●知事
おはようございます。昨日、公表されたところで、NHKの朝の連続テレビ小説に「ゲゲゲの女房」が採択をされるということになりましたこと、私も大変喜ばしく情報を聞かせていただきました。これは、東京の調布市が中心となるドラマでありましょうけれども、私どもの境港市や、あるいは生まれ故郷であります安来[市]、そうした山陰の風情、人情も当然ながらドラマの中で盛り込まれてくるだろうと思っております。
絶好の山陰を知っていただく良い機会だと思いまして、是非地元としても協力していきたいと考えております。これについて、まだこれから境港[市]の市長さんとか、地元の方々とも話し合って、どんな応援が組めるか、更には漫画王国として鳥取県を売り出していくにも良いきっかけになると思いますので、そういう漫画王国の取り組みの強化だとか、今後の展開も私たちも考えてまいりたいと思っております。
●知事
今、経済状況が悪い中で、国としては27日に経済雇用対策、緊急対策をまとめると、15兆円を超える規模になるということが報道されています。ぜひ、速やかにやっていただきたいと。例えば、買い控えだとか、そういう負の影響が出ないように、決めた以上はさっさとやってもらう必要があるだろうと考えております。
今日、岡山[県]の知事とこれから県境を越えまして、岡山[県]側で、真庭市で会談をさせていただくことになっておりまして、いろんな意見交換をしようと思っておりますが、こういう緊急対策についても話し合わせていただこうと思っております。併せて、両県で県境を越えた観光ルートを設定をすること、本格的にやってはどうだろうか。そういう取組も、今日確認をして、それぞれの事務局で具体化してもらうように手筈を進めてまいりたいと思っております。
今、もったいないのは、岡山[県]側、鳥取[県]側それぞれに良いところがあるわけでありますけれども、両方回って帰ってもらえるように、1,000円高速道路時代になりましたので、変わってきたわけであります。そういう周遊ルートを私達としても売っていく必要があるのではないかと思っています。
魅力も倍増して、シナジー効果が生まれて、1+1が3になるぐらい楽しんで帰っていただけるような旅の提案を出来ないだろうか、そんなことも話し合ってみたいと思っております。もちろん北条湯原道路や鳥取自動車道など、そうした両県共通の課題についても話し合う予定といたしております。
いよいよ連休に入ってくるわけであります。私達のところでは「[世界]砂像フェスティバル」が順調な滑り出しを見せております。また、高速道路の低料金化も加わりまして良い材料が見え始めているのかな。県内の宿泊施設へも手ごたえが出始めているというデータも出てきておりまして、喜ばしいことだと思っております。
そうしたことで、観光物産をこの際テコ入れをしようじゃないかという考えを持っておりまして、今、いろいろと庁内の各部局で進めていただいております。一つは、「また来てね、キャンペーン」というのを今度はやってみようかと。これは、5月の2日からスタートして、連休から6月一杯ぐらいまでやってみようかということであります。
先回、「[ようこそようこそ]近いぞ![鳥取県]キャンペーン」をさせていただきましたけれども、それだけではないと思いますが、いろんな報道で高速道路が安くなったということも報道されましたので、その効果だと思いますが、確かに県内で賑わいが出始めたことは事実だと思います。
せっかく来ていただいた人が何度もリピーターで鳥取[県]に来ていただくようなキャンペーンスタイルを考えてはどうだろうかということを、今、観光事業者の方々と話し合いをしておりまして、この連休の間から始めてみようじゃないかということにいたしました。
具体的には、「また来てね」という意味でありまして、次回に来た時には、この施設、例えば[とっとり]花回廊だとかが、無料で入れますよという、そういうクーポンを差し上げる。もちろんそれと併せて、今回来た時、今来たばっかりですから、今来た足でいろいろ動き回る時の割引クーポン券、クーポン冊子も併せて差し上げると。
今回も楽しんでもらって、次回来ると、こんなところが無料で入れますよ、温泉も入れますよ、だから来てみませんかと、こういうキャンペーンを組んでみてはどうだろうかと。連休を中心とした時間帯で来ていただいたかたが、また夏休みに来ていただけるようなそういうリピーター作りを始めてみたいと思っております。
また、物産系統でもいろいろとスタートしてみてはどうかということもありまして、一つは「[’09]食博覧会・大阪」が開催をされます。今回は近畿の知事会に入ったこともありまして、鳥取も主催側の一角に入りました。それで、キャンペーンと言いますか、その売り込みを強化しようということであります。もちろん、鳥取産の長ネギでありますとか、らっきょうでありますとか、そういう物産の販売、当然ながら、させていただきます。
例えば、境港のマグロバーガーとか、そういう、今風バーガーを、ご当地バーガーも売ろうじゃないかと、いろんな考えがあるわけでありますが、併せて鳥取[県]で今開かれております「[2009]鳥取・因幡の祭典」、あるいは新しいTシャツを作りましたよとか、いろんな話題を関西地区でも提供させていただく場としたいと思っております。ステージイベントで因幡の傘踊りとか、[大山]僧兵太鼓とか、そういう地場の伝統芸能も上映させていただいたりしようというような計画を進めております。
また、明日から、楽天のサイトを活用しまして、楽天と鳥取県とのコラボで、県情報の発信をさせてもらおうじゃないかという試みもしようとしております。これは、具体的には鳥取県の観光情報だとか、今のイベント情報だとか、あるいは東京でアンテナショップ、こういうのを開いていますよとか、そういういろんな情報を楽天のサイトと連携して、インターネット上で展示していこうという試みであります。
また、これは[鳥取県]商工会連合会とタイアップをいたしまして、鳥取大丸で物産コーナーを作ろうじゃないかと。常設的に、県産品の展示コーナーを作ろうじゃないかという、こういうことも、今、考えています。例えば、日南[町]のトマトジュースだとか、そういうものを展示販売していくということになろうかと思います。いろいろとこの連休中も賑やかにイベントもいろいろと目白押しでございますので、私どもも観光誘客、あるいは、物産販売の良い機会だと捉えまして、乗り出していこうと思っております。
それから、先般、強風が吹きまして、この強風に伴って県内で被害が発生をしております。現在もまだ集計中で確定的なことではありませんけれども、施設によっては深刻な被害もあります。例えば、福祉の作業所が、農業生産をやっている施設がございますけれども、これが倒壊をしてしまったというような被害もございました。
ですから、先般、日南の降雹(ひょう)被害だとか、あるいは雪害でもございましたけれども、ああいうスキームを、制度を、この度も創設をさせていただきまして、強風被害の復旧復興を、支援をさせていただいてはどうだろうかというように考えております。これは、緊急なことなので、県の予備費を使って対応することも視野に入れて最終調整をしようと思っております。
併せて、ミツバチについても、不足が心配をされています。[JA]全農とっとりと県とが力を合わせて、あちこち手配をして、今、ほぼ見通しがつきつつある、ついてきたというようにご理解をいただいていい状況になってきたと思います。県としても、セーフティネットをはるという意味で、予備費を活用して、例えば、県内の養蜂家とかが巣箱を持っておられるわけでありますけれども、それを小分けをして、農業生産用に使わせてもらうと。
ですから、箱を作って、そこに入れるということが必要になってきますけれども、その際に、県としても、全農とっとりと合わせてお手伝いをさせていただいて、不足があっても対処できるようにしていこうと、こういうことで、事態が鎮静化することを、今、ほぼ見通しをつけつつあるというような状態になってまいりました。私の方からは以上です。
○日本海テレビ 山花康浩 記者(幹事社)
それでは、質問がありましたらお願いします。
○山陰中央新報 太田満明 記者
緊プロがスタートしましたけど、数日経ちましたけど、何か効果ありますか。
●知事
はい。今、精力的に、手分けをして、あちこち出かけるようになり始めました。例えば、今、段取りをつけつつあるわけですが、中部だとか、あるいは、西部だとか、東部だとか、いろんな経済界と一緒。例えば、中部だと元気クラブという、そういう場がありますけれども、そういうところに職員が出かけて行って、このDBSクルーズフェリーの面白さといいますか、魅力についてPRをさせていただく。そういう、今、スケジュールを組み始めました。これも動き始めたと言っていいと思います。
それから、急がれますのは4月29日から5月1日までだったと思いますが、江原道と合同でDBSクルーズ対策の会議を開こうじゃないかと。これは、韓国の東海(トンヘ)[市]などで開催をすることにいたしております。そこで、実際、東海の港の状況を視察をさせていただいたり、向こうの商工会議所にあたるような組織と協議をさせていただいたりというスケジュールを考えております。併せて、鳥取県の観光の魅力だとかもございますので、春川(チュンチョン)[市]などで、観光説明会も開催をしようというような段取りになってきております。
我々としては、相変わらずDBSクルーズフェリーの情報入手を、非常に苦労をしているところもございますけれども、先方は先方で進みつつあると思います。近々、値段だとか、そういう料金設定も明らかになってくるんじゃないかと思いますので、セールスに本格的に入れる段階だと思っております。伺っているところでは、日本法人は設立されたと。
○山陰中央新報 太田満明 記者
されたんですか。
●知事
されたと聞きました。DBSクルーズジャパンという会社が、最近入った情報では設置をされたと。ただ、会社が設立されて、それが、実態が伴って、セールス活動を始めるというところまで、まだ行っていないという意味だと思います。境港市に事務所をおいて、日本法人が作られたという話でありますとか。それから釜山でも、船の改修に入ったという、これ、もう一回、確認が必要だと思いますが、そういう情報が入り始めたり、きちんと進展しつつあるというふうに理解いたしております。
○山陰中央新報 太田満明 記者
このクルーズフェリージャパンの様態といいますか、やっぱり、社長はどなたがなられるんですか。
●知事
ちょっと詳細は、また[商工労働]部の方で入手している情報をお知らせしたいと思いますが、向こう側も体制を整えながらやっているわけで、まだ、そういう意味では流動的な組織だと思います。
○山陰中央新報 太田満明 記者
この4月29日から5月1日というのはどういうメンバーで行かれるんですか。
●知事
これはプロジェクトのメンバーですね。今人選をしていると思います。
○山陰中央新報 太田満明 記者
それと、商談会が予算の中に入っていると思うんです。これも日程がだいぶん詰まってきていますか。
●知事
商談会も、今その準備はやっているはずです。ちょっと細かい何日というところまでは聞いておりませんが、大阪方面だとか、中国方面とかですね、説明会を、今、そのプロジェクトの中で準備をしようとしていることは伺っています。
○日本海新聞 小谷和之 記者
就航、当面は多分、旅客の方で何とかカバーをしないといけないと思うんですけれども、そうなると、なかなかその鳥取、山陰とかでちょっと完結してしまうようなセールスだと、どうしても飛行機とのパイの奪い合いみたいな形になってしまって、負の相乗効果も出てしまうんじゃないかなと思うんですけれども、その辺、何か、策という、旅客は考えていらっしゃるんでしょうか。
●知事
そういう意味で、かなりこう広い範囲で集める、集客をするということを、韓国側も、我々日本側もやっていかなければならないだろうと思います。今回、出来る船のグレードもありますけれども、ユニークな航路になることは間違いないわけでありまして、それを評価していただきながら山陰地域に限らず、日本側でも集客を図っていくことだと思います。
DBSクルーズの方にも、今、うちのプロジェクトメンバーは張りきっておりまして、日本の観光エージェントの感覚だと、こんな商品が魅力的ですよと。それについては、会社の方でもこういう協力をしてもらいたいとかですね、そういう具体的なやり取りを、今、しようとしております。
○日本海新聞 小谷和之 記者
韓国側の、両方ある程度出て来るんですけれども、その観光旅行、やっぱりウラジオというのがこれまで馴染みのないところで、ここをわりかしメインに持ってきた方が集客はしやすいのかなというような、素人考えも浮かんだりするんですけれども、ウラジオの情報というのは、まだあまり少ないような気がするんですけれども。
●知事
はい。それも、もちろん視野に入れていかなきゃいけないと思います。例えば、これはまだ、要は、みんなで今、自由な議論をしていますので、壮大な計画が次々と出ていくわけでありますが。例えば、一つの夢のような話としては、クルーズフェリーで日本からウラジオ[ストク]の方に行って、そこからシベリア鉄道でヨーロッパの方へ旅をすると。そういうある程度グレードの高い旅の提案とか、いうようなことも出来るんではないだろうかと。
ただ、こういうことを、結局具体的に旅行エージェント等をあたってみて、商品化していかなければならないわけでありまして、若干時間のかかる作業もいるんだと思います。いずれにせよ、いろんなアイデアが、航路自体はこれは事実として出来上がるわけでありますが、その利活用の仕方というのは、自由な発想で、今考えなければならない時期であると思います。そうしなければ、小谷[日本海新聞]記者おっしゃるように、今、米子ソウル便と完全にオーバーラップした客層になってしまうということだと思います。
○朝日新聞 井石栄司 記者
米子-ソウル便でいったら、この間、鳥取自動車道が開通したんで岡山空港から東京へ行ってみたんですけれど、凄い近くなった感じがしまして、向こうは毎日ソウルに向けて飛んでいるわけで、影響がないとはあまり言いきれないと思うんですけども、対策として何か考えておられることはおありですか。
●知事
これは、やっぱり山陰圏域がどうしても中心になると思うんですね、利用客からしますと。後は韓国側からの観光客を誘客するということだと思いますが。そういう意味で基盤を強化しようという考えで島根県と鳥取県とで作っております山陰国際観光協議会というものを、米子ソウル便の利用促進協議会と合体しまして、機動的に助成制度をうったりして行こうというように組織を変えながら体制を整えてやって行こうといたしております。
その中で、当然ながら誘客対策、それから日本から行く団体旅行などの促進策などを強化していくことになっていくだろうと思います。確かに、鳥取自動車道が出来て、旅客の流れが変わってくることは当然あるかと思うんですけども、それでも米子の方が近い地域が大変多いわけでありますし、島根県も含めて考えればこちらの方での利用促進を図っていく芽は十分あると思います。
○毎日新聞 宇多川はるか 記者
ミツバチについてなんですけども、昨日の夜時点で[JA]全農とっとりさんにお伺いしたら、制度については先週の時点から改善されていないというふうに聞いたんですけれども、見通しがついてきたというのは、何か県としてなされたことがあるんでしょうか。
●知事
先ほど、申し上げましたけれども、我々の目標は、この交配時期に、ミツバチを使って交配をする農家さんが困らない状態にしましょうということであります。それで、全農とっとりさんが、県外など精力的に買付をやっていまして、これである程度は改善されてきた面がありまして、4月は間に合うだろうと。ここから先の5月のところが、それだけで足りるかどうかという状況はあると見込まれています。
ですから、先ほど申しましたように、本来は、そういうように交配用に使っていないミツバチが、県内の養蜂家、例えば蜂蜜を作る農家とか、そういうのが県内にもいらっしゃいます。もちろん鳥取県の近在にもそういう養蜂農家はおられるわけでありますが、そちらは、こうやって巣箱、小さな、例えば1,000匹の箱とか2,000匹の箱にパックして、出荷するということをやっているわけではありません。自分でミツを取るためにやっているわけです。
それを、この際、交配用に使わせてくださいということで、今、動いているわけですね。それだと、箱を作って出荷をするということが必要になります。これは従来ないことでありまして、この分は余分なお金がかかるわけですね。このことについて、先ほど申しましたように、県としても、セーフティネットですから、予備費を執行してでも応援をしてみてはどうだろうかと。
○毎日新聞 宇多川はるか 記者
巣箱。
●知事
巣箱というか、出荷箱ですね、出荷箱。
○朝日新聞 井石栄司 記者
それは、県産材で作っていたと聞いたんですけれども。
●知事
県産材かどうか、ちょっと。昨日、試作したとか聞きましたけどね、ちょっとまだ、ものは見ていません。今、そういう意味でちょっとユニークな取り組みかもしれませんが、いろんな手を尽くすという意味で、全農さんと話し合いをしながら、そうした既存のミツバチを活用させてもらうという手法も入れていこうじゃないかということです。
こうやっていきますと、差引勘定していけば、今、足りてくるといいますか、この春を、春から夏を乗り切っていただける、ミツバチが、県内では確保できるのではないかというように計画を進めているところです。確かに、買付だけで全部まかなえるかというと、そこはちょっと不透明なところがございまして、そうであれば他の手も入れながら、セーフティネットを張っていこうということです。
○山陰放送 秦卓史 記者
週末、米子市長選挙がありました。結果をどういうふうに受け止められているかということが1つ。それから、大山町長選挙も含めて、かなり民意が、現職にかなり撃退反応しているというか、これまでの施策にかなり敏感に反応するような時代になってきたのかなというふうに感じたりもするんですけれども、そのあたり、政治家として、どういうふうに見ておられるか、申し訳ありません、お願いします。
●知事
世情を言われるように、やはり、合併に伴った現職シンドロームというような現象が、起こっているんじゃないかと思います。現職に逆風が吹きやすい。それは、合併の際に、いろんな夢を住民の皆様に吹き込んだわけでありますので、それが実現、なかなか、しにくいわけですね、現実問題として。例えば、財源的な制約があったり、合併構成市町村の地域のそれぞれの事情があったりしましてね、なかなか、前に進めようと思っても難しいことがある。ですから、一般的には、山陰両県でも現職に不利な風が吹いているという、そういうシンドロームが起きているのかなあというのが率直な感想です。
米子の市長選については、確かに野坂さんが当選をされました。ぜひ、これから米子市政を、住民の意向が選挙で出たわけでありますから、反映してご活躍いただきたいと思いますけれども、ご自身が取った票以上に、批判票と言っていいと思いますが、反対票が出ているということは重く受け止めて、政策転換を図っていただく必要があるのではないかと思います。
その政策転換の方向性は、おそらく我々、今、鳥取県が将来ビジョンを作って目指している方向と一致するのではないかと思うんですね。要は打って出ていく、今こそ、積極的に、地域の立て直しに乗り出していくということでありまして、応援できるところは、今後も応援をさせていただく必要があるだろうと思っております。
大山町長選挙も、地域性もあったと思いますが、激しい選挙になりました。どうしても現職に不利な風が、全般的に全国で吹き荒れていますから、そういうあおりもあって、ああいう結果になっているんではないかと思います。森田さんとは、昨日、大山の大山寺における源泉汲み上げの式典でお会いをさせていただきました。
町制として目指す方向性、これは大山地域全体を売り出していこうとかいうことだと思いますし、町民の意向を聞いて、町制を民主的に動かしていきたいというそういう決意の表れだったと思いますので、私も、その点については、今後とも協力をさせていただいて進めさせていただこうと思っております。
○時事通信 京正祐之 記者
5月、全国知事会の会長選挙があるわけですが、福岡の麻生会長の出場が予想されるわけですけれども、無投票で3選ということが予想されるんですが、その辺り、知事としてはどういうお考えなのか、聞かせてください。
●知事
私は、いろいろと今、地方分権をめぐって議論が国全体で戦わされている時でありますから、知事会においても自由な政策論争をしてもいいのではないかと思います。ただ、選択肢がどうなるかですね、これから各県の知事さんがそれぞれ考えられることだと思います。それを、私としても見守ってまいりたいと思います。
○時事通信 京正祐之 記者
それじゃあ、今は、支持するとかそういう意味ではない。
●知事
はい。今は、まだ始まってないところでありますので、これから立候補の受付が締め切られて、投票に入ると。それで、熊本[県]の知事さんが選挙管理委員長をされるということまでは決まっていますけども、そこから先は、まだ決まっていません。私たち若いもん同士で、これからの地方行政の在り方については論じる機会はこれからもあるわけですが、今回の選挙にどう向き合うかは、お互いまだ話ができているわけではありません。
○山陰中央新報 錦織拓郎 記者
2日からという、「また来てね、キャンペーン」というやつですが。クーポン券や冊子をというお話がありましたが、具体的に、じゃ、どういった施設を対象にして、どの程度まで範囲をというような、今、想定していらっしゃるのでしょうか。
●知事
クーポン券は、いろんな割引ですね。例えばあそこ行ったら、こういう何割引でお土産買えますよとかいうことも含めたそういうクーポン券でございまして、それはある程度、範囲はかなり広いと思っていただいたらいいと思います。実際、また来た時の無料券については、公共的な施設は賛同を、今得られつつありますけども、更にそれを広げようとしていまして、まだ全体の何施設さんかというところは集計出切れてないと。
5月の2日までには、もちろんまとめてやっていくということでありまして、今、文化観光局の方で関係者と最後の詰めをやっているところです。例えば、県立の施設でありますとか、あと、前回ワンコインで100円でやっていました公共的な温泉がございますけども、それもまた来てね、の無料化に賛同いただけるという話もあります。前回よりは、幅が広がった形で出来るんじゃないかなと思っています。
○読売新聞 北島夏記 記者
DBSの関係で、先程広い範囲で集客をということでしたが、大体、知事としてはどの辺りまでの範囲でお考えか。それから、就航が6月20日としたら、いつ頃までにそういう集客とかの目途をつけたいかです。あと、知事会、近畿知事会との協力をどうするか、その3点をお願いします。
●知事
はい。実はどれぐらいの客室になるかとか、そこはまだよく分かっていませんから、どの程度という目標値まではまだもてないところではありますけれども、出来る限り安定的に就航が軌道に乗るようにしていくということが、今の目標ですね。これから、DBS社とも具体的な話し合いもあると思いますので、どの程度、目標値にしてやってきましょうかということは、今後の問題だと思います。
それから、範囲としては、当然ながら近畿圏、それから山陽や四国、この辺はターゲットに入ってくるだろうと思います。さらに、かなり魅力のある商品であれば、首都圏だとかも営業エリアに入れる可能性は出て来得ると思いますけれども、我々としても、広めにまず当たっていこうという作戦で、今おります。
それから、近畿知事会との関係でありますけども、6月の知事会では、環日本海時代も大きなテーマとして扱っていただきたいと思っておりまして、議長県である和歌山[県]に申し入れをさせていただいております。当然その中で、こうしたDBSクルーズフェリーのような環日本海時代をにらんだ航路、あるいは航空路などの活用について議論をしていただけるんではないかと期待をしています。私どもとしましては、ぜひ、その魅力を知っていただけるようにその場でもPRをさせていただきたいと思っています。
○山陰中央新報 太田満明 記者
そのDBSにひとつあれなんですけれどもね、集める荷物ですね、何かこれというふうな方向性みたいな、というのは、何でもいいから載せようじゃなくて、何でもいいから送り込もうじゃなく、やっぱり何か焦点というか目標みたいなものがあるんでしょうか。だから、食品的な物なのか、部品的なものなのか、製品はどういったものを狙おうとしているのか。ただ、何でもいいから狙っていこうじゃ、きっと戦略的に立たないんじゃないかなと思うんですけど。
●知事
今、ベースカーゴと言えるような大きな荷物を狙うには、ちょっと経済状況がかなり悪いですね。ですから、そういう一極集中型の展開では荷が集まらないのではないかと、プロジェクトチームとしては判断をしておりまして、広く声をかけていくというのが、今の段階のスタイルではないかと、話し合いをしているところであります。細かい荷ではあるかもしれませんけども、1つでも2つでもコンテナが増えていくようにしていくっていうことで、各職員が企業回りをしていこうということであります。
その片方で、大きな荷を取り扱ってくれるような商社系などの窓口にもアタックをしていこうと考えておりまして、それは私もいずれ、一緒にいこうじゃないかという話をいたしております。当面はそういう当たり方をしていく中で、だんだんとその景気の回復と相まってベースカーゴが育ってくることを期待しているという状況ですね。最初からちょっと100%の答えまでは、難しいと思っています。
○山陰中央新報 太田満明 記者
ロシア側、沿海州側の方は日用品とか、野菜、果物が欲しいというふうに言っているらしいんですけれども、そうなると、山陰が集積地になるのかなという気もするんですが、その辺りの手段、手はずというのは、とってあるんでしょうか。
●知事
今、予算の中にも組んであるんですけれども、氷温貯蔵をからめて出荷するというのは面白いんじゃないかと思っていまして、生鮮品を境港に集荷をして、そこでいったん氷温貯蔵をしまして、それを、あと冷蔵のコンテナのようなベースで運んでいくと。調査してみますと、これでも十分氷温に値するような結果は出るようであります。結局近いですからね、まる2日あれば行くんで。
ですから、そうしますと、かなりの鮮度のいいものが、ウラジオストクに入る。先方のところでは、モスクワ経済でありますから、非常に鮮度が何事につけ悪いもんですから、鳥取のそうした山陰の新鮮な野菜なり何なりというものは、評価されるんじゃないかと期待をしています。これは予算も含めて、今、対応策を練っているところです。
○山陰中央新報 太田満明 記者
どっちにしても主力が決まらないと、絵に書いたモチですよね。
●知事
いや、我々としては、決まるもんだと思って、今、プロジェクトチームを組んでいます。
○山陰中央新報 太田満明 記者
日にちが決まらないと。
●知事
日にちがね。この間、6月20日とかって言っていましたっけ。その辺が目標で帰られたと思いますが、どの道も2か月の話でありますから、我々としては走り始めようと思っています。
○山陰中央新報 太田満明 記者
2か月しかないのに、ちゃんとこの先運行できるのかなという不安もやっぱりありますしね。本来ならこういうものって、半年も前から準備するのが普通なんだろうと思うんですけれども、今、全くこちら側から船の姿が見えないっていいますか、確かにドックに入って改造しているのかも知れませんし、6月30日までに運行しなくちゃいけないんで、その辺りの約束っていうのは守られるだろうと思っていますけども、まだやっぱり不安が残りますよね。
●知事
我々としては、それほど難しい航路だということは認識しているんですね。今まで何十年もできなかった話ですから、産みの苦しみがあってもしょうがないかなというように、割り切っているというところです。ただ、心強いのは、今回、江原道の方へ、我々の方から出向いて行って、両道県で協議をしようというぐらい、韓国側、対岸の方も熱意を持って当たってくれていますので、今までになかった地域間協力が、今、なされようとしていると思います。
この辺は友好交流の強みが発揮されているんではないかと思っていまして、私たちとしては、韓国側と一緒になって、お互いの荷を掘り起こす、観光客を掘り起こすということをやっていけると思っています。
○山陰中央新報 錦織拓郎 記者
大阪での食の博覧会ですけれども、近畿知事会にも加入されて、アクセスも向上している中で、いわゆる一過性のイベントに終わらないまでの戦略と申しましょうか、商談会も、日にちも設定されておられますが、販路開拓に向けた取り組みへの考え方というのは、どういったふうに、このイベント活かそうという考えでしょうか。
●知事
今回の食の博覧会は、毎年やるもんじゃありませんので、集客力が高いと見込んでおります。我々もテープカットメンバーに入るぐらい、中核に入っていきましたので、そういう意味で我々としては、今後続いていくような商談をぜひ、作っていきたいと思っています。今、お話にもありましたように、実は商談会を私どもその会期中にセットしておりますので、そういうところで今後に繋げていけるんではないかと、期待をしております。
この今回の食博は情報発信の場という意味合いが非常に強いんだと思います。まずは、今まで鳥取の食材に触れてない人たちに出会っていただくということだろうと思っています。若干、話題づくりも込めてですね、鳥取バーガーというのも売り出そうかというふうに言っておりますが、いろいろとあの手、この手で来られる来場者の興味と関心を引いて、納得してもらえるように、我々の方、環境整備をやっていきたいと思っています。
○山陰中央新報 太田満明 記者
2月議会で福間議員が、知事の似顔絵ワッペンの話をしておられましたけど、あれはどうなりましたか、その後。
●知事
今、次世代改革本部の中の、食のみやこ推進のプロジェクトの中で議論していますけども、なんらかの形で鳥取の安全性、食の安全性について、ラベルを貼ってやっていこうという方向で、今、協議しています。ただ、私の顔がおいしそうか、どうかということがやっぱりあると思うんで、それは、どういうラベルにするかは、併せて議論してもらえるんだと思っています。
○山陰中央新報 太田満明 記者
それは、知事の似顔絵も選択肢の一つという意味ですか。
●知事
ちょっと検討状況聞いていませんが、消えてはいないとは思いますけども。
○日本海テレビ 山花康浩 記者(幹事社)
よろしいでしょうか。ありがとうございました。
●知事
どうもありがとうございました。