去る7月13日、日南町のトマト選果場にて今年度のトマト出発式が行われました。
日南トマト選果場は、幹線道路から少し入った山あいにあります。
山陰線の車窓から見え、建設当時、東洋一と言われた東郷梨柿選果場をと比べると、規模的には小さめの施設ですが、日南ライスセンターに併設され、紅白の横断幕に、おいしそうなトマト、「にちなんトマトン」や「まいがなくん」ののぼりでにぎやかに飾られ、お祝いムードはいっぱいです。
コロナ対策のため、式の参加人数は絞られましたが、鳥取西部農協代表理事常務の加藤氏、中村日南町長、栃本日野振興センター所長、坪倉日南町議会副議長、小林日野農業改良普及所長、そして生産者と選果場スタッフのみなさんが出席しました。
最初に、日南トマト生産部長の岩田氏から「昨年は過去最高の13万ケースの出荷がありましたが、今年はそれをさらに上回り、売り上げ2億円を目指す」とのスピーチ。
その後、来賓あいさつを受け、テープカット。
そして、いよいよトラック出発です。
かわいいトマトを安全に運んでくださいと、運転手さんに花束贈呈も行われました♪
日南トマトの栽培は、コメの生産調整の一環として始まりましたが、もうすでに半世紀の歴史があります。
長い間、品種は「桃太郎」を栽培していましたが、平成27年には新品種「りんか409」を導入するなど、新たな挑戦も進められています。
実は、新品種への舵切りというのは、とても勇気のいることなのです。同じトマトといえど、「桃太郎」の長年のノウハウもそのまま活かせるものではないので、一から手探りになる面もあります。
実際、新規就農者の方にお話を伺っても、先達にアドバイスを受けられるはずの同じ品種ですら、見込んだ収穫を上げるのに5年はかかったというのです。
そのような、生産者のみなさんの長年の努力、PRの結果、現在、日南町はトマトの産地としての認識がかなり広まり、新規就農者の増加による世代交代が進んできたこともあって活気にあふれています。
出発式はほんのスタートにすぎません。これから11月まで選果場はフル稼働して、みなさんのもとにおいしいトマトを届けます。
近年、全国ニュースでもすっかり常連になってしまった「本日の最高気温スポット」の鳥取県、暑い夏はみずみずしい日南トマトを召し上がって乗り切ってください!
めざせ、売り上げ2億円!
【日南トマトとは】
『日南トマト』は標高400〜600mの準高冷地の朝晩の寒暖差を活かした栽培により、トマト本来のしっかりとした甘み・酸味・香りがあるのが特長です。鳥取西部農協管内では、トマト栽培の大半が日南町に集中しており、「日南トマト」の名称は、地域団体商標登録されています。
日野振興局 2022/08/03