例年この時期、鳥取砂丘ではトラクター耕耘による機械除草を実施しています。観光客の方々から「あれは何しているの?」と尋ねられます。「植物の根を裁断する方法で除草を実施しているのですよ。」と答え、あとはボランティア除草の説明を少し加えますと、「なーるほど」。
一年を通じてあまり砂丘には見られない不思議な幾何学模様をご紹介します。
また、関連して人力による委託除草も実施しています。これは機械が走行できないような凸凹の地形変化に富んだエリアや砂丘植物と外来植物を選択して除草することが必要なエリアに導入しています。
本日、委託業者の方とエリア確認のために踏査した際、海岸部にネコノシタ(「ハマグルマ(浜車)」とも言います)の花が咲いていました。葉の表面を手で触ると猫の舌のような感触ということでこの名前がついたとも言われています。一度、海岸部に足を伸ばして触ってみてください。(山本レンジャー)
砂丘事務所 2009/08/16
いよいよお盆休みに突入し、鳥取砂丘は多くの観光客の方でにぎわっています。鳥取砂丘お知らせ処、足洗い場には順番待ちの列がずらりとできていました。その一角で・・・
観光客の方の不思議そうな視線を感じつつ、こんな写真を撮影してみました。
砂丘レンジャーとほぼ同じ長さのひげ根を伸ばした植物。砂丘植物のケカモノハシです。砂地部分に拡大しつつあるスポットから除草してきました。漢字では毛鴨の嘴と書きます。熟すとくちばしのように縦に二裂する穂の様子から鴨の嘴という名がつきました。そして、海浜に生育するこの植物は潮風と乾燥への対処のために全体に毛を伸ばしました。だから毛鴨の嘴なのです。
普段、砂丘を歩いていて目にするケカモノハシの姿はというと、一見どこにでも生えているような草。
しかーし、砂の下にはあんなに長いひげ根を隠し持っているのです。昔々、このひげ根は箒として利用されていたようです。確かに、堅くて丈夫な根。これを箒にしようと考えた昔の人たちの知恵、すばらしいです。 (長谷川レンジャー)
砂丘事務所 2009/08/13
夏休み真っ盛り。子供たちは元気です。お父さん、お母さんと一緒になって夏休みの自由研究。
暑い砂丘は敬遠されがち。でも暑い時しか味わえない砂丘の楽しみ方もあります。今日はそんな楽しみ方を子供たちの自由研究の一助として砂丘の中でいろいろな実験を行いながら、砂丘の不思議を解説するガイドを実施しましたので、簡単にレポートします。
先ずは砂丘がどうしてできたのか、砂丘の概要を説明。みんな真剣です。
地表面の温度は午前10時40分現在、45度。まだ灼けていません。
日本海の水の温度計測もしました。さて、オアシスの湧水地点の水温はどうでしょうか?
最後は砂絵を因州和紙でできた葉書に描いてできあがり。パチパチ。
砂丘を2時間半も歩き通すのは、正直、疲れましたが、子供たちの楽しい夏の思い出となってくれることを期待しています。(堀部レンジャー)
砂丘事務所 2009/08/08
いよいよ梅雨明けを迎えようとしている鳥取砂丘。
どんよりとした雲の下、降り続く雨にも負けず、きれいな花を咲かせている砂丘植物があります。
ウンランといいます。
クリーム色の花をつけ、かすかに甘い香りがします。
この写真は砂丘階段から日本海側に200メートルほど歩いた場所で撮影されたものです。
ちなみに7月12日に同じ場所で撮影されたウンランの姿です。
半月前は、まだ緑の葉っぱがあるだけでした。
このウンラン、見ごろは10月まで続くようです。
砂丘内でウンランの姿を目にする場所はそう多くはないですが、運が良ければウンランの群落に出合えたりもします。
明日にも梅雨明けしそうな鳥取砂丘、夏休みを利用して砂丘を散策されてはいかがでしょうか??
(長谷川レンジャー)
砂丘事務所 2009/08/03
8月1日、早朝6時から鳥取砂丘市営駐車場には人・人・人。
観光客の方ではありません。この日は除草ボランティア5日目。
平成16年度から始まったこのボランティア除草、過去最多の500人近いボランティアの方が参加されました。
また平井県知事夫妻にもご参加いただき、小雨の降る中、熱い熱いボランティア除草がスタートしました。
早朝6時、鳥取砂丘市営駐車場内お知らせ処にボランティアの皆さんが集結。
皆さんのご協力で、砂丘はどんどんきれいになっていきます。
除草終了後の斜面と作業を終えた皆さんの姿。
この日1日だけで、ゴミ袋113袋、総重量909キログラムもの草が回収されました。
ご参加いただいた皆さん、お疲れ様でした。
ボランティア除草は9月6日まで行われます。
除草ボランティアの申込みは随時受け付けています。当日の飛び入り参加も大歓迎です。
多くの方のご参加をお待ちしています。(山本レンジャー)
砂丘事務所 2009/08/01