黄色の可憐なカラスノゴマ(鳥取県:準絶滅危惧)が咲いています。
かつては畦畔に普通にあったようですが、減少してきたようにみえます。以前に日南町で確認していたのですが、しばらく見つけることができませんでした。約20年振りに偶然に日南町内で見つけることができました。
花の直径は約18mmくらいで小さく目立ちませんが、近寄ってみると花の構造の面白さに魅せられてしまいそうです。
雌しべの周りに5本の仮雄しべ(かりおしべ:退化して花粉を作らなくなった雄しべ)があり、外側に雄しべがあります。
私は訪花昆虫としてアリをよく見かけますが、他にもハチの仲間を見ます。どんな昆虫がやってきて受粉を助けてくれるのかじっくりと観察してみたいですね。
花が終わると果実ができます。果実は長さ25~35mmの線形です。半分に切ってみたら、中から白いゴマのような種子が出てきました。この種子は未熟で白いですが、熟すると黒っぽくなります。
最近、他の場所でもカラスノゴマが見つかっています。皆さまの周りの山道で咲いているかもしれません。
日野振興センター 2020/09/11