4月12日の水曜日、この日は鏡ヶ成・春の山焼きです。
ですが前日からの天気予報どおり、早朝はけっこうな雨降り…泣。
作業を担う環境省、自治体、ボランティアのみなさんが朝早くから集まりましたが、雨のピークは過ぎたものの朝9時をすぎても霧雨が残り、烏ヶ山のツノもガスで見えません。
そこで予定を前倒しして、すぐそばの擬宝珠山に登ることになりました。関係者を2班に分け、先発隊はカタクリの花の保護活動、後発隊は別のルートの安全点検をしながら登り、山頂で合流することになりました。山焼きを延期するかは下山後の状況で判断が下されます。
ガスがかかる鏡ヶ成。ツノ(左上)は見えない…
山焼きの取材だけだと思って薄っぺらいスニーカーで来ちゃったよ…と焦る記者。けれども、ここで帰るわけにはいきません。山焼きの取材ということで登山用の靴を履いておらず焦る記者でしたが、登ってみれば何かある…と、ご一緒させていただくことにしました。
先発隊の出発から約45分後、われわれ後発隊も出発です!
登りだしてすぐ、顔の高さまである濡れた笹をかき分けることになりましたが、カッパ上下を着ているのでぬかるみで滑って尻もちをついても大丈夫。
道中、トチの花や野ウサギの糞、まだある残雪を見ながらみんなで山頂をめざします。
(トチの木。枝ぶりがつくりもののようですね) (里では20度超えが続いたのに…)
山頂へは思ったよりずっと早く、30分程度で着きました。
(蒜山も霧の中…)
山頂はどこを向いても霧。天気がよければ蒜山が見えるそうですが、何も見えません。
とはいえ、「登頂する」というのはそれだけで楽しいものですね♪
ただ、道中は雨の後のぬかるみがあり、タウンユースのスニーカーでも登れましたが、登山に来られる方はしっかりした運動靴をおすすめします。
先発隊はこのシーズンにやってくる登山者が小さなカタクリの花を知らずに踏み荒らさないようロープを張っています。カタクリは7年もかけて成長するのですもの…(しみじみ)。それに、カタクリは鳥取県では準絶滅危惧にも指定されている花でもあります(レッドデータブックとっとり2022年改訂版より)。
(←カタクリのつぼみ)
ところで、カタクリの花は気温が高い晴れた日にしか開きません。今日は芽や葉、つぼみを少し見つけましたが、気温が低く、咲いている花はありませんでした。満開はゴールデンウイークごろの見込みです。
「はりきって朝早くから来ても咲いていない。満開を見たければ晴れの日に人より遅く来ること」だと同行の大山自然歴史館の矢田貝館長が説明してくださいました。
(館長は粘菌の解説もしてくださいした。年を取ったらもらうもの(年金)だよ…と。笑)
下山後も、相変わらずガスがかかったまま。草も乾いておらず、うまく火がつかないいので、結局、山焼きは延期となりました。
でも、今日は思いがけず擬宝珠山に登れたのは収穫です。
登って下りて1時間、6000歩程度の「カタクリの山」だとレポートできました(^^♪
山焼きの予備日は来週です。晴天になることを祈って待ちたいと思います。
日野振興局 2023/04/17