「きみは○○をみたか」シリーズ第3弾です。
(第1弾は「きみはあの藤をみたか」、第2弾は「きみはそこに何をみたか」)
初夏を迎える深山へ足を踏み入れてみた。
小さな白い花びらがはらはらと舞い落ち頬をうつ。
ふと見上げると、木々の鮮やかな緑に映えて白い花が絨毯のように広がっていた。
近づいてみると、たくさんのかわいい花がまばゆく輝いている。
この白い花を咲かせる樹木はミズキ。
庭木のハナミズキやヤマボウシの仲間。
春先に枝を折ると水がしたたりおちるほど樹液が多いことからその名がついたという。
初夏の日野路ではどこでも見ることができる。
季節の訪れを喜びながら、無邪気に手を前へ前へと広げるように、
ゆたかに枝をのばして無垢の白さの花をつける。
ひとつ一つはあくまで可憐で小さいが、集団となって一気呵成(いっきかせい)に押し寄せる。
花は風をうけて大きく揺れ、気ままで思いどおりにならない。
わたしはそんなミズキが大好きだ!
(by 県民局 林原みのる)
※写真は5月下旬、江府町御机にて撮影
日野振興局 2011/06/08