(1)「県民とともに作る予算」
本予算は「県民とともに作る予算」であり、事業の企画立案に当たっては、積極的に現場に出向き、現場を担う方々や県民からの声、各種団体からの意見や提言に素直に耳を傾けて、それらを反映した事業を検討するとともに、未来づくり推進本部の各プロジェクトチームなど県民・団体等と議論する場での意見・提言等も併せて活用しながら、政策戦略会議等で部局の枠に拘われない議論を深めた上で要求すること。
その際、県民・団体等の様々な声に対しては、県の立場で政策目的を明確化し、事業の効果性を十分念頭に置いた検討をすること。
(2)鳥取県産業振興条例を踏まえた県内資源の活用
県内産業の育成による県内経済の発展と県民の雇用の確保を目的に制定された「鳥取県産業振興条例」の趣旨を踏まえ、県産品・県産材のより一層の活用に努めるほか、県内在住・県出身の人材、県内事業者の活用を意識した事業の組み立てを検討すること。
また、障がい者福祉施設に発注可能な物品及び役務の調達について配慮することとし、予算積算時には障がい者福祉施設から見積を徴取するなど、予算執行段階において積極的かつ計画的な発注につながるよう努めること。
(3)事業棚卸しの反映等
「事業棚卸し」による事業の検証結果を可能な限り反映した要求を行うこと。特に、事業の要・不要だけでなく、事業の見直しの方向性、改善の方向性も含めた提案・提言がなされており、25年度以降の事業のあり方について、県の立場で徹底検証を行うこと。
さらに、事業棚卸しにおいて「効果性」に対する評価が総じて低いことも踏まえ、各部局においては、各事業についてその効果・成果を対外的に説明できるか否かの観点で徹底検証を行い、
中でも継続事業について、これまでの事業成果(費用対効果等)が具体的に見出せない場合は、一旦廃止すること。
また、経費の積算にあたっては、23年度決算における事業ごとの不用額実績に着目し、過大な見積もりとならないよう精査した上で予算要求すること。
(4)国の制度・施策に関する情報収集の徹底
平成25年度の国の予算編成においては、8月17日に閣議決定された「概算要求組替え基準」において、政策経費を10%削減する一方で、「日本再生戦略」に基づく重点3分野(環境・エネルギー、健康、農林漁業)は手厚い要求を可能にしており、これら特別枠の配分等、既存の制度・施策の大幅な見直しも予想される。
このため、様々なチャンネルを使って国の制度・施策についての情報収集・分析を徹底し、的確に予算要求に反映させるとともに、国庫補助金などの財源措置についてもできる限り適切な見積もりを行った上で要求すること。
(5)NPO等との協働・連携事業の的確な対応
NPO等との協働・連携事業を立案する場合は、所要経費の積算において、実施する事業の内容に応じて人件費を的確に見込むこととするほか、事業実施に当たっての諸手続などで相手方に過度な負担を課すことのない仕組みを検討すること。
(6)市町村の役割への配慮
市町村が住民に一番身近な地方公共団体であり、住民生活に密着した行政を行っていることに鑑み、県の施策実施に当たってもその自主性を尊重すること。
また、市町村が関連する事業については、市町村における予算措置等が円滑に行われるよう、事前に十分な相談・調整を行うとともに、市町村との役割分担に応じて、市町村への大幅な業務移管も検討すること。
なお、今年度から、県・市町村行政懇談会について、市町村と県との連携強化を図る「意見交換」の場として機能するよう東部・中部・西部の3地域で個別に開催し、議論・意見交換を実施しており、この場で出た意見・課題等については、地域の課題解決に向け積極的に取り組むこと。 。