきたいなと思っております。




7 県政顧問について 

●知事

 それから、今回予算も計上されまして人選を進めておりましたけれども、県政顧問を、全国の県にゆかりのある御活躍いただいている各界の方々を私どもの方から指名をさせていただき、任命をしようといたしております。

 もう最終段階の事務的な処理作業に入ったようなことでございまして、早速に、当面は東京とか大阪とか集まりやすいところで、集まりやすい人に集まっていただきながらということになるかもしれませんが、年に1度ぐらいは鳥取でも会議を開くなどして、これからの県政運営に役立てたいと考えております。

 7人今回任命をしようといたしておりまして、お一人目が池渕浩介(いけぶちこうすけ)さん。このかたは名古屋グランパスエイトの社長を現在されていますけども、トヨタ自動車の相談役などの重責におられるかたでございます。長くトヨタで勤務をされておられまして、港湾関係とか、あるいはダイキン工業さんなんかにも取締役として就任されていますが、経済界、特に中京系の重鎮のかたでいらっしゃいます。

 それから、奥田務(おくだつとむ)さん。このかたはJ・フロントリテイリング株式会社、すなわち松阪屋と大丸の統合をいたしましたホールディング会社ですね。要は、大丸出身でございますけども、大丸と松阪屋にまたがる経営のトップに今おられるかたでありまして、鳥取県とのゆかりも、鳥取大学の監事に任命されているなどございます。

 それから、三宅美佐子(みやけみさこ)さん。このかたは「女将塾」という観光関係の団体、要は観光関係者ですね、大女将という、その主催者でいらっしゃいまして、県出身のかたで、広く観光関係では知られるかたでいらっしゃいます。

 それから、米濵和英(よねはまかずひで)さん。米濵さんは、リンガーハットの会長さんでいらっしゃいまして、それからあと日本フードサービス協会の会長も務めておられます。当県でも、今までも地産地消を推進したり、我々の食材を広く全国へ売っていく際にいろいろとお世話をいただいているかたであります。

 それから、梶田叡一(かじたえいいち)さん。このかたは兵庫教育大学の学長をされているかたでありまして、教育関係に対して御造詣の深い学者さんでいらっしゃいます。やはり県の出身者でいらっしゃいます。

 また、下村節宏(しもむらせつひろ)さん。下村さんは三菱電機の社長をされています。県西部の御出身でいらっしゃいまして、三菱電機は、例えばこの近所ですと姫路とかにも拠点がございまして、県にもいろいろと理解のある企業の一つということになろうかと思いますが、東京の方で長く御活躍していらっしゃいます。姫路でもお勤めだったと伺っております。

 それから、澤志郎(さわしろう)さん。日本交通の社長さんでいらっしゃいまして、皆様よく御案内のかたです。大阪の方でお住まいではありますけども、鳥取とのもちろんゆかりも深いかたでございますし、さまざまなバス路線などを通じまして県の観光振興や交通にも御貢献をいただいている方々でございます。

 今回、任期を定めまして、それで、その間、皆様にいろんな御提言をいただきたいと考えております。御提言いただくのは、当面、将来ビジョンのこともございますんで、将来ビジョンについての御意見もいただきたいなともちろん思っておりますし、それから、例えば企業誘致だとか、県内産業の育成だとか、また、観光関係だとか、あるいは教育の関係だとか、県政の各般にわたるアドバイスも折に触れてちょうだいをいたしたいと考えております。私の方からは以上です。


○朝日新聞 井石栄司 記者(幹事社)

 各社、質問ありましたらどうぞ。




8 県政顧問について 

○日本海新聞 荒木隆宏 記者

 県政顧問についてですけども、これはいつごろ任命を大体予定されているんでしょうか。


●知事

 正式な手続は来週ぐらいになるかもしれませんけども、もうもちろん内諾も得て調整も終わってきておりまして、あとは本当に事務的な今手続をしている状態です。


○日本海新聞 荒木隆宏 記者

 その7人を選ばれたといいますか、任命される、選んだ理由といいますか、その経緯といいますか、その辺はどういうふうな経緯が。


●知事

 ある程度全国見てバランスも必要かなと思いまして、関東方面というか、東日本方面と西日本方面、もちろん中日本も入れまして、東で3人、西で3人、東海で1人という、そんなバランスを考えたりしたこともありますが、基本的には、我々として鳥取[県]のことを真摯に御相談させていただけるという、そういうタイプのかたを選ばさせていただきました。

 ですから、全く鳥取にゆかりのないかたは、今回選んでいるわけではありません。鳥取県のこともある程度知っておられて、鳥取[県]に対するイメージを持っておられるかたであります。さらに、これは私ども県政顧問としてお願いをする以上、全国的にも一定の活躍がなされているというふうに私どもの方で考えた方々を選ばせていただきました。

 ただ、これ未来永劫にということではなくて、かつて県政顧問はずっとそのままポストでおさまっていたような感じになっていましたが、例えば3年とか、そういう任期をつけた上で、それでお願いをするというのがよろしいかなと思ってます。そして、またシャッフルをするといいますか、人材をまた別のかたにお願いをさせていただきながら、いろんな角度で今後この県政顧問の制度を活用して、県政に対して県内外の血といいますか、声を吹き込んでいただくと、そういう期待をいたしております。

 いずれも経営とか、あるいは各界の活動で非常に目立ったタイプの方々を選ばさせていただいた、そういう感覚であります。


○山陰中央新報 今若靖男 記者

 知事、そのメンバーを拝見しますと、梶田さんは学識経験者ですけど、あとは経営者の関係のかたが非常に多いわけですが、これはやはり今の県としての産業振興、地域経済低迷しておりますので、この辺のところを背景にした人選だというふうに考えてよろしいでしょうか。


●知事

 特に私どもで一番当面する外の力を借りたいところは産業関係が重点かなと思いまして、そういう意味でそちらが厚目の布陣になっているというふうには私どもは思っております。でも、例えば観光関係とか、見ようによってはそういうふうになっていると思います。


○山陰中央新報 今若靖男 記者

 あと、将来ビジョンに対して意見をいただくと。これはどの段階でどういう形での意見をもらいたいというふうにお考えなんでしょうか。


●知事

 これから日程調整をしなければいけないんですけども、この5月、6月、7月ぐらいの間に、それぞれのかたとは改めてお会いをさせていただく、そういう会議なり会合を持たせていただきたいと思っています。

 今、私どもとしては、6月の議会で骨子といいますか、素案ほどではないんですけども、一応ある程度内容をもったものを提示をさせていただき、それで議会でもいろいろと御意見をいただいたり、また、県民の皆さんからもオープンに声を寄せていただくと、そういう手続に入るべきだと思ってまして、そういう時期の前後に、こうした顧問の方々の御意見も一通り伺っておく必要があるだろうと思っています。




9 将来ビジョンについて 

○山陰中央新報 弥重節子 記者

 将来ビジョンに関連してですけれども、将来ビジョンは、いわゆる議決を要する案件とされるんでしょうか、それとも単なる執行部の計画という位置づけなんでしょうか。


●知事

 これは法的には議決は必要ではない案件だと思います。しかし、県議会と車の両輪として話し合いながら、さらに県民の皆さんからも広く御意見をいただいて、別に県庁で私するものではありませんので、皆さんの合意を形成しながら作っていくものだと思っています。議決という手続が必要かどうかは、法的には今必要でないと思いますが。


○山陰中央新報 弥重節子 記者

 議決にする場合は条例が必要になってきますよね。そういうのを提案されるのかどうか。


●知事

 今はそこまでは考えてません。かつての5カ年計画よりはもう少しラフなものになろうかと思いますし、今後の方向性を示すものではありますけれども。これから議会がありますので、議会でどういう議論が出るかは、それはもちろん我々も注目したいと思います。


○山陰中央新報 弥重節子 記者

 知事としては、そういう議決案件にするお考えは今のところはあまりないんですか。


●知事

 今はもってません。21世紀ビジョンを片山[前知事]さんの最初のときに作りましたけど、あのときも議決をしたわけではなかったです。




10 韓国との定期航路について 

○朝日新聞 井石栄司 記者

 韓国との航路の話なんですが、今度ポートセールスの組織ができるということで、その後、向こうの方で進捗状況というのはどうなっているんでしょうか。


●知事

 井石[朝日新聞]記者の方からお話がありましたように、我々としてはいろいろ準備体制をしておりますし、できればこういうことはやはり民間の皆さんがこれからのビジネスに活かしていただかなければなりませんので、官民一体となった、そういう取り組みが必要だと思っています。

 境港を中心とした経済界のかたが、環日本海の経済交流をにらんだ、その促進の組織を立ち上げようとされておりまして、我々もその場に立ち会わせていただこうと思っております。これも予想外に結構会員が集まってきているそうでございまして、 100名ぐらいは、 100社ぐらいあるんですかね。ですから、関心が随分高いなと我々も思っております。

 これを背景にして、5月の後半、下旬には、民間の皆さんにあわせて我々も参加させていただきながら、訪ロ団、ロシアの訪問団を今組もうとしています。準備も最終段階へと入ってまいりました。このようなこともDBSクルーズフェリー社の方にはお伝えをして、地元の熱意の高さを伝えたいと思っております。

 現在、韓国側で再度コンソーシアムを組む作業が続けられております。この作業の進捗状況は、我々がもっている感触としては、ある程度手ごたえのあるものに進捗は進みつつあるんではないかというように認識をいたしております。また、船の確保も、韓国側での手配が進みつつあるというように伺っておりまして、その意味で、実現の可能性は、まだ依然として高い水準にあるだろうというように我々は期待をいたしております。

 ただ、いかんせん、これは我々で決められる事情ではありません。先方の方の御事情でございますんで、その推移を我々も期待を込めて見守るというのが現状であります。




11 硫化水素発生事案への対応について 

○日本海新聞 小谷和之 記者

 硫化水素の件なんですけども、先ほど、近々というか、警察と消防と県で話し合う場をもちたいということだったんですけども、これは自殺だけではなくして、大阪ではこれを使った強盗も起きておるし、いわゆるテロというか、国民保護の立場で、そうした場面も今後想定されるんではないかと思うんですけども、県としてこれはマニュアル、対応マニュアルですとか、そういったものづくりに着手するというようなとらえ方でよろしいんでしょうか。


●知事

 ええ、ラフなもの、ラフなそういうマニュアルですね、一種のマニュアルは考えるべきだと思ってます。要は、今回東部消防[局]を中心として、[鳥取]市役所も入り、我々も入りましたけども、対応をいたしました。その成果ですね、正直いいことばかりでもないです。もっとこうしておけばよかったなということがないわけではありません。ですから、そういう反省点といいますか、総括を踏まえて、県内の3消防[局]で協議すべきだと思いますし、警察との協力関係も確認し合うべきだと思います。

 実はその連休の前、直前というときですかね、東部消防[局]とうちの防災関係で話し合いをもったこともあったんです。そういうことも、今回の対応にはある程度我々も役立ったかなと思っているんですけども、中西部[消防局]の方との情報共有も必要ですから、今、小谷[日本海新聞]記者おっしゃったような犯罪への利用といいますか、悪用も含めて、対処すべきことを確認するマニュアルが必要かなと思いますね。


○読売新聞 北島夏記 記者

 それに関連してなんですが、簡単で結構なんですけど、今回の出動で、おっしゃったような課題というのは、どういった点が課題になると知事はお考えでしょうか。


●知事

 ちょっと非常にコメントの難しい部分もあるんですけども、事件が発生したとき、その害悪を軽減するための措置が必要です。そうしないと住民のかたが、近隣のかたがまた住居の中へ入っていくことができません。これは気体でありますので追い出すということもあるわけでありますけども、その害悪を軽減するための措置も必要です。それについては一定の備蓄があった方がいいということがあります。

 今回、警察の方である程度備蓄がありまして、それは非常に有効だったですが、量的に十分だったかどうか、それはあると思いますね。ただ、対応が遅れたということにはなってませんで、すぐに事案発生後調達で補充をしていますので、それは結果的には問題なかったと思うんですが、ただ、そういう対応が必要だということを東・中・西[部]で共有しておかないと、何だったら県の保健所で持っててもいいかなと思いますし、警察でも持っておられるようなんで警察のを活用するという手もあるでしょうし、そこは我々として、もう一度点検して、確認し合う必要があるだろうと思ってます。


○読売新聞 北島夏記 記者

 その中和剤のようなもの。


●知事

 ええ、そうです。


○読売新聞 北島夏記 記者

 まだ予算を、県で用意するという可能性も考えられるんですか。


●知事

 それはあります。ちょっと話し合ってみて、どこが持っておくのが効率的かということはあります。我々も別に、それで資金を惜しむべきものではないと思いますのでね。これは瞬時に対応しなければならないものですから。それは県の方でということであれば、[総合事務所]福祉保健局などで備蓄することも可能だと思います。


○山陰中央テレビ 勝部正隆 記者

 その備蓄に関しては、あくまでもやっぱり県が主体となって備蓄を進めるというような理解でよろしいですかね。


●知事

 話し合って結論出したいと思いますが、県で備蓄することも検討したいということですね。ただ、現実問題は、今回事件が発生してわかりました。警察とかもある程度持っているという、要は日ごろの備えをちゃんとしておられるということがあります。ですから、その状況とあわせて考えればいいんじゃないかなと思います。




12 日中首脳会談について 

○日本海新聞 小谷和之 記者

 直接県政とはちょっと結びつくかどうかあれなんですけど、昨日、日中共同声明されまして、戦略的互恵関係の構築ということで両国の首脳が合意したんですけれども、鳥取県においては、平井知事の東アジアのゲートウェイ構想ということで、環日本海地域との交流を盛んにということを常々おっしゃっておられるんですけども、今回の日中首脳会談の結果を受けて、知事の所見といいますか、感想なりコメントを一言いただきたいんですけども。


●知事

 今回の胡錦濤(こきんとう)主席と福田総理[大臣]との会談は、まさに雪解けの象徴のようなことだったと思います。中日、日中関係がいろんな要因で冷え込んでいた。現にまだ課題が残っている状態でありますけども、大きな方向性として、双方の緊密な結びつきが東アジアや世界にとって重要であると。もちろん両国にとっても互恵の関係である。このことを、当たり前のことなんですが、これが確認できたこと、それもトップレベルで確認できたことの意味は、私はこれから大きく作用してくるだろうと期待をいたしております。

 ただ、手放しで今回の会談が成果があったかどうかというと、それは、まだ未解決のまま積み残された課題も多かったと思います。ガス田の問題ですとか、あるいは冷凍食品、それからチベット問題、それらについて、かみ合っているような声明になっておりますけども、結論が出たといいますか、解決がなされたという段階ではありません。ですから、我々としては、そうした懸案の解決も政府の動向を見守っていく必要はまだまだあるだろうと思っております。

 ただ、我々も、境港から上海に向けて、あるいは大連に向けての航路もありまして、さらに今回、エプソンイメージングデバイス[株式会社]が我々の方でかねて御要請申し上げておったことに応えていただきまして、岐阜の事業所からこちらの方に集約してくると。これは生き残りをかけたエプソン側の戦いにはなりますけども、例えばこうしたエプソンなんかは、この上海-境港航路の活用の可能性は当然ある会社になります。

 こうした地域での日本と中国をまたぐ経済活動や交流は、県内、重要な意味をもってきますので、福田総理[大臣]と胡錦濤主席との間で誓い合った友好をぜひ促進をしていただきたいと思います。




13 道路予算について 

○日本海新聞 荒木隆宏 記者

 先週の租税特別措置法の成立を受けて、国交省の方が2回目といいますか、直轄事業なんかの道路の予算発表を行っとるんですけども、これについてどのような評価をされていますでしょうか。


●知事

 今回のことで、直轄事業で 270億[円]程度とか、それから補助で 100億[円]程度とか、そうした配分がなされておりまして、このこと自体は、我々はほっとしたというのは率直なところであります。

 ただ、十分ではありません。いまだ内示を見ていない道路もあります。例えば岩美道路とか、そうした道路が内示を見ておりませんし、それから新規に着工すべき箇所として私どもがかねて要請をしております青谷-瑞穂間も、今回のリストの中には入っておりません。これは秋に向けて新規路線の採択の取り組みを政府側でやろうということになっていて、その連動でだと思いますけれども、ただ、我々としては、こうした路線の採択を呼びかけていかなければならないと思います。

 額の面では、山陰自動車道が大体10%減ぐらい、要望額といいますか、予定額の9割程度ということになっています。鳥取自動車道は47億[円]満額入っておりましたけども、山陰道はまだ全部入っているわけではありませんし、それから県として補助率の優遇措置を求めたいと思います。これも今回入っておりません。このことなどをきょうから、担当者レベルでありますけども、事務局レベルで県として国土交通省の方に追加配分の要望活動に入らさせていただきました。

 ですから、一応の内示はあったということでほっとした面もありますけども、ただ、まだまだ課題は残されていて、今年度の追加配分を要望しなければならないと、これが現在の状況です。


○朝日新聞 井石栄司 記者(幹事社)

 ほかありますか。なければ、ありがとうございました。



  

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