防災・危機管理情報


知事定例記者会見(2008年8月12日)

平成20年8月12日(火)午前10時~
 県政記者室(県庁3階)

録画配信 知事記者会見動画(約25分) ※MPEG4形式

  

1 北京オリンピックについて 

●知事

 皆様、おはようございます。非常に暑い夏の盛りになってまいりましたけれども、オリンピックもやっていて、オグシオだけかと思ったら別のペアもいたとか、あるいは北島選手が大活躍だとか、いろいろと話題が出てまいりました。

 ぜひ本県出身の山本隆弘選手、先回、イタリア戦では残念ながら敗北を喫しましたけれども大活躍でしたし、それから自転車競技だとか、和田見選手の活躍など、楽しみであります。県民の皆様と一緒に応援をしてまいりたいと思っております。




2 9月補正予算について 

●知事

 今、国の方でいろんな動きもありますが、経済関係の対策を練ろうじゃないかと、補正予算の動きも出てまいりました。中身としては、地方の実情をよく見て、特に生活者の視点と福田総理がおっしゃられる以上は、それにふさわしい補正予算を用意していただければと思います。

 私どもも9月補正[予算]の今、編成作業に入りました。今いろいろと議論を始めたところでありますが、予算当局に指示をしておりますのは、燃油[高騰]対策など政府の対応をフォローするだけでなくて、例えば観光関係だとか、いろいろと我々の方でも配慮すべきものがあるかもしれない。よく点検するようにと言っておりまして、そうした検討作業を始めたところであります。




3 親水公園の実態調査について 

●知事

 あわせて、先般、神戸市の方で都市河川が急激に増水をした結果、尊い命が失われるという惨事がありました。まことに残念なことであります。そういう事態が鳥取県でも起きないだろうか、緊急点検をするように指示をいたしましたところ、県管理の河川だけで申し上げれば、24カ所、そうした親水公園のような場所がありまして、急激に河川の水位が上昇し得るという、そういう位置にあったことが確認をされました。

 したがいまして、これら24カ所について、ここは急激に増水する可能性があるということ、これを看板などで周知徹底するための設置でありますとか、あるいは音声で防災の無線が既に市町村で設置しているところがそのうち16カ所ありましたが、そうでない箇所もありましたので、音声などで適時適切な情報が出るように、そうした設備の設置など、緊急な対策をまずはやる必要があるだろうと思っております。

 例えば私都(きさいち)川の姫路公園のところとか、箇所を言われればなるほどなと思うようなところです。山が迫っていて、すぐに水がおりてくる可能性があるところで、比較的低いところに親水公園的な設備がある、人が立ち入る可能性があると、そういうところはこの際、まずはそうした緊急措置をとろうじゃないかと、これを今、指示をいたしましたところであります。




4 北朝鮮による日本人拉致問題について 

●知事

 また、海の向こう、中国、瀋陽(しんよう)では北朝鮮の拉致問題について話し合いが持たれ始めました。昨日は目立った進展はなかったような報道でありますが、きょうも今まさに[午前]10時から会議が開かれていると伺っております。私どもとしては、家族の皆様の願いがかなうような交渉をしていただきたいと。

 よど号の犯人を引き渡すというのは本来の目的ではないと思います。それはもちろん交渉事として提示をされるのは結構でございますけども、それだけで貿易などについての経済制裁の解除が決められるということではなくて、実効性のある、本当に帰国してくるという可能性を見出すような、そういう交渉がない限りは軽々に応じるべきではないのだろうと思います。

 アメリカの方では昨日、ライス長官の方から高村外相の方に、今回、テロ支援国家の指定解除は行わないと、延期するという話もありまして、こういうことも追い風になるはずでありますので、政府としてはしっかりとした交渉をしていただきたいと思います。

 全国知事会で呼びかけて緊急決議を先般させていただきましたけれども、今後、新潟県など、他県とも連携しながら、こうした政府の交渉を引き出していくような運動を場合によっては今後展開しなければならないと思っております。いずれにせよ、いい結果が出るように今のところは祈りたいと思っているところであります。




5 日程等について 

●知事

 夏本番となってまいりまして、私どもで観光関係の行事だとか、それからPR行事を控えている状況であります。特に8月29日にはいよいよアンテナショップをオープンをさせることとなりました。今、いろんなアイデアを凝らしているところでありますが、当日の午後には水木しげる先生に御来店いただきまして、みんなでテープカットをやろうと、妖怪たちも加わってテープカットをやろうと、こういう構想であります。

 それから、9月の4日には本県[鳥取城北高校]出身の琴光喜関や本県ゆかりの佐渡ヶ嶽現親方にも御来店いただきましてイベントをやってみてはどうかと考えております。そのほかにもいろいろと私どもの方で話題提供を首都圏の方でやりながら、先般、島根県の知事とも話し合いましたが、山陰両県でもアンテナショップ同士の共同事業をできるじゃないかという話し合いもいたしましたので、山陰全体が東京でさらに知名度が上がるように、私どもとしても働きかける材料にいたしたいと思っております。

 また、このたび、例えば倉吉の打吹まつりやしゃんしゃん祭、鳥取市や、あるいはがいな祭ございましたが、[江府町]江尾の十七夜が17日の夜、厳かに、しめやかに、かつにぎやかに行われるわけでありますが、おわら風の盆のような行事でございまして、これを観光素材にできないかというように思ってきておりました。

 地元の方々も御努力をされ、県も観光商品化に向けてさせていただきましたが、皆生温泉からの送客をして江尾十七夜とパックでやろうじゃないかというような取り組みも実現をしてきております。私もその状況を拝見させていただこうかなと思っております。

 また、これは海外でございますが、「まんが王国とっとり」を発信をするために、このお盆の期間から韓国の富川(ぷちょん)、それから台湾の台北で「ゲゲゲの鬼太郎」だとか、それから「[名探偵]コナン」だとか、あるいは谷口ジローさんの「遥かな町へ」だとか、そうした素材をPRをさせていただこうと。向こうの漫画のイベントに参画をさせていただこうということにいたしております。韓国のイベントでは、水木しげる先生が表彰されるということにもなっているそうであります。

 また、このお盆時期から名古屋の方で物産展をさせていただいておりますが、それに引き続きまして8月の20日から「妖怪フェスティバル」を名古屋のナゴヤドームで、これは盛大に開催をされます。これは鳥取県を売り出す絶好のチャンスであります。したがいまして、鳥取県の妖怪たちも特別出演をさせていただこうと、参加をさせていただこうといたしましたし、県からもブースで出展をさせていただいて、PRをいたすことにいたしました。

 そして、会場でも水木しげる先生、御登場いただくようでありますし、「妖怪大戦争」のときの京極先生とか、ああした方々もお見えになるようでありますし、鳥取県の例の鬼太郎が大好きなカレーとか、そうしたグッズなんかの販売なんかも予定をされております。

 中京圏は、これから鳥取自動車道が開通をするなど、親近感も増してくると思います。第二名神[高速道路]も一部開通をしたという効果もありますので、今後ともPRに力を入れてまいりたいなと考えている次第でございます。




6 全国学力・学習状況調査結果の取扱いについて 

●知事

 私の方からは以上でございます。ただ、ちょっとついでながら、どうせ聞かれるかもしれませんから、昨日、教育委員会の採決といいますか、情報公開についての異議申し出を受けた我々の方の情報公開審議会の決定がございましたが、それを覆す委員会の決定となりまして、非開示となった次第でございます。

 これはまだ事態が動いておりまして、請求者のかたがこれから訴訟をどうするかということもあるんだろうと思いますけれども、そういう中ではありますが、きのう記者会見で申し上げたとおりであります。

 大騒ぎがございましたけれども、この機会にぜひ、何のためにああしたテストをやっているのかということをもう一度考えていただく必要があると思います。これは住民の皆さん、あるいは保護者の方々、あるいは子どもたち自身に達成度といいますか、テストの結果というものを客観的指標としてとらえていただいて、教育方針として改善すべき点がないだろうか、地域もそれに関係してやれないだろうか。

 私は学校現場だけで全部できるとは思っていませんので、例えばこういう点がフォローアップが必要だということがわかれば、家庭教育とタイアップしてやることも必要だと思います。そういう材料に使わないのでは、何のために税金をはたいてやっているのかということになるわけであります。ですから今回、いろんな教育的配慮というお言葉はありますけれども、いろんなチャネルで情報は住民や保護者の方々と共有されるべきものであろうと考えております。

 もちろん市町村の中には、そうした考慮に立って開示をされているところがあるわけでありますが、私は例えば市町村の教育委員会が開示の請求を受けて、税金を払っている方々の請求を受けて、それを納税者の皆様に市町村の平均点を開示しないとか、あるいは学校の状況を見たいと言ってきた人に開示をしないとか、我々の県もそうでありますけども、そのことの理由がもう一つ、まだすとんと腑に落ちません。そういうことはなるべくやるべきだろうと思います。

 それを県がやるのがいいのか市町村がやるのがいいのかという議論は依然残されたかもしれませんけれども、ただ、本来、鳥取県は情報公開を憲法のように考えてきたところであります。住民に開かれた行政をやってこそ、私たちは住民からの信頼をかち得ることができると考えて、全国に先駆けた情報公開に邁進をしてきたわけであります。

 何も個別の生徒たちの成績を開示しようとか、そこにぎすぎすした状況を生み出そうということではないわけであります。もし改善すべき点があれば、そういう視点で改善することはやぶさかでないと考えておりますけれども、ただ、まだまだ議論が必要なんだなあと思いました。

 今回の一連の騒動はございましたけれども、これをぜひきっかけにしていただいて、市町村の教育委員会、あるいは県の教育委員会、そうした教育現場の皆さん方で一致団結し、そして保護者の皆さんだとか地域を巻き込んで、真に子どもたちのためにどうした対応をとるべきなのか、その体制を作ることが必要ではないかと思っています。そんなことをきのうの一連の動きを拝見をさせていただきまして感じた次第であります。私からは以上です。


○中国新聞 時永彰治 記者(幹事社)

 それでは各社、何か質問がありましたら、よろしくお願いします。




7 全国学力・学習状況調査結果の取扱いについて 

○朝日新聞 井石栄司 記者

 きのうの会見の話だと、要約すると、条例を開示に前向きな形に、きちんと開示するような形に条例改正をするというお考えだったように思うんですが、それについて。


●知事

 ちょっとこれは教育委員会の意見を聞いてみて、今の条例に、昨日も申しましたが、やや今回の展開は想定外のところだったのは事実です。本来、県の学力テストをやるという段階で、その情報公開についてどう考えるか議会で大分議論がありまして、10人というメルクマールを設定しながら、小規模校の方は開示をしなくても済むような形で子どもたちに配慮した情報公開のルールを作ったわけです。

 これが鳥取県のローカルルールとして今まで定着をしてきたわけでありますが、その後、国の学力テストが再開をされたと。それに応じて何らかの手直しをする必要があると教育委員会が考えておられるんであれば、そのことについては耳を傾ける用意があります。ですから、先方のお話を聞いてからだと思います。

 例えば一連の議論の中でもありましたが、子どもたちへの配慮というお話があるんであれば、その開示請求を行うかたについて一定の制限を加えた方がいいのかどうかとか、あるいは開示した情報について、その利用の仕方に条件といいますか、制限をつける必要があるのかどうかとか、そういうことは、私は考え得るのかなと思います。

 ただ、今の条例で原則として開示をしようじゃないかと、それは個々の、個別の生徒さんということじゃなくて、市町村全体だとか、大きな枠の中で教育の改善に資するような情報は、納税者のかたにも請求があれば見てもらってもいいんじゃないかという、その仕組み自体に私は今のところ余り疑問を持っていないんですね。

 それは教育委員会の御意見、どういう御意見か伺ってみないといけないと思いますけども、議論が必要であれば議論させていただきたいという趣旨で申し上げた次第です。




8 9月補正予算について 

○朝日新聞 井石栄司 記者

 先ほど観光関係で配慮すべきものは補正予算の中でというふうにおっしゃってたんですけども、これは具体的に何を指してらっしゃるのか。


●知事

 県内の観光地の中には、皆さんの中でも報道されている社もあるかもしれませんが、今、急激にちょっと旅行の流れが変わってきちゃったみたいですね。それはなるべく自動車に乗らずに行けるところに行こうということがあるようでありまして、東京近辺でいったら熱海とかが大にぎわいになっているという話があります。

 これは関西でもどうも起こっているんじゃないかと思わせる兆候が、旅館とか観光関係者の間から聞かれました。そういうことで元気を出すような施策が場合によっては必要かもしれないなというように思いました。

 ただ、一つ例示として観光のことを申し上げましたけども、例えば農業だとか林業だとか、漁業に限らず、原油の価格差自体を全部埋めるとか、そういうことはなかなかできないかもしれませんけども、一定の応援すべき措置があるだろうかと、この検討をするようにと指示をしているところであります。




9 米子-ソウル便について 

○日本海新聞 小谷和之 記者

 先週だったと思うんですけども、知事が東京に行かれたときにアシアナの東京本部の方にたしか寄られておった日程を見たんですが、その際に知事の方から何かアシアナ側に要請されたとか、アシアナ側から何らかの文言があったとか、その辺はいかがでしょうか。


●知事

 先般、利用促進の協議会[米子-ソウル便国際定期便利用促進実行委員会]の方でも話し合いを持った利用促進策について、私の方から説明をさせていただきました。それを説明するとともに、鳥取県、山陰両県、非常にこの路線は努力していること、これを正当に評価してもらいたいというお話を申し上げました。

 ヒョン[・ドンシル日本地域]本部長の方からは、それに対して山陰両県の取り組みは自分たちもありがたいと思っているというお話がありまして、明確なことではありませんけれども、ウインタースケジュールと言われる10月以降の運航の継続の手ごたえは感じたなと思いました。

 ですから、私は運航継続、他空港よりも我が空港、まだ健闘しているという面がございますので、何とかこれから利用促進策をインバウンド、アウトバウンド、向こうからのお客さん、こっちからの旅行客、双方促進を強めることでウインタースケジュールの確保、さらにその後の安定的な運航につなげていきたいと思います。

 アシアナ側のメッセージとして、小谷[日本海新聞]記者がおっしゃる趣旨かもしれませんけれども、次回、運航見直さざるを得ないとか、そういうネガティブな発言は今回ありませんでした。むしろ我々の説明を聞いていただいた上で、アシアナとしても一緒になって努力していきたいと、むしろそういうポジティブな運航継続に向けたお話だったと私は受けとめました。


○朝日新聞 井石栄司 記者

 継続されるかどうかなんですけども、去年、運休を告げに来られたのが8月20日だったと記憶してるんですが、45日ルールからすると、もうちょっと先が最終的なラインになると思うんですが、どの時点で継続されたと、継続された場合、判断すればいいんでしょうか。


●知事

 私どもが得ている情報では、おっしゃるように9月にずれ込んで、最終的なアナウンスがあるんじゃないかと、今回はそういうように伺っています。これは会社の話なので、我々も確定的なことは言えませんけれども、8月いっぱいで答えが確実な形で出るということではないようですね。


○朝日新聞 井石栄司 記者

 その場合は、県としては、運休の場合は運休を通告されると思うんですけども、継続の場合はそのまま何も通告等はないかもしれないんですか。


●知事

 向こうがスケジュールをアナウンスすることで、それが最終的な通告だと思います、その場合は。継続の場合はですね。




10 全国学力・学習状況調査結果の取扱いについて(再質問) 

○読売新聞 北島夏記 記者

 学力テストのところで、知事がお考えの一定の制限ですね、利用方法ですとか請求者への一定の制限というのは、例えばどんなものがあるのか、それについて県教委の側と話し合うというのは、向こうから話し合いがあるのを待つのか、それとも知事と具体的にお話しする予定とか、もう立てていらっしゃるのでしょうか。


●知事

 いや、今、特にそういうスケジュールはありません。今、まだ事態は動いている最中でありますし、一連の手続の中のとりあえず県教[育]委[員会]の決定というとこまでですから、今後、県教委側からの働きかけといいますか、今回の議論を総括されるでしょうから、いずれ。その上で申し入れがあれば、私としては謙虚に耳を傾けさせていただきたいと思います。


○読売新聞 北島夏記 記者

 一定の制限を加えるということにためらいはないんでしょうか。既にいろいろローカルルールを定めてやっている条例について。


●知事

 それはちょっと内容を聞いてみて、子どもたちへの悪影響がないような、何か工夫があるということであれば、私はある程度は仕方ない制限かなと思いますが、もちろんこれは条例の問題でありますので、最後は議会と話し合わないと結論は出ません。




11 米子-ソウル便について(再質問) 

○山陰中央テレビ 勝部正隆 記者

 アシアナで、ちょっと話が戻って申しわけないんですけども、結論はまだ先だということ、認識をお示しになったんですけれども、今度、今後運航継続のための、この決め手になるようなものというのは、知事御自身は考えていらっしゃいますか。


●知事

 今回、我々の方で追加支援、追加支援といってもこれ、予算的な増額が伴うものではなくて、組み替えによるものですけど、これ評価してもらったんだと思います。そういうことでやってくださいということでした。そういう意味で、先ほど申し上げましたように、運航継続について一定の手ごたえは感じることができたと受けとめております。


○中国新聞 時永彰治 記者(幹事社)

 では、よろしいでしょうか。では、ありがとうございました。



  

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