全国の野鳥愛好家みなさん、日野町へ旅行に来られるみなさん、
待ちに待ったこの日がやってきますよ!
間近で野生のオシドリを見られる場所、しかも駅から徒歩10分という好立地にある「オシドリ観察小屋」が町営施設としてリニューアルオープンします!!
10月26日は、11月1日のオープンに向けた竣工式でした。
まあ…なんと立派な観察小屋でしょう。もはや小屋ではありません。オシドリ観察センターです。
県産材を使った木造平屋建ての中からは、「新築の匂い」がします。中は以前の小屋の8倍ほどあるでしょうか。天井が高いので圧迫感がなく、採光もよいばかりか、机と椅子も置かれ、観察の合間にくつろげるようになっています。以前は入口までの進入路の状態がよくなかったのですが、現在は入口へのスロープも作られました。車いすの人も安心です。
スコープも増え、観察用のぞき窓の高さも高いもの低いもの様々です。のぞけば、ほら、そこはもう川原。
お天気にもよりますが、11月中旬の夕方4時を過ぎれば、スコープなしでもオシドリが見られるそうです。
(のぞき窓から見た景色→)
竣工式では出席されたみなさんが思いを込めてご挨拶されました。
﨏田日野町長
「オシドリ観察小屋に来るのを契機に、来場されたみなさんには町の中へと入ってもらい、日野町との交流を深めてほしい」
小谷日野町議会議長
「金持神社と並ぶ町の目玉。オシドリグループには町営となったあともご協力いただきたい」
栃本日野振興センター所長「前の小屋も味わい深いものであったが、リニューアルオープン
して大変使いやすくなった。これからもオシドリが飛来する日野町の自然が守られて行ってほしい」
オシドリグループ森田氏
「観察小屋が町営となって次代へつながり、感無量。前の小屋でどれほど大勢の人とお会いできたか。オシドリは人と人とをつなぐ天使だ。新しい小屋も子どもたちのふるさと教育の拠点として、また、人々の癒しの場としたい」
みなさん、思いを込めてご挨拶されました。
(挨拶する﨏田日野町長→)
森田氏ほかオシドリグループのみなさんは、これまでオシドリの観察に来られた方々にお礼の手紙を出すなど地道な活動を続けてこられており、その結果、何度も来訪される方も現れ始め、日野町は「おしどりの住むまち」として知られるようになりました。
以前の小屋は、たしかに味わい深いものでした。オシドリグループにより心を込めて作られた小さな天井の低い暗い小屋にスコープが並び、みながオシドリを驚かせないように小さな声で話す…本当に秘密基地のようでした。
(以前の小屋の内部の様子→)
ですが、老朽化が進んだことから、元の位置から10メートルほど先にある日野高校のグラウンド脇に新築移転して町営となることになったのです。
見違えるようですが、けっして以前の小屋を忘れたわけではありません。セレモニーでは以前の小屋の木材を再利用したボールペンが配られただけでなく、看板とオシドリ像が地元企業、団体から寄贈され、建設資金の一部はクラウドファンディングで賄われました。地元の人々の思いはつながっているのです。
オシドリグループのみなさんも引き続き運営に関わっていかれます。
セレモニーの後は、日野高校と日野町役場のみなさんで祝いの餅つきが行われ、つきたての餅を入れたぜんざいがふるまわれました。あれやこれやと応援やアドバイスが飛んで、餅つきは盛り上がりますね☆
(まだまだ心もとないぞ~、がんばれ!) (大人はやっぱりうまい…よいさ、よいさっ!)
餅は、日野町特産のもち米「鈴原糯(すずはらもち)」を使い、日野町のグループ「大夢多夢(たむたむ)」のメンバーが丸めてくださいました。
ぜんざいよりそのままが好きな記者は、お願いして、粉をまぶした「丸めたて」をもらっちゃいましたよ★
おいしぃ~♪ これを機にそのままをもらう人続出(笑)
(←大夢多夢のみなさん)
新しい小屋は、大人1日300円の入場料がかかりますが、当日中の出入りは自由ですので、朝と夕方の両方、来ることができますね。
(オシドリは早朝と、早くて夕方3時半時以降に川原にいます。昼間から夕方は、えさを取りに山に行っていて、川原にはほんのわずかしかいません。この間の時間は郡内のほかの名所をお楽しみください)
何度も観察に来たい方のために、1500円のシーズンパスポートもあります。
【開館期間】毎年11月1日~3月31日(休館日なし)
【料金】18歳以上300円(1日)、15名以上の団体は150円 ※18歳以上は無料
年間パスポート1500円
【問合わせ先】日野町 産業振興課 電話 0859‐72-2101
日野町役場ホームページ「オシドリ観察小屋」へのリンク
まだ記者が米子勤務だったころ、12月に根雨にオシドリを見に来た時、観察小屋の場所がわからず、駅前で地図を見ていたら、同じ電車から降りてきた女性が「オシドリを見に来たんですか。私もですよ。一緒に行きましょう」と声をかけてくれました。
帰りの電車でも一緒になったのですが、その人は「私は大阪から来ました。大山を見ながら米子に向かい(伯耆富士をご覧になるため、進行方向右側に座られた)、一晩泊って明日は米子水鳥公園で白鳥を見て帰ります。毎年、鳥取で鳥を見て、一年を締めるんです」と言っていました。
あの人が新しい小屋を見たら、どんなに驚かれるでしょう。喜ぶお顔をまた見られたらな…と思います。
それではみなさん、11月1日をお楽しみに。日野郡も、みなさんのお越しを楽しみに待っています。
線路の下を通るときは、頭を打たないように気をつけてね☆ しいたんより
「そのまんま看板」→
日野振興局 2022/10/31